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B'TX

びーとえっくす

『月刊少年エース』(角川書店刊)で連載された車田正美の漫画作品。
目次 [非表示]

概要

『B'T-X』とは1994年より2000年まで月刊少年エースで連載していた車田正美原作の漫画、また、それを原作としたアニメ作品である。

車田の作品の中では珍しくおよそ6年にわたる長期連載作品(数ある作品の中でも最長)で、打ち切りという形を取ることなく終了した作品。掲載誌の違いも影響を及ぼしたとされている。

尚、タイトル及び本編中の台詞中では"T"の字は他の字より三回りほど小さくなっている。


B't(ビート)と呼ばれるロボットと人間のバディものという側面も持つSF風味バトル。

それと同時に、誰にも頼らずに自力で光り輝く約束を兄と共に誓った主人公・鉄兵がエックスや仲間ともに機械皇国の野望を打ち砕くという、友情と信頼を描く物語でもある。


評価

少年エース初期の看板作品と言うこともあり長期連載となったが、聖闘士星矢の焼き直しと呼ばれた『サイレントナイト翔』と比べると数ある車田作品でも評価が高い。また、車田作品初のロボット漫画と言うこともあり、その描き方が注目されたことも評価に繋がった。

海外でも評価が高かった(特に東南アジア)ため、下記のアニメ化・OVA化が実現している。

車田はこの漫画の後にスーパージャンプ自身が描いたボクシング漫画の続編を描いた。しかしそれ以降の執筆は続編が多くを締めるようになったため、現在のところ車田のオリジナル長編作品はB'T-Xが最後と言えなくない。


ストーリー

21世紀初期の地球。北京での機械万国博の会議の最中、謎の組織『機械皇国』に天才博士・高宮鋼太郎が攫われた。彼を救い出すために、弟・高宮鉄兵が、機械戦士の「B'T」―エックスや四霊将と共に機械皇国と闘う。自ら光輝く男になるために、大切な者を守るために、鉄兵は兄を救出する事ができるのか。


登場キャラクター



※はOVAに登場


TVアニメ

1996年4月から9月までTBS系列局のうちの3長野新潟以東の全局に加えて毎日放送山陽放送中国放送あいテレビRKB毎日放送熊本放送にて放送された。

TVシリーズでは原作中盤までをアニメ化、部分的にオリジナルの展開を入れている。

車田アニメ作品としては珍しく東映アニメーションではなく東京ムービー制作である。

キャラクターデザインは井上栄作本橋秀之


主題歌

オープニングテーマ

「遥か〜SAILING FOR MY DREAM〜」

作詞 - 室井美樹 / 作曲 - 西村麻聡 / 編曲・歌 - FENCE OF DEFENSE


「HIGH PRESSURE」(台湾中国語バーション)

作詞 - 井上秋緒 / 作曲・編曲 - 浅倉大介 / 歌 - T.M. Revolution


エンディングテーマ「僕の生き方」

作詞 - 伊藤良太 / 作曲 - 青木慶則 / 編曲 - JOHNNIE FINGERS / 歌 - BLUE BOY


各話リスト

話数サブタイトル
第1話奇蹟! 復活のB'T-X(ビート・エックス)
第2話誕生! 太陽の戦士(バトラー)
第3話対決! 機械皇国の野望
第4話登場! 伝説の四霊将
第5話出発(たびだち)! 決死の救出作戦(バトルロード)
第6話恐怖! 砂漠のパイレーツ
第7話驚愕! 機械皇帝の謎
第8話華麗! 幻惑戦士カミーラ
第9話驚異! エビル・フラワー
第10話迫撃! メタルフェイスの逆襲
第11話無敵! 東の霊将ロン
第12話強敵! 猛将カオス
第13話相棒!(バディ)熱き心の絆
第14話悲劇! 墓場の少女マリア
第15話炸裂! 死神への一撃
第16話復活! 五色の燐光
第17話出現! 黒いエックス
第18話暗黒!アンダーヘルの恐怖
第19話決死! エックスの最後
第20話生命!(いのち)ブレイク・ハート
第21話新生! B'Tエックス誕生
第22話最凶! エリアの七魔将
第23話閃光! シャイニング・ナックル
第24話炎上! 太陽のかけら
第25話打倒! B'Tラファエロ

OVA

1997年に発売されたTVシリーズの続編。

当時は原作が完結していなかったため、オリジナルの結末を迎えている。

七魔将が7人のうち4人が登場していなかったり、一部のキャラ設定の変更、最終決戦地が機械帝国本陣(原作は機械皇帝がいる宇宙軌道上)など、原作との相違点も多い。

また、国内ではDVD-BOXが発売されていない(海外ではTVシリーズと共に発売)ため、配信こそされてはいるが視聴のハードルは少し高い。


主題歌

オープニングテーマ「A PIECE OF THE SUN」

作詞 - 前田耕一郎 / 作曲 - 山崎利明 / 編曲 - 須藤賢一 / 歌 - 遠藤正明

エンディングテーマ「永遠のその先 〜You are the best buddies〜」

作詞 - 前田耕一郎 / 作曲・編曲 - ホリエアキラ / 歌 - 遠藤正明

挿入歌「瞳は幾千の窓」(第14章)

作詞・歌 - 畑亜貴 / 作曲・編曲 - 安西史孝


各話リスト

話数サブタイトル
第1章 霊将VS魔将
第2章 愛と憎しみの地!
第3章 紅蓮の炎
第4章 ブラッドの奇跡!
第5章 夢幻の恐怖!
第6章 一条の光!
第7章 メール リヒト!(もっと光を)
第8章 仮面の告白!
第9章 血の絆
第10章 悪魔の咆哮
第11章 失われた過去を求めて!
第12章 ONE FOR ALL!
第13章 未来の記憶!
第14章 A PIECE OF THE SUN


用語

B'T(ビート)

本作の戦士達の相棒的存在と成るロボット達のこと。

B'T』とは、自らのBRAIN(頭脳)で考え、人間のBLOOD(血液)によって作動し、BRAVERY(勇気)をもった、史上類のない究極のBATTLER(戦士)、それらの特性をTOTAL(総称)したもの、の略である。


動物や昆虫、伝説上の生き物などの姿をしており、主人になる者の血液提供を受け覚醒する。献血されて初起動した後、性別ができる。それは任意に設定することはできず、起動させた後でないと判明することはできない。

人間の血液DNA)を動力源として覚醒し、最初の血液提供者「ドナー」にのみ絶対の忠誠を誓う。それはドナーが死んだ後も変わることは無い。

B'Tは、基本的に機械皇帝から設計とそれに必要な材料が送られ、それを機械皇国のエンジニアが製作し、完成するものである。そのため門外不出の技術のはずだが華蓮が独自で製作したシャドーエックスのみ例外で、神居島に残された鋼太郎のロボティクスデータに華蓮自身の知識を加えることで皇国のマテリアルを用いることなく完成させることができた。


ガードシステム」というバリア機能を標準搭載しており、宇宙空間などの過酷な環境に対応できる。ただしダメージを受けすぎるとシステムに基調をきたし、最悪ドナーに危険を及ぼす可能性もあるため、基本的には防御用として用いられる(ガードシステムを攻撃に転用するB'Tもいるがごく僅か)。

人間ともコミュニケーションを普通に取れる知性と独立した思考能力をもっており、機体ごとに個性もあるが、複数機存在するものやリュカオンのような簡易的な知性しか持たない量産型も存在する。


機械皇国

後の機械皇帝となる名もなき生物学研究者が戦災孤児や拉致してきた科学者を利用して作り上げた、中国奥地に存在する帝国。武器商人としての面も持っており、各地の紛争・戦争に貫入し、武器の売却および私兵の派遣などを行っている。

皇帝独自の進化論からなるロボティクスにより誕生したB'Tや、生物学を応用したサイバネティックボディなど世界的に見ても高度な技術を持つ。リュカオン隊を中心とした独自の軍隊も持っているため、その気になれば世界を支配できるほどの強大な戦力を持っているが、それも皇帝自身のB'Tである『ラファエロ』完成の糧でしかなかったのである。


神居島

光が降ったという伝説がある北海道北部に存在する孤島。鉄兵たち高宮一家が研究目的の為に移住してきた場所でもある。20世紀初頭ではこの島の存在がなく、1999年に光が降ったとされた後に誕生した。


島の地下中枢に光の種子が島中央にある大樹の根に囲まれた状態で存在している。華蓮が探していた『光』がそれであり、最終決戦(ラファエロ戦)での決め手となったのである。

なぜ華蓮が光を求めていたというと、ラファエロの弱点が光であるためで(華蓮がライトを照射した際にラファエロは動きを止めている)、より強大な光を必要としたため光が降ったとされる場所を探していたのである。そしてその場所が神居島ということが判明したのは、物語の終盤に差し掛かったときであった。


この種子が地球に落ちてきた理由は最後まで解明されなかったが、生命の理を曲げた機械皇帝に罰を与えるために落ちてきたのでは、と言われている。


ラファエロ

機械皇帝が生み出したホムンクルスの中の一つから誕生したB'T。物語の中核となる危険かつ凶暴なB'Tで、それを倒すために華蓮が動き出すところから物語が始まる。

詳しくはこちらの項を参照。



余談

  • テレビアニメ版こそ不発に終わっているものの、OVAでキチンと独自の結末を迎えている。しかし同じ放送局で放送された「超獣機神ダンクーガ」が打ち切りの完結編が一本(ただし本編の時間はおよそ90分(総集編部分を含む)と長めであるが)に対し、本作ではTVの1クール相当の14話が製作された。
  • 前述の通り日本のTVアニメ版は不発ではあったものの、東南アジア地区では逆にヒットを飛ばし、それがOVA製作に繋がったという。国によってはOVAを抱合した全39話で放送していた国もあったという情報もある。
  • 玩具展開は聖闘士星矢放送時のスポンサーであったバンダイではなくライバルメーカーであるタカラが行った。かつての『デュアルモデル』同様の内部構造を再現した『ソリッドスキャンモデル』と組み立てキットと彩色済みアクションフィギュアを同梱した『ソリッドスキャンキット』が発売、『サンダーアーム』同様の音声ギミックを搭載した手甲『メサイヤフィスト』などのなりきり玩具も発売された。当時の売れ行きはいま一つだったが玩具関連のスケジュールはほぼ達成しており、放送終了月に発売したシャドーエックスまで続いている。TVでは発売予定されていた新生エックスのみ未発売に終わったがOVA発売の際に仕様を変更して発売、ほかの四霊将のB’Tなども新規造形で発売されているが、ソリッドスキャンモデル仕様での新生エックスの発売は国内外ともに実現しなかった。
  • アニメの最終決戦は上記の通り独自の結末となっており、その結末は賛否両論となった。原作の結末が戦いを終えた高宮兄弟が神居島に帰ってくるという比較的ハッピーエンドであるのに対し、アニメ版の結末は皇国の野望こそ打ち砕いたものの、四霊将のみならず鉄兵たちの行方まで曖昧となったビターエンドであるため賛否が分かれてしまったのである。ちなみに登場人物の中では華梨のみがアニメ、原作共に結末が変わっていない。

別名・表記ゆれ

B'T-X ビートエックス ビート・エックス ビートX


関連タグ

車田正美 ヒロイン不在 バディもの

鋼鉄聖闘士:財団Bが勝手に作り押し付けられたキャラクターであったが、本作を作るのに多少なりとも影響を与えたに違いない。

サイレントナイト翔:B'TXのプロトタイプとされる車田の作品。ネオ・ソサエティや四聖獣の設定などが流用された。

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