CV:沢海陽子

概要

戦後日本の財界を裏で牛耳り、哭倉村を支配する龍賀一族の長女。龍賀製薬社長・克典の妻で、沙代の母。

気の強い性格と厳格な雰囲気を持つ中年女性。

夫の克典との夫婦仲は険悪で、突然訪れた水木の事も良く思っていない。

余談

• 演者である沢海陽子氏は、6期鬼太郎・最終章での元凶の演者とは、元夫婦の関係だった。

• 沢海氏は本作以前にも4期鬼太郎でぶるぶるを、5期鬼太郎で骨女を演じている。

• また、別作品では民衆を犠牲にして力を得ようとする支配者層を嫌悪し反旗を翻す女傑という、乙女と真逆の思想を持った指導者を演じている。

関連タグ

鬼太郎誕生ゲゲゲの謎

龍賀克典　龍賀沙代　龍賀時貞　龍賀時麿　龍賀孝三　龍賀丙江　長田庚子

龍賀一族　哭倉村

※以下、ネタバレ注意

本作における事件の元凶となった1人。

龍賀一族が経営する龍賀製薬が開発した秘薬『M』、その原材料はゲゲ郎の同胞である幽霊族の血液であり、そのままでは劇薬であるそれを、人体を通す事で効力を調整し、製剤したものであった。

つまり龍賀一族は、長年にわたって捕らえた幾百もの幽霊族を、更には彼等の血液を利用してMを製造するために、その何倍もの人間の命を踏み台にのし上がってきた一族だったのである。

その本家の長女である乙米は、実娘である沙代が父・時貞の「お気に入り」として慰み者にされていた事実を知っているだけでなく、それを「一族の女の栄えある務め」として語る。

そして長田率いる『裏鬼道』の男達を使ってゲゲ郎を捕らえ、地下施設に連行し、彼の血液も奪おうとするが、そこへ水木と沙代が駆け付ける。

沙代を人質にする（フリをする）水木の本心を「出来る筈がない」と看破し、沙代に「時貞との関係を水木が知っている」と暴露する事で絶望を与えて嘲笑うが、逆に水木から「そのせいで沙代が妖怪に取り憑かれ、時麿達を殺害した」と告げられて動揺する。

そして、全てに絶望した沙代が妖怪・狂骨を解き放った事で、地下施設で被験体にされていた人々が怨霊と化し、無数の怨霊達に長田やその配下達を皆殺しにされる。

最期は自身も怨霊達に捕まったところへ、天井から降ってきた鉄パイプが左眼を貫通して死亡するという、因果応報かつ凄惨な死を遂げた。

作中では時貞に次ぐ準ラスボス的な立ち位置であり、幽霊族や一般人、そして娘をはじめとする家族に対する仕打ちから純度100％の悪役とはされるものの、そのような人物形成の背景には父の過激かつ外道な思想が影響しているはずであり、また父により強いられた「務め」や兄弟姉妹の悲劇をこれでもかというほど間近で見てきたことによる精神への負担は計り知れず、このような中で善人であり続けるのは誰であっても不可能であろう。またその悪行も、一族の人間として生まれた以上その宿命逃れることは出来ないことを悟った上での諦めの表れでもあると見る視聴者も多い。pixivの他SNS上ではいかにして作中で描かれたような歪んだ人格が形成されたのかについて考察した前日譚も多数創作されている。