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GR010

2

じーあーるぜろいちぜろ

トヨタ・GR010とは、トヨタ自動車が2021年からFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦する為に作った、プロトタイプレーシングカーである
トヨタ・GR010とは、トヨタ自動車が2021年からFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦する為に作った、プロトタイプレーシングカーである

概要

概要

「GR010 HYBRID」は、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)がTS050 HYBRIDの後継車両としてLMH (Le Mans Hypercar)規定に準拠して開発し、2021年から始まったWEC(世界耐久選手権)最高峰のハイパーカークラスに参戦させているプロトタイプレーシングカー。シャシー開発とチーム運営は引き続きドイツ拠点のTGRヨーロッパ、パワートレイン開発は東富士研究所が担う。


2021年以降、7号車と8号車の計2台が参戦続けている。


車両スペック

車両スペック

全長 4,900 mm

全幅 2,000 mm

全高 1,150 mm

トランスミッション 7速 シーケンシャル・セミオートマチック

重量 1,040 kg

燃料 モービル

タイヤ ミシュラン ラジアル


また、ボディーには2022年までは赤と黒と白の色合いで、

2023年にはリアウィングに桜が描かれており、2024年からボディーがほぼ真っ黒で、後輪の右上辺りにGRのマークが描かれています。


規定によりエンジンが後輪を、モーターが前輪を駆動する形式のハイブリッド四輪駆動システムを採用するが、BoPによりモーターの出力は190km/h以上の状態でしか認められないため、実質的にはほぼ後輪駆動となる。




活躍

活躍

2020 - 2021年

ドライバーは昨シーズンに引き続き、7号車をマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、8号車をセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレイがドライブする。


2020年10月にポール・リカール・サーキットで非公開のシェイクダウンを行い、12月にアルガルヴェ・サーキットで2度目のテストを行った。テストはセバスチャン・ブエミ、マイク・コンウェイ、ブレンドン・ハートレイが担当した。


2021年1月25日にネット上で正式公開された。


3度目のテストは2月にモーターランド・アラゴンで行われ、中嶋一貴と小林可夢偉を含むレギュラードライバー全員がテストした。


デビュー戦のスパ6時間では7号車はブレーキトラブル、8号車は2度のタイム加算ペナルティに見舞われたが、8号車が2位に1分以上の差をつけてデビューウィンを飾った。


ル・マンでは7号車がポールポジションを獲得。決勝ではオープニングラップで8号車がグリッケンハウス・レーシングに追突されるが、盤石の1-2体制を築く。しかし折り返し前後で2台とも燃料系トラブルに見舞われたため、本来より少ないでの周回を強いられ、ドライバーも毎コーナーで異なるボタン操作を求められる事態に陥った。幸いチームの解決策は的確なものであったためリードを守り切り、最終的にはランデブー走行での1-2フィニッシュでトヨタは4連覇を達成した。ル・マンでは運に恵まれていなかった7号車トリオ(小林・ロペス・コンウェイ)はようやく初優勝を手にした。


燃料系の燃圧低下トラブルは第3戦モンツァで発生しており、燃料タンク内の不純物によるフィルタの汚染が原因とされた。チームはル・マン前に対策を施したが、別の原因で同じトラブルが発生し、燃料システム交換によるタイムロスを避けるため、走行を続けながら対処法を見つけ出し、窮地を脱した。


LMH元年は同クラスの有力なライバルが不在(アルピーヌがいたが、特認の旧LMP1車両だった)ということもあり、トヨタはシーズン6戦全勝(ワンツーフィニッシュ4回)、3年連続シリーズチャンピオン獲得を達成した。


2022年

GR010 8号車(2022年ル・マン24時間)

2022年は中嶋一貴の現役引退に伴い、平川亮が後任として加入した。それ以外のドライバーの組み合わせ等に変更はないが、村田久武がGAZOO Racing Companyを離脱し、小林可夢偉がチーム代表を兼任する。


マシンはタイヤサイズが変更され、前輪は12.5×18インチホイールに29/71-18サイズ、後輪は14×18インチホイールに34/71-18サイズという組み合わせとなる。また燃料がトタルエナジーズ製の「100%再生可能燃料」に変更されることに伴い、エンジン(ICE)に調整が加えられている。レギュレーション変更で、ハイブリッド車両における前輪のモーターアシストを利用できる速度がBoPの対象となったため、それに対応した変更も加えられた。


同年はライバルのグリッケンハウス/アルピーヌに加え、第4戦よりプジョー・9X8が参戦するなどの動きもあったが、速さと信頼性を兼ね備えたトヨタがシリーズを制し、8号車のブエミ/平川/ハートレー組がチャンピオンを獲得した。


2023年

この年アルピーヌはLMDhの準備のために撤退するが、LMH勢はプジョー・グリッケンハウスに加えてフェラーリとヴァンヴォール、LMDh勢としてはキャデラックとポルシェが参戦して、久々に世界選手権の最高峰らしいバトルが展開された。


2023年2月26日に2023年シーズン向けの改良されたGR010がインターネット上で発表された。 パワートレインの信頼性強化や軽量化に加え、大型のカナードや新たなブレーキダクトが追加されたりヘッドライトのレイアウトが刷新されたりするなど、新たなライバルが参戦して来るシーズンに向け大幅なアップデートが行われた。


開幕戦セブリング1000マイルではポールポジションを初出場のフェラーリ・499Pに奪われるものの、決勝での安定したレースペースやライバルのトラブルなどにより7号車が優勝、8号車が2位表彰台を獲得し、フェラーリやポルシェ、キャデラックなどのワークス系有力チームがいる中ワンツーフィニッシュを果たした。第2戦、第3戦スパとフェラーリが予選で速さを見せつつも、決勝ではトヨタが圧倒する展開が続いた。


そして迎えた第4戦ル・マン。これまでの3連勝を見ても、「ライバル不在で5連覇」という汚名を返上するには十分な準備が整ったように思えたトヨタだが、ポルシェの政治的工作、そしてFIAとは独立した意志を持つル・マン運営のACOにより横槍が入った。


まず「安全上の理由」ということでタイヤウォーマーが解禁された。そして、本来性能調整はル・マン前には行わないというルールは覆され、トヨタは37kg増というハンデを負うことになった。これらはトヨタのエンジニアがかき集めてきたデータをリセットするものであり、また事前に取り決められたルールを平然と変える行いから、ドライバー兼チーム代表の可夢偉、テクニカルディレクターのパスカル・バセロン、トヨタ会長の豊田章男(モリゾウ)と関係者ほぼ全員が不快感を隠さず、公にこのルール変更を批判した。


予選はトヨタに次ぐ重量増加(26kg)となったフェラーリが、トヨタより1秒も速いタイムでPPを獲得した。決勝ではトヨタが速さを見せ、序盤で8号車が首位に立つ。しかし7号車は下位クラスの追突を食い、8号車も獣との衝突やブレーキトラブルにより1周分近く後退。かたやフェラーリは再スタート時に1分近くエンジンがかからないというトラブルに見舞われた以外はほぼノートラブルで、100周年記念大会はフェラーリが優勝という結果に終わった。


それでも母国富士で優勝してマニュファクチャラーズタイトルを確定し、最終戦で8号車のメンバーがドライバーズタイトルを獲得。5年ぶりにワークス勢とのガチンコバトルになったこの年に2冠を防衛して、TGRは面目を保った。


戦績

戦績

7号車8号車
ル・マン24時間
20211st2nd
20222nd1st
2023リタイア2nd
富士6時間
2021----
20222nd1st
20231st2nd

関連項目

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TOYOTA_GAZOO_Racing

TS020

TS030


参考

参考

TOYOTA GAZOO Racing

ウィキペディア

概要

概要

「GR010 HYBRID」は、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)がTS050 HYBRIDの後継車両としてLMH (Le Mans Hypercar)規定に準拠して開発し、2021年から始まったWEC(世界耐久選手権)最高峰のハイパーカークラスに参戦させているプロトタイプレーシングカー。シャシー開発とチーム運営は引き続きドイツ拠点のTGRヨーロッパ、パワートレイン開発は東富士研究所が担う。


2021年以降、7号車と8号車の計2台が参戦続けている。


車両スペック

車両スペック

全長 4,900 mm

全幅 2,000 mm

全高 1,150 mm

トランスミッション 7速 シーケンシャル・セミオートマチック

重量 1,040 kg

燃料 モービル

タイヤ ミシュラン ラジアル


また、ボディーには2022年までは赤と黒と白の色合いで、

2023年にはリアウィングに桜が描かれており、2024年からボディーがほぼ真っ黒で、後輪の右上辺りにGRのマークが描かれています。


規定によりエンジンが後輪を、モーターが前輪を駆動する形式のハイブリッド四輪駆動システムを採用するが、BoPによりモーターの出力は190km/h以上の状態でしか認められないため、実質的にはほぼ後輪駆動となる。




活躍

活躍

2020 - 2021年

ドライバーは昨シーズンに引き続き、7号車をマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、8号車をセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレイがドライブする。


2020年10月にポール・リカール・サーキットで非公開のシェイクダウンを行い、12月にアルガルヴェ・サーキットで2度目のテストを行った。テストはセバスチャン・ブエミ、マイク・コンウェイ、ブレンドン・ハートレイが担当した。


2021年1月25日にネット上で正式公開された。


3度目のテストは2月にモーターランド・アラゴンで行われ、中嶋一貴と小林可夢偉を含むレギュラードライバー全員がテストした。


デビュー戦のスパ6時間では7号車はブレーキトラブル、8号車は2度のタイム加算ペナルティに見舞われたが、8号車が2位に1分以上の差をつけてデビューウィンを飾った。


ル・マンでは7号車がポールポジションを獲得。決勝ではオープニングラップで8号車がグリッケンハウス・レーシングに追突されるが、盤石の1-2体制を築く。しかし折り返し前後で2台とも燃料系トラブルに見舞われたため、本来より少ないでの周回を強いられ、ドライバーも毎コーナーで異なるボタン操作を求められる事態に陥った。幸いチームの解決策は的確なものであったためリードを守り切り、最終的にはランデブー走行での1-2フィニッシュでトヨタは4連覇を達成した。ル・マンでは運に恵まれていなかった7号車トリオ(小林・ロペス・コンウェイ)はようやく初優勝を手にした。


燃料系の燃圧低下トラブルは第3戦モンツァで発生しており、燃料タンク内の不純物によるフィルタの汚染が原因とされた。チームはル・マン前に対策を施したが、別の原因で同じトラブルが発生し、燃料システム交換によるタイムロスを避けるため、走行を続けながら対処法を見つけ出し、窮地を脱した。


LMH元年は同クラスの有力なライバルが不在(アルピーヌがいたが、特認の旧LMP1車両だった)ということもあり、トヨタはシーズン6戦全勝(ワンツーフィニッシュ4回)、3年連続シリーズチャンピオン獲得を達成した。


2022年

GR010 8号車(2022年ル・マン24時間)

2022年は中嶋一貴の現役引退に伴い、平川亮が後任として加入した。それ以外のドライバーの組み合わせ等に変更はないが、村田久武がGAZOO Racing Companyを離脱し、小林可夢偉がチーム代表を兼任する。


マシンはタイヤサイズが変更され、前輪は12.5×18インチホイールに29/71-18サイズ、後輪は14×18インチホイールに34/71-18サイズという組み合わせとなる。また燃料がトタルエナジーズ製の「100%再生可能燃料」に変更されることに伴い、エンジン(ICE)に調整が加えられている。レギュレーション変更で、ハイブリッド車両における前輪のモーターアシストを利用できる速度がBoPの対象となったため、それに対応した変更も加えられた。


同年はライバルのグリッケンハウス/アルピーヌに加え、第4戦よりプジョー・9X8が参戦するなどの動きもあったが、速さと信頼性を兼ね備えたトヨタがシリーズを制し、8号車のブエミ/平川/ハートレー組がチャンピオンを獲得した。


2023年

この年アルピーヌはLMDhの準備のために撤退するが、LMH勢はプジョー・グリッケンハウスに加えてフェラーリとヴァンヴォール、LMDh勢としてはキャデラックとポルシェが参戦して、久々に世界選手権の最高峰らしいバトルが展開された。


2023年2月26日に2023年シーズン向けの改良されたGR010がインターネット上で発表された。 パワートレインの信頼性強化や軽量化に加え、大型のカナードや新たなブレーキダクトが追加されたりヘッドライトのレイアウトが刷新されたりするなど、新たなライバルが参戦して来るシーズンに向け大幅なアップデートが行われた。


開幕戦セブリング1000マイルではポールポジションを初出場のフェラーリ・499Pに奪われるものの、決勝での安定したレースペースやライバルのトラブルなどにより7号車が優勝、8号車が2位表彰台を獲得し、フェラーリやポルシェ、キャデラックなどのワークス系有力チームがいる中ワンツーフィニッシュを果たした。第2戦、第3戦スパとフェラーリが予選で速さを見せつつも、決勝ではトヨタが圧倒する展開が続いた。


そして迎えた第4戦ル・マン。これまでの3連勝を見ても、「ライバル不在で5連覇」という汚名を返上するには十分な準備が整ったように思えたトヨタだが、ポルシェの政治的工作、そしてFIAとは独立した意志を持つル・マン運営のACOにより横槍が入った。


まず「安全上の理由」ということでタイヤウォーマーが解禁された。そして、本来性能調整はル・マン前には行わないというルールは覆され、トヨタは37kg増というハンデを負うことになった。これらはトヨタのエンジニアがかき集めてきたデータをリセットするものであり、また事前に取り決められたルールを平然と変える行いから、ドライバー兼チーム代表の可夢偉、テクニカルディレクターのパスカル・バセロン、トヨタ会長の豊田章男(モリゾウ)と関係者ほぼ全員が不快感を隠さず、公にこのルール変更を批判した。


予選はトヨタに次ぐ重量増加(26kg)となったフェラーリが、トヨタより1秒も速いタイムでPPを獲得した。決勝ではトヨタが速さを見せ、序盤で8号車が首位に立つ。しかし7号車は下位クラスの追突を食い、8号車も獣との衝突やブレーキトラブルにより1周分近く後退。かたやフェラーリは再スタート時に1分近くエンジンがかからないというトラブルに見舞われた以外はほぼノートラブルで、100周年記念大会はフェラーリが優勝という結果に終わった。


それでも母国富士で優勝してマニュファクチャラーズタイトルを確定し、最終戦で8号車のメンバーがドライバーズタイトルを獲得。5年ぶりにワークス勢とのガチンコバトルになったこの年に2冠を防衛して、TGRは面目を保った。


戦績

戦績

7号車8号車
ル・マン24時間
20211st2nd
20222nd1st
2023リタイア2nd
富士6時間
2021----
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トヨタ・GR010とは、トヨタ自動車が2021年からFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦する為に作った、プロトタイプレーシングカーである

概要

概要

「GR010 HYBRID」は、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)がTS050 HYBRIDの後継車両としてLMH (Le Mans Hypercar)規定に準拠して開発し、2021年から始まったWEC(世界耐久選手権)最高峰のハイパーカークラスに参戦させているプロトタイプレーシングカー。シャシー開発とチーム運営は引き続きドイツ拠点のTGRヨーロッパ、パワートレイン開発は東富士研究所が担う。


2021年以降、7号車と8号車の計2台が参戦続けている。


車両スペック

車両スペック

全長 4,900 mm

全幅 2,000 mm

全高 1,150 mm

トランスミッション 7速 シーケンシャル・セミオートマチック

重量 1,040 kg

燃料 モービル

タイヤ ミシュラン ラジアル


また、ボディーには2022年までは赤と黒と白の色合いで、

2023年にはリアウィングに桜が描かれており、2024年からボディーがほぼ真っ黒で、後輪の右上辺りにGRのマークが描かれています。


規定によりエンジンが後輪を、モーターが前輪を駆動する形式のハイブリッド四輪駆動システムを採用するが、BoPによりモーターの出力は190km/h以上の状態でしか認められないため、実質的にはほぼ後輪駆動となる。




活躍

活躍

2020 - 2021年

ドライバーは昨シーズンに引き続き、7号車をマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、8号車をセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレイがドライブする。


2020年10月にポール・リカール・サーキットで非公開のシェイクダウンを行い、12月にアルガルヴェ・サーキットで2度目のテストを行った。テストはセバスチャン・ブエミ、マイク・コンウェイ、ブレンドン・ハートレイが担当した。


2021年1月25日にネット上で正式公開された。


3度目のテストは2月にモーターランド・アラゴンで行われ、中嶋一貴と小林可夢偉を含むレギュラードライバー全員がテストした。


デビュー戦のスパ6時間では7号車はブレーキトラブル、8号車は2度のタイム加算ペナルティに見舞われたが、8号車が2位に1分以上の差をつけてデビューウィンを飾った。


ル・マンでは7号車がポールポジションを獲得。決勝ではオープニングラップで8号車がグリッケンハウス・レーシングに追突されるが、盤石の1-2体制を築く。しかし折り返し前後で2台とも燃料系トラブルに見舞われたため、本来より少ないでの周回を強いられ、ドライバーも毎コーナーで異なるボタン操作を求められる事態に陥った。幸いチームの解決策は的確なものであったためリードを守り切り、最終的にはランデブー走行での1-2フィニッシュでトヨタは4連覇を達成した。ル・マンでは運に恵まれていなかった7号車トリオ(小林・ロペス・コンウェイ)はようやく初優勝を手にした。


燃料系の燃圧低下トラブルは第3戦モンツァで発生しており、燃料タンク内の不純物によるフィルタの汚染が原因とされた。チームはル・マン前に対策を施したが、別の原因で同じトラブルが発生し、燃料システム交換によるタイムロスを避けるため、走行を続けながら対処法を見つけ出し、窮地を脱した。


LMH元年は同クラスの有力なライバルが不在(アルピーヌがいたが、特認の旧LMP1車両だった)ということもあり、トヨタはシーズン6戦全勝(ワンツーフィニッシュ4回)、3年連続シリーズチャンピオン獲得を達成した。


2022年

GR010 8号車(2022年ル・マン24時間)

2022年は中嶋一貴の現役引退に伴い、平川亮が後任として加入した。それ以外のドライバーの組み合わせ等に変更はないが、村田久武がGAZOO Racing Companyを離脱し、小林可夢偉がチーム代表を兼任する。


マシンはタイヤサイズが変更され、前輪は12.5×18インチホイールに29/71-18サイズ、後輪は14×18インチホイールに34/71-18サイズという組み合わせとなる。また燃料がトタルエナジーズ製の「100%再生可能燃料」に変更されることに伴い、エンジン(ICE)に調整が加えられている。レギュレーション変更で、ハイブリッド車両における前輪のモーターアシストを利用できる速度がBoPの対象となったため、それに対応した変更も加えられた。


同年はライバルのグリッケンハウス/アルピーヌに加え、第4戦よりプジョー・9X8が参戦するなどの動きもあったが、速さと信頼性を兼ね備えたトヨタがシリーズを制し、8号車のブエミ/平川/ハートレー組がチャンピオンを獲得した。


2023年

この年アルピーヌはLMDhの準備のために撤退するが、LMH勢はプジョー・グリッケンハウスに加えてフェラーリとヴァンヴォール、LMDh勢としてはキャデラックとポルシェが参戦して、久々に世界選手権の最高峰らしいバトルが展開された。


2023年2月26日に2023年シーズン向けの改良されたGR010がインターネット上で発表された。 パワートレインの信頼性強化や軽量化に加え、大型のカナードや新たなブレーキダクトが追加されたりヘッドライトのレイアウトが刷新されたりするなど、新たなライバルが参戦して来るシーズンに向け大幅なアップデートが行われた。


開幕戦セブリング1000マイルではポールポジションを初出場のフェラーリ・499Pに奪われるものの、決勝での安定したレースペースやライバルのトラブルなどにより7号車が優勝、8号車が2位表彰台を獲得し、フェラーリやポルシェ、キャデラックなどのワークス系有力チームがいる中ワンツーフィニッシュを果たした。第2戦、第3戦スパとフェラーリが予選で速さを見せつつも、決勝ではトヨタが圧倒する展開が続いた。


そして迎えた第4戦ル・マン。これまでの3連勝を見ても、「ライバル不在で5連覇」という汚名を返上するには十分な準備が整ったように思えたトヨタだが、ポルシェの政治的工作、そしてFIAとは独立した意志を持つル・マン運営のACOにより横槍が入った。


まず「安全上の理由」ということでタイヤウォーマーが解禁された。そして、本来性能調整はル・マン前には行わないというルールは覆され、トヨタは37kg増というハンデを負うことになった。これらはトヨタのエンジニアがかき集めてきたデータをリセットするものであり、また事前に取り決められたルールを平然と変える行いから、ドライバー兼チーム代表の可夢偉、テクニカルディレクターのパスカル・バセロン、トヨタ会長の豊田章男(モリゾウ)と関係者ほぼ全員が不快感を隠さず、公にこのルール変更を批判した。


予選はトヨタに次ぐ重量増加(26kg)となったフェラーリが、トヨタより1秒も速いタイムでPPを獲得した。決勝ではトヨタが速さを見せ、序盤で8号車が首位に立つ。しかし7号車は下位クラスの追突を食い、8号車も獣との衝突やブレーキトラブルにより1周分近く後退。かたやフェラーリは再スタート時に1分近くエンジンがかからないというトラブルに見舞われた以外はほぼノートラブルで、100周年記念大会はフェラーリが優勝という結果に終わった。


それでも母国富士で優勝してマニュファクチャラーズタイトルを確定し、最終戦で8号車のメンバーがドライバーズタイトルを獲得。5年ぶりにワークス勢とのガチンコバトルになったこの年に2冠を防衛して、TGRは面目を保った。


戦績

戦績

7号車8号車
ル・マン24時間
20211st2nd
20222nd1st
2023リタイア2nd
富士6時間
2021----
20222nd1st
20231st2nd

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TOYOTA GAZOO Racing

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「GR010 HYBRID」は、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)がTS050 HYBRIDの後継車両としてLMH (Le Mans Hypercar)規定に準拠して開発し、2021年から始まったWEC(世界耐久選手権)最高峰のハイパーカークラスに参戦させているプロトタイプレーシングカー。シャシー開発とチーム運営は引き続きドイツ拠点のTGRヨーロッパ、パワートレイン開発は東富士研究所が担う。


2021年以降、7号車と8号車の計2台が参戦続けている。


車両スペック

車両スペック

全長 4,900 mm

全幅 2,000 mm

全高 1,150 mm

トランスミッション 7速 シーケンシャル・セミオートマチック

重量 1,040 kg

燃料 モービル

タイヤ ミシュラン ラジアル


また、ボディーには2022年までは赤と黒と白の色合いで、

2023年にはリアウィングに桜が描かれており、2024年からボディーがほぼ真っ黒で、後輪の右上辺りにGRのマークが描かれています。


規定によりエンジンが後輪を、モーターが前輪を駆動する形式のハイブリッド四輪駆動システムを採用するが、BoPによりモーターの出力は190km/h以上の状態でしか認められないため、実質的にはほぼ後輪駆動となる。




活躍

活躍

2020 - 2021年

ドライバーは昨シーズンに引き続き、7号車をマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、8号車をセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレイがドライブする。


2020年10月にポール・リカール・サーキットで非公開のシェイクダウンを行い、12月にアルガルヴェ・サーキットで2度目のテストを行った。テストはセバスチャン・ブエミ、マイク・コンウェイ、ブレンドン・ハートレイが担当した。


2021年1月25日にネット上で正式公開された。


3度目のテストは2月にモーターランド・アラゴンで行われ、中嶋一貴と小林可夢偉を含むレギュラードライバー全員がテストした。


デビュー戦のスパ6時間では7号車はブレーキトラブル、8号車は2度のタイム加算ペナルティに見舞われたが、8号車が2位に1分以上の差をつけてデビューウィンを飾った。


ル・マンでは7号車がポールポジションを獲得。決勝ではオープニングラップで8号車がグリッケンハウス・レーシングに追突されるが、盤石の1-2体制を築く。しかし折り返し前後で2台とも燃料系トラブルに見舞われたため、本来より少ないでの周回を強いられ、ドライバーも毎コーナーで異なるボタン操作を求められる事態に陥った。幸いチームの解決策は的確なものであったためリードを守り切り、最終的にはランデブー走行での1-2フィニッシュでトヨタは4連覇を達成した。ル・マンでは運に恵まれていなかった7号車トリオ(小林・ロペス・コンウェイ)はようやく初優勝を手にした。


燃料系の燃圧低下トラブルは第3戦モンツァで発生しており、燃料タンク内の不純物によるフィルタの汚染が原因とされた。チームはル・マン前に対策を施したが、別の原因で同じトラブルが発生し、燃料システム交換によるタイムロスを避けるため、走行を続けながら対処法を見つけ出し、窮地を脱した。


LMH元年は同クラスの有力なライバルが不在(アルピーヌがいたが、特認の旧LMP1車両だった)ということもあり、トヨタはシーズン6戦全勝(ワンツーフィニッシュ4回)、3年連続シリーズチャンピオン獲得を達成した。


2022年

GR010 8号車(2022年ル・マン24時間)

2022年は中嶋一貴の現役引退に伴い、平川亮が後任として加入した。それ以外のドライバーの組み合わせ等に変更はないが、村田久武がGAZOO Racing Companyを離脱し、小林可夢偉がチーム代表を兼任する。


マシンはタイヤサイズが変更され、前輪は12.5×18インチホイールに29/71-18サイズ、後輪は14×18インチホイールに34/71-18サイズという組み合わせとなる。また燃料がトタルエナジーズ製の「100%再生可能燃料」に変更されることに伴い、エンジン(ICE)に調整が加えられている。レギュレーション変更で、ハイブリッド車両における前輪のモーターアシストを利用できる速度がBoPの対象となったため、それに対応した変更も加えられた。


同年はライバルのグリッケンハウス/アルピーヌに加え、第4戦よりプジョー・9X8が参戦するなどの動きもあったが、速さと信頼性を兼ね備えたトヨタがシリーズを制し、8号車のブエミ/平川/ハートレー組がチャンピオンを獲得した。


2023年

この年アルピーヌはLMDhの準備のために撤退するが、LMH勢はプジョー・グリッケンハウスに加えてフェラーリとヴァンヴォール、LMDh勢としてはキャデラックとポルシェが参戦して、久々に世界選手権の最高峰らしいバトルが展開された。


2023年2月26日に2023年シーズン向けの改良されたGR010がインターネット上で発表された。 パワートレインの信頼性強化や軽量化に加え、大型のカナードや新たなブレーキダクトが追加されたりヘッドライトのレイアウトが刷新されたりするなど、新たなライバルが参戦して来るシーズンに向け大幅なアップデートが行われた。


開幕戦セブリング1000マイルではポールポジションを初出場のフェラーリ・499Pに奪われるものの、決勝での安定したレースペースやライバルのトラブルなどにより7号車が優勝、8号車が2位表彰台を獲得し、フェラーリやポルシェ、キャデラックなどのワークス系有力チームがいる中ワンツーフィニッシュを果たした。第2戦、第3戦スパとフェラーリが予選で速さを見せつつも、決勝ではトヨタが圧倒する展開が続いた。


そして迎えた第4戦ル・マン。これまでの3連勝を見ても、「ライバル不在で5連覇」という汚名を返上するには十分な準備が整ったように思えたトヨタだが、ポルシェの政治的工作、そしてFIAとは独立した意志を持つル・マン運営のACOにより横槍が入った。


まず「安全上の理由」ということでタイヤウォーマーが解禁された。そして、本来性能調整はル・マン前には行わないというルールは覆され、トヨタは37kg増というハンデを負うことになった。これらはトヨタのエンジニアがかき集めてきたデータをリセットするものであり、また事前に取り決められたルールを平然と変える行いから、ドライバー兼チーム代表の可夢偉、テクニカルディレクターのパスカル・バセロン、トヨタ会長の豊田章男(モリゾウ)と関係者ほぼ全員が不快感を隠さず、公にこのルール変更を批判した。


予選はトヨタに次ぐ重量増加(26kg)となったフェラーリが、トヨタより1秒も速いタイムでPPを獲得した。決勝ではトヨタが速さを見せ、序盤で8号車が首位に立つ。しかし7号車は下位クラスの追突を食い、8号車も獣との衝突やブレーキトラブルにより1周分近く後退。かたやフェラーリは再スタート時に1分近くエンジンがかからないというトラブルに見舞われた以外はほぼノートラブルで、100周年記念大会はフェラーリが優勝という結果に終わった。


それでも母国富士で優勝してマニュファクチャラーズタイトルを確定し、最終戦で8号車のメンバーがドライバーズタイトルを獲得。5年ぶりにワークス勢とのガチンコバトルになったこの年に2冠を防衛して、TGRは面目を保った。


戦績

戦績

7号車8号車
ル・マン24時間
20211st2nd
20222nd1st
2023リタイア2nd
富士6時間
2021----
20222nd1st
20231st2nd

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TOYOTA_GAZOO_Racing

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