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ライフ(漫画)

らいふ

『ライフ』とは、「すえのぶけいこ」による少女漫画作品。2007年にTVドラマ化された。
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概要

別冊フレンド』(講談社)で2002年~2009年の間に連載されていた作品。

単行本は「講談社コミックス別フレ」より全20巻、新装版は「アフタヌーンKC」より全13巻(前者は新書判、後者はB6判で発売された)。なお、「月刊アフタヌーン」で「ライフ2 ギバーテイカー」という作品が連載されたが、「ライフ」の続編ではない。


主人公の椎葉歩(しいば あゆむ)がいじめに立ち向かい、友情などに助けられながら、

大きく成長していく様を描く。

平成18年度(第30回)講談社漫画賞少女部門受賞。


TVドラマ

2007年にフジテレビ系(他局とのクロスネット局である大分宮崎は除く(土曜ドラマ(現在東海テレビとの共同制作による「オトナの土ドラ」の前々身)枠として放送されたが、ディープな内容という事もあり23時台という深夜枠での放送となったが、平均視聴率が12.4%(関東地区という驚異的な視聴率を記録した。主題歌は中島美嘉の「LIFE」。


ただいじめという重い内容と言う事もあり、フジテレビには30代以上の視聴者から「いじめを助長する」「子供が見るのは不適切」等のクレームが殺到したものの、主人公に近い世代の10代からは「主人公に勇気をもらった」「(番組を見ていて)自分のまちがいに気付き、反省した」等と好意的な意見も寄せられた。


ドラマで使用されたロケ地の学校は同じ学園ドラマの反町隆史版『GTO』や『ごくせん』でも使用された実践女子短期大学である。


ネット上ではみどりの「おめーの席ねぇから!というセリフが有名。


登場人物


  • 佐古克己

金持ちの息子で愛海の彼氏。女子にかなりモテたり、羽鳥とともに美男美女と評価されたりと公式でかなりの美男子だが、真性のサディストであるド変態。学年トップの優等生で、一見善良で優しいが、実際は父親からの虐待のストレスが溜まっており、父親に性格づけされていた家庭環境で育ち、好きでもない愛海と無理やり付き合わされた事から、少女監禁・緊縛趣味などサディストとしての性癖、戸田を利用するといった裏の顔を持ってしまい、たまたま家にやってきた歩を標的に傷つけた。

ドラマ版では原作以上に奇行ぶりが強調されており、夕子と同じ塾だった事で彼女の自殺未遂の経緯を知って歩を脅したり、廣瀬の自殺未遂後は歩と薗田が育てていた花壇の向日葵を切り落として、歩を追いつめた。しかしその終盤で父親に性癖を知られ、戸田との関係を知った安西家の報復に追い込まれて父から過剰な暴力を受け続けた末に精神が病み、父をハサミで刺して逃亡。逃亡中に再会した戸田に助けを求めるも、父が助かった事を伝えた上で警察に自首するよう勧めた戸田に対して本性を暴露し、一方的に不満をぶつけながら罵倒した数日後、歩のクラスの教室に現れて愛海に「お前のせいで俺の人生めちゃくちゃなんだよ」と叫び愛海を殺そうとするが、愛海を庇った薗田に阻止された上で「お前には人の痛みがわからないのか」と叱責され、「全部お前のせいだ。お前のせいでこうなったんだぞ」と叫びながら男子たちに取り押さえられた。そして未来に「人のせいにして逃げてんじゃないよ」と一喝され、警察に連行されたその後は少年院隔離病棟に送致された。利用していたとはいえ、戸田への想いを断ち切っていないらしく、彼女の写真を隠し持っていたが、その際写真を舐めるという常軌を逸た行動を取っていた。


  • 薗田優樹

クラス委員。過去にいじめられたクラスメイトを庇ったことでいじめの標的にされ、1年間不登校になっていた。そのため1年留年しており、本来は1学年上となる。

当初はクラスメイト全てに心を閉ざしており、周囲で起きていたいじめなどにも無関心な態度が見られたが、歩が未来を庇って自らいじめられようとするのを引き止めた事をきっかけに歩と本格的に関わり始め、未来に続く歩の味方となる。


  • 羽鳥未来

歩のクラスメイト。一見するときつい性格だが、病気で入院している父の入院費を稼ぐためにアルバイトを、勉強と両立させて頑張っている健気な人物で、歩の良き理解者。歩も見惚れる美人設定。


  • エイコ

いじめに否定的なクラスメイト。

ドラマ版では彼女に相当する門倉雪乃は温厚な性格で、歩・未来・薗田以外でいじめに否定的な唯一のクラスメイト。


  • 平岡正子

いじめを突き止めようとする副担任の教師。


  • 深沢エミ

愛海の元・取り巻き。愛海を慕っている。

ドラマ版で彼女に相当する岩本みどりは、愛海が新たないじめの標的になってからも1人彼女のそばに残って庇い続けていたが、愛海が自分が利用されて道具程度にしか思っていない事に激しく傷つき、愛海をいじめる側になる。


  • チカ

愛海の元・取り巻き。日和見的にグループをやめる。

ドラマ版で彼女に相当する宇田里絵は当初は愛海たちと一緒に歩を積極的にいじめていたが、廣瀬から愛海に脅迫されていることを知らされる。そのことを愛海の目の前で明かし、廣瀬を不利な立場に追い込んだ。しかし、直後の廣瀬の自殺未遂によって愛海グループにいることに気まずさを感じ、このままだと不利な立場になると思うようになる。その後のグループ旅行では、集合場所の駅に現れない美紗に電話で来るよう説得したが、愛海が美紗の携帯を取って愛海に対しての本音を言っているのを愛海本人に聞かれてしまう。それもあって旅行では荷物を持たされたり買い出しに行かされる等、専ら使い走りにされるようになり、愛海にとって友達なんかは道具でしかないと感じるようになる。その後も愛海グループに留まっていたが、カンニング偽装事件を機に愛海から離れ、新グループの中心となる。


  • 廣瀬和華

愛海の元・取り巻き。歩が佐古の家に入っていった際に「歩が佐古を奪おうとしている」と誤解し愛海に密告したことで歩がいじめられる原因を作った。しかしとある事件がきっかけで愛海の本性を知ってしまいグループを抜けようとするが、今度は自分までが再びいじめられるようになってしまい、いじめが再び自身に降りかかることを恐れて投身自殺を図った。幸い足の骨折のみで一命を取り留め、見舞いにやって来た歩と和解する。しかし、その直後に愛海から脅迫を受け、夏休み明けの学校の集会で「自分が歩いじめの主犯」という虚偽の告白を生徒の前ですることになり、謹慎処分となった。

最終話では、原作と同様にリハビリに専念している様子が描かれている。


  • 岩本咲

愛海の元・取り巻き。転校してしまう。

ドラマ版では彼女に相当する信川美紗は、当初こそは廣瀬と里絵とみどりたちと一緒に積極的に歩をいじめていたが、父親を利用してまで歩や未来を追い詰めたり、廣瀬を自殺未遂にまで追い込む等と、次第にエスカレートしていく愛海の卑劣な行動についていけなくなり、彼女に恐怖心を抱き、次は自分が愛海のいじめの標的になると察し、原作と同じように逃げるように転校した。最終話では転校先の高校で新しい友達とうまくやっている様子を見せているが、新しい友達とは自身がいじめに関わっていた過去を抹消するかのように、いじめに関して否定的な会話をしていた。


  • 石井知典

歩のクラスメイトで、いつも遠藤と一緒にいる今時の男子生徒。「女って怖えーよな」が口癖。自分が標的とされない事から廣瀬いじめと歩いじめを面白がっていたが、薗田が歩を引き止めた頃から「やりすぎじゃないか?」と感じ始め、元から嫌っていた愛海グループと反発するようになり、廣瀬の自殺未遂をきっかけにクラスの主導権を握る存在へ変化。カンニング偽装事件で戸田が歩に「退学を覚悟しときなさい」と言われた歩が教室から出ようとした時に「椎葉がカンニングなんてするか?」と言ってカンニング偽装を見破り、教室から脱走して逃げた愛海を追い詰めて彼女に「土下座して謝れよ」と言って遠藤とともに土下座を要求、その日から遠藤とともに愛海いじめが始まるきっかけを作った。歩・廣瀬いじめでの自身やクラスの男子達の責任が追及されるのを恐れており、新グループにも度々協力するようになる。物語前半、薗田の過去にいじめでつけられた腕の煙草の跡を見た際に少し動揺しており、何かを悟った様子でいた場面がある。アキラの存在を知っていたようだったが、結局最終回まで明かされなかった。最終回では歩や未来、雪乃や新グループおよび、愛海いじめに加担していたクラスメイトと共に発狂したあまりに愛海に復讐するため折り畳みナイフで殺そうとした佐古に動揺し、遠藤たちとともに佐古を取り押さえながら他の男子生徒に「お前ら先生呼んでこい」と伝えて佐古の確保に協力した。

ドラマで石井役を演じたのは、当時無名だった中村倫也である。


  • 遠藤晃一

いつも石井と一緒に行動する男子生徒。石井と同じく歩いじめを面白がっていたが、愛海のことを快く思っておらず、最終的に自身も愛海いじめに加担するようになり、愛海に土下座コールをした最初の人物になった。最終回では愛海いじめで黒板に書いてあった愛海の誹謗中傷を愛海に「手で消しちゃうよ」と言ったり、「お前しかもみんな敵じゃねぇか」と愛海を挑発していた。

スクールライフでは薗田と仲の良い描写が多い。


  • 戸田和佳絵

歩のクラス担任。過去にいじめを受けていた生徒を助けられなかったために「事なかれ主義」となっている。佐古から父親による暴力の事について相談を受け、それがきっかけに彼と付き合い始めるが、その事を知った愛海に脅されて利用されてしまう。

ドラマ版では父を刺して逃亡中だった佐古に助けを求められた際に父親が一命を取り留めた事を伝え、警察に自首するよう勧めるも、本性を暴露した彼に不満をぶつけられながら一方的な罵詈雑言を受け、自分が利用されていただけだったと知り愕然となる。しかし最終的にはこのことや歩や愛海の言葉がきっかけで目が覚め、歩や教員室に乗り込んできた歩の母にこれまでの自分の行いを謝罪。その後、佐古が逮捕されて警察に連行中に佐古と一瞬顔を合わせるものの絡む事はなかったが、佐古の顔を見て呆然とし、原作と同様に責任を取り退職した。


  • 篠塚夕子

歩のかつての親友。勉強が苦手な歩に勉強を教え、一緒に西館高校に行こうと頑張るが、歩の成績が良くなるに連れて自分の成績が落ちていき、最終的に歩だけが合格したことが原因で歩を激しく罵った上に絶交してしまう。

歩のリストカット癖(ドラマ版ではその設定はカットされている)とネガティブな性格の張本人で、以後の生活は明らかになっていなかったが、ドラマ版では公立高校に入学し、第10話で偶然歩とバスの中で再会するが、初めこそは知らないふりをしていた。しかし最終話のラストで再びバスで歩と再会した際は歩に「今度は希望の大学、絶対に合格するから」とメールを送って仲直りの兆しを見せた。


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