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押し寄せる大津波!吹き荒ぶ烈風!

日本列島最後の日は迫る!!

立てレオ!セブン亡き後の地球を救う者は誰だ?

宇宙パトロール隊のマッキーが飛ぶ!

ウルトラマンレオ第二弾、「大沈没!日本列島最後の日」

さあ、みんなで見よう!!

放送日

1974年4月19日

登場怪獣

サーベル暴君マグマ星人

双子怪獣ブラックギラス

双子怪獣レッドギラス

前回のあらすじ

宇宙パトロール隊MACの隊長モロボシ・ダンは、ウルトラ兄弟の一人ウルトラセブンであった。

ある日セブンは、地球を我が物にしようと企むマグマ星人双子怪獣のために、危うく命を失いそうになった。

だがその時、セブンの命を救った一人の宇宙人がいた。彼こそ我らがヒーロー、ウルトラマンレオである。レオは、おおとりゲンと名乗る一人の若者として、スポーツクラブに勤めていた。

かくて、二人の宇宙人にとって、地球は第二の故郷となった。しかし、モロボシ・ダンはその戦いのために、セブンに変身する能力を失ってしまった。

やがてゲンは宇宙パトロール隊MACに入隊し、同じ頃マグマ星人は双子怪獣を引き連れて、黒潮島を沈没させてしまった。

怒ったゲンはダンの静止を振り切って、ウルトラマンレオに変身したのである。しかし、ウルトラマンレオは地球上では2分40秒の命しかない。カラータイマーが点滅を始めた…レオ、立て!立つのだレオ!!!

咆哮

STORY

残ったエネルギーが少なくなりつつも、負けじと双子怪獣と戦うレオ。しかし双子怪獣はレオを突き飛ばし、ビルを破壊する。次々と車が落下し、辺り一面が焼け野原に。身体に炎が燃え移って悶え苦しむ人も。

「熱い、熱いよー!助けてくれー!!」

逃げる途中、転んで倒れてしまうカオル。一緒に逃げていた百子は、落ちてくる自動車からカオルを庇おうとし、なんと下敷きになってしまう…

一方レオも、大ピンチを迎えていた。黒いマントを身につけたマグマ星人が追撃を仕掛け、双子怪獣もギラススピンでレオを弾き飛ばす。マグマ星人もサーベルとフックを装備し、レオは滅多打ちにされてしまう…

ここで見かねたダンは杖を投げ捨て、胸の前で腕を交差させる。

時間軸に誤差のあった世界線のウルトラセブン55周年企画

ダン「デュワッ!」

ナレーション「ダンは、変身できないセブンに残された最後の力、ウルトラ念力を使った。だが神経を集中させてエネルギーを使うその念力は、モロボシ・ダンの命を著しく縮めるのだ」

辺りは赤い光に包まれ、三体は動きを止める。レオはここぞとばかりに双子怪獣の角を叩き折った。しかし無理が祟ってダンも倒れ、念力が解除される。

角をやられたことに焦る双子怪獣。マグマ星人も形成不利と見て姿を消し、双子怪獣も煙を起こして撤退した。

レオはゲンに戻り、ダンのもとへ向かうが、ダンから厳しい叱責を受けてしまう。

【熱い】嵐の誓い【断じて腐ではない】

ダン「ゲン、お前は何故私の忠告を無視して戦った…!?」

ゲン「しかし僕は勝ちました!」

ダン「お前は自分の星が全滅された憎しみだけで星人と戦ったのではないのか!」

ゲン「それがいけないんですか!?」

ダン「バカヤロー!!

ゲン「隊長!!」

ダン「触るな…!お前に、この脚の痛みがわかるか!?お前は…命を失うところだったんだぞ…!」

ゲン「僕が命を…!?」

ダン「お前一人の力で…星人を追い返したと思ってるのか!」

ゲン「何ですって!?それではあの時隊長が…」

ダン「言うな!!」

ゲン「隊長が僕を助けてくれたんですね!」

ダン「うるさい…!お前は、自分が守らなければならん地球人を、巻き添えにしたんだ…!お前の友人をだ!」

ゲン「何ですって…!?」

ダン「百子さんは今、病院で生死の境を彷徨っている!今度奴らが現れた時、我々が護り切れなかったら…日本は、沈没する!!」

百子は意識不明の重体になってしまっていた。猛と大村に救われ、一命こそ取り留めていたが、それも最早風前の灯火。自分を助けようとしたせいだと泣きじゃくるカオル。ゲンも百子は怪獣と戦うゲンの身を案じ…何度も名を呼んでいたと知らされ、激しい後悔に駆られる。

そのためにも、次に敵が現れたときは必ず勝たねばならない。ゲンは林の中を駆け巡り、手刀で枝を次々叩き折り、大木を蹴り倒す。しかし、そこにダンがやって来る。

ダン「ゲン、そんな技で双子怪獣を倒すことはできん!悲しいか?」

ゲン「悔しい!!」

ダン「星人の逆襲は最早時間の問題だ!怪獣の角はトカゲの尾のような再生をし、またギラススピンを使うに違いない…しかし、一つだけ勝つ方法がある!」

「スピンにはスピンだ!見ていろ」

ダンはコマを取り出し、その場で素早く回す。続けて杖を回転を加えて宙に投げ、落下した杖はコマを真っ二つに割った。

ナレーション「ゲンは、きりもみキックを覚えるため、訓練を開始した」

スポーツセンターの体育館にハンドルをぶら下げて握りしめ、宙ぶらりんになった所を猛に回させる。激しい空中回転に耐えられず落下してしまうが、諦めずに何度も訓練を続行。

ナレーション「一方MACは、マグマ星人の襲来に備え、日本全土のパトロールを強化し、迎撃体制を敷いた」

レオが不在でも、これである程度は持ち堪えることが出来る。ゲンは続けてトランポリンを利用した第二の訓練に移っていた。猛に幾度となく助け起こされつつも、特訓を継続する内に着実にその技術は身についていった。

ナレーション「しかしゲンは、百子のことを考えると、気が気ではなかった」

自分が気にはやったばかりに、目を覚まさなくなってしまった百子。特訓を一旦中断し、病院へ駆けつけたゲンだったが、その行手をダンが杖で阻む。

ダン「どこへ行くんだ」

ゲン「百子さんが…」

ダン「きりもみキックはどうした」

ゲン「それは…」

ダン「練習を続けるんだ」

ゲン「しかし百子さんが!」

ダン「続けろ!」

(Aパート終了)

一刻の猶予を争う今、何が何でも特訓を続け、一秒でも早く新技を手に入れなければならない。ダンはゲンを海岸へと連れて行き、最後の訓練を課した。

ゲンには既にきりもみキックを繰り出すためのノウハウは解っている。早速岩場に向かってきりもみキックを実践してみるものの、岩に変化なし。

ダンの指示通りもう一度きりもみキックを岩に放つゲン。キックを受けた岩が一欠片海に落ちた。成功したと喜ぶゲンだが、ダンは岩を割ったのではなく欠けたに過ぎないと指摘する。そしてダンはゲンの眼前で杖を一振りし、岩を叩き割る。杖でさえ割ることができることを示したダンは、余計なことを考えず、岩を割ることができるまでどんなことがあっても練習をやめないよう指示した。

マグマートリニティ

ナレーション「その頃、マグマ星人は双子怪獣を率いて、再び東京湾から日本列島沈没を図って上陸を開始した!」

ダンの懸念通り、双子怪獣の角も復活。街は見る間に波に飲まれてゆく。

赤石「東京湾に怪獣発見!」

ダン「直ちに攻撃!マッキー全機に告ぐ、東京湾の怪獣に一斉攻撃を開始せよ!」

赤石「了解!分離!!」

マッキー2号・3号

マッキー2号はα号とβ号に分離。ダンの乗ったマッキー3号も加えた3機で双子怪獣に猛攻を仕掛ける。

だが猛威を振るう双子怪獣相手では、足止めは出来てもトドメを指すことは出来ない。双子怪獣が角から放つ光線によって、マッキー2号のα号は撃墜されてしまった。

ナレーション「マグマ星人と二大怪獣の前に、MACはひとたまりもなかった。予期していた事とは言え、モロボシ隊長は焦った。何とかして時間を稼ごう、そう思えば思う程、怪獣は傍若無人に暴れ回った」

ついにβ号も撃ち落とされ、残った3号で孤軍奮闘するダン。

ダン「ゲン、何をしてるんだ…時間がない、時間が…!」

MACだけで怪獣と戦える時間も限界に迫る中、ゲンはやっとキックで岩を砕き、きりもみキックを会得する。

ゲン「やった…!レオーッ!!」

不屈

獅子の瞳が燃えて、怒りに燃えるウルトラマンレオが戦う。連続して蹴り技を放ち、双子怪獣を相手に互角以上に立ち回る。レッドギラスの破壊光線を上手く避け、隙をついて苦しめるものの、ここでマグマ星人が加勢。サーベル攻撃でレオを打ち倒し、その瞬間双子怪獣も遂にギラススピンの体勢に。

しかし先の戦いと同じ轍を踏むまいとしたレオは、ここでまさかの行動に出る。なんと、ギラススピンを躱すのではなく敢えて突っ込み、注意を引きつけたのだ。

ナレーション「レオは、再び人間達に被害を及ぼさぬ様、海へ怪獣を誘った。しかしそれは、海に慣れた双子怪獣相手にはとても危険なことである!」

もう誰もあんな目には合わせられない。そんな自責の念が、彼を奮い立たせたのだろう。街を守るために、ただでさえ危険なギラススピンに耐え、敵の得意とするフィールドへと移動してゆく。だが、ビームをまともに食らい、マグマ星人も空中から奇襲し、徐々にレオの身体は限界に近づいていく。とうとうカラータイマーが警告を鳴らし始めた。

3対1の圧倒的不利な形成にも負けず、何回でも立ち向かうレオ。その闘志も虚しく、レオは海中に沈んだ…

レオを倒したのかと水面を見つめるマグマ星人。


しかし次の瞬間、海中から勢いよくレオが飛び上がった!

ウルトラマンレオ放送開始日

きりもみキック!!!

レオが生きていたことに驚くマグマ星人を他所に、きりもみキックは双子怪獣の首を一撃で刎ねとばし、その命を奪った。マグマ星人も逃げ去り、これにて地球最大の危機は終わりを告げた。ウルトラマンレオは、地球で最初の勝利を得たのである。

戦いを終え、病室へ駆けつけたゲン。しかし依然として百子は回復せぬままだった。ゲンは海岸へと駆けて行き、涙ながらに叫ぶ。

ゲン「死なないでくれ…死なないでくれーっ!!うぅっ…!」

その時、辺りに突然嵐が巻き起こり、雷鳴が轟く。ゲンの故郷のあった獅子座が光り輝き、そこに浮かび上がったのは大きなライオンの顔だった。神秘の存在・レオマスクが姿を現したのだ。

センシティブな作品

ナレーション「島が戻った。百子の命と共に、島も今蘇った!」

息を吹き返した百子は、海辺でMACに入ったゲンに助けられた夢を見たことを語る。ダンとカオルもやって来た。無邪気に浜辺ではしゃぐ百子とカオル。

ダン「ゲン、見ろ。お前のために太陽が昇っている!お前は、この大自然を星人から守ったんだ!」

ゲン「僕が…!」

ダン「そうだ、君がだ!」


ナレーション「ゲンは、モロボシ・ダンと、輝く太陽に勇気付けられた。しかし悪辣なマグマ星人は、いつ何処からまた地球を狙って来るかも知れない。レオとマグマ星人との戦いは、まだ始まったばかりである」

自分の手で守った地球でこれからも生きられる喜びを噛み締めるゲン。

かくして、おおとりゲン=ウルトラマンレオの、地球を守るための苛烈な戦いの日々が、ここに幕を開けたのだった…


余談

どう見ても2話ではなく最終話のタイトルだが気にしてはいけない。

序盤の火災に苦しむ人がトラウマになった人も少なくない。


いかにも本作通しての敵になりそうな雰囲気で終わったマグマ星人だったが、実際に再登場するのは第30話まで後となる。この二人のマグマ星人が別人か同一人物かは資料によってまちまちだが、近年では基本的に同一人物として扱われている。

後の『ULTRAMANREGULOS』ではマグマ星人の大軍勢が攻め込んだことになっているが、本話及び前話では一貫して「マグマ星人」が個人として扱われているため、L77星はマグマ星人とギラス兄弟の3体だけで滅ぼされた模様。


マッキー全機と言いながら、1号は攻撃に不参加。そして翌話に出撃したのを最後に、二度と出てこなくなる。


本話のラストに登場したレオマスクも、第17話に再び出現したっきり、登場が途絶える。


黒潮島は『メビウス』でのレオ客演回「故郷のない男」にて再び登場。ゲンはこの島を守れなかった経験から、絶対に忘れてはならない場所として自らを戒めていたようだ。


ゲンは2回目の戦いで静止を振り切って変身してしまったが、本編第40話ではその経験を生かしている。


ラストのロケ地の海岸は『ウルトラマンA』第34話、『ウルトラマンタロウ』第33話、34話でも使用された剣崎であり、ダンは『タロウ』第33話、34話にもゲスト出演している。


ウルトラマンFE3

前話と本話を組み合わせたようなシナリオとなっている。セブンでマグマ星人を倒すことも一応できる。原作と異なり、マグマ星人を逃すと評価が下がるので注意。


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ウルトラマンレオ

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