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東京では、夜毎人間が斬り殺される怪奇な事件が続いていた。

その中に、トオル・カオル兄妹の父や、MACの鈴木隊員も含まれていた。

恐るべき手刀を持ったツルク星人を倒す為、我らがヒーロー・ウルトラマンレオが立ち上がった!

さあ、みんなで見よう!

放送日

1974年4月26日

登場怪獣

奇怪宇宙人ツルク星人

STORY

城南スポーツクラブにて雲梯の練習をする一人の少年・梅田トオル

父や妹、スポーツクラブの面々が見守る中、トオルは惜しいところで落ちてしまう。ゲンはトオルの父と大村に、応援がうるさくてトオルが集中できないと注意する。

そしてトオルは雲梯に再チャレンジ。ゲンの指示通り最初は静かにしていたトオルの父も、興奮してすぐ声援を飛ばし始めたため大村に口を塞がれてしまう。思わず吹き出す百子

ゲンのアドバイスを聞きながら、無事雲梯を渡り切ったトオル。トオルの父も大喜び。トオルは父と成功したらTVを見てよいという約束をしており、カオルと共に三人して上機嫌で帰っていった。そんな様子を見て百子は羨ましい位仲のいい親子と評するが、ゲンは亡くなった母の代わりに二人を優しく育てる梅田父の気苦労を察していた。

夜道、三人で歌を歌いながら帰路につく梅田家。しかし辺りに不気味な猫の鳴き声が鳴り響く。怖がって父にしがみつくカオルに、父は「お父さんがいるから大丈夫だよ」と励まし、再び歌いながら自転車を押して進んで行く。


しかしその刹那、怪しい影が襲いかかった!

ツルク星人

梅田父「あぁっ!ワァーーーー!!!」

絶叫と共に梅田父の上半身が吹き飛んだ。自転車も真っ二つにされてしまう。謎の怪人物は倒れたトオルの眼前で歩みを止め、何かを落としてから姿を消した。起き上がったトオルは父へと駆け寄るが、そこにあったのは惨殺された父の死体だった…

スポーツクラブの裏口を叩く音がする。なぜか戻ってきたトオル・カオル兄妹にドアを開けてやる大村。わけを聞こうとするが二人とも俯いて何も語らない。大村に呼ばれてゲンもやって来るが、ゲンは父の姿が見えない事に気付き、お父さんに何かあったのかと尋ねる。

二人ともここで堪えてきた涙が滲み出す。トオルは父が殺された、こいつが父さんを殺したんだと犯人が残した何かを取り出し、地面に叩きつけて踏みつける。それは…

ゲン「…ウルトラマンレオ…!?」

レオの顔がくっきりと彫られたレリーフだった。

大村は警察に連絡しようと二人を中に通す。ゲンはレリーフをじっと見つめていた。

ナレーション「犯人が残したウルトラマンレオの意味するものは何か?それはゲンにとって予期せぬ、恐ろしい事件の始まりであった」

「3日目の夜、降り頻る雨の中ゲンは鈴木隊員とトオル兄妹を訪ねたのだが…」

スポーツクラブで梅田兄妹を誰が引き取るか相談する一同。昨夜も大村が自分の家に泊めていたが、こう見えて独身なため食事の支度ができず、どうもしっくりいかないと話す。猛も自分には弟がいると話し、百子はゲンに自分のところがいいと話していたと語る。そこで鈴木隊員が自分の家に来てはどうかと提案する。どうやら彼には子供好きの女房がいるらしく、ゲンも泊まりに来ればいいと言う。鈴木隊員にまで迷惑をかけることに引け目を感じたが、鈴木隊員は迷惑になど感じておらず、トオルもおおとりが来るならと了承した。

相変わらず雨が降り頻る中、トオルとカオルを連れて夜道を走るマックカー。もうすぐで家に着くと、鈴木が二人に話しかけた時だった…。

またしてもあの怪人物が現れ、車のバンパーに飛び乗ったのである。

鈴木「なんだこれは…!?あ、ぎゃあっ!!」

鈴木隊員が驚いているうちに怪人物は攻撃を仕掛け、鈴木隊員は車のドア諸共切り裂かれて殺害されてしまった。車の中から一部始終を見ていたトオルは、またあいつの仕業だと悔しがる。恐ろしくなったカオルを、トオルは強く抱き止めるのだった。

間もなく雨は止み、警察やMACの面々が現場に到着。怒りに打ち震えるゲンを宥めようと黒田が肩を叩くが、ゲンはパトカーに乗ったトオルとカオルを指差す。

ゲン「あの兄妹を見てください…!あの兄妹や鈴木隊員の奥さんのことを思うと…いても立ってもいられませんよ!!この仇は俺がきっと取ってやる…!」

しかしそれを止める者が一人。モロボシ・ダン隊長だ。

ダンはゲンを物陰に連れて行き、現場にやはり残されていたレリーフをゲンに渡す。

ダン「宇宙金属で出来ている…」

ゲン「宇宙金属…?」

ダン「そうだ」

ゲン「じゃ、この事件は宇宙人が!?」

ダン「レオの名を騙って地球を侵略しようとしている挑戦状だ」

ゲン「くそう…!敵はまだこの近くに!」

ダン「慌てるな!今頃こんな所にいるものか…それより車を見たか?ドアが真っ二つだ。容易ならざる技を持つ相手だ…正体がハッキリするまで追ってはならん」

ゲン「しかし、そのためにまた人が…!」

ダン「私に考えがある!いいと言うまで絶対に手を出すな」

ゲンはレリーフを強く握りしめた…

場面変わって翌日、MAC本部。黒田と共にパトロールを終えたゲンは青島、赤石らと交代し、黒田は休憩へ。しかしゲンは気が気ではなかった。ダンは何処へ行ったのかと桃井に聞くゲン。どうやらたった今出かけていったようだ。白川によるとここの所毎晩夜になるといなくなるのだと言う。ゲンはダンの机に広げてあった地図を目にすると、あることに気付く。地図にはそれぞれ数字で1、2、3、4と赤い印がつけられていたが、4の位置は昨日鈴木隊員が殺された現場であることと、そして別のところにもう一つ、大きく青の5の印があることを。

ナレーション「連続殺人事件に人々は怯え、人影の絶えた深夜の街に、敵の正体を探る杖の音が響いていた。ダンの鋭い目は、闇に潜む黒い影を待っていた」

慎重に周辺を見回すダン。その背後に、あの怪人物が忍び寄る。宇宙人はガードレールに姿を隠し、橋を渡るダンに狙いを定めると、梅田父や鈴木隊員を殺害した時の様に飛びかかった。

得意の剣撃でダンを攻撃する宇宙人。道路標識を切り落として迫る宇宙人に対し、ダンも杖で応戦。ダンの持つ杖はMACの隠し武器・スティックガンであり、車のドアや道路標識をも破る剣を受け止め、互角の戦いを繰り広げる。ガードレールや丸太さえも切り捨て、ダンへにじり寄る宇宙人。そこにゲンが乱入して来るが、ダンはゲンをどけの一言と共に杖の一撃で弾き、遂に折られてしまった杖の先端を隙をついて宇宙人の眉間に突き刺した。苦悶の叫びを挙げて逃げ去る宇宙人。どうにか敵を追い払ったダンは、気絶したゲンに歩み寄る。

翌日、スポーツクラブで空手の練習をする子供達。その中には当然トオルの姿も。何度もいなされつつも、相手に挑みかかるトオルを見つめるダン。

一方、ゲンは百子とカオルに看病されて目を覚ました。スポーツクラブに向かったゲンは、ダンに不満を言う。

ゲン「隊長、酷いじゃありませんか!」

ダン「なんだ」

ゲン「隊長のピンチを助けようとした俺を殴るなんて…!」

ダン「分からん奴だな!ああしなかったらお前は死んでいたんだ」

ゲン「そんな…!」

ダン「私の言いつけを無視して何故そう死に急ぐ!奴はツルク星人だ。自分の両手を刃物に変えている、まともに戦ったら勝てる相手ではない」

ゲン「しかし、隊長はどうやって…?」

ダン「なんとか追い払うことができたが、この次は分からん。ゲン、あの子の目を見ろ!あの子は、かつてお前が自分の星を全滅された気持ちと同じだ…あの子のことを思うなら、もっと慎重に行動しろ!」

ゲン「…はい!」

その時、マックシーバーが鳴る。東京BX-104地区に宇宙人が現れたという。

ツルク星人の全身

ツルク星人は昨夜ダンと戦った時とは大きく異なる、トカゲ型巨大怪獣の如き姿となって暴れ回っていた。工業地帯で無法に暴れ回るツルク星人。マッキー1・2・3号、そしてマックファントムの四機が出撃、星人に一斉攻撃を開始。地上からもマックロディーが猛攻をかけ、ツルク星人に立ち向かう。星人に激しく憤るゲンは、3号でツルク星人を狙い撃つが、星人は空中に飛び上がって斬撃で3号を襲う。間一髪で避けたゲンだったが、続いて突っ込んだマックファントムは撃墜されてしまった。ますます激しい怒りを燃やすゲン。

しかしダンは前機に退却命令を下す。続々と引き上げてゆくマッキーを見て、勝ち誇るツルク星人。

(Aパート終了)

基地に帰還したゲンはダンに詰め寄る。

ゲン「隊長!一体市民は何と言っているか知ってますか!?」

ダン「分かっている!」

ゲン「腰抜けだの卑怯者だのと言われて…悔しくはないんですか!!幸い星人も引き上げたから良いようなものの…!」

ダンは黒田にエンジンのスピードを2倍に強化するよう命じる。メカ担当の黒田と明石以外は次の出動に備えて待機することに。

ゲン「隊長!隊長にはトオル君兄妹や…残された鈴木隊員の奥さんの悲しみが分からないんですか!」

ダン「悲しみか…」

ゲン「僕達宇宙人だって涙はあります…!」

ダン「ゲン、私はお前の涙など見たことはない…今や時態は甘くは無いんだ。MAC前機のスピードを倍にした所で星人に勝てる訳はない!大事な隊員のためだ…」

ゲン「隊長…」

ダン「星人に勝つ方法は、ただ一つしかない…ウルトラマンレオだ…!」

ゲン「それなら、あの時でも…」

ダン「慌てるな!今のお前の技では勝てない…昨夜、私が何故お前の頭を打ったか分かるか?左右の手刀が二段攻撃でお前の首を狙っていたんだ!」

ゲン「二段攻撃?」

ダン「この技に勝つ手は一つだ…これからお前は、それを覚えるんだ」

林の中に移動したゲンは、瓦やレンガを叩き割る。ダンもゲンに助言する。

ダン「一つの技には一つの技で勝てる、だが二段攻撃には三段攻撃しかない!」

そう話した直後突如ゲンを奇襲するダン。杖での攻撃を受け止めたゲンにパンチを食らわし、続けて一撃を与えた杖を振り回して撹乱、その隙にゲンの顔面に杖を向ける。いつの間にかゲンの帯も解かれていた。避けていては勝てない、相手の左右攻撃は自分の左右で防ぎ、残る一つの攻撃は脚で防げと説かれる。

足にロープを巻きつけたゲンは別の丸太を蹴る特訓を開始。泥だらけになりつつも奮闘するゲンにダンは語りかける。

ダン「いいか、自分の命は自分で守らねばならん!しかしそのために多くの人間を犠牲にすることは許されん!ゲン、お前は必ず勝たねばならんのだ!」

本部へ戻ったダンは、ふと、焦げたウルトラアイを見つめる。

ナレーション「ダンは悔しかった。マグマ星人との戦いに敗れたりしなければ、ゲンにこれ程の苦しみを負わせることも無かったのだ」

直後、黒田にエンジンの修理が完了したとの報告を受け、出動に備えるよう命令する。しかし、そんなことでツルク星人にら勝てないことはダンには分かりきっていたが、隊員達に信じられている事に苦悩する。

一方ゲンも回転しながら木を攻撃する特訓を続けていたが…

ナレーション「ゲンの特訓は続いた。敵の二段攻撃に勝つ技は何か?ゲンの心は焦った。焦れば焦る程、無駄な努力は続いた。そして、ゲンとダンの恐れる時がやって来た!」

今度は105地区に星人が出現。全隊員に出動命令が出され、マッキー2・3号とマックファントムが出撃。蹴り技を多用しビルを砕くツルク星人と戦い始めた。ゲンもその頃ターザンの様にロープを利用した訓練に励んでいたが、やはりMACだけでは星人を倒せない。マックファントムがまたもやられてしまう。搭乗していた隊員は悲鳴を挙げながら落下、爆死してしまった。それを見たゲンはとうとう限界に達し、レオに変身。

ダンやスポーツクラブの面々が見守る中、レオとツルク星人の対決が始まった。

ウルトラマンレオ

睨み合う両者、先に仕掛けたのはレオだった。ジャンプを駆使して挑みかかるレオ。

しかし、まだ技を習得していないレオがツルク星人に勝てるはずもなく、星人の矢継ぎ早の連続攻撃に成す術もない。レオもパンチやスープレックスで何とか食い下がるものの、危機に陥りカラータイマーが点灯。トオルも悔しさを顔に滲ませる。

ナレーション「ウルトラマンレオの命は、地球上では2分40秒だ。しかし今、レオの命はあと数秒となってしまった。レオは、ゲンは、一体どうなるのだろうか…」

海へと追い詰められ、気力も尽きかけたレオに、ツルク星人の無情な一撃が入る。

ダン「レオ…!」

力なく海に沈んだレオ。カラータイマーの輝きもやがて消えてゆく…そして海面から大きな泡が立ち、レオの姿は見えなくなった。

そして画面に映し出されたのは、焼け跡と化した街。果たして、猛威を振るうツルク星人を止める事は、できるのだろうか…?

broken building

余談

惨殺される人々と克明に映される死体、完膚なきまでに主役が負けて瓦礫の山が映されて終わる、不気味なツルク星人の描写等、レオ屈指のトラウマエピソードの一つ。


OPのタイトルコールの部分が前話から変わっている。


レオの変身ポーズも今日我々がよく見るものに変化しているが、掛け声部分は何故か「レオーッ!!」ではなく「レオッ!!」である。これは翌話も同様。


本話にて殺害された梅田父はその後も回想シーンで登場することがある。第37話では母親も登場した。尚、猛のセリフに出てくる弟は今後一切登場しない。


殺害される鈴木隊員を演じたのは、前作ゾフィーテロリスト星人バルキー星人を演じた鹿島信哉氏。だが、第36話、45話では別人としてゲスト出演している。


梅田トオルは本話からの登場。入れ替わりに本話以降マッキー1号は2度と出撃しない。


ダンはツルク星人は侵略目的と推測していたが、星人本人は一切喋らないので詳細は不明。


本話におけるダンの教えは、後年メビウスでの客演時にゲンが引用している。

「お前達の戦いは…必ず勝たねばならん戦いなんだ!!」


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ウルトラマンレオ みんなのトラウマ

ツルク星人

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