概要

妖界ナビ・ルナは、池田美代子による児童文学、及びそれを原作にした漫画。

挿絵はI期・琴月綾、II期・戸部淑。

漫画版は菊田みちよが手がける。

フォア文庫から刊行されていたが、作者の体調不良により中断。

後に青い鳥文庫で再開した。

フォア文庫での区分は小学校中・高学年向きだが、ファン層は小学生にとどまらない。

1期

フォア文庫「妖界ナビ・ルナ」(1)解かれた封印～(10)黄金に輝く月 まで。

妖怪としての力が目覚めた伝説の子・ルナは、悪しき妖怪を妖怪の世界・妖界へと返す「妖界ナビゲーター」として旅立つ事となる。

• 後に青い鳥文庫でリメイクされた。フォア文庫版にあった「解説」と「るなってぃっくルーム」は収録されていないが、代わりに座談会が収録された。

2期

フォア文庫「妖界ナビ・ルナII」(1)妖界への帰還～(2)果て遠き旅路、及び青い鳥文庫「新 妖界ナビ・ルナ」(1)ガラスの指輪(実質3巻目)、以下続刊。

封印したはずの悠久の玉が盗まれた事をきっかけに、ルナは新たな仲間を連れて再び旅立つ。

絵師交代のためか、挿絵のキャラデザがI期と若干異なる(ルナのアホ毛の有無など)。

登場人物

主要人物

竜堂ルナ

主人公の女の子。

ある日第三の目が目覚めた事で、過酷な運命と使命を背負う。

スネリ

ルナの仲間の妖怪。

本来は見えない霧の姿で、普段は白猫の姿。

もっけ

ルナの仲間の妖怪。

本来は光る影の姿で、普段はフクロウの姿。

タイ

ルナの前に度々姿を現す謎の少年。

右手に第三の目を持つ。

カザン

タイと行動を共にする妖怪。

黒い犬の姿をしている。

都和子先生

ルナが暮らす孤児院「星の子学園」でかつて先生をやっていた女性。

ルナに何やら意味深な言葉を残していたが、実は……

透門沙李

竜堂家への復讐と悠久の玉を用いた人間界の支配を目論む陰陽師。

ソル

コミカライズ版にのみ登場。タイそっくりの男の子。

第2期からの主要人物

ソラウ

もっけの友人の雷獣。

兄・ヒュウを探しており、そのためルナの仲間となる。

ふうり

愛の妖精。

兄・シフウが行方不明。

ルナの仲間となる。

透門ナナセ

額に梵字が刻まれており、黒い獣と共に行動している。

各巻ごとの登場人物

解かれた封印

サエ

ミチ

さとし

まなみ

星の子学園の子供達。

かまち

かまいたちとイタチが合わさったような妖怪。凶暴な性格で、風の刃を操る。

人魚のすむ町

しずく

青いロングへアと緑色の瞳が特徴の美人。正体は水を操る能力を持つ人魚の妖怪。

ユイ

不登校になっている小学生。歌手になるのが夢。

リョウ

ユイの兄でしずくの恋人。

じっちゃん

アンティークショップ “ひいらぎや” の主人。代々語り継がれてきた伝説をルナに話す。

黒い森の迷路

カンタロウ

喫茶店「やまびこ」で働く緑髪の好青年。ルナに泳ぎを教える。

ひろき

行方不明になっている旅行客。

火をふく魔物

ユージ

「理科室の怪談」がある小学校の男の子。気弱。

ナミ

ユージの同級生の女の子。気が強い。

フラヒドリ

赤い熱い炎と青い冷たい炎を吐く鳥の妖怪。

赤い花の精霊

もえぎ

日向村の少女。動物や風の声を聞くことができる。

青き龍の秘宝

レン

音楽センスが抜群の人気者だったがある時期から耳が悪くなった少年。

朝香

レンに思いを寄せている少女。

白銀に光る剣

梨子

黒髪のポニーテールの女子高校生。もっけに思いを寄せられる。

ナツメ

梨子の弟。神隠しに巻き込まれ行方不明になった。

なぞの黒い杖

舞・笙

竜宮伝説のある町に住む双子の少女。舞はおとなしく、笙は活発な性格。

乙久

土産物屋「竜宮屋」の主人。不愛想でいつも黒い杖を持っている。

陰陽師と祓魔師（リメイク版限定の番外編）

上弦ナギ

ルナそっくりの少女。

阿望くん

ナギと同じ小学校に通う男の子。ナギに相談事をしていた。

ガラスの指輪

井上加奈

明るい髪色の女子中学生。トイプードルの「マロン」を飼っている。

水底に沈む涙

駿

水害で家族を失った男子中学生。

ひと粒の奇跡

ハッショウ

達磨のような姿の妖怪の医者。酒好き。

サネル

スネリの妹。髪は紫色(文では黒)のポニーテール。

右蠱・左蠱

蠱毒の双子の妖怪。王宮の舞踏会で真意を隠してルナとサネルに接触した。

瑠璃色の残像

マチ

雲仙寺の近くに住む少女。

御庫裏雛子

ひっそりとした清らかさを持つ黒髪ロングの少女。透門ナナセの姉。

空と月の幻惑

ヒュウ

ソラウの兄。包容力とリーダーシップがある。ある日から行方が分からなくなった。

シフウ

ふうりの兄。野菜の品種改良に余念がない。こちらもある日から行方が分からなくなった。

天泣の道なり

ひつじおばあさん

嵩山のふもとで香りを提供する店を営む。

伝説の御子へ

カイリュウ

ナナセと雛子の父。焔紅国の王族。

作中用語

人間界

妖界

妖怪の住まう世界。

妖怪

妖界からやってくる人外の生き物。人間界の動物に似た姿の者、異形の者、人間に変化している者など、多様な姿を持つ。基本的に食事はしないらしい。

悠久の玉

妖怪に強い力を齎すとされる宝玉。伝説の子以外が触れると危険。

八方玉

悠久の玉と対になる宝玉。

護神剣と破妖剣

陰陽師

シリーズ一覧

妖界ナビ・ルナ（フォア文庫）

人間界における物語。ルナの第三の目の封印が解けた後の旅立ち、妖怪を妖界に帰したり、記憶を失った四神を正気に戻す旅を描く。

妖界ナビ・ルナⅡ（フォア文庫）

人間界と妖界の通り道を封印した後の物語。ルナが妖界で目覚めた後の平穏な生活を描く。

妖界ナビ・ルナ（青い鳥文庫）

新 妖界ナビ・ルナ（青い鳥文庫）

漫画版

菊田みちよによるコミカライズ。

なかよしで連載していた。全7巻。

I期の1巻～6巻の途中までを元にしているが、設定やストーリー、キャラクターデザインに変更が加えられている。

例えばルナは原作では第三の目を開眼させると金髪になっていた(文中では特に触れられておらず、挿絵の描写で)が、漫画版では銀髪となる。

単行本には毎回通常版と特装版があり、特装版には番外編などを収録した「別冊ナビ・ルナ」がついていた。

関連タグ

児童文学