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公式サイトでの解説

数百年にわたって銀田家に仕えてきた暗殺一族である鵺一族の末裔。

忍者刀と苦無での戦闘を基本とするが、炸裂弾・煙玉など引き出しは無限。

気配を消す能力に関しては右に出るものはいない。捉え所のない防御体術は「朧」と呼ばれる。

名は智也。

概要

鵺さん2

CV:西村隆主


漫画系YouTubeチャンネル『ヒューマンバグ大学』の登場人物で、その1シリーズである『元裏社会の最強殺し屋・瓜生龍臣』シリーズの主要キャラクターの一人。CODE-EL総帥・銀田栄角の側近朧の鵺”の別名


銀田家に仕える「鵺一族」の出身。風魔忍者の末裔である一族は、その技術を脈々と継承すると共に長年に渡り銀田家を影から支え続けた歴史を持ち、諜報や要人暗殺、ときに己の身命を擲ってでも主家を守護することを一族の役目としてきた。そうした汚れ仕事を請け負う低い身分であることから、一族の者は全員“鵺”と呼称されている。


「智也」の名が明かされたのはEL戦争中期。後述の理由から主君であった銀田の下を離れ、敵対勢力でもある毛利派についた事を「主家(銀田家)への裏切り」と重大視した当代統領(智也の兄者)が、智也を自ら粛清しようと彼の前に現れる。しかし、実際は兄者自身も今の一族に変革が必要と考えており、戒律を破り“鵺”ではなく“人間”として生きようという彼の信念を確かめると刃を収め、人間となった弟を「智也」と呼び、その先の人生を強く歩んでいくよう応援して去っていった。


本編でその名を知るのは、智也本人や兄者(おそらくは他の鵺一族も)、および上述の兄者との対決を物陰から見守っていた瓜生龍臣、その後、銀田栄山(栄角の兄)と毛利を繋ぐために株式会社モーリーを訪れたタイミングで兄弟のやりとりを見ていた毛利公平のみ。また、そうした作中での公表はあれど、現在も面々は智也のことを基本「鵺」と呼んでいる。

(おそらくは“死龍(瓜生のコードネーム)”と同じ愛称感覚で呼んでいるとおもわれる。)


なお、本項では元記事との差別化・ネタバレ防止のため、「“人間”になってからの鵺(智也)」の動向を中心に記載する。


人物

基本情報

異名朧の鵺
本名智也
殺し屋ランクトップランク
メインウェポン苦無、忍者刀、火薬玉
血縁者兄者
経歴銀田栄角の護衛役(鵺として)→CODE-EL銀田派のアサシン→氷誕屋バース 焼き芋職人

外見や口調、戦闘術などは凡そ「鵺(ヒューマンバグ大学)」の項目で触れた通りだが、人間として生きることを誓ってからは喜怒哀楽がより顔や口調で現れることが多くなった。EL戦争中期まで敵対関係だった毛利派の面々とも、当初はやや遠慮があったのか一部硬い敬語になることもあったが、今では交流を重ねてそうした部分も抜けて互いに気兼ねなく接している。

寧ろ最近は瓜生やカリンそれぞれに対ししれっと辛辣な言葉が飛び出すことも。そして当人は特に悪気があって言ってる様子もないので尚の事タチが悪い。……ただ、カリンはメロンパンをたべる智也に対し(寝返りを絡めて)アノ人並の悪口をぶつけたり、瓜生も瓜生で営業成績の良さを嫉妬してウザ絡みしたり心の声でバース共々「守銭奴」呼ばわりしていたりとコチラも大概である。互いに遠慮のない物言いをする分「それだけ気を許している」……ということにしておこう。


また、予てより悲しみを押し殺してきた反動なのか、毛利たちとの和解、兄との離別(そしてその後、時を経ての和解)、栄角の死の場面などのシリアスシーン、メロンパンを食べるメロンパンを食べる、仁美に毒づかれる、メロンパンを食べる、芋を発注しすぎて後悔する…といったギャグシーンそれぞれで、何かと泣きっ面を顕にする事が多い。その他、氷誕屋バースで焼き芋職人になったのは「火薬の調合が得意だから」という理由だったり、海水浴場で日除けのパラソルを立てるために土遁の術を使おうとしたり、ハロウィンイベントで出店した際には何故か侍のコスプレをチョイスしたり…などなど、やや天然な側面を垣間見せている。


こうした隙の多さが目立つ一方、手回し式のかき氷器で腕を痛めたバース、雷電の闘いで大怪我を負った瓜生を心配したり、モーリーの裏稼業・サービスとして外道退治に動いた際には、無辜の人々を苦しめ利益を貪る相手への怒りをみせたり、敵と勘違いして傷を負わせた相手に特製の軟膏を分け与える等、他者を気遣う優しさもより顕著にみられるようになった。当人も仲間たちとの生活を楽しんでいるようで、夏祭りを共に練り歩いた際には「ずっとこんな日が続きますように」と少年のような願いを口にしている。兄者との別れ際、号泣とともに彼を「兄ちゃん」と呼んでいたことや、栄角に仕え始めた少年期から既に“鵺”としての精神が確立されていたことなどから、彼の本来の人間性はこの頃に封じられていたのではないかとも推察され、ファンからは「これからは沢山良い思い出を重ねて欲しい」といった同情の声や、冷徹な暗殺者だった当初とのギャップで悶える悲鳴(?)が上がることも。


来歴

過去

主家の人間に一人「鵺」がつくという一族の習わしから、統領の次男であった智也は、銀田家で同じく頭首の次男として生を受けた栄角に従事してきた。一族の戒律により、本来は感情や意見を持ってはいけない立場ながら、智也の本質は当時より情に厚く、過酷な修行で命を落とした同年代の死を悲しんだり、「銀田家の邪魔になる」という理由で何の罪もないターゲットを妻子諸共暗殺した際には、掟を重んじる一族の立場と無辜の人々を殺害した己の所業への罪悪感で葛藤し人知れず涙を流していた。そうした境遇の中でも、主君・栄角の正義を信じる強い志に惹かれ、影としての非情の行いにも耐え続けてた。


栄角が20代中期になる頃、次期頭首となる兄・栄山のスペアとして銀田家に居続けることに疑念を抱いた栄角は、以前より父が要人暗殺を依頼しているアサシンギルド『CODE-EL』で暗殺者として正義を成したいと思い立ち、智也も彼の提案を受け、共にELに加入する。元々実家の一族で幼少期より暗殺技術を叩き込まれていた智也はすぐに頭角を現し、栄角も大きく遅れをとっていたが「鵺の主として示しがつかない」と負けん気を発揮し、単独で任務をこなせる程の実力を身に着けていった。


組織の下す任務が常に正義の行いだと信じ、己の天命として誇りを抱いていた栄角だが、南米での単独任務を経て、これまで信じた正義に裏切られた失望感により変貌。歪んだ執念で組織のトップまで昇り詰め、善悪ではなく損得のみでターゲットを選別し、邪魔者なら女子供でも容赦なく排除するという新方針を掲げるようになる。


EL戦争~離脱まで

栄角の方針に反発した穏健派幹部・毛利公平を抹殺に動き、これを機に毛利傘下の構成員と同調する内外の関係者たちを相手取った大々的な内部抗争「EL戦争」へと発展。


智也は当然ながら銀田派の一員として、組織の内部情報を収めたマイクロチップを知らずに持ち歩く毛利の娘・毛利仁美の粛清に動くことになるが、偶然彼女を保護することになった紅林二郎の妨害により失敗。この作戦未遂行での撤退は一般人ながら凄まじい怪力を持つ紅林の抵抗と、仁美を探していたバースが駆けつけ戦況不利とみてのものだったが、智也自身の良心の呵責が影響していたところも大きく、何の抵抗力もない幼い少女を殺害しようという行いを紅林から咎められ、一瞬だけだが怒りの感情を顕にしていた。


非人道的な命令を下し、自身の失敗を荒々しい言動で咎める栄角の姿に、かつての強い正義感を抱いていた主君の面影は最早なく、完全に希望が絶たれた失意に苛まれた智也は、毛利・瓜生の暗殺失敗を機にそのまま果てようとする。かつての同僚の元へ向かう途中の瓜生・毛利の目の前で、一般の少女と大型トラックの運転手を巻き込んでの大事故を誘発させ、追走してきた瓜生を路地裏に誘い込み、1VS1の対決に挑んだ。得手とする隠形術と炸裂弾で序盤は優勢に攻め立てるも、子供を利用する卑劣さを蔑む誘い言葉への怒りで平静さを失い、炸裂弾を逆用される奇策と純粋な力押しでの差からとうとう覆され敗北することになる。


そのままとどめを刺されることを望んだ智也だったが、瓜生はそれをせず「お前ここで死ぬ気だったろ」と彼の思惑を指摘した。はじめは否定するも、続けて瓜生は飛び道具を殆ど使わず終盤の戦闘もあまりに無防備だったこと、直前に自身らを誘き出そうと行った事故誘発が一般人たちの安全がしっかり計算されたものだったことなど、すべてを的確に見透かされていることを知ると、どんな非道でも主に従わなければならない宿命と、無辜の民を手にかけることへの心痛の板挟みに疲れ果ててしまったことを吐露する。奇しくもそれは、当初より毛利が栄角の方針に猛反発していた「暗殺者の精神が持たない」という懸念を正になぞるものであり、毛利はそんな智也こそ救うべきだとして、自身のもとで生きてみないかと手を差し伸べる。瓜生もそれに続き、現在の生業でもあるメロンパン屋を引き合いに「新しい人生を始めてみろ」と提案する。


二人の言葉を受けた鵺は、これまで直隠しにしてきた涙と共に毛利の手を取り、人として生きることを誓った。


鵺一族との決別

以後は表向きは戦死したこととし、毛利たちのアジトに身を置き、周辺の見回りや有事での仁美の避難などで毛利派をサポートする。また、人間として生きようとする智也の意志も尊重され、栄角たち敵勢との戦闘には関与しなかった。


しかし、独自の調査で智也の生存に気付いた当代統領(鵺の兄)は、その行動を「主家を裏切る一族の面汚し」として、智也の粛清に動いた。体術、暗器、あらゆる能力で上回る兄を前に窮地に立たされた智也だが、それでも罪なき人々を殺める行いを認められず、このままでは一族は永遠に闇から抜け出せないと説得しながら必死に抵抗する。


そんな兄のほうも、実は智也の至った考えと同じく現在の一族に変革をもたらしたいと常々思っていたようで、弟を手にかけることなど望んでいなかった。一族の掟に従うよう咎めても否定する姿勢から、一族の統領として「智也の心変わりはない=朧の鵺は死んだ」「目の前にいるのは一般人の智也」という裁量で命を見逃し、また兄として弟の今後の良き人生を願い、その場を去っていった。


銀田栄角との死別

瓜生・毛利・バースが挑んだ最終局面では、彼らから遅れてEL本部に潜入。

栄角と袂を分かち、一族からも離脱した立場ながら、それでも長年仕えた主のことが気掛かりとなり、どのような結末でも受け入れる覚悟で、栄角の元へ向かっていた。


栄角のいる筈の棟の前に辿り着いた智也は、先程毛利との闘いの末に自ら身を投げ落命した栄角を発見。これまで行ってきた所業を鑑みれば当然の結果であったが、智也は幼少期からの主従であった彼の死を悲しみ、また、その死に様から彼が信念を貫いたのだと悟って「貴方らしい最期でございます」と慰めた。その後は、自身に彼を弔う権利はないとしつつ、せめて冷える外気に晒されぬよう遺体を移動させた。


また、このとき瓜生に敗北した組織最強の殺し屋・鶴城史之舞にも接触していた。人間性が希薄な鶴城を「昔からいけ好かん」と嫌悪を顕にしたが、自身と同じく瓜生が何故生かしたのかを考えるよう説き、更生への一助を行った。


活躍(戦争終結後)

戦争終結後は組織が解散するも、毛利が立ち上げた『株式会社モーリー』に参画し、戦争にて知り合ったバースと共にかき氷と焼き芋専門の飲食店である「氷誕屋バース」を開業した(バースがかき氷、智也が焼き芋をそれぞれ担当)。

その後も瓜生やカリン金鳳智も含めた5人で海水浴に出かけたりと、交流を深めている。


智也たちの開いた店がこの頃には「モーリーの稼ぎ頭」として話題となっており、瓜生たちがメロンパンの差し入れに智也たちの店を訪問した頃には長蛇の列を作るほどの繁盛っぷりをみせていた。


このときは丁度、かき氷の器に焼き芋と各種果物を付け加えた、如何にも映える新メニューが評判になっており、瓜生は焼き芋の代わりに自身のメロンパンを乗せる形でその人気になんとか乗っかれないか企み顔を浮かべ、カリンから呆れていた。


喜凛町の夏祭りにて自身らの屋台を出店。この日はうりゅうのメロンパンや金鳳石鹸も店を出していたが、瓜生は彼らも出店していたことは知らなかったようで、最近経営が厳しく主催者の木部さんの出店提案に飛びつくようにして参加した手前、既に死ぬほど流行っているバースたちが店を出すことに対して戦友に向けるレベルじゃない嫉妬の視線を送っていた

(因みに屋台の垂れ幕から例の新メニューは「やきいもかき氷」という名前である模様。)


この回で(外道への時短尋問のために瓜生たちに協力した金鳳とは別に)バース・智也の戦闘面での活躍はなかったが、祭りの終盤、先に営業を終えた瓜生たちと合流し、自身らも5人で食べるかき氷を作った後に閉店して祭りの中を練り歩いた。智也はこのときグレープ味のかき氷を美味しそうに頬張りながら「ずっとこんな日が続きますように」と呟いていた。言葉自体は非常にシンプルだが、過去栄角の命令で心を痛めながら暗殺任務に従事していた彼の口から出たことで、如何に今の生活に喜びを噛みしめているかがわかる。ちなみに瓜生だけは姉妹チャンネル『バグアカデミア』から里帰りした鬼頭丈二に出会ったおかげで散々な目にあったがそれは智也たちの知るところではなかった。


夏が本格化し、かき氷への需要が高まったことで店が更に繁盛するも、バースは何故か未だにアナログ式(手回し)のかき氷機で作ることに拘っていたため、組織出身だという女の子を新たに雇ったとのこと。のち、この女の子の名前は「さゆり・ザ・ビューティー(自称)」ことさゆりであることが明かされる。


また、瓜生が喜凛町の人々を守る理由を知った毛利の決定で「モーリーも(日々自社商品を買ってくれている)喜凛町に恩返しをする」という新たな方針が加えられたことで、智也は最近お客の女性たちの間で被害が広がっている性犯罪の調査を開始する。結果、近隣で定期的に開催されているミスコンで上位入賞した女性を泥酔させて輪姦する半グレ集団の存在が浮かび上がり、彼らは女性が弄ばれる姿を撮影し、ミスコン入賞というネームバリューを武器にネットで有料公開することで荒稼ぎをするという極めて下劣な所業を行っていた。奇しくも、桜泉女子大学に出張していたうりゅうのメロンパンの二人も、同大学に通っていた常連の志織が被害後に自殺した話を受けて調査を開始しており、丁度女子大生に扮して情報集めをしていたカリンに合流。近々、こことは別の近隣の大学でミスコンが開催される話も上がっており、変装が得意な彼女に潜入を依頼した。


カリンは偽造した生徒証と演技力でコンテストのエントリーを難なく通過し、智也と瓜生も入賞後の女性に外道が近付くタイミングを見逃さぬため、会場に一般客として入った。結局会場内で怪しい人物を見ることはなかったが、嘘で盛りに盛った上品で家庭的なプロフィールで紹介されながら清楚な微笑で佇むカリンの姿に、瓜生は「真実が一文字もない」と呆れ、智也はその「大嘘ついても堂々とできる精神力」に感心した様子だった。


最終的にカリンは(一芸で披露した鬼瓦が不評だったのか)3位に収まったものの、目論見通り高島という一人の男子大学生が廊下でカリンに声をかけに現れ「ミスコン参加者はタダ酒が飲める」といった聞こえの良い方便で飲み会に誘ってきた。まだ確証もとれないためカリンはその話に食いついたように誘いを受け入れ、瓜生と智也も二人を追跡して繁華街にあるクラブへと向かった。


カリンは、早々に皆で一気飲みをしようとする周囲の空気作りと、自身に差し出された異様なほどアルコール度数の高い酒から、この高島らこそが志織たちを地獄に突き落とした外道集団だと看破し、高島、それに加担していた外道女をそれぞれ殴打。智也たちもその騒ぎを合図に店内に入った。瓜生やカリンはこれまでのシリーズでもそうだったが、今回の件では智也もまた、無辜の女性を騙して汚す外道たちの所業に凄まじい怒りを見せ、自身にナイフを突き立てて襲いかかってきた大男の両目を苦無で裂き、鎖分銅で絞め殺すという凄惨な処刑法を行使し、久々に「冷徹な殺し屋・朧の鵺」としての顔を顕にした。


その後、酩酊状態にされた他の被害女性の救護を優先した瓜生・カリンに頼まれ、残った外道たちを尋問していたが、彼らは「俺たちには強烈なケツモチがいるんだ」として未だ悪びれず、間もなくその場に外道たちの雇った用心棒らしき男が現れる。「パグ」と名乗ったその男は、智也が戦闘時に行う隠形術を前にしても「忍者の系列」「組織時代に何人か見た」と発言し余裕の笑みを崩すことはなく、テーブルを軽々と蹴り飛ばし、即座に銃を抜いての早撃ち、更には閃光弾を投げたりと、まるで暗殺者の対処に慣れているように矢継早に攻撃を仕掛けてきた。智也は、そうしたパグの言葉に疑念を抱きつつも、的確に彼の攻撃を躱しながら撒菱、炸裂弾で反撃。最後は爆風で視線を切ったパグの背後から苦無で延髄を突き刺し勝利した。


智也には造作もない相手であったが、その暗殺者慣れした戦闘能力や「組織」という言葉には疑問符が残った様子であった。そして当然、パグに期待していた外道たちもその後しっかりと処刑した。


エルペタス幹部・サイによるバースへの奇襲と、その後にポメラニアンを介して取り付けたエルペタスとの会談を経て、両組織の対立が本格化することになる。


上述の会談から後日、バースに代わりかき氷作りに勤しんでいた智也とさゆりは、招集を受けてモーリーの会議に出席し、毛利から改めて、前日のペタスとの交渉が決裂した経緯を説明される。当日は金鳳と共に後衛として会場外で待機し交渉に参加していなかった智也だが、このとき毛利と会談したペタス側の代表「世良蓮二郎」の名に覚えがあり、EL戦争以前に所属の若手アサシン3名を惨殺した人物であることを思い出す。組織の混乱を防ぐため銀田とごく一部構成員のみで彼を徹底的に調査し、その後に毛利班との抗争が勃発したことで立ち消えとなったが、当時の資料はまた残っている筈だとして、智也と瓜生は早速、目当ての資料を求めてEL本部へ向かった。


到着した本部は、最終決戦以来人が寄り付かずすっかり寂れており、瓜生たちは各々自ら脱退した立場ながらも長らく過ごした思い出もあり、物悲しい想いに浸りながら内部へと進んでいった。そして資料のある銀田の部屋の前まで辿り着くが、開いた扉と内部からの物音で、二人は部屋に先客がいることを瞬時に察知し警戒。そして扉の隙間から飛び出した炸裂弾を咄嗟に回避した後、爆風によって舞い上がった煙の中から中華服姿の二人組が現れた。目的の調査資料を握る彼らに譲渡するよう呼びかけるが断られ、二人を倒して資料を奪還しようと対戦を開始する。再度、炸裂弾による誘導で二方向に遠ざけられた智也たちは、それぞれ錘と鴛鴦鉞による連携攻撃で一方を攻め立てる二人組の作戦に手こずらされるも、瓜生が返礼の力押しで逆に相手二人を分断させ一対一の体制を作り、智也もまた、瓜生と闘う一方に目掛け苦無を投げ、両者それぞれが避ける・庇うために意識が逸れたタイミングを見計らい一太刀を浴びせた。


こうした攻防を展開する中、ふと瓜生がエルペタスの名を口にしたことで、どうやら互いに相手がエルペタスだと勘違いしていたことに気付くことに。改めて話すと、二人は大陸の暗殺組織『死神羅漢』に与する双子の殺し屋・呉兄弟で、祖国で無辜の政治家を暗殺したペタスを調査しようと、ELの調査資料を求めて本部を訪れていたという。「敵の敵は味方」ということで和解を持ちかけた瓜生に対し、義を重んじる兄弟も「貴君等は義の目をしていた」と信用し、既に内容を確認したという資料を譲渡。更には双方の大本である死神羅漢とモーリーの協定も提案され、戦力と情報連携でこの上なく頼もしいとしてその場で承諾することになった。


呉兄弟から受け取った資料には、まさに世界大戦時期の大東亜帝国共栄圏にも通じる『アジア統合計画』なるものを推進するという、あまりにも過激な極右思想の全容が綴られていた。朝方にモーリーのオフィスに帰還し、毛利にもこの資料内容を共有してしばし意見交換をしている最中、なんと智也の兄がオフィスに来訪する。「二度と会うことはない」と断じていた兄者のまさかの登場に唖然とする智也に対し、兄者は(微妙な勘違いをした)軽い挨拶をそこそこに、社長の毛利に「自身の主・銀田栄山(栄角の兄)と会談してほしい」と申し出る。


その後は居合わせた瓜生共々毛利と兄者に付き添い、現職の国会議員である栄山の待つ料亭に足を運ぶ。栄山はここ最近の自身の周辺での出来事から、秋月家出身の議員・秋月義一とエルペタスが結託し、入手した資料にも綴られていた統合計画実現のために意見する政治家を暗殺するという強行に出ている実態を語った上で、自身は議論で、モーリーは戦力で共に彼らの陰謀に対抗しようと協力を持ちかけられる。一株式会社と国会議員が協定するという話に驚く智也と瓜生だったが、毛利はその提案を承諾し、死神羅漢に続き彼らとも連携することとなった。


氷誕屋の代表(代理)としてモーリーの定例会議に出席。先日、志波議員を襲撃したエルペタス幹部・雷電との闘いで大怪我を負った瓜生を心配しつつ、毛利から今日の議題である近々貴凛町で開催されるハロウィンイベントについて話をされる。実行委員会からモーリーの出店の打診があったものの、エルペタスと抗争中の現在、それを受けるべきかで各店舗代表らに意見を求める毛利に対し、瓜生と智也は遠方のお客さんや街の人々との交流を深めるために受けるべきだと返した。


当日、智也は後世の創作で設定盛られまくりのアノ人っぽい裃にチョンマゲのかつらを被った侍に仮装し、気温の落ちてきた季節に合わせ「完熟焼き芋」を販売すると意気込んでいた(瓜生からその仮装を「死ぬほどダサイな」とツッコまれたが、そういう彼自身はピッコロさん、その後に現れた金鳳はウサ耳覆面ボンデージを纏った変態と更に強烈な姿であり、キョンシーに扮した町田と並びモーリー男性陣では全然マシな部類である。)


その後、ハロウィンに乗じた性暴行目的の誘拐事件が発生し、瓜生たちは連携して主犯の外道および彼らの太客である汚職政治家を成敗した…が、智也はこの作戦に関与することはなかった。…旬である焼き芋売りが相当忙しかったのだろうか?


エルペタスの抗争についての会議で社員全員が招集される。

ここで改めて毛利から現在の抗争における自身ら「保守派」と、敵勢である「革命派」の勢力図を解説され、その中で銀田家に仕える鵺一族同様に、栄山の政敵である秋月義一の秋月家にも現在「雷一族」がいることが触れられる。智也は鵺一族の出身である立場から、この雷一族が「古から存在する集団だが謎の存在」と注釈を挟み、毛利も敵方の情報として雷一族の詳細を知ることを重要課題として上げた。そこで、銀田と同じく政財界の名家として表立って活動する秋月に着目し、丁度一ヶ月後に秋月の屋敷にて催される政治パーティーを狙い潜入する作戦を提案。智也はその当日の潜入役として自ら名乗り出、毛利もそれを承諾。また、自らの目で秋月の人間たちを見定め、邪悪とみなせばその場で殺害すると宣言した。


パーティー前日に清掃員として屋敷に入り、潜入ルートとなる下水路の位置や建物の間取りを確認したさゆりの情報を元に、当日、智也はスーツに着替えて「政治家の秘書」という体で会場に入ることに。秋月が既に多くの政治家を信者として掌握していることもあり、難なくその大勢に紛れることに成功した。しばらく後、壇上に上がった秋月が演説を開始するが、その内容は栄山の語った通り、反対者の暗殺といった血腥い所業を「力による現状変更」と聞こえの良い言い変えをしたもので、智也は「この男を生かしておけば 更なる凶変を生み出すだろう」と確信し、秋月をこの場で暗殺することを決意。懐に隠し持っていた毒の吹き矢を壇上の秋月目掛けて射出する。


しかし、秋月の側近として側にいた雷一族の紫電が即座に感付き、秋月の体を引き寄せて毒矢を回避させてしまう。同時に彼と目が合ったことを悟った智也はパーティー会場から撤退するが、直ぐに護衛2名(おそらく彼らも忍び)が智也に及ぶ程の速度で追走してきた。煙玉と撒き菱で護衛たちの足止めはなったものの、その背後から今度は紫電が現れる。先程の護衛たちを上回る正に雷をおもわせる瞬歩、護衛の投げた苦無を跳躍で避けたことで僅かに速度が落ち、追いつかれた智也は紫電との交戦を余儀なくされる。紫電は、智也の変幻自在の剣とこれまでの身のこなしから彼もまた忍びであることばかりか鵺一族であることまで看破。その剣技をも上回る凄まじい剣撃で智也の左頬を斬り、続け様に瞬速の刺突を放ち智也の右胸をえぐった


…とみせかけ、智也は背広を広げて刺突を躱しており、またその下に隠し持っていた小型の炸裂弾で爆発を起こし、なんとか紫電と距離を取ることに成功。そして窓から出る間際に振り返った智也は、強烈な殺気を向けながら頬を切った紫電に必ず報復すると宣言し、そのまま屋敷を後にした。


仕事の合間を縫って日頃から訪れている寺院の住職である横川の仇を討つために主犯である蛭本を待ち伏せている所で伊集院とかち合う。敵と勘違いして戦闘に発展し、伊集院すら感じ取れない隠形で一時的にも手玉に取って見せるが、銀田家に仕えている鵺一族の人間である事を問われて伊集院の名前を思い出す。ターゲットが一致していたのもあって協力する姿勢を見せ、まきびしで痛めつけてしまった流川隆雄に謝罪し特性の軟膏を分けた。蛭本らが現れるが、取り巻き2名を一瞬で屠り、あっさり制圧した。


主犯の蛭本は伊集院による凄絶極まりない拷問で地獄に送られた。


余談

名前について

本項タイトルの智也だが、これが本名なのか、当人らが付けた通称なのかは不明。このあたり彼らが名乗ることすら許されない程立場が低く、ときに主のため命を捨てることもある影の一族として触れられていることから本名すら存在しないのではないかと推察されていることが要因とおもわれる。


ただ、現在社会では何をするにも最低限戸籍が必要であることや、主家である銀田家が長年政財界の名家として国政に携わることの多いことから、ときに主君に付き従い(もしくは単独で派遣されて)海外渡航や各種取り扱い資格が要求される場面が多いことも予想され、手続き上の本名として存在しているのかもしれない。鵺の兄も(結局名乗らなかったが)自身が主人公・モノローグを務めた栄山登場回では、本名があるかのようなはぐらかし方で自己紹介している。


人心を解さぬ化生としての「鵺」、善人としての「智也」

一番最初に他シリーズとのコラボで登場した際は、

幼な子を殺めんとする冷徹な殺し屋として

絶対正義とも言える紅林二郎と対立した鵺だが、

死龍との戦闘の末に改心(元から善なるものがあった彼に対して適切な言い方ではないが)した後、

最新のコラボ動画では

紅林と同じく悪を許さない裏社会の厄災の味方

(一時は誤解で対立したものの)として、

悪人を徹底的に葬る正義として活躍した。

遠回しではあるが、

冷酷な殺し屋「鵺」から「智也」という善人に変わったということを暗示していると言える。

どこぞの極道のように、

紅林との因縁の解消も期待できる…

…と言っていたら、

2024年1月24日の動画にて焼き芋を買いに来た紅林と遭遇した。

紅林は過去のこともあってか一瞬警戒するも、

智也の謝罪によって完全に和解。

その後は実践を交えながら、紅林に戦闘に関するアドバイスを贈ったのだった。


他の忍者の一族

鵺一族を皮切りに、『ヒューマンバグ大学』では忍者をルーツとする暗殺者一族が続々登場しており、ナツメ金融の社長である三門一郎太の出身である「三門一族」、エルペタス幹部・雷電や秋月義一の側近・紫電の「雷一族」、先述の鬼頭の旅のパートナーの一人である赤城永吉の「赤城家」、そして1話限りで退場した山里慎太郎の護衛役を務める「紫吹一族」などが挙げられる。


この内、三門家は一族の減少を理由に仕えていた秋月家から見限られ、裏切りにより頭首であった一郎太の父が死亡、残された一郎太と妹は生き別れになりそれぞれ別の道を生きることとなり事実上没落。赤城家も戦乱の世の終わりと共に御役御免となり、その血筋と暗器をはじめとする暗殺術を密かに継承しつつ、現在は骨董店として生計を立てている。紫吹一族に関しては山里家の護衛として存続しているが、暗殺稼業を続けているかは不明である。


このため、暗殺者一族として現在も機能しているのが確定しているのは今のところ鵺一族、雷一族のみである。ただ、チャンネル内では展開とともに作中の裏社会事情が次々に掘り下げられており、今後も新たな暗殺者一族が登場する可能性も。因みに、天王寺組の武闘派構成員・岸本隆太郎は忍者刀、戸狩玄弥は六角手裏剣、伊集院茂夫・和中蒼一郎遊馬大介らは苦無と忍者ではないが忍者を彷彿とさせる武器を駆使する戦闘者も何気に多く、脚本スタッフに忍者好きがいるのは間違いないだろう。



関連グッズ

ジオラマアクリルスタンド

智也(鵺)のアクリルスタンド


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忍者 火薬 哀しき悪役光堕ち  天然

株式会社モーリー 焼き芋 元殺し屋のメロンパン屋_瓜生龍臣

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