アニメ版CV:青野武、Die Neue These:大塚芳忠。
概要
概要
秀才型の軍人で独創的な戦略・戦術の持ち主ではないが、緻密な頭脳と常識、形式を重んずる。若いメンバーが多いヤン艦隊幹部、引いては自由惑星同盟全軍にあっても異例な雰囲気のヤン艦隊をギリギリのところで、軍隊らしく引き締める役目を果たした。神経質そうな、痩せた中年男と描写される。
時系列上の初登場は、エル・ファシル逃亡劇後、惑星エコニアでの調査に赴いた時。その時はタナトス警備区司令部参事官で中佐であり、その際に当時少佐だったヤン・ウェンリー、大尉だったフョードル・パトリチェフと出会っている。
ダスティ・アッテンボロー中将やオリビエ・ポプラン中佐などの若手には、嫌われているというよりは「小うるさいおっさん」ということで煙たがれているが、組織に必要なタイプの人物でもあるということで否定的に見られているわけでもない、ヤン艦隊ではやや居心地が悪そうな、普通の軍人である。
…作中中盤、実はこのような役割をあえて演じていたことを吐露する。即ち、司令官を筆頭に「非」常識的な人物が多くを占めるヤン艦隊においてあえて「常識的な」「型通りの」意見を示すことで却って視野の多様性を確保していたのである。上記若手連中が煙たがりながらも嫌っていなかったのは、そういうムライの役割と人柄を理解していたためと思われる。事実、参謀長という職に就きながらいわゆる参謀的役割を果たすことはあまりなく(ヤンが参謀無用の傑物であったことにもよるが)、意見や策の表明はするものの、その立場を利用してそれらをゴリ押しするようなことはなかった。むしろ事務処理や実務上の補佐などの、司令官が不得意極まる分野のサポートが真の任務の一つでもあったように思われる。
艦隊副司令官・エドウィン・フィッシャー中将の戦死、副参謀長・パトリチェフ少将と上司のヤン元帥の死後、戦意をなくした将兵が足手まといになり、叛乱を起こしかねないことを透察、あえて穢れ役となって不穏分子とともにイゼルローン要塞を離脱、惑星・ハイネセンへ帰っていった。
直後、新領土総督・オスカー・フォン・ロイエンタール元帥が帝国に反旗を翻すと、ムライはロイエンタールの依頼を受け使者としてイゼルローン要塞を訪れる。
「イゼルローン回廊を通ろうとする帝国軍を足止めしてくれれば、恩賞として旧同盟の支配権とヨブ・トリューニヒトの身柄をくれてやる」というのがロイエンタールの条件だったが、ムライが使者を引き受けたのは、イゼルローン軍が一時の損得にかられて帝国の内乱に介入しないよう説得することだった。
結果、ムライの説得を受けるまでもなく、イゼルローン軍は帝国軍・エルネスト・メックリンガー上級大将率いる艦隊を通すことで中立を守り、帝国に恩を売ることに成功する。
ハイネセンに帰ったムライはシドニー・シトレ元帥やパエッタ中将ら旧同盟要人たちとともに、軍務尚書・パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥の命により帝国軍に逮捕される。
しかし、留置場の待遇が悪かったことにより暴動が発生、ムライも他の囚人同様脱走したが、爆発に巻き込まれ一時は意識不明の重体となる。
なんとか一命をとりとめたムライと再会したユリアン・ミンツ中尉は、ムライに「軍に復帰する意思がないこと」を知り、現役復帰を求めないことを決断する。
時代の激動をくぐり抜け、なんとか作品本編を生き残った貴重なヤン艦隊幹部の一人である。
余談
アニメ版でムライを演じた青野武氏は「宇宙戦艦ヤマト」シリーズでは真田志郎を演じたことで知られているが、新作でムライを演じる大塚芳忠氏も「宇宙戦艦ヤマト2199」では真田志郎を演じており、くしくも大塚氏は「ヤマト」と「銀河英雄伝説」で時間を超えて青野氏の同じ役を引き継ぐことになってしまった。
なお大塚氏は旧アニメ版では、フェザーンの航宙士カーレ・ウィロック役を演じている。
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秀才型の軍人で独創的な戦略・戦術の持ち主ではないが、緻密な頭脳と常識、形式を重んずる。若いメンバーが多いヤン艦隊幹部、引いては自由惑星同盟全軍にあっても異例な雰囲気のヤン艦隊をギリギリのところで、軍隊らしく引き締める役目を果たした。神経質そうな、痩せた中年男と描写される。
時系列上の初登場は、エル・ファシル逃亡劇後、惑星エコニアでの調査に赴いた時。その時はタナトス警備区司令部参事官で中佐であり、その際に当時少佐だったヤン・ウェンリー、大尉だったフョードル・パトリチェフと出会っている。
ダスティ・アッテンボロー中将やオリビエ・ポプラン中佐などの若手には、嫌われているというよりは「小うるさいおっさん」ということで煙たがれているが、組織に必要なタイプの人物でもあるということで否定的に見られているわけでもない、ヤン艦隊ではやや居心地が悪そうな、普通の軍人である。
…作中中盤、実はこのような役割をあえて演じていたことを吐露する。即ち、司令官を筆頭に「非」常識的な人物が多くを占めるヤン艦隊においてあえて「常識的な」「型通りの」意見を示すことで却って視野の多様性を確保していたのである。上記若手連中が煙たがりながらも嫌っていなかったのは、そういうムライの役割と人柄を理解していたためと思われる。事実、参謀長という職に就きながらいわゆる参謀的役割を果たすことはあまりなく(ヤンが参謀無用の傑物であったことにもよるが)、意見や策の表明はするものの、その立場を利用してそれらをゴリ押しするようなことはなかった。むしろ事務処理や実務上の補佐などの、司令官が不得意極まる分野のサポートが真の任務の一つでもあったように思われる。
艦隊副司令官・エドウィン・フィッシャー中将の戦死、副参謀長・パトリチェフ少将と上司のヤン元帥の死後、戦意をなくした将兵が足手まといになり、叛乱を起こしかねないことを透察、あえて穢れ役となって不穏分子とともにイゼルローン要塞を離脱、惑星・ハイネセンへ帰っていった。
直後、新領土総督・オスカー・フォン・ロイエンタール元帥が帝国に反旗を翻すと、ムライはロイエンタールの依頼を受け使者としてイゼルローン要塞を訪れる。
「イゼルローン回廊を通ろうとする帝国軍を足止めしてくれれば、恩賞として旧同盟の支配権とヨブ・トリューニヒトの身柄をくれてやる」というのがロイエンタールの条件だったが、ムライが使者を引き受けたのは、イゼルローン軍が一時の損得にかられて帝国の内乱に介入しないよう説得することだった。
結果、ムライの説得を受けるまでもなく、イゼルローン軍は帝国軍・エルネスト・メックリンガー上級大将率いる艦隊を通すことで中立を守り、帝国に恩を売ることに成功する。
ハイネセンに帰ったムライはシドニー・シトレ元帥やパエッタ中将ら旧同盟要人たちとともに、軍務尚書・パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥の命により帝国軍に逮捕される。
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なんとか一命をとりとめたムライと再会したユリアン・ミンツ中尉は、ムライに「軍に復帰する意思がないこと」を知り、現役復帰を求めないことを決断する。
時代の激動をくぐり抜け、なんとか作品本編を生き残った貴重なヤン艦隊幹部の一人である。
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