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沖田×華

おきたばっか

「沖田×華」は日本の漫画家。(メイン画像は「はざまのコドモ」の表紙イラスト。)
目次 [非表示]

概要

経歴

1979年2月2日生まれ、富山県魚津市出身。ペンネームの由来は「起きたばっかり」から。


小学4年生の頃に学習障害注意欠陥多動性障害、中学生の頃にアスペルガー症候群と診断される。しかし、本人は当初自認しておらず、成人して働くようになってから理解できるようになったという。

弟が二人おり、そのうち下の方の弟も発達障害を抱えていたが折り合いが悪かった。このため、長女であるという責任感もあって「私が弟と同じ病気なわけがない」と考えていたことも影響しているのではないかと語っている。


幼少期は障害の影響で忘れ物が多く、簡単な計算や読み書きも出来なかったことから、同級生からのいじめや教師からの体罰を受けていた。一方で、明るく振る舞うムードメーカー的な立ち位置にあったともしている。


家族の勧めで看護師の道を志し、高校生の頃からアルバイトで病院で働き始める。高校卒業後、看護学校に入学し、卒業後は正看護師として美容整形外科クリニックに勤める。

しかし、仕事をする上で他者とうまくコミュニケーションがとれず、人間関係がこじれたことで精神的に追い詰められてしまう。ついには言葉のきつい先輩に「死んでしまえ!」と言われたことがきっかけで首吊り自殺を図る(失敗に終わり、次の日普通に出勤した)ほどにまでなったことで「看護師という職業は自分には向いていない」と感じ、退職する。


「お金を稼ぐ生活が維持できるなら、仕事はなんでもいい」と考え性風俗業に転身。金沢市から名古屋市に転居し、ソープランド以外のあらゆる風俗店で働いた。

あるとき、風俗店の待機室にあった実話誌を読んでいた時に漫画家の桜井トシフミ桜壱バーゲン浪花ともあれ)の存在を知り、出版社にファンレターを送ったことで桜井との交流が始まる。

当時は風俗店での仕事も年齢と共に評価が変わっていくことから行き詰まりを感じており、桜井の誘いをきっかけに上京。上京後は桜井の勧めで漫画を描くようになる。


漫画アクション』(双葉社)の新人賞に応募、選外奨励賞を獲得し26歳で漫画家デビュー。


画風は非常にシンプルで素朴。デビュー当初は顔の形が台形に近く作者の自画像も唇を目立つように描く傾向が強かったが、アシスタントを雇う前後からは現在の丸っこい顔となり、作者をはじめ多くの登場人物の唇の描写もされなくなっている(長期連載の『蜃気楼家族』や『毎日やらかしてます』シリーズにて、作風の段階的な変化が確認出来る)。

自身が抱える障害や、自身の経験が元になっている作品が多い。取り上げる内容の特性上他の発達障害当事者、またはその可能性が高い人物が登場することもあるが、一部に沖田の偏見が強い内容も見られる。

『蜃気楼家族』では沖田以外の全ての人物が実名で登場し、また母親の旧姓を個人的に気に入っていたことからこれも隠さずに描いていたが、地元の書店で特集されていたことで母方の親族に見つかり、母が非常にショックを受け、母や親族から猛抗議され一時絶縁状態となる。他にも両親との間に、特に金銭的な事情でトラブルを抱えていたことを仄めかしている。

2019年8月には、『毎日やらかしてます』で、作中に登場させていた「彼氏」が漫画家としての師匠でもある桜井トシフミで、桜井と結婚して16年目(桜井は沖田が上京してまもなく離婚している)であることをカミングアウトした。なお、過去に「自身はバイセクシャル」「結婚や出産はしない」と発言していたことがある。


障害について

本人は自身の障害や特性、傾向について以下のように説明している。

  • アスペルガー症候群の特性の一つとして映像記憶を得意としており、共感覚があることを言及している。症状としては聴覚や味覚などに感覚過敏があり、一方で触覚などは鈍麻な傾向にある。また、相貌失認があり、人の顔が覚えられず、名前を覚えるのも苦手である。
  • ADHDの症状として、短期記憶の能力が極端に低く、健忘の傾向があり、さらに注意が散漫で集中力が欠如している。
  • 学習障害の症状として、計算障害や識字障害、書字障害、空間認知の欠如などがある。
  • 対人関係については奇異積極型を経て孤独型、現在は受容型に落ち着いた。愛着の対象となる相手には従順であるが、それ以外の相手には無関心である。
  • 変化を苦手とし、新しい人間関係を維持させることが苦手なため、人付き合いの範囲は限られている。

家族・親族

沖田氏の家族や親族は、他の一般的な家族と違いアクが強い人間が多いのが特徴である。以下の家族は『蜃気楼家族』『父よ、あなたは…』などで描かれた内容をもとに記述する(名前も作中のものを使用する)。

  • 桜井トシフミ

前述の通り、夫。

  • 父(隆)

沖田氏の実家である中華料理店「朱喜」を営んでいた。パンチパーマで北島三郎に似た職人気質の中華料理人で、仕事が好きで研究熱心であるが、理不尽に厳しかったり、老後を見据えて山間部に一軒家を購入したのに不便だという理由ですぐ手放したりしている。沖田氏が看護学校に入学した頃から母に対し執拗にストーカーを行う様になり、ついに母に対し暴行を加えるまでにエスカレート。最終的に離婚しているが、この時に沖田氏の当時の貯蓄約300万円を慰謝料名目でむしり取っている。沖田氏と絶縁して以降も連絡が来るのを待つなど沖田氏を気に掛けていたが、2017年11月16日に急性循環不全で孤独死してしまった。

  • 母(康子)

沖田氏が描く作品中では、気が強いながらも一番まともな人物として描かれているが、父の理不尽な厳しさやストーカー行為のせいで何かと不幸な目に遭うことになる。麺類が嫌いで極度の甘党である。

  • 長弟(マサカズ)

幼少期は母と同様比較的まともな少年であった(また、沖田氏と双子と間違われるくらいそっくりであった)。しかし、次第に転売目的の万引きなどの問題行動に手を染める様になり、ついにはマルチ商法に手を出して知人から借金をして逃走。逃走の結果、ホモの社長に監禁され、脱出して沖田氏と再会した頃には、ホームレスと間違われるほど落ちぶれた状態になってしまっていた。以降は真面目に仕事を行う様になり、結婚し子供(長男と男女の双子の計3人)も設け、父が死んで喪主を努めることになった頃には家族で一番まともな人物になっていたという。

  • 次弟(カタロー、ブタロー)

沖田氏と同じく発達障害で、小学校の時、字や絵がうまく書けず、いじめられて9歳から10年間、引きこもり生活を行っていた。現在では典型的なオタクとなっているが、それでもたまにバイトをすることがある。また、最後まで沖田氏の父と交流があった人物でもある(沖田氏、母、長兄は前述の理由から絶縁していた)。

  • 祖母(トシイ)

沖田氏の父方の祖母。朱喜とは5畳くらいの庭を挟んだ離れに住んでいる。自分の子供や孫をさん付けで呼ぶ。沖田氏が風俗嬢を務めていた頃に死去。仏壇は山の家に置かれたが、山の家が競売に掛けられ実家に戻った後は、沖田氏の父によって解体されてしまった。

  • 伯母(八千代)

沖田氏の父の姉で、沖田氏の叔母にあたる。沖田氏が小学生の頃に夫と離婚し、祖母と同居を始め、祖母の死去後に前から患っていた認知症が進行。2014年には沖田氏の同級生の運転する車に轢かれ腰の骨を折るケガをし、父の死後も実家に住み続けることを要求し、石油ファンヒーターを付けたまま寝たことで家が火事になりかけたこともある。

  • 叔父(吉高、タカおじさん)

沖田氏が小学生の頃度々実家を訪れ金を無心していた。その後長らく姿を見せなかったが、後に統合失調症で入院していたことが判明した。

  • 従兄弟(ショータ、他3人)

沖田氏の叔母の息子3兄弟で、沖田氏の従兄にあたる。そのうちショータは次男で、沖田氏の父の死後、金を無心するため度々実家を訪れていた(これにより、父の遺産の相続放棄に失敗している)。なお、長男は仕事中に失踪して行方不明となり、末弟も精神疾患で伯母の元夫の家で引き籠り生活を送っている。

  • 沖田氏の母の実家

祖父(魚津市議会議員だった)、祖母(通称、あーちゃん)、母の弟姉2人がいる。『蜃気楼家族』が出版された際、自分たちの内容を無断で描かれたため親戚一同で沖田氏に猛抗議を行っていた。そのためか、これ以降の沖田氏の作品にはあまり登場しなくなっている。


主な作品

  • 『蜃気楼家族』
  • 『透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記』・・・2018年にドラマ化、第73回文化庁芸術祭・大賞、第42回講談社漫画賞少女部門を獲得。
  • 『こんなアホでも幸せになりたい』
  • 『ニトロちゃん』
  • 『毎日やらかしてます。』シリーズ
  • 『はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児』(原作・君影草)
  • 『お別れホスピタル』
  • 『父よ、あなたは…』

関連タグ

漫画家 看護師 風俗嬢

発達障害

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