もしかして→男の娘?(pixivユーザーの作品)
概要
「男の娘(おとこのむすめ)」と書いて「おとこのこ」と読む。文字通り、外見が「娘」に見える可愛らしい男性を表す言葉。2000年頃に自然発生的に生まれ、2000年代半ばの最初のブームの中で急速に意味が固まって広まっていった。本来男性向けジャンル発の言葉だが、現在は女性向け一般作品やBLにも広がっている。大事なこととして、同時に成り立つことはあっても童顔と女顔は別もの。
創作されたものについて、
創作されたものにおいて、娘に見える男性キャラなら男の娘として愛でていい。性格や恋愛対象、実年齢さらには女装の有無などは好みの差なので、好きなタイプを愛でればいい。娘に見える男性キャラでさえあれば男の娘として愛でていい。
有名キャラと絡めた男の娘の成り立ちと遍歴
現在、直接の元祖とされているのは、『ストップ!!ひばりくん!』の大空ひばりである。
一般的に男の娘ブームの先駆けとされているのは、『GUILTYGEAR XX』のブリジットである。
だけど、男の娘を語る上で本当に一番重要なキャラは、『はぴねす!』の渡良瀬準である。このキャラを知らずに男の娘の歴史を語ることはできないというレベル。実はブームが始まったのは渡良瀬準が登場してから少し経ってから。
ブームの前は、年齢関係なく女装者のマイナーな言い換え程度のもので、ちゃんとした意味は確立していなかった。渡良瀬準も登場してすぐのときは「オカマちゃん」と紹介された。その少しあとにブームが来て、男の娘という言葉も一緒に広まった。その際、男の娘の説明に一番使われたキャラがこの渡良瀬準である。The男の娘。つまり、いまの「男の娘」という言葉は渡良瀬準の影響を多大に受けて確立したもの。男の娘の心は女の子っていう主張もここから来てる。永いこと男の娘の代名詞として扱われた。また、渡良瀬準はショタではなかった。なぜなら男の娘ブームが始まったとき、高校生はショタではなかったし、美少年は由来も傾向もショタと違うということでショタとは別ジャンルだったから。無論ショタ系の男の娘もいたので、ショタがいないわけでもショタしかいないわけでもなかった。
次に知っておいて欲しいキャラは、『処女はお姉さまに恋してる』の主人公宮小路瑞穂である。のちに男の娘の代表格として扱われる。お姉さんキャラ。性格は男らしくないけれど、このキャラが女装して女子高に通ったのは遺言に従っただけなので、別に心が女性ってわけではない。さらに攻略対象は全員女性だった。逆に、『はなマルッ! 』の桐島菫と言う性同一性障害を抱えるキャラもいる。つまり男の娘にとって、自身の性自認や恋愛対象の性別はどちらでもいい。とはいえ少し前まで、心は女で恋愛対象は男じゃなきゃだめという主張があった。これは前述の渡良瀬準の影響がめちゃめちゃ強かったからである。
2009年には『steins;gate』が、漆原るかを「だが男だ」という短くも非常に明快な表現で捉えた事で更なる注目を集め、前後して起こったふたば☆ちゃんねるの「こんな可愛い子が女の子のはずがない」ブームやアイマスDSの秋月涼、ラノベ原作アニメ『バカとテストと召喚獣』の「性別:秀吉」ブームと共にニコニコ動画のMAD等の題材にも盛んに取り入れられた。この頃になると「男の娘」の呼称も完全に定着する。
実は『バカとテストと召喚獣』の木下秀吉は、よく女装をするけど学校の制服は男性物を着用している。 つまり、男の娘ブームの初期とは違って女性物の制服の着用は必須ではなくなったということ。こういう流れから、娘に見えるのであれば女装は必須じゃないよとなっていく。とはいえ、女装した方が娘に見えるので女装してる男の娘は今も多い。『政宗くんのリベンジ』の朱里小十郎や『プリパラ』のレオナ・ウェスト、『這いよれ!ニャル子さん』のハス太などのも男性ものの制服を着用している。
また、大学生の男の娘も登場する。有名なところで、もやしもんの結城蛍やげんしけんの波戸賢二郎。特にロングヘアの波戸くんは女子大生の見た目だった。これは、男の娘は見た目も含め高校生以下である必要はなくなったということ。大学生や22〜23ぐらいの年齢なら十二分に娘と言えるので、そのくらいまでの女性に見える男性は男の娘ってことになっていく。
2010年代には漫画・アニメでは男の娘キャラの認知はすっかり一般化し、2010年から2013年にかけて専門漫画雑誌が各出版社から発売されて最盛期を迎えた。2011年には男の娘の妊娠について扱った『女装山脈』が発売される。今後男の娘やその妊娠について話題になるとき度々このゲームが持ち出される。2010年代半ばに、艦これの島風のコスプレをしている男子キャラとして島風くんというジャンルが生まれる。2010年代後半には、男の娘VTuberが出てくる。有名な男の娘VTuberとしては、犬山たまきなどがいる。
女性向け作品では、女装美少年キャラの系譜が一つの流れとして存在しており、『ミントな僕ら』の南野のえるや『ふしぎ遊戯』の柳宿、『美少女戦士セーラームーンSupers』のフィッシュ・アイ、『会長はメイド様!』の兵藤葵などがいる。男性向けでの流行を受け入れる形で改めて「男の娘」というキャラ造形が認知された。BLにおける社会人×高校生の女装高校生も男の娘とされことがある。
※他の男の娘(Vチューバーなども含む)に対しては、男の娘一覧を参照。
海外において
海外においては「femboy」や「trap」「fake girl(偽娘)」といった言葉が男の娘とほぼ同じ意味で使われている。
femboyは読んで字のごとく「フェミニンボーイ(女性的な男性)」を意味するが、trapは、女の子と思ったら男だったよチクショウ!という意味で「トラップ(罠)」と名付けられた。trapに関しては、差別的意味が含まれるか?と英語圏で議論になっている。
また、トラップ自体は一般的な言葉なので、トラップとついてるからと言って、男の娘モノとは限らない。
「tomgirl」も似たような用語として使用されている。元々「tomboy」という言葉が「男みたいな女」=「お転婆」の意味で使われていたが、その反対に「女みたいな男」と言うことで男の娘に当てられるようになった。
関連イラスト
関連タグ
「男の娘」は移ろいやすいものであるため、公式設定が無く作者もタグ設定をしていない一枚絵などには複数のジャンルタグが付けられている事も多い。
近接タグ
偽娘(中国語) trap tomboy tomgirl femboy(英語)
対義語
関連企画
靡童館(靡童館 bi-dou-kan※R-18)
男の娘☆について
※こちらの言葉はイラストのタグとしては使わないで下さい。本タグ(以下、本記事)を使うこと。理由は下記を参照。
- 男の娘☆8 (2010年03月20日)
上記イベントの主宰である小林聡氏は「男の娘☆」という文字列の商標登録をしている(2011年9月に認可済み)。以下の区分において「男の娘☆」およびそれに類する表記(「男の娘」「オトコノコ」など)を用いることは不正競争防止法違反にあたると主張しているので注意してほしい。(しかし、コレの事を無視して、採用した同人ゲームが何作品か一応あるのだが、大丈夫なのか?)
ちなみに、小林氏はこの言葉の生み親ではないとのこと。商標は氏が登録した日付の2011年9月から10年後までは商標として存在する上に、10年後には商標登録の維持期間は終わるものの、小林氏或いは支援者によって商標の存在が継続される可能性は低くもないので、男の娘を楽しむためにも、商標法と不正競争防止法などの法律は絶対に守りましょう。(特許庁の商標の規定に基づく規定より抜粋)
- 同人誌及び商品の展示即売会の企画・運営又は開催、屋外広告物による広告、看板による広告、張り紙による広告、インターネットによる広告、街頭及び店頭における広告物の配布、郵便による広告物の配布
- ダンスに関するイベントの企画・運営又は開催、漫画キャラクターに扮そうすることを内容とするイベントの企画・運営又は開催、写真撮影会の企画・運営又は開催、セミナーの企画・運営又は開催、スポーツの興行の企画・運営又は開催、音響用又は映像用のスタジオの提供、写真の撮影
- 主に同人誌即売会やコスプレイベントの開催とその準備・宣伝が対象になっている。
BOOTHで自作の男の娘のグッズ販売をするなら上記にある法律違反に触れないように工夫をして販売しないと規約違反となるのでご注意ください。アカウント停止を要参照。
また、株式会社「未来少年」が、2010年4月27日付で「男の娘」の商標登録の出願を行っているが、こちらは2011年8月に拒絶の最終処分が確定している。しかし、商標の期限が切れた10年後は再度申請する可能性は少なからずあると思われる。しかし、その場合は最終処分が特許庁によって取り消しをされればの話になるが。
(参照:ITmediaNEWS)
ちなみに、版権キャラクターのプロフィールの説明に男の娘であると表記されないのはこの為と考えられる。
他の記事言語
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