概要

作者菅野文による歴史・ファンタジー漫画。

シェイクスピアの史劇『ヘンリー六世』及び『リチャード三世』を原案とした、白薔薇のヨーク家と赤薔薇のランカスター家の王位を巡る戦い『薔薇戦争』を描いた作品。

『月刊プリンセス』（秋田書店）にて2013年11月号から2022年2月号まで連載。既刊16巻（2021年12月現在）、全17巻予定。2022年4月号より番外編が掲載されることが発表されている。

あらすじ

中世イングランド。

白薔薇のヨークと赤薔薇のランカスターの両家が王位争奪を繰り返す薔薇戦争時代…。

ヨーク家の三男・リチャードにはある秘密があった。それは、男女両方の性を持つということ。

己を呪うリチャードは残酷な運命に導かれ、悪にも手を染めていくが……!?

登場人物

名前のリンク先は実在していた人物に紐付けしています。

ヨーク家

リチャード（CV：斎賀みつき（アニメ・ドラマCD共通））

主人公。ヨーク家の三男。両性具有者として生まれたため、母セシリーから疎まれている。自身の両性具有のことは隠匿しており、兄たちにも知られていない。オッドアイでもあり、左目を前髪で隠すようにしている。武勇に優れ、父ヨーク公の死後は、ヨーク軍の要になり兄エドワードの王位獲得を助ける。一方で、胸には乳房があり、女装すれば女にしか見えず、これで危機を脱したり敵地に潜入してエドワードを救出したりする。

エドワード（CV：鳥海浩輔 / 佐藤拓也（ドラマCD））

リチャードの兄。ヨーク家の長男。周囲に促されたこともあり、ヘンリー六世に代わって王位につく（エドワード四世）。女の扱いが上手い。女が好き。エリザベスに惚れるようになる。

ジョージ（CV：内匠靖明）

リチャードの兄。ヨーク家の次男。物事を深く考えない性格。酒が好き。

ヨーク公リチャード（CV：速水奨）

3兄弟の父。優しく、威厳がある。ランカスター家との戦いに敗れて虜囚となり、処刑される。

セシリー（CV：久川綾）

ヨーク公の妻、3兄弟の母。実の子のリチャードを悪魔の子と忌み嫌う。

エドワード四世の妻子

エリザベス（CV：伊藤静）

戦死した夫の復讐のためにエドワード王に近付き、その寵愛を得て、密かに結婚、王子を産んで王位に就けようと企む。最初に娘、次いで息子2人を産む。

ベス

エドワードとエリザベスの長女で最初の子。

エドワード五世

エドワードとエリザベスの長男。王太子→国王。

リチャード

エドワードとエリザベスの次男。第二王子→王弟。

ヨーク家側の人物

ケイツビー（CV：日野聡 / 細谷佳正（ドラマCD））

リチャードが生まれた頃から仕える世話係。リチャードの体の秘密を知っている。

バッキンガム（CV：杉山里穂（1クール目） / 杉田智和（2クール目））

公爵。若年ながら、リチャードのキングメーカーになると宣言し、自らの思惑でリチャードに助力し行動を共にする。

ネヴィル家

ウォリック伯（CV：三上哲 / 竹内恵美子（幼少期）/ 子安武人（ドラマCD））

ヨーク公の右腕的存在。キングメーカーと名をはせるが、王位に就いたエドワードの勝手な行いで、整いつつあったフランスとの和睦が破談になって面目を失う。娘たちを政略結婚に利用するなどして、ジョージを誘い込んでランカスター派に寝返り、エドワードに反旗を翻す。

アン（CV：鈴代紗弓）

ウォリック伯の長女。リチャードを慕うが、ランカスター家の王子エドワードと結婚させられる。ウォリック伯死後の戦いでエドワードを守るため影武者となるが、目的を果たせずに終わる。その後、妹イザベル夫婦の元で虐待を受けながら過ごすが、リチャードの求愛を受けて再婚する。息子エドワードを産むが、その実の父はランカスターのエドワードで、リチャードもそれを承知で自分の子として育てる。

イザベル（CV：真野あゆみ）

ウォリック伯の次女。ジョージと結婚する。娘と息子を産むが、ジェーンの薬で命を落とす（二人の子供はリチャードとアン夫婦に引き取られた）。

ランカスター家

ヘンリー六世（CV：緑川光 / 川井田夏海（幼少期） / 浪川大輔（ドラマCD））

ランカスター家の王。敬虔なクリスチャンで、戦や殺戮を嫌う。羊飼いに憧れ、森の中でリチャードと出会い、互いの素性を知らないまま惹かれあう。ヨーク派に捕らわれ、錯乱に陥った末、リチャードに刺される。

マーガレット（CV：大原さやか）

ヘンリー六世の王妃。不甲斐ない夫に代わって軍を指揮し、王位を巡ってヨーク家と抗争する。夫との関係は冷めている。

エドワード（CV：天﨑滉平 / 松岡禎丞（ドラマCD））

ヘンリー六世の息子。驕慢な性格。幽閉中のリチャードを訪ねた際に、はだけた胸元を見てしまい、リチャードを女だと思い込んで懸想する。最後の戦いで母の束縛を嫌って戦場に飛び出し、リチャードに捕らえられる。ヨーク家のエドワードと捕らわれた母の前に引きたてられて、ジョージとリチャードに刺される。

エドワード四世宮廷の人物

ヘイスティングス（CV：伊丸岡篤）

エドワードの側近。

ドーセット侯

エリザベスと先夫の息子。

グレイ卿

エリザベスと先夫の息子。

ジェーン

ロンドンの商人の妻で、エドワードの愛人になる。自ら魔女を称し、様々な薬を調合して、呪術も行う。宮廷を淫らに堕落させ、ジョージ夫婦を陥れる。

その他

ジャンヌダルク（CV：悠木碧）

「男装の罪」で処刑されたフランスの魔女。亡霊となってリチャードを惑わす。

白猪

怪我をしていたところをリチャードに助けられて以後、彼に懐く。リチャードには「白いの」と呼ばれる。

ジェイムズ・ティレル

左目に傷を持つ謎の殺し屋。本当の名は誰も知らず、本人は記憶を失っているよう。リチャードを己の王と崇めている。

テレビアニメ

元々は2021年10月から放送する予定だったのだが延期され、2022年1月から、TOKYOMXほかにて連続2クールで放送された。

主題歌

OP曲

第1クール『我、薔薇に淫す』

作詞：宝野アリカ（ALI PROJECT） / 作曲：酒井拓也 / 編曲：河合泰志 / 歌：古川慎

第2クール『荊棘輪舞曲』

作詞：磯谷佳江 / 作曲・編曲：河合泰志 / 歌：古川慎

ED曲

第1クール『悪夢』

作詞・作曲・歌：ZAQ / 編曲：石川智久

第2クール『螺旋』

作詞・作曲・編曲：白戸佑輔 / 歌：Nowlu

スタッフ

関連動画

関連タグ

外部サイト

薔薇王の葬列 - 秋田書店

アニメ公式サイト