概要
『仮面ライダー剣』の登場人物・相川始が使用する変身ベルト（カードリーダー）。
本体に相当するバックル部分「ラウザーユニット」と、その台座に当たるベルト部分からなるアイテムで、始の意思に呼応して腹部に装着された状態で出現する。
変身ベルトとラウザーの機能を兼ね備えるという、作中に登場する他の仮面ライダー達とは一線を画したシステムのラウザーであり、後述する様々な要素も含め、始が変身する仮面ライダーカリスの異質さを際立たせる要因の一つともなっている。
機能・概観
銀色を基調に、金や赤で彩られたカラーリングが特徴で、ラウザーユニットの他にはラウズカードを収めている「ラウズバンク」（※）が、ベルトの右側に装着されている。
ラウザーユニットの中央部には、カリスのスートであるハートを模った赤いクリスタルが配されており、このクリスタルを縦に両断するような形形のスリット（スラッシュ・リーダー）にラウズカードを通す（ラウズする）ことで、そのカードに封印されたアンデッドの姿へと変化。同時にその能力も行使できるようになる。
（※ 資料によってはカードデッキとも表記される）
劇中では以下の使い方がされた。
- ♥A「チェンジマンティス」のカードをラウズすることで仮面ライダーカリス（マンティスアンデッド）に変身。
- ♥2「スピリット」のカードをラウズすることで相川始の姿に戻る。
- ♥4「フロートドラゴンフライ」のカードをラウズすることでドラゴンフライアンデッドに変身。
- ♥J「フュージョンウルフ」のカードをラウズすることでウルフアンデッドに変身。
- ハートのカード13枚を所持したカリスが♥K「エボリューションパラドキサ」のカードをラウズすることで、仮面ライダーワイルドカリスに変身。
他のアンデッドに変身した際のベルトは、アンデッド本来の「アンデッドバックル」ではなくカリスラウザーのままとなっており、あくまでもそのアンデッド本人ではなく始が変身した姿であることが強調されている。
このように、カテゴリーAと融合した強化服を纏って変身するBOARD製のライダーシステムの変身ベルトとは機能が大きく異なる。また、ベルト側の操作で変身を解除するBOARD製ライダーシステムに対し、カリスの場合は変身解除の際にカードをラウズする必要がある。
他のライダーとは異なり、このような手順を踏まなければならない点についても、物語前半における謎の一つとされていた。
ラウザーユニットは、ベルトから取り外して武器のカリスアローへと装着することもでき、取り外した後のバックル基部にもユニットと同様の意匠が施されている。カリスアローへの装着の際には、バックル状態とは異なりラウズカードをスラッシュすることでその効果を発動し、使用者の身体や武器へ付加するという他のラウザーと同様の働きを見せる。
初期能力値は7,000AP。これは作中に登場する仮面ライダーの初期装備の中でも最も高い数値である。
真の姿
物語も後半に入り、始の正体へとストーリーの焦点が当てられていくのと共に、それまで登場してきたカリスラウザーもまた「仮の姿」でしかなかったことが明らかとなる。
カリスラウザーは、本来ジョーカーに備わった「アンデッドラウザー」と呼ばれる部位であり、カテゴリーAだけでなく様々なアンデッドの姿へと変身（というより擬態）できるという機能も、ジョーカーの能力に起因したものである。
「ハートの2のカードで始の姿へと戻る」という異質な変身解除もまた、「ジョーカーがヒューマンアンデッドの姿に擬態し直している」というのが真相であった。
形状は、カリスラウザーとアンデッドラウザーとで大きな変化はないものの、前述のラウザーユニットのクリスタルはジョーカーの体色に合わせた緑色が本来の形であり、ジョーカーの本能ではなく始としての意識が前面に出ることで、カリスラウザーとしての赤色へと変化する。
また、アンデッドラウザーは「ジョーカーという種の固有の装備」であるため、物語最終盤で剣崎一真がジョーカーと化した際にも、彼の腰にアンデッドラウザーが現れている。
玩具
DX版
2004年5月下旬に「DX変身ベルト カリスラウザー」の商品名で発売。
12枚のラウズカード（うち玩具オリジナルのカードが7枚）とカードボックスが付属する。他のラウザーと同様にカードの個別認識機能を備えているものの、読み込むことができるのはハートのカードのみで、なおかつカリスの専用コンボ音声も本商品でしか聞くことはできない。
また、他のラウザーのような7セグメント式のカウンターがないため、本商品ではバックル中央部のLEDの点灯数でAPの増減を表現する形となっている。カードを使用する度にAPが減少するモードと、無制限にカードが使用できるモードを切り替えられる点については、他商品と同様である。
別売りの「醒弓 DXカリスアロー」と合体させることで醒弓モードにすることが可能だが、ラウザー側の音声に変化は無い。
COMPLETE SELECTION MODIFICATION
番組放送開始から20周年を迎えた2024年1月25日、『仮面ライダー剣 20周年記念商品』として、カリスアローと併せてCSMとしての商品化が発表された。受注開始は4月30日(当初は2月下旬予定だったが延期された)、発送は12月予定。
カリスアローとのセット版と単品版が発売。
セット版は税込69300円と、オーズドライバー10thコンプリートセットを超えてCSM史上最高金額となった。
関連タグ
サガークベルト マッハドライバー炎：いずれも仮面ライダーシリーズの他作品に登場する変身ベルト達で、使用者が怪人という点で、カリスラウザーとの共通項を有する。また後者とはこれ以外にも、「アルファベットが刻まれたキーアイテムを読み込ませて変身する」「主役ライダーとシステムが異なる」といった点でも共通している
3号ライダー変身アイテム
