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GAU-8

がうえいと

アメリカの機関砲。7つの砲身から口径30mmの機関砲弾を毎分3,900発で発射する。
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概要

A-10攻撃機の装備として有名な口径30mm・7砲身ガトリング砲。通称「アヴェンジャー」。

A-10神のご本尊(都市伝説では、A-10はコレの搭載前提で設計をされている…とされるがこれは誤りである。A-10の開発は1966年から始まったが、その時点で搭載する火器は決まっておらず、GAU-8の搭載が決まったのは1974年のことだった。出典)。

全長は本体のみで6.4mと軽く乗用車越え、砲本体は300kg近くあり、給弾機構等のシステム全体では2トンを超える。

30mm弾は薬莢だけで牛乳瓶サイズと巨大。

射撃後薬莢は、排出された薬莢に起因する機体の重量変移やFODを防ぐため、そのまま持ち帰る。

また薬莢をアルミ合金にすることで、弾薬搭載量を3割増やす事に成功している。

30mm弾の威力は高く理論上は「現在地球上に存在する装甲車両は全て撃破できる」と言われるほど。航空機に搭載されるため、薄い上面装甲を狙えるからである。しかし、仮想敵であるソ連軍の対空能力の高さを鑑みて、速力の遅いA-10での急降下攻撃は危険と判断され、訓練では主に水平射撃からの側面攻撃が指導された。


対戦車専門と言うわけではなく、徹甲弾で建築物などの強固な目標を破壊できるし、焼夷榴弾で敵兵士や軽装甲目標を一網打尽にすることが出来る。むしろ冷戦後、主目標の(赤い)戦車がいなくなったため、対戦車攻撃に使われることのほうが少ない。

ちなみに「撃ち続けると反動で機体が失速する」「撃った振動でビス止めが抜けて部品が落ちた」という逸話?は都市伝説だそうである。良かったよかった。

ただし、困ったことにこの都市伝説にはいくばくかの真実が含まれる。

まず、反動はA-10の片肺分の推力に匹敵するために失速はしないが減速はする。

これ自体は亜音速機なのでさして問題はないのだが、10トン近い重さがある筈のA-10が反動で機首の軸がズレたため、反動を計算された配置に変更された。

ちなみにビス等はワイヤー等を用いてのゆるみ止めが徹底的に行われているため、抜け落ちることはまずないとのこと。


派生型として、外装式機関砲ポッドのGPU-5/A(中身は4砲身の軽量アレンジ版のGAU-13)や、CIWSのSGE-30 ゴールキーパーにも搭載されている。ガンポッドの方はF-16に載せて湾岸戦争で使われたが、飛行への影響を補正するソフトウェアが未完成で弾着が安定しなかったことから、たったの1日で使用中止になっている(その後は海兵隊が引き取ってホバークラフトに載せて火力支援に使おうとしたらしい)。


因みに、使用火薬はSB・シングルベース無煙火薬。


現在生産は行われておらず、メンテナンスはロッキード・マーティン社が行っている。


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