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概要

正式な国号は「ミッドランド王国」。

ミッドランドとは元々「国の中央の地」を意味し、約千年前に史上唯一の大陸統一を一代で成した覇王ガイゼリックが打ち立てた巨大な都の名である。

王都にある再生の塔の地下には天使によって封印されたガイゼリックの都が存在すると言い伝えがある。

ミッドランド王家はガイゼリック(の親族)に発するとされる。覇王ガイゼリック自身は子を成さなかったため、直系でこそないが覇王の血を継ぐ王家はミッドランド王家のみとされている。


現国王は”尊厳王”と呼ばれる名君で、娘にシャルロットがいる。


鷹の団の面々から見ると、特に故郷というわけではなく、傭兵として国王から雇われたに過ぎない。しかし、何年にも渡って根を下ろしていたためか、それなりに国に愛着を持つ者もいたようだ。ガッツも、「クシャーンとの戦争のために、ミッドランドがなくなるかもしれない(クシャーンの侵略がこのまま続けば滅ぼされる。周辺諸国の援軍でクシャーンを駆逐できても戦後は彼等に占領・分割される)」と噂を聞いたときは、複雑な表情を見せた。


「中央の地」という名の通り、国土は大陸の内陸に位置するようで、ミッドランド領内での海や船の存在は少なくとも劇中では確認できず、内陸国、またはそれに極めて近い様子が窺える。王都ウィンダムの東にある巨大な山脈の向こうは完全に文化圏が異なる地であり、クシャーン帝国が広がっているようだ。


主な登場人物

国王

序盤は身分にこだわることなく有能な鷹の団を重宝したりと名君らしさが溢れていたが、娘とグリフィスが関係を持ってから嫉妬と狂気と妄執に取りつかれた暴君と化す。

良き国王ではあるが良き個人になりきれておらず、死の間際にグリフィスを本当に求めていたのは玉座という牢獄に縛られ、その重責がどうでもよくなるほどの狂気に駆り立て個人としてふるまえるようになる救いの主としてと夢想していた。


シャルロット

国王が箱入り娘として育てすぎたため、色々と世間知らず。チューダーとの百年戦争で苦戦を強いられていながらも王女の政略結婚をすすめなかった程に国王から溺愛されていたが、それ故に、グリフィスと密通して以降の国王の狂気は色濃いものとなった。

グリフィスと恋仲になり、グリフィスの為ならば相当危険な事でもする勇気を持っている。

クシャーンに占領された時は虜囚の身であったが、グリフィスに救出されてからは一層惚れ込んでおり、グリフィスと婚約すら結んでいる。


ユリウス

王弟にして伯爵。白龍騎士団団長も務める。

貴族主義者で成り上がり者であるグリフィスを嫌悪し、暗殺を謀るが返り討ちにされる。男やもめであったが、兄嫁である王妃と愛人関係にあった。


アドニス

ユリウスの子であり、次期団長としてユリウスから猛烈な稽古を受けている。

その様子をガッツは自分とガンビーノに重ねていたが、ユリウスを殺す際に彼も殺すこととなる。


王妃

政略結婚で異国から来た後妻であり、シャルロットの継母にあたる。

夫である国王からは愛されず、義弟のユリウスと愛人関係にあった。そのため復讐心からグリフィス暗殺を企む。テレビアニメ版ではユリウスとの関係は描かれず、ユリウス同様に貴族主義者としてグリフィスを嫌悪した結果であるように描かれている(劇場アニメ版では事実上、出番がない)。


前王妃

シャルロットの母であり、国王が心を開いた唯一の女性。劇中では既に故人。

現王妃は夫が自分と公的な関係しか持たないのは国王としての重責で家庭を顧みる暇がない以上に、前王妃の死の逃避からではないかと推測していた。


フォス

内務大臣。宮中で様々な権謀術数を駆使し、宮廷闘争を影で操ってきた狡猾な人物。

ユリウスや王妃らを唆し、グリフィス暗殺計画を練る方向に誘導していた。

しかし、それをグリフィスに看破された上に娘のエリーゼを人質に取られたため、粛清に荷担させられる。

以来グリフィスに畏怖と崇拝のような感情を持っている。国王が崩御しクシャーンが侵攻してきた後は抵抗組織を率いていた。


ラバン

アークロー騎士団団長。

貴族としては開明的な考え方の持ち主。グリフィスの才覚を認めており、彼が鷹の団によって脱獄してからは国王から命じられて彼等の追跡もしていたが、その過程で荒廃した国土を見、こんなことより総力をあげて国家再建に取り組むべきではないのかというあてどころのない憤りを感じていた。

クシャーン占領後はウィンダムに潜入してフォスらレジスタンスと行動を共にしていた。

全てを見通すかの「鷹」の啓示に少々の困惑と畏怖を抱いている。


オーウェン

トゥーメル騎士団団長。ラバン同様国への忠義に厚い人物。

法王教圏諸国による対クシャ―ン連合軍が集結していたヴリタニスの舞踏会ではミッドランド諸侯同士の諍いを仲裁してミッドランド再建のための団結を呼びかけるも、「それも王家あったればこそ」と断られてしまう。

その後、二十万のクシャーン軍を蹴散らしたグリフィスを目の当たりにするも、盲目的とも取れる周囲の熱狂には動揺している。


作中での軌跡

百年戦争

物語開始時点で東の海洋大国チューダー帝国と百年に渡っての戦乱状態にある。

戦いの切っ掛けはチューダー帝国が国境のドルドレイ要塞を奪い、ミッドランドに侵略の手を伸ばしてきたことにあった。以来、ミッドランドはドルドレイ要塞奪還と国境を押し戻す事を悲願としていた。


鷹の団が正騎士団に

国王が戦場を視察していた際にチューダーの黒羊鉄槍重装騎兵団が襲撃してくるも、ミッドランドに雇われた傭兵団・鷹の団が迎撃し壊滅させる。これを目にした国王が、彼らを取り込む為にグリフィスに子爵の位を与え、鷹の団を正騎士団に認める。

これに対してミッドランドの保守派貴族は怒りを露わにするが、国王が抑え込む。


秋の狩りでの王女暗殺未遂事件

国王の期待に応えるように更に武勲をあげてグリフィスが伯爵の爵位を得たばかりか、秋の狩りは白龍騎士団が警護するのが慣例であったにもかかわらず、鷹の団が警護することになって怒り心頭の王弟かつ白龍騎士団団長のユリウス

大臣のフォスに唆される形でグリフィス暗殺を企て、シャルロットとグリフィスが2人きりとなったところを毒矢で射殺そうとしたが、矢があたったにもかかわらず首飾りで守られて矢傷を負わなかったという奇跡的な生還を遂げる。

事件はチューダーの刺客による王女暗殺未遂という形で始末がついたが、身を挺して娘を助けたグリフィスへの国王の信頼がさらに深まるという皮肉な結果を招く。


王弟一家暗殺事件

先の一件がユリウスの策謀だと見抜いたグリフィスは報復の為にガッツを暗殺者として送り込む。

難なくユリウスを暗殺したガッツであったが、その場をユリウスの息子であるアドニスに見られてしまい、咄嗟に口封じのために殺してしまう。

今回の一件もチューダーの仕業ということになったがフォスはグリフィスの仕業であると見抜き、自分の関与もバレていないかと考えたが、ユリウスを煽っただけでなにも証拠があるわけでなしと思ったところでグリフィスが恐ろしい目でフォスを睨み、彼に恐怖を植え付ける。


ドルドレイ攻略

大国チューダー帝国が皇位継承をめぐって内乱の危機にある。

今この時をおいてドルドレイ攻略は、百年戦争終結はありえない!

そう決意して大遠征を断行したミッドランドだが、精鋭・白虎騎士団を筆頭に遠征軍の三割を失ってなお、難攻不落のドルドレイ要塞は落ちなかった。

そこでグリフィスが鷹の団単独でドルドレイ攻略に乗り出すことを申し出る。青鯨超重装猛進撃滅騎士団団長アドン、チューダー帝国最強の騎士と謳われる紫犀聖騎士団団長ボスコーン、そして北方戦線総司令官ゲノン総督を討ち取り、不可能と言われ続けたドルドレイ攻略を成し遂げ、この勝利が切っ掛けでチューダー帝国と停戦が成立する。


グリフィス伯暗殺未遂事件

ドルドレイ攻略が成り、国王が鷹の団に将軍位、それもミッドランド軍最高位白の称号を授けるつもりであるという情報を掴んだフォス大臣はグリフィス暗殺を企み、自身が握っていた王妃がユリウスと密通していた極秘情報をもとにフォスはユリウス暗殺の黒幕がグリフィスであることを吹き込む。

王妃は異国の地で国王から愛を向けられず、空閨を慰めるためにユリウスと密通していただけであったが、ユリウスが死んで初めてあの男を愛していた事実に気づき、一人の女としてグリフィス暗殺の首謀者を買って出る。

戦勝祝賀会でグリフィスに配られる杯に毒を盛り、グリフィスはそれを飲んで仮死状態に陥る。


王妃暗殺事件

実はグリフィスはいずれフォスが自身の暗殺を企むことを見抜いており、彼の娘エリーゼを人質にとって暗殺直前にフォスを寝返らせ、杯に盛る毒を一時的に仮死状態にするものと入れ換えさせる(それでも分量次第では死ぬ)。

危険な賭けであったが、自分に敵対する国内勢力を一網打尽にする好機ととらえての挙であった。

暗殺計画がうまくいって首謀者たちが静かな宴をひらいている時にフォスが席を辞して彼らを屋敷の一室に閉じ込め、それを確認したグリフィスは屋敷に火を放って中にいる王妃や守旧派貴族を焼き殺した。

この事件はグリフィス伯暗殺未遂事件共々、講和を望まぬチューダーの強硬派ないしは講和を阻止せんとする第三国の刺客の仕業ではないかと噂されたが結局真相は明らかにならなかった。


鷹の団が逆賊に

友としてグリフィスと対等の者でありたいと願うガッツはグリフィスの下に埋もれてしまうことを恐れて鷹の団を去る事を決意。引き留めようとするグリフィスだったが、戦場で腕をあげていたガッツは決闘の末にこれを退けて団を抜けた。しかし既に自身の中で無二の存在となっていたガッツの退団によって、グリフィスは自暴自棄になり、その空白を埋めるように後宮に忍び込んでシャルロットと密通、処女を奪ってしまう。

見回りの侍女からそのことを知らされた国王は激怒し、グリフィスを地下牢で尋常ではない拷問を命じる。後、精神が不安定のまま、一時の欲望の赴くまま実娘を陵辱しかけるも激しい拒絶を被った上に会うことすらも一方的な途絶の目に遭い、グリフィスへの怒りのあまりグリフィスの仲間も許すものかと鷹の団を逆賊に認定する。


グリフィス救出

1年後、鷹の団の残党がシャルロットの助けを得てグリフィスを救出したと聞いて、国王は召し抱えていた暗殺集団バーキラカにシャルロットに傷を負わせればミッドランド軍全軍でバーキラカなる一族を根絶やしにすると脅したうえでシャルロットの身とグリフィスの首を献上するように命じる。

しかしグリフィスを取り逃がしたばかりか、解毒したとはいえシャルロットに毒を負わせたことに国王は怒り、生き残っていたバーキラカを殺害する。

グリフィスを殺す妄執に取りつかれた国王は追っ手を差し向けようとしたが、シャルロットにグリフィスへの想いと彼を許してほしいと請われた国王は狂気を鎮め、もうグリフィスを追わないと約束する。

しかし毒に侵されたシャルロットが気を失う直前に「ありがとうお父様」と呟いたことが再び国王を狂気に駆り立てる。

愛しい男を幽閉し、嫉妬に狂い、実の娘に鬼畜にも劣る所業を行った自分を父と呼ぶのか!愛するあの男を救うためだけに!!!

再び狂気と妄執に取りつかれた国王は野蛮さが目に余るが実績だけなら鷹の団にも並ぶ黒犬騎士団にグリフィスの追撃を命じたが、結果は黒犬騎士団が壊滅しただけであった。


クシャーン侵攻

その後も国王は国内問題を放置してグリフィスの捜索に国軍の七割を動員して国家を疲弊させていた。国内では飢え、野盗、病が蔓延る。

そしてグリフィスが脱走してから2年後、国王が流行り病にかかって崩御する。

晩年は暗君化したとはいえ、名君であったころの彼を知っている民はその死に哀悼した。

その虚を突くように東の山脈を越えて遥か遠方の地から異教の大国クシャーン帝国が侵攻してくる。

王都ウィンダムはあっけなく陥落し、クシャーン帝国はミッドランドを思うがまま蹂躙した。


クシャーンの占領時代

身分年齢の区別なく、占領された地域の男は戦奴隷として駆り出され、女は魔導師達の儀式の生贄とすべく王都へ連れ去られ、王都ウィンダムはクシャーンに逆らった者の骸で溢れかえる魔都と化した。

このまま推移すればミッドランドがクシャーンの版図となるのは時間の問題であった。王の居ない国を蹂躙することに飽いていた大帝ガニシュカはシャルロットに自分の子を孕ませて悪戯に民草を殺すことをやめて恐怖による支配をしようと考えたが、シャルロットがグリフィスの名を呼んだことで考えが変わる。

ガニシュカは使徒でありながら「血塗られ穢れていようとこの世界は我が物ぞ!」という覇王としての信念に突き動かされ、使徒の主であり、絶対者であるグリフィスと敵対する道を選んでおり、シャルロットがグリフィスの思い人であると判断したガニシュカはシャルロットを犯すのをやめ、魔都に侵入した鷹の団の尖兵と一戦交えるが、グリフィスの目的はシャルロット救出であり、ガニシュカが鷹の団の対処に気を取られている間にシャルロットを奪われた。


終わりの魔獣

対クシャ―ン戦のために諸国連合軍が集結していた港湾都市ヴリタニスに攻め込んだものの、本陣を強襲してきたグリフィスに圧倒されたガニシュカはゴッド・ハンドを超越せんがため、妖獣を生み出す転生器「魔子宮」に入り、再転生しようとする。その生贄としてウィンダム中にいた命と言う命を貪り、太陽を覆い隠すほどの化物、魔獣、シヴァ神と呼ばれるものへと変貌を遂げる。

ガニシュカの自我は崩壊しかけていたが心の奥底で真に望んでいた心の安寧を求めており、グリフィスと相対することでようやくそれを得る。その隙を狙ってグリフィスの命を奪わんとする髑髏の騎士の一撃をグリフィスは空間を捻じ曲げることでガニシュカに直撃させた。その膨大な魔の量によって、幽界と現世の境界は完全に破壊されてファンタジア(幻造世界)の幕が上がった。


鷹都

幻造世界の出現によって王都ウィンダムは巨大な鷹都・ファルコニアに生まれ変わる。世界各地に怪異が溢れる中、ファルコニア周辺のみは魔物に蹂躙されないばかりか、季節に関係なく常に豊かな実りをもたらす地として世界の希望となっていく。

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