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CV:畑耕平末次由布子(少年期)

公式サイトでの解説

20歳の新米構成員。

裏社会のレジェンド 工藤 清志の実子。

父親への憧れからか、地に足がついておらず人を見下すような一面を持っていた。

しかし、自分勝手に鉄火場に乗り込んだ際、その浅慮さを須永の兄貴に窘められ、改心。

下っ端からスタートを切る。


概要

シリーズ主人公・小峠華太が所属する極道組織「天羽組」の新米構成員。20歳。

組織の古参組員“ドスの工藤”こと工藤清志の実の息子で、羽王戦争で対峙した城戸丈一郎との戦いにて父が殉職した翌年の春、自らも父のような偉大な極道になろうと天羽組の門を叩いた。


入門当初は父の背を追うあまり理想ばかりが大きく盲目的で、上役の小峠の待機命令を聞かず鉄火場に飛び込んでしまうというトラブルを起こすが、生の殺し合いの空気に飲まれて全く対処が出来なかったことや、父に多くの教えを受けた須永陽咲也の厳しくも愛ある説教を受けたことを切っ掛けに、以後は焦らず一から自らの道を極めようと心を改めるようになった。まだまだ戦闘実績は少ないものの、少年期より父より教わった任侠精神が備わっており、初のコロシをおこなったカチコミに同行していた小峠も、追い詰められた瞬間にみせたドス捌きに在りし日の工藤清志を重ねていた。


現在は組織の最若年で、主要人物の序列では宇佐美純平の下。

人物

容姿

一言で言えば、若かりし頃の父・清志の生き写しのような風貌で、丁度亘清自身が誕生した当時の姿に近い。因みに赤ん坊の頃から父親譲りに目元が異様に険しかった。服装も当時の父親とほぼ似ているが、シャツの柄は父が濃紫色の生地に黒で蝶の柄が描かれていたのに対し、亘清は薄紫色に白で茨模様が入ったものになっている。


仮入門当初、組長の天羽桂司から紹介された小峠・須永・野田一も、あまりに似すぎているため目を見開いて絶句し、驚きを顕にしていた。


性格

父・清志とは過ごした時間は短いものの強く尊敬しており、そんな彼に倣うように実直な人物。極道としては日も浅くまだまだ詰めが甘い部分もあり先輩たちの叱咤を受けることも多いが、己を思ってのことと理解して受け止め、めげずに日々努力を続けている。


仮入門した当初は父のような人物になりたいと思う余り背伸びが過ぎるところがあり、高望みな大口を叩いたり、(一応)兄貴分である速水泰輝に対しても彼の喧嘩の弱さから本人のいない場面で「頼りない」と溢すなど、自分より実力が下の相手をどこか見下すような発言も見受けられた。そうした態度から尊大な本質を持っていると感じさせる一方で、須永からの説教時に漏らした「工藤清志の息子として頑張らないと…」という言葉から、思い上がりとして表立っていた態度の裏に、父の名を背負うことへの言い表せない責任感や、自らが清志に近付くことで僅かしかない父との思い出を穴埋めしたいという孝行心があったのではないかともおもわれる。いずれにしろ、完全に「虎の威を借る狐」だった日下晋平とは異なり、実父を純粋に尊敬していたことは間違いないだろう。


須永の言葉によって、彼を含む工藤の世話になった組員らの総意を理解してからは、心を入れ替え謙虚に取り組むようになり、当初見下していた速水についても(カチコミ時に自身を守るために真っ先に動いた勇気と優しさから)見識を改め、以後は兄弟分として良い関係に改善されている。同時に兄貴分達に対し、「何物でもない自分(もしくは『私』や『僕』)~」と言うのが口癖になった。また稽古で和中蒼一郎に瞬殺された時には父と縁があった愛天雄トップのように「勉強になった」と述べるなど高い向上心を持っている。


能力

工藤の息子なだけに武術は柔道の段位持ちと新米にしては水準以上の身体能力とセンスを持っている。速水との手合わせで彼を軽く投げ飛ばして勝っており、速水より実力はあるようだが、暴走族総長としてそれなりに喧嘩慣れしていて速水よりも腕っ節が強く、天京戦争における相良颯誠との一戦以降、成長し続けている飯豊朔太郎には劣る。

また、歴の違いから当然だが小峠の命令を無視して勝手にカチコミに参加した際、相手の殺気に当てられて動く事も出来ないなど、現時点では父親と比べればやはり実力も覚悟も遥かに劣っている。それでも、狂人兄貴達との稽古やカチコミを共にする中で少しずつ確実に成長している。


一方、事務スキルは戦闘に比べると結構未熟なようであり、天羽組の温泉旅行でバスの手配をミスると言うへまを犯している。


経歴

清志は若い頃、とある一人の女性(亘清の母)に惚れ込み大恋愛をし、あるときその女性が清志との子供(亘清)を身籠ったことを伝えられる。自身がヤクザであり、家族となれば命を狙われる懸念があったため籍は入れられないことを告げたが、母はそれでも清志のことを深く愛し「あなたの子供を生みたい」と合意した上で、亘清を出産した。


誕生後は母の姓を名乗り、表立った清志との関係を直隠しにして生きていたが、組織の抗争が収まっているタイミングを見計らい、3ヶ月に1回程のペースで父と会っていた。その限られた時間の中でも常々、人情や仁義といった「他人のために生きる」ことの大事さを教えられ、亘清もそんな父のことを心から尊敬し、その言葉に真剣に耳を傾けていた。


二十歳になったタイミングで姓を「工藤」に変え、天羽組の門を叩いた。後にこの過去を小峠に話した際、亘清は「親父が死んで もう親父きっかけで命を狙われることもないんで…母も喜んでいました」と何処か物悲しげな笑みで語っており、母は清志への愛から亘清を出産したものの、彼とは以後1年に数回しか会えず、またその悪名で常にトラブルに警戒を向け続ける生活を余儀なくされ疲れ果ててしまったのではないかと推察され(実際、少年期の亘清と清志の交流の場面にも葬儀にも姿を見せていない)、亘清が姓を改め組入りを決意した時点で決別したのではないかとおもわれる。


活躍

初登場回。本来は若頭の阿久津敏朗と幹部たちの相談によって入門希望者の選定がおこなわれているらしいが、亘清は父の縁もあってか組長の天羽に直接入門志願をしていた。当初、天羽は父・清志から「息子を渡世に入れたくない」と生前より言われていたこともあり頑なに断っていたが、最後はその熱意に折れ、「仮入門」として組入りに承諾した。その後、天羽は野田と小峠、須永を呼んで改めて亘清を紹介するが、「工藤」という姓やその風貌で直ぐに亘清が清志の息子だと気付き、小峠は身を反らせて言葉を失い、野田と須永は目が点とテレサ・テンを掛けて『つぐない』を歌い出し、天羽は天羽で亘清が誰の息子かという既に解りきっている質問をクイズ形式で尋ねたり…と、皆それぞれ若干変になっていた


その後は例の如く小峠が亘清の教育係を務めることとなり、速水や飯豊などとも交流しながら天羽組組員としての暮らしを開始する。しかし、まだ渡世のイロハも知らぬ内から「工藤清志のようなレジェンドになる」「舎弟で足踏みなどしていられない」と大口を叩く亘清に対し、その生き様を体現することが如何に難しいかを知る小峠たちは、不安と苛立ちを募らせていた。


ある日、天羽組管轄のクラブ「セレナ」が天王寺組傘下の半グレたちに襲われている報せを受け、小峠・速水・須永の3名が救援に向かおうとする場面に居合わせる。常々、鉄火場に出たいと願っていた亘清は小峠に自身もカチコミに参加させてほしいと申し出るも、日々の言動もあり軽くあしらわれてしまう。待機命令に納得できず無断で鉄火場に飛び込むも、丁度小峠に片足を破壊され退散をはかったリーダー格・富士見を遮る位置に立ったことで標的にされ、決死の逃走のため凄まじい殺気を放つ富士見を前に、亘清は完全にフリーズしてしまう。絶体絶命かにおもわれたが、富士見の凶刃が襲いかかる既の所で速水が割って入り、亘清を庇って腹部を切られてしまう。続け様に、須永が得意の射撃で富士見の頭を撃ち抜いたことで脅威は絶たれ、その後は問題なく半グレたちを殲滅した。


当然、命令を無視し身勝手に鉄火場に現れたことで小峠から強烈な殴打と叱責を喰らうことになる。害を被った速水は、逆に亘清に同情し「最初は僕も動けなかった」とフォローを挟むも、喧嘩に弱いことから内心速水を見下していた亘清は、己の不甲斐なさをより痛感することになる。そうした中、須永が近くのソファに腰を下ろし、亘清をその側に呼び正座させると、自身の人生を変えてくれた恩人でもある父・工藤清志が如何に偉大であったかを改めて語り始める。亘清もその言葉に続き父を己の目標としている旨を語るも、須永はそれを突き放すような冷たい視線と言葉で遮り、清志のこれまでの功績と、亘清の今の醜態やこれまでの態度を比べて「誰もお前に工藤の兄貴になれなんて言ってねぇ」「親が偉大だろうとお前はお前なんだよ」と徹底的に蔑んだ。


しかし、それでも自身を含め工藤清志を知る組員たちは息子である亘清が組に現れたことを喜んでおり、死に別れてしまった清志への恩を、亘清を育てることで返すことを望んでいると明かし、清志になるためではなく一から己を磨く気でいるなら皆いくらでも協力すること、そしてこの環境こそが清志が亘清のために残した遺産なのだと伝えた。


直後、須永は声まで清志にソックリな亘清に、清志風の口調で自分を「聖人君子」だと褒め称える台詞を言わせて、良い感じになりつつあった空気がいつも通り台無しになりかけたが、続いて小峠も今度は落ち着いた口調で、父から受け取った言葉を噛み締めながら、背伸びせずに日々努力すれば良いとフォローを挟み、亘清も何かの束縛から開放されたかのように落涙しながら「等身大で頑張ります」と力強く応えた。


本部に帰還後、亘清は天羽にこれまでの非礼を詫び、改めて天羽組の世話になりたいと正式入門を申し出る。天羽も、彼の面から憑き物が取れたことを感じ取り、今度は快くその志願を受け入れた。


天羽組が堅気の少女・吉田美代子を一時保護した回にて、美代子が本部を散策している際に、道場にて和中蒼一郎から剣術稽古をつけられていた。自身は木刀、和中はスポンジ製の玩具の剣というハンデもあり、一手入れる活路があると踏んだが、やはり和中の実力が高すぎて勝負にならず、スポンジ棒で殴られたとは思えぬほどズタボロにされ、和中からも「親父さん(清志)には程遠い」と断じられた。


ただ、徹底的にノされながらも「勉強になったと思いたいです」と(一応)心までは折れておらず、和中も「毎日の努力しか高みにたどり着く方法はない」と日々鍛錬を怠らないようアドバイスを送っていた。


永瀬光一との外回り中に、右翼団体「護国蒼天会」の本部の前で会員の男二人が、生々しい大火傷を負った女性(今回の依頼人)・葛城を荒々しく連行しようとする場面に出くわし、当然ながら異常と見て呼び止める。過激な極右思想を掲げる会員らは事情説明など取り繕いを挟まず、ただ永瀬たちが「極道風情がしゃしゃり出てきた」として標的を変えて襲いかかってきたため応戦することとなった。一人は永瀬が直ぐに愛用の改造ガスバーナーで眼球を焼き潰し、亘清はもう一人から一発殴られはしたが、大怪我をした女性に手を上げる連中への義憤から「そんな奴らに国を変えられるかぁああ!」と叫びながら反撃のアッパーで撃退した。


事が落ち着いた後、二人は葛城から、少し前に起こった「宮下診療所」の火災が蒼天会によるもので、その日病院で定期検診を受けていた彼女の息子(左足負傷による歩行障害持ち)・正人を含む利用者・所属員が惨殺されたことを話され、永瀬は直ぐに彼女を情報屋の伍代千隼と繋ぎ、その事件の首謀者で蒼天会の代表でもある佐郷を標的に定め、拷問ソムリエ・伊集院を紹介した。


当然ながらこの回の話の主軸は悲劇を背負った葛城とその報復に動いた伊集院であり、亘清の活躍も葛城を襲った男二人の討伐に留まり、相手に初手を許したりなど兄貴達にはまだまだ及ばないところはあったものの、戦闘時に放たれた上述の台詞や表情などからも解る他者のために奮起する姿を見た視聴者からは「父親譲りの義理と人情を重んじる極道になってきてて嬉しい」「父の意志を引き継いでいる」と言った旨の好意的なコメントで溢れていた。


立ちんぼ女子やその利用者を狙った悪質な商売を行う半グレ組織「輪威怖(ワイフ)」を殲滅するために動いた小峠が、コロシの経験を積ませる意味で亘清を同行させる。つまりは事実上、今回が彼にとっては正式なデビュー戦となった。


アジトに乱入する場面では、いつものように扉を荒々しく蹴破り名乗る小峠に続き啖呵を切ったものの、やはり前回の勝手な飛び入りで富士見に襲われたことがトラウマになっているようで、序盤は再び鉄火場の空気に飲まれ全く動けず、そんな棒立ち状態の亘清に気付いた敵の一人に狙われ、額を斬りつけられてしまう。小峠は、まだ彼にコロシは早かったかと援護に回ろうとするが、このとき亘清は幼い頃に父から教わった「殴られたら殴り返す」「相手に舐められてはいけない」といった男論を思い起こしていた。そして恐怖で凍りついた表情が凄まじい剣幕に一転すると共に、斬り付けた相手に怒号を放ち、急速の踏み込みと両手に構えたドスで刺突を浴びせ、そのまま勢いよく斬り上げて初のコロシを完遂する。


この瞬間を見守っていた小峠は、腕前自体はまだまだ褒められたものではなかったようだが、在りし日の工藤清志を彷彿とさせるようなドス捌きをみて口角を上げていた。


空龍街のパチンコ店で半グレが暴れている情報が入り、その地区の担当である永瀬に同行するよう指名され対処に出かけた。亘清は素手で半グレをシメていたが、永瀬はガスバーナーで頭を炙り、パチスロと掛けてかご丁寧にスリーセブン(777)の焼印を入れており「エグすぎる」と呆気にとられていた。


街灯のみが照らす夜道を歩いて帰路についた二人の前に、天王寺組の剣豪・馬渕春斗が現れる。馬渕は先程のパチンコ屋での騒動を察知した大嶽から通話を受け、始末を終えて本部に戻る天羽組構成員を叩くよう指示されていた。暗闇での戦闘を得意とする馬渕は、戦闘開始早々懐の苦無を投げて近くの街灯を一つ破壊し己に有利な状況を作り、永瀬を翻弄して初手の一太刀で深手を浴びせる。永瀬も少し前に彼と闘った和中の言った通りの戦法を前に、そのカラクリを暴こうと思考を巡らせ始め、また戦闘経験の浅い亘清には荷が重すぎると判断し、馬渕の溶け込んだ暗闇と逆方向に走って逃げるよう指示。


はじめは永瀬への心配からその指示に意見しようとするも、永瀬からそれを遮るように声を張り上げて再度命令されたため、言葉に従ってその場を退散した。馬渕も元々主戦力の永瀬のほうにターゲットを絞っていたようで、そのまま追走されずに見逃されることになる。


その後、永瀬はその機転により暗闇を駆使した馬渕の戦術を攻略することには成功するも、馬渕は急に戦法を変え、正攻法の剣術で永瀬を相手しようとする。永瀬も長年の経験からなる直感でまだ馬渕に何か引き出しがあるとみて牽制作戦に出たことで膠着状態に、更には騒ぎを聞きつけたパトカーが二人の元に迫っていたため闘いは中断された(なお、この二人の勝負は後の北大路組本部での最終局面にて決することとなった)。


野田・和中・小林・速水・須永・永瀬の6名が、大嶽たちのヤサである北大路組本部へ襲撃作戦を仕掛ける同時刻、亘清ら若手組員は小峠・香月を主導に組長警護の任務につき、敷地内の見回りと監視カメラでの厳戒体制で身構えていた。


…しかし、実は偶然にも外出中であった敵の最強戦力・戸狩玄弥が、野田たちの襲撃に気付いた大嶽からの連絡・命令を受けて天羽組本部への単独襲撃を仕掛けていた。かつて「とある暗殺者組織」に所属していたという戸狩は潜入術にも長け、設置されたカメラに礫をぶつけて視点を微妙にズラし、それにより生じた死角を辿って難なく敷地内に侵入してしまう(このとき亘清もカメラの映像から視線を切っていなかったが、何十台分も表示される映像の内の一つの微妙な変化など気付ける筈もなく、戸狩の侵入に気付くことが出来なかった)。


更にはこのとき、顔色の優れない様子を気遣った香月が天羽を庭園に連れ出している最中で、丁度二人が歩いているポイントの側が、まさしく戸狩が潜入した囲いの近くであり、直ぐ様戸狩が標的である天羽を発見、香月と交戦を開始する。監視室に詰めていた亘清・小峠・宇佐美は、カメラ越しに映る二人の銃撃戦をみてその異常事態に気付き、直ぐに天羽を探しに部屋を飛び出した(このとき宇佐美は姐さん(天羽京子)の避難を任され、彼女を連れて一時現場を離脱)。初手の発砲で左太腿を撃たれ、足を引きずる天羽を発見した亘清と小峠だが、香月を倒した後に天羽を追って現れた戸狩に再び不意打ちの銃弾を放たれ、今度は亘清が脇腹を撃たれてしまう。


戸狩を抑えられるのが現状己だけだと即座に判断した小峠に命令され、亘清は天羽に肩を貸して安全圏に避難させようと歩を進める。しかし、互いに負傷していることもあり中々戸狩から距離を取ることが出来ず、続く9月8日の動画では、小峠と戦闘中の戸狩にまだ背中が見える距離であると気付かれてしまうが、妙案が浮かんだ小峠は敢えてそれに気付かせ、自身から視線を切った瞬間を見計らい、銃撃とドスの刺突で戸狩に一矢報いた。結局、その全身全霊を込めた一撃も“鋼鉄”の通称を持つ戸狩の頑強さによりその動きを封じるまでには至らず敗北することになるが、天羽たちはその間になんとか戸狩の視野に届かない場所まで退避することが出来た。


小峠が敗れた直後、今度は大嶽のヤサから本部に緊急帰還した和中が戸狩の相手をすることに。また、数日前に天羽組に入門志願していた茂木功志郎が、現在の緊迫状態など露とも知らず本部を訪ね現れており、異変に気付き敷地内へ踏み込んで戸狩にやられ互いに重体の香月・小峠を発見し、救出に動いていた。先に発見した香月は丁度本部に戻ってきた宇佐美が緊急搬送し、小峠は和中のサポートもあり茂木自らが救出。その後、小峠をおぶって退散していた途中で天羽と亘清を発見することになる。


小峠の姿をみた天羽は、亘清に自分より小峠を優先するよう指示し、また和中が現在も戸狩と交戦中であることも伝えられると、その場に残留すると言い出した。はじめ戸惑った亘清だが、親の言うことが絶対の渡世において意見が出来ず、再度の命令と「すぐに合流する」という言葉を信じ、小峠を闇医者に搬送するため茂木を連れて駐車場へと急行。同月11日の動画でなんとか車に辿り着き、小峠を後部座席に乗せ、茂木の運転で闇医者の元を目指した。


天羽の発案で知り合いの女将が経営する旅館に一同で温泉旅行に参加する。

野田の命令で飯豊と共に幹事を担うも、当日にバスの手配を間違えると言う団体旅行においては致命的なミスを犯してしまう。ケジメを取ろうと腹を括った飯豊と共に精一杯の土下座と遺言を書こうとしている中、姐さんの助け舟で事なきを得た。


因みに遺言を書いた際は、「親父 史上最低の二世として終了です。」と如何にも亡き父に申し訳なさそうな内容だった。


余談

声優について

亘清のCVは父親と同じ畑耕平が担当している。平時は父親よりも声質は少し高いが気合いを入れている時は父親に酷似している。また、畑氏はマシンガン尾崎の登場回から本シリーズでの出演を開始し、特に天京戦争以前までに登場した天羽組の兄貴分たちを数多く演じてきている。


因みに亘清を演じる以前に畑氏が声を担当した舎弟としては、当初「候補生」扱いで組入りするも河内組との諍いを機に入門を辞退した成田恵悟がいる。


清志と関わり深い兄貴たちの対応

登場以降、亘清は様々な兄貴たちから面倒をみられているが、彼らが亘清に与える指導や施しは、かつて清志に各々指摘された短所であったり、交流の一場面に重なるものであることが多い。


須永は入門前、自身を取り巻く環境への不満から愚連隊同士の喧嘩で発散していたが、清志に強引に組入りさせられ環境そのものを変えてもらい「人生変えてもらいました」と強く感謝していた。このことから「環境」というものの大切さを本人なりに認識しているようで、過去因縁のあった暴漢・百足塚にも(重ねてきた蛮行の数々から許しはしなかったものの)環境に恵まれなかった生い立ちには同情的だった。


そして上述の亘清への説教場面でも「環境」という表現を使って清志が息子に遺してくれたものを教え、改心するよう諭した。


自身の初登場回での速水は、清志から「小僧」と呼ばれ名前すら覚えてもらえておらず、ホトケ(死体)の隠蔽処理作業を通して「極道に向いてない」「悪い事は言わないから田舎に帰れ」と烙印を押されていたが、以後も懸命に組織についていき、城戸との闘いでは実力差が明白な彼の前で堂々と啖呵を切れるまでに成長し、清志も感心した様子だった(また、別れ際に速水が当時21歳であることに触れており、齢の近い亘清と何処か重ねていたのかもしれない)。


亘清の仮入門当時、いけ好かない態度が目立つ彼に一番わかりやすくフラストレーションを顕にしていたが、鉄火場乱入時には即座に動いて亘清を敵の凶刃から庇った。また、このとき斬られた速水が軽傷で済んだのは、近接戦指導役でもあった清志が常々若手たちに教え込んでいた「硬く巻いたサラシ」のお陰だったりする。


小峠は元々精神面で堅気寄りな人情を持ち合わせていたためか、清志からも他の兄貴たちのように他者への配慮を矯正する指導はなかったようだが、逆に戦闘訓練や血腥い業務における甘い考えや油断を叱責されたり、土壇場でも度胸を張るよう諭される場面が多かった。


そして亘清が本格的に組の業務を請け負うようになった後、コロシに慣れさせるためにカチコミに連れ出している。敵の一人を殺害する姿にモノローグ内や表情で嬉しさをみせつつも、直ぐに冷徹な態度に戻って追撃に動いた他の敵を撃退し、詰めの甘さを指摘した。


組内で頭角を現し、若くして一部シノギの指揮を任されていたが、部下の舎弟を無能と見定めると直ぐに見限り遠ざけていたため「新人潰し」と陰口を叩かれ孤立していた。後に飲みに誘ってきた清志から「兄貴は舎弟を教育して一人前にしてやるのが役目」だと叱責され、以後は厳しい態度ながらも部下をしっかり教育するようになった。


亘清が改心した後日、「親父に奢ってもらった分を返す」として清志との思い出の店に呑みに誘っている。当然、甘やかすばかりでなくミスは厳しく叱責し、天羽組と懇意の高橋議員来訪時に無礼な態度をとる亘清に「無知とはすなわち罪!」と凄まじいケリを入れて3~4m程先までスライドさせている。


入門したての頃、戦闘の実力の優劣で相手を見下す態度が目立ったが、誘われた稽古で清志の語った他者を想い闘う者の強さと、それを体現するように何度打たれても踏み止まって一手を返してみせた行為から見識を改め、以後彼から任侠について学ぶようになった。


美代子回での亘清との稽古では、亘清から手合わせの感謝が述べられると「恩返しのつもりだ」と答えており、試合中~後は現在の実力に批評を下しつつも努力の肝要さを説いたりと、見限らずに成長を望む姿勢を見せた。

(清志の葬儀回で野田と彼のエピソードとして触れられた「舎弟を教育する役目」にも倣っているとおもわれる。)


入門当初、組に害をなす存在をその罪の大小問わず惨殺していたところを見兼ねた清志から「殺していいのは仁義外れだけだ」と叱責され、仁義について常々指導を受けていた。


丸山組の会合の日、天羽たちが留守中の本部警護を任された際、暇そうな亘清に「仁義を教えてやる」と世話を焼いていた。

(…ただ、実際は速水にやってるいつものパワハラで、側で見ていた野田からも「どの口が言うとんじゃ」と呆れられていた。)


実親に捨てられ14歳まで荒れた日々を送っていたところを天羽夫妻に拾われた過去を持ち、極道入りしてからはチャカは八隅、ドスは清志からそれぞれから徹底した戦闘訓練を施され「天羽の申し子」とも称される程の実力者になった。両者も天羽たちと同じく永瀬を可愛がっており、清志については食事を御馳走したり、将来への不安に対する相談に乗ったりとよく面倒を見ていた。永瀬もまた義両親同様にこの二人の師を「家族」として慕っており、清志が死亡した際には悲哀と仇敵・城戸への並々ならぬ憎悪をみせていた。


そうした「家族」に対する彼なりの認識故か、伊集院回、馬渕遭遇回などではぶっきら棒ながら亘清を連れて外出する場面が当初から見られ、その割に小峠や速水、飯豊のように脅したりヤキを入れたりする場面は(今のところ)見られず、馬渕との遭遇時もまず亘清の身の安全を優先して退散させている。自分が組織に与する清志から日常的に面倒を見られていた一方、その息子である亘清が自身のトラウマでもある実親から距離を置かれる経験を受けることになったことへの同情や罪悪感が多少なりあるためかもしれない。


関連タグ

ヒューマンバグ大学 華の天羽組

極道/ヤクザ 工藤清志(実父)

阿蒜寛太花沢伊織…獅子王組と京極組の極道で新米繋がり。


日下晋平藤代雅也…どちらも極道組織の組長の実子ながら性格も価値観も亘清とは正反対なバカボン。日下晋平は親の権力や威光を振りかざしてトラブルを起こしまくり、藤代雅也は半グレ集団を組織して悪事を重ね共に自業自得の最期を遂げたのに対し、亘清は父を意識する余り自意識過剰でいざという時にビビッてしまう場面こそあったものの、父の威光を振りかざすどころか父のように立派な人間になろうと努力しているところが決定的な違いである。工藤亘清自身、本人の弱点が露見し小峠や須永から叱責を受けた後は考えを改め天羽組や組織内の仲間達、そして空龍街で暮らす一般人の為に邁進しようとするなど精神的成長も見受けられた。


城戸丈一郎…天羽組と敵対している関西の極道組織天王寺組城戸派の極道で父を殺した張本人。しかし、なんの因果か城戸も父親が極道であり、その父も(形は違えど)極道に「男の生き方」を見出して幼い城戸にその想いを常々語っていた。また、亘清はヤクザとして名の通る父の影響でトラブルがあったことを言及していたが、城戸のほうも「ヤクザの子」であるせいで被った周囲の人間からの差別が触れられているものの、双方共にそれでも実父に敬愛を寄せ、志半ばに命を落とした父を追うように自らも極道入りした経緯も共通する。ただし、組長・若頭に次ぐ組織No.3で地方ヤクザにまで名の通る存在だった清志、そんな「父親のようなレジェンドになる」ことを目指していた亘清に対し、正式な組員ですらない下っ端のチンピラとして殉職した父、その父の夢を引き継ぎ「父の成れなかった組長の地位まで昇り詰める」と執念を燃やす城戸と、高みを目指す方針は似ていながら目標確立の経緯と目指す到達点では若干異なる。


ティアナ・ランスター…今は亡き身内の背中を追いかける余り上司である主人の指示を無視して無茶をした為ヤキを入れられた新米繋がり。

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