概要
死亡後に何度も転生と死亡を繰り返す現象。また、それを扱う転生ものの下位区分。
宗教的概念としての輪廻転生自体は元々何度も起こるものとされているが、物語としての多重転生はプロットの性質上「それまでの前世の記憶」が残る・甦ることで転生した自覚を持つ場合が多い。
作品によっては3桁や4桁まで繰り返す鬼畜の所業である。どうしても果たさなければならない使命や未練がある、神様の娯楽にされている、転生前にした何らかの行いのせいなどの設定があることが多い。
あまりに長い間繰り返し続けたり厳しすぎる世界を生きたりした多重転生者の中には、人格破綻したり精神崩壊したりとヤバい状態になる者もいる。そうして転生先の世界に害を与える者を、ゲームのエネミー・敵対PC表示に見立てて「赤ネーム」と称している作品もある。
pixivでは現実世界で死亡後に二次元の世界を繰り返し転生する内容の二次創作作品が多い。
同一作品世界で多重転生する場合もあるが、複数の作品世界を跨いだクロスオーバーも好まれる。
他の転生ものとの違い
多重転生は主人公が死の苦しみや離別、功績や世界観のリセットを繰り返すことで達観や発狂に至る場合が少なくないため、比較的シリアスであり恋愛要素が前面に出ない(主人公が恋愛に執着できない・恋愛する余裕が無い)事態になりやすく、他の転生ものに比べて普通の腐向けや夢小説などにはなりにくいカテゴリーであると思われる。
※作者により作品の世界観は大きく変わる。
また、「何度転生しても同じような境遇、同じような巡り合わせ、同じような一生」といった要素が加わる場合はループものの一種として扱われることもあり、「転生ループ」という呼称も使われる。
なお、多重であっても憑依のようなケースは区分が異なるので注意。