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概要

著者御影雫
イラスト空色羊
レーベルKindle個人出版
既刊21巻(2023年現在)

コミカライズ版

原作者御影雫
イラストHAYADAI
レーベルガンガンONLINE
既刊5巻(2023年現在)

正式タイトルは『落ちこぼれ国を出る ~実は世界で4人目の付与術師だった件について~


2019年12月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載開始。

後にKindle個人出版から書籍化、コミカライズ版はガンガンONLINEおよびマンガUP!で連載。


事故死した主人公が異世界の上級貴族の令息に転生し、冤罪で追放されるが実は世界でも滅多にいないレアスキルの持ち主と知り、スキルを駆使して底辺から冒険者として成り上が異世界ファンタジー。作者もご都合主義や俺TUEEEEE、無双もある「なろう系の作品」と当作品をコメントしている。

連載開始からほぼ毎日投稿というペースを維持しており(一時期は他の作品と並行した事もあった)、web版では1200話を突破。


あらすじ

孤児院育ちの斉藤甚九郎は、ハロワ帰りでトラックに轢かれてしまう。

そして目が覚めると、上級貴族ノンランド公爵家の長男ジンク・ノンランドに転生していた。


嫡男に生まれ変わり、将来は公爵家を継ぐ立場の彼だが……無能な落ちこぼれ故に、濡れ衣を着せられて廃嫡、挙句の果てに国外追放が決まってしまう。


超ハードモードに頭を抱えながらも、足掻こうとするジンクはふと違和感を抱く。

「あれ? なんで、ゲームのステータスみたいなものが見えるんだ?」と……。


類まれなる、剣と魔法の才能。

そして、世界で3人しか保有者がいない超レアスキル「付与魔法」を自らが持つ事に気付いた彼は、底辺から冒険者として成り上がり、仲間と幸せな日々を送っていく。


また政治・経済的にも、大きな力を持つようになったジンクの影響は、理不尽な理由で彼を陥れた祖国の面々にも波及していく。


登場キャラクター

落ちこぼれ国を出るの登場キャラクター一覧の記事を参照。


用語

クオール王国

ロサルタ王国の四倍の領土を持つ大国であり、国境警備に降りる予算もロサルタ王国より多めとなっている。首都はクオラルト。

それでもロサルタ王国と接しているため、付与術師であるジンクはロサルタ王国に手出しされて自由を奪われる事も考慮してか、当初はヤマト王国に向かおうとした。

貴族らしい貴族が構成する「貴族派」と、良識のある貴族や聖なる焔を初めとする冒険者も多く所属している「大衆派」に分かれている。

奴隷を売買している「奴隷商館」は1つだけであるが、それとは別に国からの許可が必要となる「奴隷刑囚売買斡旋所」がある。


  • クオール王国高等学舎

各科には一類・二類・三類に分かれており、各類で権利や義務が異なっている。

学費や食堂・寮費の奨学金の有無は勿論、図書室で借りられる本の上限や施設の利用が各類によって差がついており、とりわけ三類に入った者は悲惨というべき環境に置かれる。しかも同じ生徒という立場でも一類・二類の生徒は上位者として扱う義務があり、特に一類生は三類生を自由に処罰出来る学則が設けられている。

こういった理不尽とも言える構造をクオール王国の殆どの特権階級から認められているが、これはこの学舎自体が富裕層の子息達をふるいに掛ける役割を担っている為である。実際に二類に合格できない人材は貴族社会では役に立たず、政治闘争等で下手を打ち、家を没落させる可能性が高い厄介者として扱われている事情がある。それでも二類の試験さえ受験して学費を払えば入学出来る救済措置は設けられている。

クオール高等学舎卒業は貴族家や大商人の男性にとっては必須条件であり、逃げ出した者や落第した者は実家から放逐されてしまう末路をたどる。とはいえ、退学した者は3類において特に裕福かつ中等部時代横暴だった連中が大半。


  • クオルタ

クオール王国とロサルタ王国を挟む国境の街。橋を境にクオール王国とロサルタ王国に分かれており、法律も同様となっている。

なお、クオール側はロサルタ側より活気に満ちており、さながら「大都市と過疎となった地方都市くらいの差」がある。

報復戦争においてはブランド伯爵率いるクオルタ方面軍によって制圧された。

街に住んでいたロサルタ国民の武器と私財を没収、一般の国民は奴隷化して戦後ロサルタ領へと移住するクオール貴族の下働きや農奴にしていく。

しかし全員を生涯奴隷にしたら生産力が落ちる事を懸念してか、子供に関しては通学を許可し、成人を迎えたら平民籍に戻す処置を取っている。

反対に貴族や高官は捕縛次第公開処刑を執り行っている(但し、ロサルタ側の税金が高く、賄賂や汚職も蔓延っていた事も一因と思われる)。


ヤマト王国

クオール王国と隣接している国。

文化や食事のみならず、服装や建物、部屋もかつての日本に近い様相をしている。

クオール王国とは同盟関係にあり、ロサルタ王国とは距離がある事からジンクは当初ここを最終目的地にする予定であった。

実はガメルの迷宮の67階層がこの国と繋がっている他、モグリの密航船が幅をきかせているらしい。


スキル関連

  • 鑑定

相手のスキルや素質をゲームのステータス形式に見通せるスキル。これを持った者は『鑑定士』と呼ばれる。

名前、レベル、職業、HP、MP、スキル、ギフト、その他に関するものが記載されており、称号に関しては戦争以外での殺人や殺人未遂・強盗といった重犯罪を犯せば不穏な称号がついてしまう。また、素質一覧に記載されているスキルの横にランクがある。ステータスの見方はこちらを参照

なお、素質まで見られる『鑑定士』はAランクに無条件で昇格となり、冒険者ギルドに『鑑定士』の冒険者が登録された場合はイースト大陸の全ギルドにその情報を拡散している。


  • 付与魔法

装備にスキルの強化を施す魔法。これが使える者は付与術師と言われているが、世界にもジンクを含めた四人しか確認されていない。

付与できるスキルは付与術師が使用できるものに限られ、スキルレベルでも制限がかかる。また、一度付与をした物には再び施すのは不可能。

しかしその効果は凄まじく、装備すればスキルも疑似的に強化されていく。


その事もあってか、ロサルタ王国の国民の大半が付与術師を知っており、冒険者ギルドに『付与術師』の冒険者が登録された場合は全世界のギルドにその情報を拡散している。付与術師に万が一の事があれば国際問題に発展し、付与術師の冒険者を強引に連れ戻した事が表沙汰になった場合、即戦争へと発展する。

そういった事情からか付与術師といったレア職を冒険者ギルドや国は手厚く保護したがる為、過剰なまでの戦力を護衛として用意している(護衛なしに付与術師を国外追放させた事に関して非常識なものだと批判していた程)。一方で低ランクの場合は数十人規模の護衛団が必要となり、護衛がそろわなければ街から出るのに時間がかかるなどのネックがある。また、国や貴族に利用される事を避ける措置として『付与術師』の冒険者は無条件でSランクに昇格する(街から出る際に無料でAランクの護衛を一人、Bランクの護衛を三人付けられる権利が与えられる)。

なお、魔石を使ってモンスターのスキルを付与できた術師も過去にいたとされるが、詳細は不明。


ガメル

クオール王国にある迷宮都市。王都クオラルトの近くに有る他、80階層以上にも及ぶクオール王国最大の地下迷宮がある。

太古には迷宮の入口にあたる巨大な穴があっただけだが、何時頃からか巨大な建造物が建てられ、やがて冒険者の街として出来上がった。

物価は王都クオラルトよりも安い上に商品の質も良く、冒険者ギルドも大規模という事もあってか、ガメルで長期間活動している実力者の多くはクランに所属している。

また、ガメル支部のギルドでは冒険者のランクや実力に応じて専属の担当が付けられる(ジンクの場合はモナという女性が専属の担当となった)。

一方で時折粗野の輩もいる他、集団の力を盾にした高圧的なクランもあり、商人として活動していたイアンも彼らとの取引に苦労していた。


迷宮内では様々なモンスターが無限に湧き出てくるほか、討伐したモンスターの死骸はドロップアイテム(魔石や討伐部位)などを残して消滅、一定時間で復活する仕組みとなっている。

また、迷宮内に点在する宝箱からは武具や魔道具が見つかることもある為、ジンクは「誰かが意図して作ったのでは」と推測している。


階層が深くなるにつれてモンスターも手ごわくなる他、階層によっては環境が大きく異なる仕組みになる。その事から最深部に到達したものはおらず、60階層以降は殆ど踏破されていないので全容は明かされていない。

上の階層は探索し尽くされていた事から、既に解説付きの地図も販売されている(但し、殆ど宝箱は出てこない)。

15階層のボスであるオークジェネラルを撃破すれば仮Bランクの規定をクリアとなり、その階層を超えた所から高ランクの冒険者かクランしかいない。しかし、オークジェネラルにエリオット皇太子の魂が憑依したことで一転、攻略が簡単になった。16階層以降に踏み入れる冒険者の渋滞、未熟な冒険者の下層階への流入、派閥間の抗争の激化等により迷宮から戻らない問題が引き起こされた。


迷宮が複雑な構造をしている事もあってか、ガメルの迷宮67階層にヤマト王国の迷宮に繋がっている。


漫画版ではもうひとつの迷宮の入口があるのだが、それは15階層まで一気に落下する大穴を懸垂下降していくものである。当然ショートカットできるが、落下すれば即死という危険性から、普段は重犯罪用の地下牢の更に地下に封印されている(当然、これらの情報はクオール王国の上層部を含めた一部の者しか知らず、イアンも把握していなかった)。


  • 洞窟エリア

16階層から20階層にあるエリア。気温こそ適度であるが、湿度がもの凄く高い為、防具をつけた状態で長時間移動するのには厳しい。また、内部も狭いせいでそこに生息するモンスターに範囲攻撃魔法を使うものなら天井が崩落してしまう。

20階層は鉱石の宝庫であり、水晶のみならずエメラルドやダイヤモンドも採掘できる。その事もあってか、冒険者たちの人気スポットとなっているが、「煉獄の彼方」と「使者」の二大クランが派閥抗争を起こしている。


  • 草原エリア

21階層から25階層にあるエリア。地上にある草原そのものである他、一日中明るいままである。

オークの肉よりも美味なグリーンキャーフと良質のミルクが採れるホワイトカウが生息している。

しかし、凶暴なモンスターであるレッドブルやミノタウロス、アントも生息しており、気を抜いてしまうと命を落としてしまう。

とりわけアントは数で物を言わせて襲いかかるため、24階層を突破するには魔法師を大勢連れていくか、クランが必要となる。


  • 極寒エリア

26階層から30階層にあるエリア。日本の冬とは比較にならない寒さと吹雪が常に襲いかかり、防寒服を着込まなければ凍死してしまう。

それでも四季が存在しないロサルタやクオールに住んでいる者達は凍えるような寒さを体験しておらず、ベテラン冒険者以外は大抵このエリアでリタイアしてしまう。

このエリアを突破するには、寒さに強いモンスターを召喚してソリを引かせるか、飼い慣らした炎系のモンスターを召喚して暖を取る必要がある。

しかしジンク一行はエア・カーテンを展開、暖房用のランタンを抱えながら付与魔法で強化された身体力に任せて進行する形でクリアした。


  • 密林エリア

31階層から35階層にあるエリア。密林である上に、かなり蒸し暑い。

冒険者の多くは極寒エリアで脱落しているため、ここから先の情報はギルドでさえも詳細に把握していない。これは、大手クランが「売り物」にする為に攻略情報を外部に秘匿していることも要因の1つとなっている。その事からジンク一行はギルドに売り出す為に「攻略情報の纏め」と「地図の作成」を実行していく。

因みにゴーマンが採れる上に、迷宮の性質から全ての果実を収穫した木でも数日で実が付く。


  • モンスター部屋

特定のモンスターが大量出現するエリア。

ここに一度入ったら、一定時間経過するか、モンスターを全滅させない限りは脱出できない。

スライムが3階、ゴブリンが5階、コボルトが9階、オークが15階となっている。

多くのモンスターを相手にする性質上、効率的にレベリングできるが、当然ながら全滅する危険性も高い。この事からBランク以下の冒険者及び魔法師以外は立ち入り厳禁と注意喚起がなされた。


  • ネームドモンスター

この世に未練を持ったまま死んだ人間の魂と混ざり合う事で進化したモンスター。

人間だった時の知能や記憶を引き継ぎ、言葉をも操れる厄介な性質を持つ。

現時点ではオークジェネラルとエリオット皇太子の魂が融合した「アホーク」が確認されている。


  • クラン

冒険者の集団。小規模だと数パーティー、大規模であれば数百人にも及ぶ。

クランに加入すればパーティーの欠員を補填でき、安全な拠点を確保出来る等の利点は多い。一方で集団の力を盾にした高圧的なクランもいるようだ。

中でもガメル支部で活動している「使者」と「煉獄の彼方」はかなり悪名高く、上下関係やポジション争いが激しいだけでなく、力や実績のない者を切り捨てていき、上納金も容赦なく取り立てていく。

ヒエラルキーが存在し、一軍が46階層以降の探索を担当、二軍は31〜45階層で活動しながら一軍のバックアップ、三軍は1〜30階層を行き来しながら、物資の運搬・食料の供給を担当している。


その他

  • レア度

装備品に格付けされているランク。

それぞれ、一般級、希少級、特別級、秘宝級、国宝級、伝説級、神話級となっている。


  • 貨幣

ジンクがいる世界の通貨。それぞれ


貨幣一覧
  • 鉄貨10枚=鉄板1枚
  • 鉄板10枚=銅貨1枚
  • 銅貨10枚=銅板1枚
  • 銅板10枚=銀貨1枚
  • 銀貨10枚=銀板1枚
  • 銀板10枚=金貨1枚
  • 金貨10枚=金板1枚
  • 金板10枚=白金貨1枚
  • 白金貨10枚=白金板1枚

となっている。甚九郎の記憶と共存しているジンクの見立てでは、銅貨1枚100円、銀貨1枚1万円、金貨1枚100万円、白金貨1枚1億円くらいに相当する。


  • 冒険者

ファンタジー作品ではお馴染みの職業。


冒険者にはGからSSまでのランクがあり、最初はGランクからのスタートになり、依頼を受ける場合は自分のランクと同じランクまでの依頼しか受けられない。

また、例えばGランクなら一ヶ月間依頼を受けないと冒険者カードが無効となってしまうので、定期的に依頼を受けて来る必要がある。

依頼を受けてランクポイントを一定数貯めるとランクは上がるが、Dランク以上に上昇する時は毎回ランクアップ試験がある(ちなみに剣士であれば今すぐ試験が可能で、試験官との模擬戦となる)。


基本的に何があっても自己責任であり、依頼中に怪我や死亡をしてもギルドでは責任を負えない(依頼に問題があったと判断された場合はこの限りではない)。

また、依頼にも種類があり、掲示板に貼ってある『通常依頼』、相手が特定の冒険者を指名している『指名依頼』、スタンピードなどの災害時に出される『特別依頼』がある。

期限や難易度が記載されており、依頼を受ける時はボードに貼ってある依頼書を剥がして受付まで持って来る必要がある。ただし常時依頼と書いてあるものは、討伐証明部位を受付に持ってくるだけで依頼達成扱いになる。

依頼を失敗すると報酬額の三割を違約金として支払う他、『特別依頼』は受ける必要があるらしく、この依頼を拒否すると何かしらのペナルティが課せられる。


冒険者ギルドは世界中に支部が点在しており、国とは対等な立場にあり、例えば国と国とが戦争をしていても、冒険者は国を移動する事が可能。税金はかからない代わりに、冒険者ギルドが依頼料から一割の手数料を取っており、その一部を国に納めている。また、高ランク冒険者は貴族と同等の待遇を受けるようであり、Aランクは伯爵、Sランクは公爵、SSランクは一国一城の主に相当する扱いとなっている。

冒険者カードは所謂「身分証明書」としても使うことができ、多くの国で入国手数料が無料になる等の恩恵がある。


  • 奴隷

身売りをして誰かの奴隷となり、特に終身奴隷となった場合は借金奴隷であっても悲惨な末路を迎えてしまう。例を挙げると冒険者に盾代わりとして使い潰されるか、性奴隷にされるか、過酷な労働を強いられるかであり、大抵は「数年生きれば良い方」である。

奴隷を購入すれば、隷属魔法で奴隷契約をして奴隷の譲渡を行う。


ちなみ犯罪奴隷は「奴隷刑囚売買斡旋所」に売り飛ばされるが、情状酌量の余地があった上に国の監視は不要と判断された者や、罰金を払う能力がないと見なされた軽犯罪者に限られている(尚、クオール王国とロサルタ王国では扱いの差はある)。

一定期間売れ残った犯罪奴隷や、情状酌量の余地がない犯罪者は鉱山奴隷として採掘場に送られてしまう(死ぬまで働かされるが、一年以内に確実に死ぬ上に死体も掘り尽くした鉱脈に遺棄される等、終身奴隷を輪にかけて酷い扱いになる)。

また、身内を買い戻そうとする場合は10倍の倍値が付く。


  • 魔石

魔力を持たせた石のようなアイテム。モンスターを撃破することでドロップできる。

宿った魔力をエネルギーにして火を灯す、生活用水を流すなど、日常生活に欠かせない物質となっている(ジンクはこれを「電池」の様な物と例えた)。

クオール王国は去年の戦争で魔石が不足していたが、低ランク冒険者は自衛に精一杯で、高ランク冒険者はよりレアなアイテムを求めて浅い階層をスルーしている。そういった理由から積極的に魔石を回収する冒険者がいない事に悩まされていた(他国からの輸出も、そもそも魔石自体が軍事物資であるのでソレも容易ではなかった)。


  • 宰相一家毒殺事件

ロサルタ王国で起きた事件。宰相家のパーティーで宰相一族が謀殺されて断絶となった。

事の発端は現ロサルタ国王が王位を継いだばかりの頃に宰相家の令嬢を拉致して無理やり身篭らせていた事にあった。それが正妻であるナザール王国の王女メリッサに知られれば婚姻関係に亀裂が走って立場が危うくなり、かといって相手がロサルタ屈指の大物貴族で政略結婚を成立させた宰相家である事から力で黙らせる事も叶わなかった。

最終的に国王は自分の子を身篭らせた宰相家の令嬢を「国王派」筆頭であるノンランド公爵家に嫁がせるが、それを快く思わない先代当主ノーブルが宰相家の一族の毒殺を謀った。

この場にいなかった国王の隠し子であるジンクと令嬢に使える徒女エルザは事なきを得たものの、宰相家の令嬢を含めた一族のみならずエルザの夫と息子は盛られた猛毒の犠牲となった。

ノーブルとゴードンはエルザにこの事件を口外させたら毒殺させると脅迫させて口止めし、ジンクにはノーブルが「落ちこぼれ」という噂を意図的に流していた。更には成人になった後に冤罪でロサルタ王国から追放させる算段だった。

しかし、追放されるタイミングでジンクが「前世」の「甚九郎」の記憶を思い出した事を皮切りに瓦解。追放後に付与術師である噂が広まった事に加え、ノーブルとロサルタ国王との密談を偶々聞いてその事を知ったエリオット皇太子が図らずも暴露してしまった。

その結果、王家のお家騒動に関わった国王と皇太子は失脚、宰相一家の毒殺に関わったノンランド家は取り潰し、ノーブル・ノンランドは処刑、ゴードン・ノンランドは犯罪奴隷堕ち、メリッサも国王と離縁、ナザール王国もロサルタ王国と同盟を破棄した上で宣戦布告となった。


  • 「煉獄の彼方」スパイ事件

クオール王国においてナザール王国とその諜報部隊が立ち上げたクラン「煉獄の彼方」による事件。

クオール王国の冒険者を行方不明という体で始末し、ギルド長のダンや「使者」のメンバーを利用して情報を抜き取るなど、クオール王国に被害を与えた。

主犯である「煉獄の彼方」の面々は終身犯罪奴隷、ダンも情報漏えいの責任を取ってギルド長解任と軽晒し刑に処された。

なお、解決に貢献したジンクはオリハルコン1t、ミスリル3t、奴隷であるイアンとニーナに平民籍を与えた。


関連タグ

小説家になろう

追放もの 異世界転生


外部リンク

落ちこぼれ国を出る ~実は世界で4人目の付与術師だった件について~ - 小説家になろう

落ちこぼれ国を出る ~実は世界で4人目の付与術師だった件について~ - コミカライズ

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