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赤松円心

あかまつえんしん

鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍した武将。室町幕府・四職家のひとつ赤松氏が隆盛する基礎を築いた。
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概要

生没年 建治3年(1277年)~観応元年・正平5年(1350年)

 村上源氏の末裔・播磨国佐用荘の地頭・赤松重則の子として生まれ、元服後に則村を、出家後に法名・円心を名乗る。同荘の代官で六波羅探題被官・小串氏のもとにあった。

 

鎌倉幕府滅亡

 元弘元年(1331年)、後醍醐天皇鎌倉幕府打倒を企てて挙兵するが、同年4月、天皇の身を案じる吉田定房の密告により露見。天皇は8月、京の都を脱出し、奈良を経て山城国・笠置に拠ったが、幕府軍に攻撃されて敗退、天皇に呼応した楠木正成籠もる赤坂城も落城、天皇も捕らえられ、翌正慶元年・元弘2年(1332年)3月、天皇は隠岐に配流されることとなった。(元弘の変)

 

 正慶元年・元弘2年(1232年)末、比叡山延暦寺の天台座主になっていた後醍醐帝の皇子・護良親王が吉野、楠木正成も河内国で挙兵、円心は三男・則祐のもたらした護良親王の令旨に従って討幕の兵を挙げ、播磨国人を集めて東上。伏見の久我畷では鎌倉方の大将軍・名越高家(名古屋山三郎の先祖)を討ち取った。正慶2年・元弘3年(1333年)5月、幕府に叛旗を翻した足利高氏らとともに六波羅を攻め落とした。新田義貞、高氏の嫡男・千寿王らが率いる大軍の来襲によって、5月22日には鎌倉も陥落、北条高時以下北条一族は東勝寺で自刃、幕府は滅亡した。

 鎌倉陥落の報を名和長年の籠もる船上山で受けた後醍醐天皇は正慶という元号を廃して元弘に改めると、5月23日、船上山をたち、6月5日、京の都に戻った。


建武の親政

 元弘3年(1333年)、後醍醐天皇は天皇親政を志向し記録所や恩賞方、雑訴決断所などを整備、各地に国司・守護を置いて治安の維持に努めるなど精力的に政治を推進したが、大内裏の造営など経費のかさむ事業も多く、徳政令などを発布したが充分な効果を上げるにいたらなかった。

 また、家格や慣例を無視した人事に貴族層の不満を買い、幕府打倒に尽力した武士たちに対する所領対策や恩賞の不公平に反乱が頻発。円心に対する恩賞も播磨国佐用荘の安堵にとどまったのみならず父と対立した護良親王と近かったことから逆に疎まれてしまう。建武2年(1335年)、北条高時の次男・北条時行が3万の幕府残党を率いて乱を起こしたことで「建武の親政」は失敗に終わった(中先代の乱)。


南北朝時代

 建武2年(1335年)、幕府残党軍に鎌倉を預かる足利直義軍は連戦連敗、鎌倉陥落が間近に迫るなか、直義は鎌倉府将軍となっていた成良親王を京に帰し、身柄を預かっていた政敵・護良親王を殺害、このことを憂いた足利尊氏は後醍醐帝の許しを得ずに京より軍勢を率いて下向、幕府残党を追い払うことに成功したが、その後も朝廷からの帰洛命令に従うことなく鎌倉にとどまりつづけた。

 同年、たび重なる帰洛命令を無視する尊氏に討伐軍が組織され、新田義貞らが下向、竹ノ下の戦いで討伐軍を破った尊氏軍は京の都に侵攻するも、義貞軍と東北から馳せ参じた朝廷側の北畠顕家軍に挟撃され敗北、尊氏は敗軍とともに九州へ落ち延びると、尊氏に同心していた円心は、建武3年・延元元年(1336年)に九州から尊氏が大軍をひきいて攻め上ってくるまで新田・楠木両軍を足止めした。

 

 建武3年・延元元年(1336年)、湊川の戦いで楠木正成が討死、義貞軍が壊滅すると持明院統直系の後光厳上皇の弟・光明天皇を奉じる尊氏と後醍醐帝は和睦するも、後醍醐帝はすぐに吉野へと脱出して朝廷を再興(南朝)、南北朝の争乱が始まった。


 この後も円心は室町幕府の成立に貢献、初代の播磨国守護に任じられ、赤松氏の守護大名としての発展の基礎を築いた。


その後の赤松氏

 嫡男・赤松範資は円心の死後、播磨国守護となり観応の擾乱には尊氏方についたが間もなく病死、範資の後を継いで播磨国守護に就いた円心の三男・則祐も観応の擾乱において尊氏側につき、後に備前国守護職も兼ねることとなった。 6代将軍・足利義教を暗殺し、嘉吉の乱を起こした赤松満祐は三男・則祐の孫である。


関連タグ

太平記 鎌倉時代 南北朝時代 足利尊氏 赤松則祐

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