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シゲルピンクダイヤ

2

しげるぴんくだいや

日本の競走馬。2016年生まれの牝馬。優駿揃いの2019年牝馬三冠戦線で桜花賞2着・秋華賞3着と好走し、生涯勝ち鞍1勝の馬としては異例の約1億6000万円を稼いだ。
日本の競走馬。2016年生まれの牝馬。優駿揃いの2019年牝馬三冠戦線で桜花賞2着・秋華賞3着と好走し、生涯勝ち鞍1勝の馬としては異例の約1億6000万円を稼いだ。

プロフィール

プロフィール

生年月日2016年2月12日
欧字表記Shigeru Pink Dia
性別
毛色黒鹿毛
ダイワメジャー
ムーンライトベイ
母の父ハイシャパラル
生産天羽牧場(北海道日高町)
管理調教師渡辺薫彦(栗東)
主戦騎手和田竜二
生涯戦績21戦1勝
獲得賞金1億6027万2000円

馬主の森中蕃(しげる)氏は、毎年特定のテーマに沿った馬名をつける珍名馬メイカーとして知られる。森中氏がかつて宝石の卸売りをしていたこともあり、この2016年生まれ世代「シゲル軍団」の馬名は宝石シリーズで付けられたが、宝石の中でも希少で高価な「ピンクダイヤ」にちなみ命名された。


半妹にシゲルピンクルビー(2018年生)がいる。(この世代のシゲル軍団は「会社の役職名シリーズ」だったのだが、姉の馬名に合わせて例外的に宝石の名が付けられた。)


戦歴

戦歴

2歳(2018年)

2018年10月13日京都競馬場芝1600mで和田竜二の騎乗でデビューし、3着。11月、2戦目の未勝利戦で勝ち上がり、2歳を2戦1勝で終えた。

3歳(2019年)

2019年(3歳)、始動戦として重賞初挑戦となったチューリップ賞では、後方から上がり最速の末脚を繰り出しダノンファンタジーの2着に食い込む。(重賞2着なので収得加算があり、これで1勝クラス⇒3勝クラスに飛び級昇格。)


続く桜花賞でも後方待機からの決め手勝負。しかし4角から最終直線にかけて内に閉じ込められ、前の馬群をさばきながら追い込みをかけるという難しい展開になった。メンバー最速の上がり3ハロン32秒7の末脚を繰り出したものの、早めに抜け出したグランアレグリアには届かず2着。しかし後のグランプリ3連覇馬クロノジェネシス(3着)には先着し、この2着によりオープン入り。


だが、次走の優駿牝馬では4ハロンの距離延長も響き12着に終わった。


同年秋初戦のローズステークスでは4番人気に推される。イレ込んでいたためゲート前の輪乗りをしないなど工夫をしたが4着に敗れた。

更に同年10月13日の秋華賞では追い出しを我慢させ、クロノジェネシスカレンブーケドールに次ぐ3着にしぶとく粘った。

牝馬三冠戦線での好走により、年末の牝馬限定GⅢ・ターコイズステークスでは1番人気に推されるが、これも3着に留まった。

4歳~(2020年~)

なにしろ2019年クラシック世代の牝馬三冠戦線は、桜花賞がマイル女王グランアレグリア、オークスが3か国海外GⅠ制覇のラヴズオンリーユー、秋華賞がグランプリ3連覇馬クロノジェネシスという、後年振り返ると素晴らしい大豊作の世代である。

相手が悪かったとはいえ、これらの馬と十分渡り合ったシゲルピンクダイヤは古馬での飛躍が期待されるところだったが、4歳以降は大きく成績を落としてしまう。


中日新聞杯(GⅢ)には相性がよく、2020年2着、2021年3着と2年連続で馬券に絡んだ。

2022年、年始の愛知杯(GⅢ)14着を最後に引退し、繁殖入りすることになった。

通算戦績21戦1勝。しかし、獲得賞金約1億6000万円と、生涯勝ち鞍1勝の馬としては歴代有数の高額賞金を稼いだ。


引退後

引退後

2022年10月、「シゲル」の冠名で競馬界を沸かせた名物馬主・森中蕃オーナーが亡くなった。

繁殖牝馬となっていたシゲルピンクダイヤは翌2023年1月、お腹に初仔となる恐らくはモーリスの仔を受胎した状態で「ジェイエス冬季繁殖馬セール」にリストアップされ、新しい馬主のもとへ向かうこととなった。


厳密な血統管理のなされている競走馬において、父馬が「恐らく」などとは面妖な話である。これは、当初シゲルピンクダイヤの交配相手にはエピファネイアが選ばれたものの、種付けの場でエピファネイアの射精を確認できなかったために種付けは失敗したものとみなされ、その日偶然予定の空いていたモーリスを即日新たな交配相手に選定して再種付け・受胎に至ったという特殊な経緯があるためである。

しかし万が一があっては大問題のため、仔の出産後には遺伝子検査が行われる見込みで、「もしも(より種付け料が高額な)エピファネイアの仔と判明した場合、シゲルピンクダイヤの落札者は種付け料差額の1,100万円を追加で支払うこと」という異例の条項がついていた。


このような異例の不確定要素は市場価値に響くのではという予想もあったが、結果は繁殖馬セールの最高値記録(9,500万円)を大きく更新する1億5,000万円(税込1億6,500万円)の高額で落札された。単純比較はできないが、デビュー前のセリでは1,728万円の落札額だった馬である。

シゲルピンクダイヤは超強力なライバル達との激闘を経て、母となって文字通り大いに「女を上げた」のである。


関連タグ

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珍名馬 競走馬 19世代

  • エタリオウ:生涯勝ち鞍1勝の馬としてはシゲルピンクダイヤを上回る歴代最高額の約2億円を稼ぎ、「最強の1勝馬」と評された。
  • カレンブーケドール:同世代の牝馬。同じく重賞勝ちにあと一歩届かなかった。

プロフィール

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生年月日2016年2月12日
欧字表記Shigeru Pink Dia
性別
毛色黒鹿毛
ダイワメジャー
ムーンライトベイ
母の父ハイシャパラル
生産天羽牧場(北海道日高町)
管理調教師渡辺薫彦(栗東)
主戦騎手和田竜二
生涯戦績21戦1勝
獲得賞金1億6027万2000円

馬主の森中蕃(しげる)氏は、毎年特定のテーマに沿った馬名をつける珍名馬メイカーとして知られる。森中氏がかつて宝石の卸売りをしていたこともあり、この2016年生まれ世代「シゲル軍団」の馬名は宝石シリーズで付けられたが、宝石の中でも希少で高価な「ピンクダイヤ」にちなみ命名された。


半妹にシゲルピンクルビー(2018年生)がいる。(この世代のシゲル軍団は「会社の役職名シリーズ」だったのだが、姉の馬名に合わせて例外的に宝石の名が付けられた。)


戦歴

戦歴

2歳(2018年)

2018年10月13日京都競馬場芝1600mで和田竜二の騎乗でデビューし、3着。11月、2戦目の未勝利戦で勝ち上がり、2歳を2戦1勝で終えた。

3歳(2019年)

2019年(3歳)、始動戦として重賞初挑戦となったチューリップ賞では、後方から上がり最速の末脚を繰り出しダノンファンタジーの2着に食い込む。(重賞2着なので収得加算があり、これで1勝クラス⇒3勝クラスに飛び級昇格。)


続く桜花賞でも後方待機からの決め手勝負。しかし4角から最終直線にかけて内に閉じ込められ、前の馬群をさばきながら追い込みをかけるという難しい展開になった。メンバー最速の上がり3ハロン32秒7の末脚を繰り出したものの、早めに抜け出したグランアレグリアには届かず2着。しかし後のグランプリ3連覇馬クロノジェネシス(3着)には先着し、この2着によりオープン入り。


だが、次走の優駿牝馬では4ハロンの距離延長も響き12着に終わった。


同年秋初戦のローズステークスでは4番人気に推される。イレ込んでいたためゲート前の輪乗りをしないなど工夫をしたが4着に敗れた。

更に同年10月13日の秋華賞では追い出しを我慢させ、クロノジェネシスカレンブーケドールに次ぐ3着にしぶとく粘った。

牝馬三冠戦線での好走により、年末の牝馬限定GⅢ・ターコイズステークスでは1番人気に推されるが、これも3着に留まった。

4歳~(2020年~)

なにしろ2019年クラシック世代の牝馬三冠戦線は、桜花賞がマイル女王グランアレグリア、オークスが3か国海外GⅠ制覇のラヴズオンリーユー、秋華賞がグランプリ3連覇馬クロノジェネシスという、後年振り返ると素晴らしい大豊作の世代である。

相手が悪かったとはいえ、これらの馬と十分渡り合ったシゲルピンクダイヤは古馬での飛躍が期待されるところだったが、4歳以降は大きく成績を落としてしまう。


中日新聞杯(GⅢ)には相性がよく、2020年2着、2021年3着と2年連続で馬券に絡んだ。

2022年、年始の愛知杯(GⅢ)14着を最後に引退し、繁殖入りすることになった。

通算戦績21戦1勝。しかし、獲得賞金約1億6000万円と、生涯勝ち鞍1勝の馬としては歴代有数の高額賞金を稼いだ。


引退後

引退後

2022年10月、「シゲル」の冠名で競馬界を沸かせた名物馬主・森中蕃オーナーが亡くなった。

繁殖牝馬となっていたシゲルピンクダイヤは翌2023年1月、お腹に初仔となる恐らくはモーリスの仔を受胎した状態で「ジェイエス冬季繁殖馬セール」にリストアップされ、新しい馬主のもとへ向かうこととなった。


厳密な血統管理のなされている競走馬において、父馬が「恐らく」などとは面妖な話である。これは、当初シゲルピンクダイヤの交配相手にはエピファネイアが選ばれたものの、種付けの場でエピファネイアの射精を確認できなかったために種付けは失敗したものとみなされ、その日偶然予定の空いていたモーリスを即日新たな交配相手に選定して再種付け・受胎に至ったという特殊な経緯があるためである。

しかし万が一があっては大問題のため、仔の出産後には遺伝子検査が行われる見込みで、「もしも(より種付け料が高額な)エピファネイアの仔と判明した場合、シゲルピンクダイヤの落札者は種付け料差額の1,100万円を追加で支払うこと」という異例の条項がついていた。


このような異例の不確定要素は市場価値に響くのではという予想もあったが、結果は繁殖馬セールの最高値記録(9,500万円)を大きく更新する1億5,000万円(税込1億6,500万円)の高額で落札された。単純比較はできないが、デビュー前のセリでは1,728万円の落札額だった馬である。

シゲルピンクダイヤは超強力なライバル達との激闘を経て、母となって文字通り大いに「女を上げた」のである。


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珍名馬 競走馬 19世代

  • エタリオウ:生涯勝ち鞍1勝の馬としてはシゲルピンクダイヤを上回る歴代最高額の約2億円を稼ぎ、「最強の1勝馬」と評された。
  • カレンブーケドール:同世代の牝馬。同じく重賞勝ちにあと一歩届かなかった。

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日本の競走馬。2016年生まれの牝馬。優駿揃いの2019年牝馬三冠戦線で桜花賞2着・秋華賞3着と好走し、生涯勝ち鞍1勝の馬としては異例の約1億6000万円を稼いだ。

プロフィール

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生年月日2016年2月12日
欧字表記Shigeru Pink Dia
性別
毛色黒鹿毛
ダイワメジャー
ムーンライトベイ
母の父ハイシャパラル
生産天羽牧場(北海道日高町)
管理調教師渡辺薫彦(栗東)
主戦騎手和田竜二
生涯戦績21戦1勝
獲得賞金1億6027万2000円

馬主の森中蕃(しげる)氏は、毎年特定のテーマに沿った馬名をつける珍名馬メイカーとして知られる。森中氏がかつて宝石の卸売りをしていたこともあり、この2016年生まれ世代「シゲル軍団」の馬名は宝石シリーズで付けられたが、宝石の中でも希少で高価な「ピンクダイヤ」にちなみ命名された。


半妹にシゲルピンクルビー(2018年生)がいる。(この世代のシゲル軍団は「会社の役職名シリーズ」だったのだが、姉の馬名に合わせて例外的に宝石の名が付けられた。)


戦歴

戦歴

2歳(2018年)

2018年10月13日京都競馬場芝1600mで和田竜二の騎乗でデビューし、3着。11月、2戦目の未勝利戦で勝ち上がり、2歳を2戦1勝で終えた。

3歳(2019年)

2019年(3歳)、始動戦として重賞初挑戦となったチューリップ賞では、後方から上がり最速の末脚を繰り出しダノンファンタジーの2着に食い込む。(重賞2着なので収得加算があり、これで1勝クラス⇒3勝クラスに飛び級昇格。)


続く桜花賞でも後方待機からの決め手勝負。しかし4角から最終直線にかけて内に閉じ込められ、前の馬群をさばきながら追い込みをかけるという難しい展開になった。メンバー最速の上がり3ハロン32秒7の末脚を繰り出したものの、早めに抜け出したグランアレグリアには届かず2着。しかし後のグランプリ3連覇馬クロノジェネシス(3着)には先着し、この2着によりオープン入り。


だが、次走の優駿牝馬では4ハロンの距離延長も響き12着に終わった。


同年秋初戦のローズステークスでは4番人気に推される。イレ込んでいたためゲート前の輪乗りをしないなど工夫をしたが4着に敗れた。

更に同年10月13日の秋華賞では追い出しを我慢させ、クロノジェネシスカレンブーケドールに次ぐ3着にしぶとく粘った。

牝馬三冠戦線での好走により、年末の牝馬限定GⅢ・ターコイズステークスでは1番人気に推されるが、これも3着に留まった。

4歳~(2020年~)

なにしろ2019年クラシック世代の牝馬三冠戦線は、桜花賞がマイル女王グランアレグリア、オークスが3か国海外GⅠ制覇のラヴズオンリーユー、秋華賞がグランプリ3連覇馬クロノジェネシスという、後年振り返ると素晴らしい大豊作の世代である。

相手が悪かったとはいえ、これらの馬と十分渡り合ったシゲルピンクダイヤは古馬での飛躍が期待されるところだったが、4歳以降は大きく成績を落としてしまう。


中日新聞杯(GⅢ)には相性がよく、2020年2着、2021年3着と2年連続で馬券に絡んだ。

2022年、年始の愛知杯(GⅢ)14着を最後に引退し、繁殖入りすることになった。

通算戦績21戦1勝。しかし、獲得賞金約1億6000万円と、生涯勝ち鞍1勝の馬としては歴代有数の高額賞金を稼いだ。


引退後

引退後

2022年10月、「シゲル」の冠名で競馬界を沸かせた名物馬主・森中蕃オーナーが亡くなった。

繁殖牝馬となっていたシゲルピンクダイヤは翌2023年1月、お腹に初仔となる恐らくはモーリスの仔を受胎した状態で「ジェイエス冬季繁殖馬セール」にリストアップされ、新しい馬主のもとへ向かうこととなった。


厳密な血統管理のなされている競走馬において、父馬が「恐らく」などとは面妖な話である。これは、当初シゲルピンクダイヤの交配相手にはエピファネイアが選ばれたものの、種付けの場でエピファネイアの射精を確認できなかったために種付けは失敗したものとみなされ、その日偶然予定の空いていたモーリスを即日新たな交配相手に選定して再種付け・受胎に至ったという特殊な経緯があるためである。

しかし万が一があっては大問題のため、仔の出産後には遺伝子検査が行われる見込みで、「もしも(より種付け料が高額な)エピファネイアの仔と判明した場合、シゲルピンクダイヤの落札者は種付け料差額の1,100万円を追加で支払うこと」という異例の条項がついていた。


このような異例の不確定要素は市場価値に響くのではという予想もあったが、結果は繁殖馬セールの最高値記録(9,500万円)を大きく更新する1億5,000万円(税込1億6,500万円)の高額で落札された。単純比較はできないが、デビュー前のセリでは1,728万円の落札額だった馬である。

シゲルピンクダイヤは超強力なライバル達との激闘を経て、母となって文字通り大いに「女を上げた」のである。


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珍名馬 競走馬 19世代

  • エタリオウ:生涯勝ち鞍1勝の馬としてはシゲルピンクダイヤを上回る歴代最高額の約2億円を稼ぎ、「最強の1勝馬」と評された。
  • カレンブーケドール:同世代の牝馬。同じく重賞勝ちにあと一歩届かなかった。

プロフィール

プロフィール

生年月日2016年2月12日
欧字表記Shigeru Pink Dia
性別
毛色黒鹿毛
ダイワメジャー
ムーンライトベイ
母の父ハイシャパラル
生産天羽牧場(北海道日高町)
管理調教師渡辺薫彦(栗東)
主戦騎手和田竜二
生涯戦績21戦1勝
獲得賞金1億6027万2000円

馬主の森中蕃(しげる)氏は、毎年特定のテーマに沿った馬名をつける珍名馬メイカーとして知られる。森中氏がかつて宝石の卸売りをしていたこともあり、この2016年生まれ世代「シゲル軍団」の馬名は宝石シリーズで付けられたが、宝石の中でも希少で高価な「ピンクダイヤ」にちなみ命名された。


半妹にシゲルピンクルビー(2018年生)がいる。(この世代のシゲル軍団は「会社の役職名シリーズ」だったのだが、姉の馬名に合わせて例外的に宝石の名が付けられた。)


戦歴

戦歴

2歳(2018年)

2018年10月13日京都競馬場芝1600mで和田竜二の騎乗でデビューし、3着。11月、2戦目の未勝利戦で勝ち上がり、2歳を2戦1勝で終えた。

3歳(2019年)

2019年(3歳)、始動戦として重賞初挑戦となったチューリップ賞では、後方から上がり最速の末脚を繰り出しダノンファンタジーの2着に食い込む。(重賞2着なので収得加算があり、これで1勝クラス⇒3勝クラスに飛び級昇格。)


続く桜花賞でも後方待機からの決め手勝負。しかし4角から最終直線にかけて内に閉じ込められ、前の馬群をさばきながら追い込みをかけるという難しい展開になった。メンバー最速の上がり3ハロン32秒7の末脚を繰り出したものの、早めに抜け出したグランアレグリアには届かず2着。しかし後のグランプリ3連覇馬クロノジェネシス(3着)には先着し、この2着によりオープン入り。


だが、次走の優駿牝馬では4ハロンの距離延長も響き12着に終わった。


同年秋初戦のローズステークスでは4番人気に推される。イレ込んでいたためゲート前の輪乗りをしないなど工夫をしたが4着に敗れた。

更に同年10月13日の秋華賞では追い出しを我慢させ、クロノジェネシスカレンブーケドールに次ぐ3着にしぶとく粘った。

牝馬三冠戦線での好走により、年末の牝馬限定GⅢ・ターコイズステークスでは1番人気に推されるが、これも3着に留まった。

4歳~(2020年~)

なにしろ2019年クラシック世代の牝馬三冠戦線は、桜花賞がマイル女王グランアレグリア、オークスが3か国海外GⅠ制覇のラヴズオンリーユー、秋華賞がグランプリ3連覇馬クロノジェネシスという、後年振り返ると素晴らしい大豊作の世代である。

相手が悪かったとはいえ、これらの馬と十分渡り合ったシゲルピンクダイヤは古馬での飛躍が期待されるところだったが、4歳以降は大きく成績を落としてしまう。


中日新聞杯(GⅢ)には相性がよく、2020年2着、2021年3着と2年連続で馬券に絡んだ。

2022年、年始の愛知杯(GⅢ)14着を最後に引退し、繁殖入りすることになった。

通算戦績21戦1勝。しかし、獲得賞金約1億6000万円と、生涯勝ち鞍1勝の馬としては歴代有数の高額賞金を稼いだ。


引退後

引退後

2022年10月、「シゲル」の冠名で競馬界を沸かせた名物馬主・森中蕃オーナーが亡くなった。

繁殖牝馬となっていたシゲルピンクダイヤは翌2023年1月、お腹に初仔となる恐らくはモーリスの仔を受胎した状態で「ジェイエス冬季繁殖馬セール」にリストアップされ、新しい馬主のもとへ向かうこととなった。


厳密な血統管理のなされている競走馬において、父馬が「恐らく」などとは面妖な話である。これは、当初シゲルピンクダイヤの交配相手にはエピファネイアが選ばれたものの、種付けの場でエピファネイアの射精を確認できなかったために種付けは失敗したものとみなされ、その日偶然予定の空いていたモーリスを即日新たな交配相手に選定して再種付け・受胎に至ったという特殊な経緯があるためである。

しかし万が一があっては大問題のため、仔の出産後には遺伝子検査が行われる見込みで、「もしも(より種付け料が高額な)エピファネイアの仔と判明した場合、シゲルピンクダイヤの落札者は種付け料差額の1,100万円を追加で支払うこと」という異例の条項がついていた。


このような異例の不確定要素は市場価値に響くのではという予想もあったが、結果は繁殖馬セールの最高値記録(9,500万円)を大きく更新する1億5,000万円(税込1億6,500万円)の高額で落札された。単純比較はできないが、デビュー前のセリでは1,728万円の落札額だった馬である。

シゲルピンクダイヤは超強力なライバル達との激闘を経て、母となって文字通り大いに「女を上げた」のである。


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珍名馬 競走馬 19世代

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