源義平
みなもとのよしひら
大蔵合戦
大蔵合戦
源為義の長男・義朝は相模国を本拠地として勢力を広げていた。これに対抗して為義は次男・源義賢を北関東に送り込み、義賢は地元の豪族・秩父重隆の婿にして養君となり、武蔵国に勢力を伸ばして相模を脅かしていた。1155年、在京していた義朝に代わって東国を担当していた義平は、まだ15歳の若さにして、武蔵国比企郡の大蔵館にいた義賢を襲い秩父重隆ともども打ち取った。義賢と言えば京都では東宮帯刀先生(とうぐうたちはきせんじょう)、つまり武芸試験に合格した精鋭である皇太子親衛隊のそのまた隊長を務めていたという武勇の人、それを義平少年が打ち破ったことになる。この武名によって、義平は鎌倉悪源太と呼ばれる。鎌倉の恐ろしく強い源氏の長男、という意味である(→悪)。またこの時信濃に逃れた義賢の次男・駒王丸は後に成長して木曽義仲となった。
平治の乱
平治の乱
保元の乱では関東に留まった義平だったが、平治の乱が勃発すると三浦氏や上総氏といった手勢を率いて上京し、平家方と戦う。この時は義平は僅か十七騎で内裏紫宸殿前庭を守り、待賢門にて攻撃側の総大将である平家の嫡男平重盛の五百騎と戦う。そして庭園の左近の桜、右近の橘を巡って重盛を七、八巡りも追い回し、ついに敗走させたという。重盛は予備兵力を率いて再度待賢門に攻め込むが義平は「そなたも嫡男、我も嫡男、不足なし」と追い回して再び敗走させ、遠く堀川まで追って重盛の馬を撃って落馬させる。だが平氏の増援が入って惜しくも重盛を取り逃がしてしまった。その後義朝と合流して六波羅まで追撃を続け、六条河原で戦況を傍観していた源頼政の三百騎を「不利となれば平家につくつもりか、憎い奴め」と蹴散らす。そしてついには六波羅の平清盛の館にまで攻め入り、清盛が「不甲斐なき味方よ、敵将は誰か。太宰大弐清盛が相手となろう」と堂々と出撃してきたので、「悪源太義平ここにあり、清盛公に出会うとは何たる幸運」と挑むも、平家方の軍が遮り源氏方も加勢して一騎討ちはならなかった。しかし、以上のソースは『平治物語』という源氏の世である鎌倉時代に成立した軍記物語なので、多少割り引く必要がありそう。少なくとも重盛ら平家方が退いたのは計略であった模様で、源氏方は六条河原にて平清盛が率いる平家主力の待ち伏せを受け、潰走。義平は落武者狩りで捕縛され、六条河原で斬首されたという。
義平十七騎
義平十七騎
義平と共に出撃した面々は以下の通りとされる。
- 鎌田政家(次郎、兵衛尉、正清)…義朝の乳母子。義朝ともども尾張の長田忠致邸で討たれた。
- 後藤実基(兵衛)…平治の乱後、義朝の娘・坊門姫(一条能保室)を育てた。
- 佐々木秀義(源三)…佐々木高綱らの父。三日平氏の乱で討死。
- 三浦義澄(荒次郎)…義明の次男。鎌倉二代将軍・源頼家時代の十三人の宿老の一人となる
- 山内首藤俊綱(滝口、刑部)…父・俊通ともども平治の乱で討死。
- 長井斎藤実盛(別当)…のち平家方に属し篠原合戦で木曾義仲の家臣・手塚光盛に討たれる
- 岡部忠澄(六弥太)…一ノ谷の戦いで平忠度を討ち取る。
- 猪俣範綱(小平六)…一ノ谷の戦いで平盛俊(平盛国の長男)を騙し討ちにする。
- 熊谷直実(次郎)…一ノ谷の戦いで平敦盛を討ち取る。
- 波多野延景(次郎)…義通とも。源朝長の母の兄。東国へ落ち延びた後、病死。
- 平山季重(武者所)…一ノ谷の戦いで熊谷直実と先陣を争う。
- 金子家忠(十郎)…保元の乱では源為朝の軍勢相手に活躍。十七騎の中では最も長命。
- 足立遠元(藤太、右馬允)…義澄同様、源頼家の時代に十三人の宿老の一人となる。
- 上総介広常(八郎)…源頼朝の命で梶原景時に討たれる。
- 関時員(次郎)
- 片切景重(小八郎大夫)…平治の乱で戦死。
大蔵合戦
大蔵合戦
源為義の長男・義朝は相模国を本拠地として勢力を広げていた。これに対抗して為義は次男・源義賢を北関東に送り込み、義賢は地元の豪族・秩父重隆の婿にして養君となり、武蔵国に勢力を伸ばして相模を脅かしていた。1155年、在京していた義朝に代わって東国を担当していた義平は、まだ15歳の若さにして、武蔵国比企郡の大蔵館にいた義賢を襲い秩父重隆ともども打ち取った。義賢と言えば京都では東宮帯刀先生(とうぐうたちはきせんじょう)、つまり武芸試験に合格した精鋭である皇太子親衛隊のそのまた隊長を務めていたという武勇の人、それを義平少年が打ち破ったことになる。この武名によって、義平は鎌倉悪源太と呼ばれる。鎌倉の恐ろしく強い源氏の長男、という意味である(→悪)。またこの時信濃に逃れた義賢の次男・駒王丸は後に成長して木曽義仲となった。
平治の乱
平治の乱
保元の乱では関東に留まった義平だったが、平治の乱が勃発すると三浦氏や上総氏といった手勢を率いて上京し、平家方と戦う。この時は義平は僅か十七騎で内裏紫宸殿前庭を守り、待賢門にて攻撃側の総大将である平家の嫡男平重盛の五百騎と戦う。そして庭園の左近の桜、右近の橘を巡って重盛を七、八巡りも追い回し、ついに敗走させたという。重盛は予備兵力を率いて再度待賢門に攻め込むが義平は「そなたも嫡男、我も嫡男、不足なし」と追い回して再び敗走させ、遠く堀川まで追って重盛の馬を撃って落馬させる。だが平氏の増援が入って惜しくも重盛を取り逃がしてしまった。その後義朝と合流して六波羅まで追撃を続け、六条河原で戦況を傍観していた源頼政の三百騎を「不利となれば平家につくつもりか、憎い奴め」と蹴散らす。そしてついには六波羅の平清盛の館にまで攻め入り、清盛が「不甲斐なき味方よ、敵将は誰か。太宰大弐清盛が相手となろう」と堂々と出撃してきたので、「悪源太義平ここにあり、清盛公に出会うとは何たる幸運」と挑むも、平家方の軍が遮り源氏方も加勢して一騎討ちはならなかった。しかし、以上のソースは『平治物語』という源氏の世である鎌倉時代に成立した軍記物語なので、多少割り引く必要がありそう。少なくとも重盛ら平家方が退いたのは計略であった模様で、源氏方は六条河原にて平清盛が率いる平家主力の待ち伏せを受け、潰走。義平は落武者狩りで捕縛され、六条河原で斬首されたという。
義平十七騎
義平十七騎
義平と共に出撃した面々は以下の通りとされる。
- 鎌田政家(次郎、兵衛尉、正清)…義朝の乳母子。義朝ともども尾張の長田忠致邸で討たれた。
- 後藤実基(兵衛)…平治の乱後、義朝の娘・坊門姫(一条能保室)を育てた。
- 佐々木秀義(源三)…佐々木高綱らの父。三日平氏の乱で討死。
- 三浦義澄(荒次郎)…義明の次男。鎌倉二代将軍・源頼家時代の十三人の宿老の一人となる
- 山内首藤俊綱(滝口、刑部)…父・俊通ともども平治の乱で討死。
- 長井斎藤実盛(別当)…のち平家方に属し篠原合戦で木曾義仲の家臣・手塚光盛に討たれる
- 岡部忠澄(六弥太)…一ノ谷の戦いで平忠度を討ち取る。
- 猪俣範綱(小平六)…一ノ谷の戦いで平盛俊(平盛国の長男)を騙し討ちにする。
- 熊谷直実(次郎)…一ノ谷の戦いで平敦盛を討ち取る。
- 波多野延景(次郎)…義通とも。源朝長の母の兄。東国へ落ち延びた後、病死。
- 平山季重(武者所)…一ノ谷の戦いで熊谷直実と先陣を争う。
- 金子家忠(十郎)…保元の乱では源為朝の軍勢相手に活躍。十七騎の中では最も長命。
- 足立遠元(藤太、右馬允)…義澄同様、源頼家の時代に十三人の宿老の一人となる。
- 上総介広常(八郎)…源頼朝の命で梶原景時に討たれる。
- 関時員(次郎)
- 片切景重(小八郎大夫)…平治の乱で戦死。
関連記事
親記事
兄弟記事
- 源義経みなもとのよしつね
- 源為朝みなもとのためとも
- 木曾義仲きそのよしなか
- 源頼政みなもとのよりまさ
- 源義朝みなもとのよしとも
- 阿野全成あのぜんじょう
- 源範頼みなもとののりより
- 源為義みなもとのためよし
- 中村朝定なかむらともさだ
- 源義親みなもとのよしちか
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- 二条ちゃんの居候
二条ちゃんの伯父
やたらはやくできました。会話文だらけです。ちなみに二条ちゃんの出番、ほとんどないですwww 為朝は、崇徳様と2人きりのときだけ、顕仁様って呼べばいいよねっていう妄想つめこんでしまいまして……。そんな感じで2人だけの時に呼び方や口調が変わるキャラがいて、わかりにくくなっています……すみません。あと、成親さんがやたら女々しいです。(それを言えば崇徳様も……)すみません。ホモ多めの5回目です。深夜のテンションって本当に怖いですね、何しでかすかわかりません。 前回【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1336216】 続き【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1391624】 読んでくださる方、有難うございます!! 追記:8/24:ちょっと変更しました!!11,593文字pixiv小説作品 - 二条ちゃんの居候
二条ちゃんへの道のり
連投してすみません。4です。まだまだ闘って(?)ますw 前回に引き続いてケータイ捜査官7ネタ(平重盛の俳優様のネタ)があります。 わけがわからないかたはケータイがしゃべるって考えてください!ちょっと最後のあたりホラーっぽくしたかったんですが……全然怖くないですねw また深夜に書いていたんで誤字脱字がありそうです……すみませんでした!!前回のものはこちら【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1336178】です!!読んでくださった方、有り難うございました!!>< ★タイトルつけないとわかりにくいって言われたので、一応わかる程度につけましたw センスをください… 次回【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1339694】8,244文字pixiv小説作品 【春コミ新刊全文】石切丸の過去が干渉されたので青江が調査に行く話
2月24日の春コミの新刊「石切義平譚」全文WEB先行公開(笑)です。 最初のページの注意書きをご覧ください。 2月24日春コミ 東6ホールぎ12ab:草の雫/一◯四文書(三角さんと合同) 新書サイズ 表紙込み222頁 全年齢向け 1500円 本のサンプルはこちら→https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=73134596 とらのあなさんでの通販予約受付開始しております。 https://ec.toranoana.shop/joshi/ec/item/040030708712 よろしくお願いいたします。115,923文字pixiv小説作品【大河】 金魚花火 【義平二条】※現パロ
源義平×二条帝(=守仁)の現代パロディ。花火を一緒に見に行く約束をしたものの、互いに本当の気持ちを伝えられなくて…。作中で、頼長×家盛、為朝×崇徳(=顕仁)も僅かですが出てきます。これまた診断メーカーの結果にフォロワさんと盛り上がった話から創作した話。 ※注意※ 腐向けです。苦手な方はご注意ください。 【追記】わぁぁ!何これ切ないタグつけて頂いてありがとうございまするー(≧∀≦)/水玉子様:まさかの幸せにならない42w大団円も書けるようになってみたいです(^^人)/那緒様:ありがとうございます^^2人の想いが重なる時がくるといいですよね!/9,275文字pixiv小説作品- 二条ちゃんの居候
二条ちゃん(……寝てます)
全く進展がなくてごめんなさい。続くかなって、不安です。やたら長続きして我ながら恐いので、最終的に色々変えてまとめて新しくうpしそうです。 さらに今回はやたら短いという………ごめんなさい! 前【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1440221】6,725文字pixiv小説作品 「重盛&義平」サンプル
2013夏発行「重盛&義平」のサンプルです。ゲスト様…泉裕樹樣、鷹羽さと樣、瀧本たき樣、どまねこ樣、三島恵樣、ゆきの樣。私以外全て漫画です。タイトル通りこの二人のオンリー本です。私は重盛中心と義平中心の話と二本です。この二人がセットで好きで好きでたまりません!! もちろん単独でも好きですが…二人一緒だと萌え度倍増×100!\(◎o◎)/! コミックマーケット85 12/31(火)歴史ジャンル 「佐殿」樣 西地区る-09a、「カモアズマ」樣 西地区る-06b、委託お願いしています。949文字pixiv小説作品【42&8st&鸚鵡組現パロ】 Trick and Trick!
ギャグです。終始ギャグです。たいがのきよもり現パロの上に腐向けです。義平と二条(守仁)ちゃん、為朝と崇徳院がわちゃわちゃしてます。あとちょこっと頼長家盛もね! 去年のハロウィンの時に二条ちゃんぼっとさんのアイコン(中の人の写真)があまりに可愛すぎて書いたのを熟成させて一年越しで完成させました。他にもいろんな人たち出てます。【追記】閲覧・ブクマありがとうございます!ブクマコメにコメント欄でお返事書かせていただきました!6,024文字pixiv小説作品- 二条ちゃんの居候
二条ちゃんの居候
変なテンションで書いたので、すごく誤字脱字です、すみません。文法も荒れています、ふざけてすみませんでした(><)!下ねたっぽい(?)のや、女装もあります。ご注意を! だが後悔はしてません⬅ 続きそうです。 42ふえろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!! ☆ブックマークコメントありがとうです!!///嬉しいです! まさかの続き【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1325764】9,711文字pixiv小説作品 - 二条ちゃんの居候
二条ちゃん(寝てます)
二条ちゃんというより、今回成親無双です(というほどのことでもないですが)。そしてタイトルがおわってます。さらに!!急いで書いたんで内容ぐちゃぐちゃですし、極度に腐ってす。おkな方のみどうぞです! 誤字や、文法が悲しいことにお亡くなりになられてますが、すみませんでした……また、わかりにくいので……。読んで下さる方、有難うございます! 前【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1391659】 そして続いた【http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1450416】10,815文字pixiv小説作品 - 悪源太様
悪源太樣の同居生活 ─源義平&平貞能─
以前書いた「悪源太樣のブランチ」の続きです。続きはなかったのですが何となく…。 義平の両親は籍を入れずに別れ、義平は母親と暮らしていたが、父親と(義朝)しょっちゅう逢っていたので腹違いの弟達とも仲良し。 卒業後、父親の会社へ入社したが倒産して父親は蒸発。 母親はお嬢様だが義朝とのことを反対されて家出したので戻れない。義平が成人してからは一緒には暮らしていない。 もともと一人暮らししていた頼朝の所へ転がり込み、朝長・頼朝と三人で暮らしていたが、今回の就職を機に貞能と同居し始める。 重盛とは小中学校まで一緒。私立に通っていたが義平の素行と成績が悪くて出された。9,421文字pixiv小説作品