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いつかきっと これがもっと似合う王様(おとこ)になるんだぞ!
※この記事はONEPIECE FILM REDのネタバレ情報を含みます。

概要

概要

映画『ONE PIECE FILM RED』の終局で登場する台詞と一場面。


深いとの決着を経て和解し、新しい時代へ託す意思。



なお本稿「私にとっても大事な帽子だから」は小説版(文字表現)の表記であり、劇中では「私にとっても大事な帽子…」と語尾が薄れていく言葉遣い(台詞表現)と声優の繊細な演技によって、ウタの繊麗な心情が表現されている。


大事な帽子

大事な帽子

世界を覆っていた祓い、世界が元に戻りつつある束の間、ルフィとウタ2人だけがいる小さな夢空間にて。


幼馴染である2人は、こんな場所でも昔と変わらない対話をする。



気づくとも大きくなっていたルフィに負けちゃったと感慨深けなウタ。そして彼女は、成り行きで持っていた彼の麦わら帽子を取り出す。元はウタが憧憬を抱き最愛の男が被っていた帽子…。


最期に、ウタにとっても大事な帽子を今の持ち主へ返す。これでお別れだからと悲しみを隠すように、そして彼なら成れると将来を期待して夢見る乙女みたいに言葉も贈る。



──これ 返すよ にとっても大事な帽子だから

いつかきっと これがもっと似合う男になるんだぞ!



それはささやかな約束事…。

傍で腰掛けている少年へ寄りかかるように麦わら帽子を掛ける少女。その様は偶然にも-まるで何かの縁であるかのようにウタの父親が同じ少年へ麦わら帽子を預けた遣り取りへ似ている。また女の子らしい慈しさのある感じで帽子に手を添えているウタ。


麦わら帽子を返された少年の目元は帽子の鍔で隠れて判然としないが、一筋の涙を流しているようにもみえる。まるで彼女の〝声〟が薄れていく事を感知して、静かに見送るような姿。



ウタとルフィは言葉に表せずとも、たくさんの気持ちを語り合っていた。

そうして目の前が白澄んでいき・・・。




出航中のサウザンド・サニー号で目が覚めるルフィ

いつの間にか船が出ている状況、さっきまで会っていたウタや近くで共に闘っていたシャンクスの姿を探す。先に起きていた仲間から指し示された方向には、シャンクスたち赤髪海賊団のレッド・フォース号が別方向へ航行している。先を行く彼らは棺のような物を囲んで、誰かを黙している風な光景を目の当たりにしたルフィ。少年も口をキッと結び澄んだ眼差しで大海原へ視線を移した。



それはこれからも続く険しい夢への道のりに自らの意識を引き締めているようであり、同時にたった今失われてしまったのだろうかけがえの無い大事なものを奪った、その元凶たるこの世界と時代そのものへ向けた静かな怒りの目線でもあるのかもしれない…。




ルフィの応え

ルフィの応え

本作『ONE PIECE FILM RED』の終幕(ストーリーエンド)。

ウタの歌🎶風のゆくえ🎵世界へ響き続けた後エンドロール後-で、いつものように海を進むサウザンド・サニー号のライオンを模った船首へ陣取るルフィ


ウタの力サニー号が小さくなって共に冒険をした「思い出」から、もしかしたら再び返事をするかもと、ライオンの鼻先をペシッペシッ擽るように軽く叩くルフィ。だがサニー号はもう喋らなかった。


ふと顔を上げた少年に別の「思い出」が蘇る。麦わら帽子を手にした幼馴染の少女が〝あの約束〟を語っている光景。



ウタが「大事な帽子」と言った麦わら帽子は、モンキー・D・ルフィにとって宝物であり道標〝立派な海賊へなる誓い〟といった想い重いの思いが込められている。彼女は知らないであろう深い思い入れがある帽子。そしてウタが「これがもっと似合う男になるんだぞ!」と言っていた期待は、ルフィにとって目標であり大恩人・シャンクスとの約束「立派な海賊になって帽子を返す」と重なる事柄だった。



そんな経緯(いきさつ)を踏まえてか、ルフィはウタから期待された「新時代を生きる者」へ成る応えと言わんばかりに、気高く誇らしげに明言する〝あの言葉〟へありったけの気持ちを込めて、彼方にいる最愛の友達へ届くように叫んだ。




≪≪≪≪≪ 海賊王に!! おれはなる!! ≫≫≫≫≫




本作『ONE PIECE FILM RED』を初めて視聴した者にとっては彼の突然な発言に驚くだろうが、原作『ONEPIECE』から本作を辿る者には理解できるであろう、モンキー・D・ルフィという男らしい-原作者・尾田っちらしい-素適語 (ロマン) で幕引きを飾るのだった。


余談

夢の世界の空間は柔らかく神秘的な光でライトアップされ、どこかの宮殿のように見える。

しかし歯車を思わせる凹凸彫りの中央柱の装飾やドーム状構造から、風車小屋の内部を連想する人も見かけられる。

風車小屋と言えば、ルフィとウタふたりだけが知る思い出の場所であったフーシャ村のあの…


関連タグ

関連タグ

ONEPIECE RED(ONEPIECEの映画) 劇場版ONEPIECE

ウタ(ONEPIECE) モンキー・D・ルフィ


麦わら帽子(ONEPIECE)

この帽子をお前に預ける 海賊王におれはなる


尾田栄一郎 ロマンティック

※この記事はONEPIECE FILM REDのネタバレ情報を含みます。

概要

概要

映画『ONE PIECE FILM RED』の終局で登場する台詞と一場面。


深いとの決着を経て和解し、新しい時代へ託す意思。



なお本稿「私にとっても大事な帽子だから」は小説版(文字表現)の表記であり、劇中では「私にとっても大事な帽子…」と語尾が薄れていく言葉遣い(台詞表現)と声優の繊細な演技によって、ウタの繊麗な心情が表現されている。


大事な帽子

大事な帽子

世界を覆っていた祓い、世界が元に戻りつつある束の間、ルフィとウタ2人だけがいる小さな夢空間にて。


幼馴染である2人は、こんな場所でも昔と変わらない対話をする。



気づくとも大きくなっていたルフィに負けちゃったと感慨深けなウタ。そして彼女は、成り行きで持っていた彼の麦わら帽子を取り出す。元はウタが憧憬を抱き最愛の男が被っていた帽子…。


最期に、ウタにとっても大事な帽子を今の持ち主へ返す。これでお別れだからと悲しみを隠すように、そして彼なら成れると将来を期待して夢見る乙女みたいに言葉も贈る。



──これ 返すよ にとっても大事な帽子だから

いつかきっと これがもっと似合う男になるんだぞ!



それはささやかな約束事…。

傍で腰掛けている少年へ寄りかかるように麦わら帽子を掛ける少女。その様は偶然にも-まるで何かの縁であるかのようにウタの父親が同じ少年へ麦わら帽子を預けた遣り取りへ似ている。また女の子らしい慈しさのある感じで帽子に手を添えているウタ。


麦わら帽子を返された少年の目元は帽子の鍔で隠れて判然としないが、一筋の涙を流しているようにもみえる。まるで彼女の〝声〟が薄れていく事を感知して、静かに見送るような姿。



ウタとルフィは言葉に表せずとも、たくさんの気持ちを語り合っていた。

そうして目の前が白澄んでいき・・・。




出航中のサウザンド・サニー号で目が覚めるルフィ

いつの間にか船が出ている状況、さっきまで会っていたウタや近くで共に闘っていたシャンクスの姿を探す。先に起きていた仲間から指し示された方向には、シャンクスたち赤髪海賊団のレッド・フォース号が別方向へ航行している。先を行く彼らは棺のような物を囲んで、誰かを黙している風な光景を目の当たりにしたルフィ。少年も口をキッと結び澄んだ眼差しで大海原へ視線を移した。



それはこれからも続く険しい夢への道のりに自らの意識を引き締めているようであり、同時にたった今失われてしまったのだろうかけがえの無い大事なものを奪った、その元凶たるこの世界と時代そのものへ向けた静かな怒りの目線でもあるのかもしれない…。




ルフィの応え

ルフィの応え

本作『ONE PIECE FILM RED』の終幕(ストーリーエンド)。

ウタの歌🎶風のゆくえ🎵世界へ響き続けた後エンドロール後-で、いつものように海を進むサウザンド・サニー号のライオンを模った船首へ陣取るルフィ


ウタの力サニー号が小さくなって共に冒険をした「思い出」から、もしかしたら再び返事をするかもと、ライオンの鼻先をペシッペシッ擽るように軽く叩くルフィ。だがサニー号はもう喋らなかった。


ふと顔を上げた少年に別の「思い出」が蘇る。麦わら帽子を手にした幼馴染の少女が〝あの約束〟を語っている光景。



ウタが「大事な帽子」と言った麦わら帽子は、モンキー・D・ルフィにとって宝物であり道標〝立派な海賊へなる誓い〟といった想い重いの思いが込められている。彼女は知らないであろう深い思い入れがある帽子。そしてウタが「これがもっと似合う男になるんだぞ!」と言っていた期待は、ルフィにとって目標であり大恩人・シャンクスとの約束「立派な海賊になって帽子を返す」と重なる事柄だった。



そんな経緯(いきさつ)を踏まえてか、ルフィはウタから期待された「新時代を生きる者」へ成る応えと言わんばかりに、気高く誇らしげに明言する〝あの言葉〟へありったけの気持ちを込めて、彼方にいる最愛の友達へ届くように叫んだ。




≪≪≪≪≪ 海賊王に!! おれはなる!! ≫≫≫≫≫




本作『ONE PIECE FILM RED』を初めて視聴した者にとっては彼の突然な発言に驚くだろうが、原作『ONEPIECE』から本作を辿る者には理解できるであろう、モンキー・D・ルフィという男らしい-原作者・尾田っちらしい-素適語 (ロマン) で幕引きを飾るのだった。


余談

夢の世界の空間は柔らかく神秘的な光でライトアップされ、どこかの宮殿のように見える。

しかし歯車を思わせる凹凸彫りの中央柱の装飾やドーム状構造から、風車小屋の内部を連想する人も見かけられる。

風車小屋と言えば、ルフィとウタふたりだけが知る思い出の場所であったフーシャ村のあの…


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私にとっても大事な帽子だから
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映画『ONE PIECE FILM RED』の終局で登場する台詞と一場面。


深いとの決着を経て和解し、新しい時代へ託す意思。



なお本稿「私にとっても大事な帽子だから」は小説版(文字表現)の表記であり、劇中では「私にとっても大事な帽子…」と語尾が薄れていく言葉遣い(台詞表現)と声優の繊細な演技によって、ウタの繊麗な心情が表現されている。


大事な帽子

大事な帽子

世界を覆っていた祓い、世界が元に戻りつつある束の間、ルフィとウタ2人だけがいる小さな夢空間にて。


幼馴染である2人は、こんな場所でも昔と変わらない対話をする。



気づくとも大きくなっていたルフィに負けちゃったと感慨深けなウタ。そして彼女は、成り行きで持っていた彼の麦わら帽子を取り出す。元はウタが憧憬を抱き最愛の男が被っていた帽子…。


最期に、ウタにとっても大事な帽子を今の持ち主へ返す。これでお別れだからと悲しみを隠すように、そして彼なら成れると将来を期待して夢見る乙女みたいに言葉も贈る。



──これ 返すよ にとっても大事な帽子だから

いつかきっと これがもっと似合う男になるんだぞ!



それはささやかな約束事…。

傍で腰掛けている少年へ寄りかかるように麦わら帽子を掛ける少女。その様は偶然にも-まるで何かの縁であるかのようにウタの父親が同じ少年へ麦わら帽子を預けた遣り取りへ似ている。また女の子らしい慈しさのある感じで帽子に手を添えているウタ。


麦わら帽子を返された少年の目元は帽子の鍔で隠れて判然としないが、一筋の涙を流しているようにもみえる。まるで彼女の〝声〟が薄れていく事を感知して、静かに見送るような姿。



ウタとルフィは言葉に表せずとも、たくさんの気持ちを語り合っていた。

そうして目の前が白澄んでいき・・・。




出航中のサウザンド・サニー号で目が覚めるルフィ

いつの間にか船が出ている状況、さっきまで会っていたウタや近くで共に闘っていたシャンクスの姿を探す。先に起きていた仲間から指し示された方向には、シャンクスたち赤髪海賊団のレッド・フォース号が別方向へ航行している。先を行く彼らは棺のような物を囲んで、誰かを黙している風な光景を目の当たりにしたルフィ。少年も口をキッと結び澄んだ眼差しで大海原へ視線を移した。



それはこれからも続く険しい夢への道のりに自らの意識を引き締めているようであり、同時にたった今失われてしまったのだろうかけがえの無い大事なものを奪った、その元凶たるこの世界と時代そのものへ向けた静かな怒りの目線でもあるのかもしれない…。




ルフィの応え

ルフィの応え

本作『ONE PIECE FILM RED』の終幕(ストーリーエンド)。

ウタの歌🎶風のゆくえ🎵世界へ響き続けた後エンドロール後-で、いつものように海を進むサウザンド・サニー号のライオンを模った船首へ陣取るルフィ


ウタの力サニー号が小さくなって共に冒険をした「思い出」から、もしかしたら再び返事をするかもと、ライオンの鼻先をペシッペシッ擽るように軽く叩くルフィ。だがサニー号はもう喋らなかった。


ふと顔を上げた少年に別の「思い出」が蘇る。麦わら帽子を手にした幼馴染の少女が〝あの約束〟を語っている光景。



ウタが「大事な帽子」と言った麦わら帽子は、モンキー・D・ルフィにとって宝物であり道標〝立派な海賊へなる誓い〟といった想い重いの思いが込められている。彼女は知らないであろう深い思い入れがある帽子。そしてウタが「これがもっと似合う男になるんだぞ!」と言っていた期待は、ルフィにとって目標であり大恩人・シャンクスとの約束「立派な海賊になって帽子を返す」と重なる事柄だった。



そんな経緯(いきさつ)を踏まえてか、ルフィはウタから期待された「新時代を生きる者」へ成る応えと言わんばかりに、気高く誇らしげに明言する〝あの言葉〟へありったけの気持ちを込めて、彼方にいる最愛の友達へ届くように叫んだ。




≪≪≪≪≪ 海賊王に!! おれはなる!! ≫≫≫≫≫




本作『ONE PIECE FILM RED』を初めて視聴した者にとっては彼の突然な発言に驚くだろうが、原作『ONEPIECE』から本作を辿る者には理解できるであろう、モンキー・D・ルフィという男らしい-原作者・尾田っちらしい-素適語 (ロマン) で幕引きを飾るのだった。


余談

夢の世界の空間は柔らかく神秘的な光でライトアップされ、どこかの宮殿のように見える。

しかし歯車を思わせる凹凸彫りの中央柱の装飾やドーム状構造から、風車小屋の内部を連想する人も見かけられる。

風車小屋と言えば、ルフィとウタふたりだけが知る思い出の場所であったフーシャ村のあの…


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ONEPIECE RED(ONEPIECEの映画) 劇場版ONEPIECE

ウタ(ONEPIECE) モンキー・D・ルフィ


麦わら帽子(ONEPIECE)

この帽子をお前に預ける 海賊王におれはなる


尾田栄一郎 ロマンティック

※この記事はONEPIECE FILM REDのネタバレ情報を含みます。

概要

概要

映画『ONE PIECE FILM RED』の終局で登場する台詞と一場面。


深いとの決着を経て和解し、新しい時代へ託す意思。



なお本稿「私にとっても大事な帽子だから」は小説版(文字表現)の表記であり、劇中では「私にとっても大事な帽子…」と語尾が薄れていく言葉遣い(台詞表現)と声優の繊細な演技によって、ウタの繊麗な心情が表現されている。


大事な帽子

大事な帽子

世界を覆っていた祓い、世界が元に戻りつつある束の間、ルフィとウタ2人だけがいる小さな夢空間にて。


幼馴染である2人は、こんな場所でも昔と変わらない対話をする。



気づくとも大きくなっていたルフィに負けちゃったと感慨深けなウタ。そして彼女は、成り行きで持っていた彼の麦わら帽子を取り出す。元はウタが憧憬を抱き最愛の男が被っていた帽子…。


最期に、ウタにとっても大事な帽子を今の持ち主へ返す。これでお別れだからと悲しみを隠すように、そして彼なら成れると将来を期待して夢見る乙女みたいに言葉も贈る。



──これ 返すよ にとっても大事な帽子だから

いつかきっと これがもっと似合う男になるんだぞ!



それはささやかな約束事…。

傍で腰掛けている少年へ寄りかかるように麦わら帽子を掛ける少女。その様は偶然にも-まるで何かの縁であるかのようにウタの父親が同じ少年へ麦わら帽子を預けた遣り取りへ似ている。また女の子らしい慈しさのある感じで帽子に手を添えているウタ。


麦わら帽子を返された少年の目元は帽子の鍔で隠れて判然としないが、一筋の涙を流しているようにもみえる。まるで彼女の〝声〟が薄れていく事を感知して、静かに見送るような姿。



ウタとルフィは言葉に表せずとも、たくさんの気持ちを語り合っていた。

そうして目の前が白澄んでいき・・・。




出航中のサウザンド・サニー号で目が覚めるルフィ

いつの間にか船が出ている状況、さっきまで会っていたウタや近くで共に闘っていたシャンクスの姿を探す。先に起きていた仲間から指し示された方向には、シャンクスたち赤髪海賊団のレッド・フォース号が別方向へ航行している。先を行く彼らは棺のような物を囲んで、誰かを黙している風な光景を目の当たりにしたルフィ。少年も口をキッと結び澄んだ眼差しで大海原へ視線を移した。



それはこれからも続く険しい夢への道のりに自らの意識を引き締めているようであり、同時にたった今失われてしまったのだろうかけがえの無い大事なものを奪った、その元凶たるこの世界と時代そのものへ向けた静かな怒りの目線でもあるのかもしれない…。




ルフィの応え

ルフィの応え

本作『ONE PIECE FILM RED』の終幕(ストーリーエンド)。

ウタの歌🎶風のゆくえ🎵世界へ響き続けた後エンドロール後-で、いつものように海を進むサウザンド・サニー号のライオンを模った船首へ陣取るルフィ


ウタの力サニー号が小さくなって共に冒険をした「思い出」から、もしかしたら再び返事をするかもと、ライオンの鼻先をペシッペシッ擽るように軽く叩くルフィ。だがサニー号はもう喋らなかった。


ふと顔を上げた少年に別の「思い出」が蘇る。麦わら帽子を手にした幼馴染の少女が〝あの約束〟を語っている光景。



ウタが「大事な帽子」と言った麦わら帽子は、モンキー・D・ルフィにとって宝物であり道標〝立派な海賊へなる誓い〟といった想い重いの思いが込められている。彼女は知らないであろう深い思い入れがある帽子。そしてウタが「これがもっと似合う男になるんだぞ!」と言っていた期待は、ルフィにとって目標であり大恩人・シャンクスとの約束「立派な海賊になって帽子を返す」と重なる事柄だった。



そんな経緯(いきさつ)を踏まえてか、ルフィはウタから期待された「新時代を生きる者」へ成る応えと言わんばかりに、気高く誇らしげに明言する〝あの言葉〟へありったけの気持ちを込めて、彼方にいる最愛の友達へ届くように叫んだ。




≪≪≪≪≪ 海賊王に!! おれはなる!! ≫≫≫≫≫




本作『ONE PIECE FILM RED』を初めて視聴した者にとっては彼の突然な発言に驚くだろうが、原作『ONEPIECE』から本作を辿る者には理解できるであろう、モンキー・D・ルフィという男らしい-原作者・尾田っちらしい-素適語 (ロマン) で幕引きを飾るのだった。


余談

夢の世界の空間は柔らかく神秘的な光でライトアップされ、どこかの宮殿のように見える。

しかし歯車を思わせる凹凸彫りの中央柱の装飾やドーム状構造から、風車小屋の内部を連想する人も見かけられる。

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