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概要

ヒンドゥー教における創造神。宇宙の根本原理ブラフマンを擬人化した神格ともされている。

維持を司るヴィシュヌ、破壊を司るシヴァと共に最高神の位置を占め、この三神は一体ともされる(トリムールティ)。

河川の女神サラスヴァティーを配偶神とする。


宇宙の卵と呼ばれるものから生まれたとも、ヴィシュヌから生まれるとされる場合もある。


それぞれが四方を向いている4つの顔と4つの腕を持つ。ちなみに顔が4つあるのは、「美しいサラスヴァティーを常に見ていたかった」からである(この姿がサラスヴァティーとの結婚に繋がった……とは言え、一部書籍ではサラスヴァティーが「どこへ行っても逃げられない」と諦めたからともされ、悪く言えばストーカーである)。実は空中を見る為の5つ目の顔もあったのだが、これはシヴァを怒らせた時に切り落とされてしまったという。

手にしているのはヴェーダ聖典、水壺、数珠、笏など。自分で戦う事がほぼない為か、武器は持っていない事が多い。


しかしながらその抽象的過ぎる性格や、壮大過ぎる立ち位置からか、シヴァやヴィシュヌに比べると影が薄い。

現在を司るヴィシュヌや未来を司るシヴァと比べて、過去を司るブラフマーは既に『創造』と言う仕事を終えており、世俗に関わる事が殆どない為であろうか(ヒンドゥー教では創造性を与える利益があるとされているので、未来を作り出すと言える)

神話内でも、他の有力な神の引き立て役と言う感がある(主な役割は苦行を果たしたアスララクシャーサ、ダイティヤ達に力を与える事であり、そのアスラ達は神々に倒されるのだから、引き立て役以外の何物でもない)。

よく言えば、立場に関わらず公正に判断してくれると言う事でもあるが……。


より突っ込んだ考察をすれば、ブラフマーは自然神の性質が、ヴィシュヌとシヴァは人格神の性質が強いが為、神話伝承と言った物語での動かし易さに差があるものとも思われる。


権能

ブラフマー自身を主役にした伝承は少ないが、彼がトリムールティの一柱たる由来はやはり、苦行を為し得た者への報奨を与える権能にあると思われる。

例えば、苦行の最中に目を負傷した聖仙カシュヤパは、その盲目を治し若返らせてくれたアシュヴィン双神への礼に、彼等にソーマを飲ませようとしたが、インドラがアシュヴィンを愚弄した上で認めなかった為、カシュヤパは新たに苦行を始めマダを産み出し、インドラを屈服させてアシュヴィンに無事ソーマを飲ませた。


但し、敵が強くなり過ぎる事への危惧は持っており、クムバカルナと言うラクシャーサが『永遠の命』を求めた際、ブラフマーはわざと聞き間違えて『永遠の眠り』と言う似て非なる望みを叶えた伝承もある(ちなみに「本当に永遠に眠ったら死んでしまう」と言う配慮から、以後のクムバカルナは『おおよそ半年寝たら1日起きる』と言うライフサイクルになってしまった)。


とは言え、真っ当な人格かつ仁徳に優れた存在ならば、敵対勢力の一員であってもブラフマーは正当に評価する事もあり、ダイティアのバリの苦行を認めインドラを圧倒する力を与えた事もある(その結果、バリに天・地上・地下の三界の支配を許してしまう事態になったが、後にヴィシュヌがヴァーマナとなって取り返した。尚、バリの処遇はバリ自身の徳の高さに加え、祖父のプラフラーダも徳の篤い存在であった為、地下の支配権だけを残したまま生存が許された)。



ブラフマーの聖地としてはラージャスターン州のプシュカルがある。


仏教に取り入れられ、漢訳仏典では梵天と表記される。

仏教では、創造主や世界の主宰神を認めない為、仏教における梵天も創造神としての性格を持たない。


密教において宇宙の全ては、大日如来の現れであるとする考えがある


関連イラスト

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インド神話

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