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オムラ・インダストリ

おむらいんだすとり

オムラ・インダストリとは、小説『ニンジャスレイヤー』に登場する架空の企業である。
目次 [非表示]

「モーターヤッター!科学の勝利だ!」

―モーティマー・オムラ


名鑑

◆忍◆ 組織名鑑#5 【オムラ・インダストリ】 ◆殺◆

ネオサイタマの重化学を支えるメガコーポ。政財界におけるその権勢は労働者の奴隷的搾取により成り立つ。

家柄を重視するため重役はすべてオムラ一族の血筋で、遺伝子クローニングを行っているという噂もある。

独自に企業ニンジャも抱える。


概要

日本の重工業を独占的に牛耳っている暗黒メガコーポであり、ヨロシサン製薬と並ぶ暗黒メガコーポの代表格。製品は武器や電子機器、ロボット、そして飛行船航空母艦までも製造する巨大メーカー。その所業は

  • 反ダム運動が発生しイッキ・ウチコワシと提携したトットリ村(書籍ではトットリーヴィル)に対して、戦闘ロボット部隊と企業ニンジャを送り込んで非戦闘員の村人等もまとめて物理的に殲滅を図る。
  • 新製品の戦闘ロボットの実戦テストを、貧民街オオヌギ・ジャンク・クラスター・ヤードからの立ち退きを拒否する住人たちの虐殺によって行う。

等、暗黒の名に恥じぬブラックぶり。


オムラ一族が代々の社長を務めている他、関連企業を含めた重役クラスの社員も少なからずオムラの血を引いた者が占めているなど家柄を重視した体制が特徴。第1部時点での社長はモーティマー・オムラ。会長は父のアルベルト・オムラであるが、後述のモーター理念に関しては反目しあっている。


各種サイバネ兵装から施設の防衛設備に至るまで数々のハイテック機器を開発しているが、なんといっても特徴的なのが、「モーター理念」に基づいて開発された「ロボ・ニンジャ」と称される戦闘ロボット群である。

重武装と重厚感が醸しだす重圧感は見る者全てを圧倒するが、その一方でAIなどに決して無視できないレベルの重大な欠陥を抱えているものがほとんどで、作中ではそこを突かれてあっけなく倒されることが多い。


現在の社内体制はモーティマーの独裁体制に近く、モーター理念にそぐわない人材・企画は問答無用で切り捨てられている(ただし会長のアルベルトに関しては、護衛のニンジャであるオメガを恐れ直接的に手出しはできなかった)。

かのネコネコカワイイは、オムラの子会社「オムラ・メディテック」とAIを提供する「ピグマリオン・コシモト兄弟カンパニー」の共同開発であったが、やはりモーター理念にそぐわない(モーティマー曰く「破壊力に関係しないだろ!」)とのことで、社長の独断によって提携を打ち切られてしまう。

他にも、同じくモーター理念に反していたというだけの理由で開発を打ち切られた「モーターチビ(モーターチイサイ)」が作中で大活躍しているなど、随所でモーター理念、延いては経営者としてのモーティマーの限界が見て取れるといえよう。


しかし腐ってもメガコーポと言うべきか、ポンコツ揃いのロボ・ニンジャと違い、最新鋭サイバネやハイテック兵器を備えた企業ニンジャ達は作中でも一定以上の評価をされている事が多く、ヘッズからも強敵揃いとみなされるニンジャが多い。

ただし「オムラ最強」と名高いオメガは例外的に、一切のサイバネ改造が施されていない生身、かつ戦闘も己がジツとカラテのみという純粋な実力派ニンジャである。


ちなみに、ニンジャヘッズの間では「オムラ」という社名やモーターヤブなど一部のロボニンジャの設定から、映画「ロボコップ」シリーズに登場するオムニ社が元ネタであると推測されている。企業利益を最優先させ人命を軽視し、なにか憎めないポンコツロボットを生産するところなども似通っている。


モーター理念

スゴイ・強い・デカイ

社長モーティマーを始め、数多の社員達が盲目的に信仰している開発理念。

巨大で重装甲、重武装の兵器は強く(いわゆる大艦巨砲主義)、強い兵器であればそれだけ買い手が付き、買い手が付けば業績も上がる(モーティマーの弁を借りれば「凄くて強い!だから凄い。だから売れる。だからオムラは大きく、凄くなる」)という単純かつ無茶苦茶な理念であるが、モーティマー麾下の社員は愚かタイサ・ルニヨシのように彼を疎んでいるような社員ですらこれを信じ込んでいた。

故に業績が傾こうが会長が咎めようが、モーティマー達モーター理念信奉者は「モーター理念がV字回復をもたらす」と信じてこの路線を突っ走っていった。ただし上記の通りオムラのロボ・ニンジャは重装甲・高火力ではあってもお粗末なAIを積んでいるせいでどうにもポンコツロボットの域を脱せられないものが大半である。


製品

ロボ・ニンジャ

オムラが世に送り出した最初のロボ・ニンジャにして愛すべきポンコツ。詳しくは当該項目を参照のこと。


ヤブの後継機種にあたるロボ・ニンジャ。物理書籍の挿絵担当であるわらいなく・センセイをして「もう二度と書きたくない」と言わしめた重武装を誇るが、ことAIに関してはあのヤブをも上回るポンコツである。詳しくは当該項目を参照のこと。


  • モーターナガサマ

ニンジャの格闘大会「シャドー・コン」に参戦した試作型。他のロボ・ニンジャと同じく純粋なロボットだが、素手なので特に問題にはならないようだ。シリンダー式の腕を炸薬によって加速させ爆発的な威力を生み出す「シリンダーハンマーパンチ」が主武装。過去の反省から、AIではなくUNIXからの遠隔操作を元に動かすシステムを実装している。


関連タグ

ニンジャスレイヤー

変態企業




以下第2部後半以降のネタバレ注意




























第3部以降のオムラ

以上の所業も含めた数々の横暴が祟り、第2部終盤においてついにオムラ・インダストリは崩壊した。かねてより宿敵であったイッキ・ウチコワシの作戦に嵌って最重要の第3コンビナートを制圧される致命傷を受け、会長も逝去して株価は急落。さらにザイバツの策謀でガイオン騒乱の責任も押し付けられて返済不能の賠償責任を負ってしまう。社運を賭けたネブカドネザルも散り、本社も下請け会社であったオナタカミドラグーン部隊に物理的に制圧された上に経営上も吸収合併されてしまった。


第3部以降はかつての下請け会社であり反オムラ連合の筆頭でもあったオナタカミが作中におけるかつてのオムラのポジションを担うことになった。


しかし、タイサ・ルニヨシ率いるオムラ残党を始め、物語の随所に未だその姿を現し続けている。


オイランドロイドへの人間の意識と記憶の移植

スピードに囚われし暴走ライダー。

未だその姿を見せぬオムラの究極兵器。

オムラの影は未だに水面下で蠢き続けているのである。


主な構成員

社員

  • モーティマー・オムラ

「簡単なんだネブカドネザル。お前どう思ったあの時」

社長。モーター理念を少年のように信じ込む47歳(第2部当時)。フットボール選手並みの体躯の上から、常に白い宇宙服めいた無骨なパワードスーツを着込んでいる。

自身の考えにそぐわない人物はたとえ重役だろうと問答無用でセプクに追い込むなど経営者としては最悪の人物(タイサ・ルニヨシ曰く「あまりに人格的資質を欠いた!」)なのだが、モーター理念を共有する一部の社員達からは一定の支持を得ていた模様。その子供じみた我が儘さと技術に対する純真さから、ニンジャヘッズには「もちま」「47歳児」などと呼ばれいじられている。

オムラ崩壊以降は波瀾万丈の人生を歩むことになり、同時に己が為してきた業を直視することとなる……。


  • アルベルト・オムラ

「忠臣ノ、言ニ、耳ヲ、傾ケヨ、バカメ!カハーッ」

先代社長にして現会長。モーティマーの実父で、彼に比べれば経営者としては遥かにマトモな人物だが、老齢故か健康状態に難を抱えている。

オムラ最強のニンジャであるオメガはアルベルトが個人的に専属契約を結んだ私兵であり、オメガ自身もアルベルトを尊敬している。


  • タイサ・ルニヨシ

「後は任せたぞ、君たち。ガンバロ」

オムラ家の血を僅かながら引いている社員。そのため社内ではそれなりの地位にある。モーター理念を狂信する一人であるが、モーティマーの事は快く思っていない。第3部において「オムラ残党」の中心人物としてある計画を実行に移す。


  • 知性マグロ

「インダストリの力で!人類の英知で!ニンジャを屈服させろ!君はそのために生み出された!」

オムラに所属する社員の一人であり、マグロ。人口水流を生み出す特殊なイケスの中でしか生きられない正真正銘のマグロであるが、なぜか人間並みの知性を有している。そんな彼(?)もモーター理念狂信者の一人であり、あのモータードクロの開発チームに在籍した経験もある。ユンコの父親を自称しているが……?


  • ツキヨシ

「でもまだ私の忠誠心はオムラだ」

ネコネコカワイイ開発チーム主任。オムラ崩壊以降もオナタカミでネコネコカワイイの制御チーム主任を務めている。エンジニアとしては非常に優秀な人物であるが、本人曰く「力のコンセプトが違う」だけで彼もまたご多分に漏れずモーター理念の信奉者である。オムラ崩壊後も、ネコネコカワイイを支えていたのはオナタカミの冷徹なメンテ技術ではなく、熱狂的なオムラのモーター理念を奉じた旧社員たちの地道な職人芸であったわけだ。

第3部にてモーターカワイイ実証機と偶然の出会いを果たし、ある事件を経て彼女の支援を申し出るに至った。


企業ニンジャ

「イエスボス」

モーティマーの忠臣であり、全身の95%をサイバネ置換したサイボーグであり「決戦ニンジャ」。詳しくは当該項目を参照のこと。


  • オメガ

「冷静になられよ。モーティマー=サン」

ネブカドネザルを差し置いて「オムラ最強」の座に君臨するニンジャ。ただし正確にはオムラの企業ニンジャではなく、アルベルト・オムラ会長と個人契約を結んだフリーランスの傭兵ニンジャである。

ウルシ・ジツを使うウルシ・ニンジャのソウル憑依者であると同時に凄まじいカラテの使い手であるが、未だそのワザマエの全貌は不明。ニンジャではあるが、雇い主であるアルベルトに尊敬を持って仕えている大変奥ゆかしい人物。


ロボ・ニンジャ

正確にはロボ・ニンジャではなくネブカドネザル用の追加装備。モーティマーらモーター理念信奉者が作り上げた、モーター理念の究極形である。詳しくは当該項目を参照のこと。


  • モーターカネダ

タイサ・ルニヨシらオムラ残党が作り上げたロボ・ニンジャにしてオムラの新たなるCEO。クローンバンクに保存されていたオムラ役員の脳髄と指紋を移植されたサイボーグであり、人間にそっくりな姿をしたレプリカントタイプのボディを持つ。

タイサらに操られているわけではなく、ちゃんと自分の意志とカリスマを持ってオムラ残党を指揮している有能なCEOである。


  • モーターサスガ
  • モータースゴサ
  • モーターカナリ

オムラ残党が製造した三機のロボ・ニンジャであり、通称は「モーター三天使」。一体一体が強力な戦闘ロボットであるが、その真の能力は巨大ロボ・ニンジャ「モーターガッタイ」への変形合体機能である。

モーターガッタイになる事で、各機の装備は勿論の事、戦闘フィードバックデータにより高度なカラテを用いた戦闘すら可能となる。その戦闘力は凄まじく、ニンジャスレイヤーを爆発四散寸前まで追い詰めたほどであった。


  • モーターオムラ

劇中でその存在が示唆されているモーター理念の最終到達点。タイサ・ルニヨシの狂気に満ちた執念によって開発が進められており、ネオサイタマ湾のどこかに存在する海底プラントにて完成の時を待っているという。これまでのモーターシリーズで培われた技術を全て注ぎ込んだ人型最終決戦兵器であるらしい。






















◆警◆ネタバレ重点につき第三部最終章読了を推奨な◆告◆


立ち上がったのは、鋼鉄の雷神。ただそう呼ぶしかない人型巨大兵器が忘却から覚め、暗黒のネオサイタマ湾から姿を現したのだ。それこそはオムラ・インダストリ社の最後の遺産。最終決戦兵器、モーターオムラであった。 (ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズより)


アマクダリの手先である湾岸警備隊の主力艦隊による砲撃から無辜の人々を守るため、ユンコ・スズキはネオサイタマ湾へと飛んだ。無論それは単機で艦隊と張り合うなどという無謀では無かった。ある意味ではそれよりもっと荒唐無稽な、モーター理念にとりつかれたオムラ・インダストリの狂気に賭けたのである!

果たして”それ”は実在した。海底の自動工廠にて眠っていた鋼鉄の雷神、モーター理念の集大成にしてオムラの遺産、超巨大人型決戦兵器モーターオムラだ!!


腕だけで駆逐艦サイズという超巨大なボディに誇大妄想病患者の夢を実現したかのような過剰火力を詰め込んだ狂気の破壊神は、牙無き人々の盾となるために目覚めたのである。

起源を同じくするモーターユンコことユンコ・スズキの操縦によって湾岸警備隊が誇るキョウリョク・カンケイ艦隊と激突し、現実とは思われないほどのビッグスケールバトルを繰り広げた。ニンジャヘッズ達の実況タイムラインがオムラコールとオムラ社歌に包まれたのは言うまでも無いだろう。


倒産後も残党勢力の暗躍などで物語に影響を及ぼしてきたオムラだが、最も目に見える形で活躍したのがこのモーターオムラであり、この巨人の活躍を最後にオムラ・インダストリは完全に消滅することになる。

暗黒メガコーポとして無辜の人間を踏みにじり、男の浪漫に入れ込んで傾いたオムラ・インダストリが生み出した最期の遺産が、人類の未来を守るために戦ったのはある種の皮肉である。だが、かの鉄人28号マジンガーZが示した、「出自に関係なく、それを操る者の心がロボットの善し悪しを決める」という真のスーパーロボット理念をモーターオムラは貫いたのである。


オムラ・インダストリの化身であるモーターオムラの勇姿を持って、オムラは物語から消えることになった・・・・はずであったが・・・・・!

























◆警◆更なるネタバレ重点につき第四部読了を推奨な◆告◆

世界各地に散らばっていた子会社や関連企業が合併する形でオムラは復活した。更に禍々しく、更に狂熱を帯びた企業豪族として世界を蹂躙し始めたのである。

その名もオムラ・エンパイア

かつてのオムラ・インダストリの精神的後継者を名乗っているが、その実体はエンパイア(帝国)の名の通り、各地を侵略し征服する帝国主義企業である。

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