概要
園遊会の毒見役として玉葉妃に出されたスープを恍惚の表情で嚥下した後に放った台詞。
猫猫はその経歴から毒に対する知識や耐性を備えており、怖気づく他の毒味役をよそに淡々と毒味を進めている事から、やたら威勢の良い毒味役だと会場の注目を集めていた。
そして問題のスープを味わい尽くすように嚥下した様子を見て、武官の李白を始め多くの人が「どれだけ美味いんだ?」と関心を寄せていた所にこの言葉が飛び出し、場をざわつかせる事になる。
更には猫猫が中座した後、本当に毒が入っているのかを疑った大臣が同じスープを飲んで毒に倒れてしまい、会場はいっそう大騒ぎとなった。
陰でその様子を見届けていた壬氏は大臣を医官に任せて猫猫を追い、彼女の容態を気に掛けるも、当の猫猫は平然としているどころか、心配していた人の気も知らずに残りのスープを要求して彼に呆れられる始末であった。
ちなみに猫猫は飲み込んだ直後、手ぬぐいにスープを吐き出しており、その後自作の解毒剤を使って胃の内容物を全て吐き出したため、事なきを得ている。
余談
本作は二人の漫画家によるコミカライズがなされているが、該当シーンにおける猫猫の表情などの表現が若干異なっている。各々の違いを比較するのも面白いだろう。
ねこクラゲ氏版のこのシーンが広告に採用された時期があり、一部の人に強い印象を残した。
アニメ版では大臣に「胃袋がひっくり返るほど吐くことができる(猫猫・談)」ほどの自作の解毒剤を提供しようとして壬氏に「もはや毒だろ」と突っ込まれ、
壬氏から宮廷で使用する強い解毒剤を与えられて「これが後宮の解毒剤か・・」とゲロを吐きまくりながら、恍惚としてうれしそうなあぶない表情を見せていた。
その後
結果的にさほど大事にならずに済んだ本件であったが、
- 徳妃は拒絶反応があるため青魚が食べられず、くらげを使った献立のうち、彼女の分のみ青魚が代用されていた事
- 拒絶反応があるとは知らず、公然のもと徳妃に恥をかかせようと何者かが配膳をすり替えた事
- 結果、貴妃の配膳とすり替わった徳妃の配膳を猫猫が毒味した事
これらの状況から壬氏は「後宮内部に悪意をもった者が存在する」という仮説を導き出す。
悪意をもつ者の正体は何者か。一つの事件は更に新たな波紋を呼ぶのであった。
- 猫猫には知らされなかったが、壬氏は木簡を秘密裏に焼却処分しようとして失敗し腕に火傷を負った後宮内の人物の捜索を高順に命じており、この事件にかかわりがあるか、ないかを調べはじめた事
そして高順の調査により腕に火傷を負った者が割り出されたこと、園遊会で貴妃の椀にスープを注いだもの、椀を配ったもの、徳妃の毒見役以外の4人目が毒を入れたものと猫猫が断定したことにより、高順が割り出した人物が徳妃を標的にした事件とつながりがあるかを調べるため、壬氏は猫猫をその人物のもとに派遣する