概要
対象ポケモンはレベル100のどくテラスタルゲッコウガ。忍者やカエルのイメージとしても毒は似合っている。
特殊行動
単位:%
時間残り | HP残り | 行動 |
---|---|---|
99 | かげぶんしん | |
99 | どくびし | |
85 | バフ解除 | |
65 | デバフ解除 | |
50 | かげぶんしん | |
40 | かげぶんしん |
対策
内容を見た瞬間、多くのトレーナーが戦々恐々した。
まずどくタイプの弱点は地面とエスパーなのだが、ゲッコウガの元々のタイプはみず・あくタイプである。
つまり、じめん持ちで行けばみず技で弱点をとられ、エスパーで行けばあく技で弱点を取られるという、レイド戦という観点ではゲッコウガにとって相性の良すぎるテラスタルである。
当然ながら、安易に生半可なフェアリーを使おうものなら、どく技に瞬殺されるのは目に見えている(マリルリも例外ではない)。
そしていざ始まってみると、最強ゲッコウガの技構成は「ダストシュート」「ハイドロポンプ」「れいとうビーム」「つじぎり」という両刀型で、準専用技の「みずしゅりけん」は不採用となった。
行動パターン
初手に特殊行動として「かげぶんしん」→「どくびし」を使用。その後も特定のターンで「かげぶんしん」を使用し、こちらを攪乱してくる。
どくタイプに抜群をつける必中技は存在しないため、対策なしでは大事な攻撃を外しかねないリスクから逃れることは実質不可能。汚いなさすが忍者きたない。
一方、「どくびし」は倒れなければまったく怖くない上、「ダストシュート」の毒付与はどくorはがね持ちかおんみつマントで防げる。
前回のエースバーンと同様にテラスタルオーブのチャージを奪う行動をしないので、テラスタルもしやすい。
ある程度ターンが経過すると、こちらのバフを打ち消してくる。
ただ、幸いなことに、かつての最強リザードン同様、こちらのバフを打ち消す特殊行動は序盤に1回行うのみである。
アシストパワーを目的としたバフ積みは一度目の特殊行動後に行うようにしよう。
また、「かげぶんしん」以外にバフ・デバフ技を使ってこないので、バフ技で防御面を強化すれば、2倍弱点くらいならある程度耐えることができる(後述のように、バフ積み「アシストパワー」戦法でのソロ討伐報告があるのも、そのためである)。ステータス強化バフがないのであれば、変化技が使えない代わりに特防を強化するとつげきチョッキがオススメである。
ただし、急所に当たりやすい「つじぎり」の関係上、物理防御を固めても大ダメージを受けることがあるため要注意である。このため、急所に当たって事故死してしまうことを防ぐために、何かしらの回復手段も用意しておく必要がある。
そして、定期的に「ハイドロポンプ」を撃つターンがあるため、ちょすいまたはよびみずの特性持ちのポケモンなら、無力化して回復または特攻上昇するメリットが得られる。
ただし、バフ消しの特殊行動が発生したターンでは特性が無効化されるので、そのターンは回復に徹しよう。
「かげぶんしん」対策は弱点を突けなくてもいいので必中技を使うか、「つめとぎ」や「とぐろをまく」などで自分の命中率を上げるか、はたまた「クリアスモッグ」や「くろいきり」で打ち消すという方法が挙げられる。
ただし、くろいきりは味方のバフも消してしまうため、使うのであれば最初のターンに使うことをオススメする。クリアスモッグも敵にかけたデバフも消してしまう危険性があるが、相手がデバフ解除の特殊行動をしたのを見計らって使用するという方法も取れる。
どちらかといえば、味方のバフを消さない分「クリアスモッグ」の方がオススメである(「クリアスモッグ」の追加効果はバリア中でも通じる)。
よって防御・特防を強化してHPを半分以上キープすれば、ソロでも安定して討伐しやすいというのが現時点での最強のゲッコウガに有効な攻略法である。
おすすめのポケモン
アタッカー枠
- ノココッチ
とぐろをまくを覚えられ、同技の命中率上昇によりかげぶんしんの運ゲーを回避できる、今回最適性のポケモン。
「めいそう」や「こうそくいどう」など能力を上げる技を豊富に覚えられ、回復技の「はねやすめ」も完備。積み技を積み切ってから「アシストパワー」を連打するのが基本戦術となる。
両バージョンで入手できる上、南3番エリアにてどくテラスタルのノコッチを捕獲できるので入手・育成しやすいのも利点。
今作からは適当に捕まえた野生の個体も完全にカスタマイズ可能となった為、戦力として投入できる。ただ、「つじぎり」があるので出来れば特性はびびりが望ましいため、とくせいパッチが必要になる場合があるのが難点か。在庫がない場合はやや難易度が上がる。
素早さに関してはジャッジ画面で「かなりいい」以上あり素早さ下降補正の性格でなければ、こうそくいどうかびびりが2回発動することでゲッコウガに先制できるようになる(ついでにアシストパワーの威力も上げられる)。
戦術としては、バフ消しが来るまで何もせず(あるいははねやすめ連打)に待機し、凌いでからとぐろをまく→めいそうの順で交互に積んでいくのが基本。こうすることでゲッコウガが思考パターン上ダストシュートを撃たなくなり、どく状態になることを防げる。
ただしニンフィアが「ムーンフォース」で特攻を下げてしまうとめいそうをよほど積んでいない限りはダストシュートを撃ちやすいため、いる場合はやり直し推奨。
とぐろをまくを3回積めれば、アシストパワーが外れることはほぼ無くなるのでストレスフリーで周回できる。
テラスタイプに関しては、先述のどくならダストシュートを半減しどく状態にならなくなり、他の技も弱点にならないのでかなりおすすめできる。
火力重視でエスパーにするのもありだが、つじぎりの急所が怖い。対策としてずぶといB252振りの場合HPを7割以上確保できればよほど連続で当たらない限りは安定してテラスタルできるようになる。
持ち物に関しては、かいがらのすずがおすすめ。
威力を上げ切ったアシストパワーは非常に火力が高いのでかなりの量を回復できる。
上記の戦術を使えばダストシュートもほとんど撃たれないためおんみつマントは優先度が低め。仮にれいとうビームで凍った場合でもいやしのエールを使えば良い。
同じく今回最有力候補。
こちらも両バージョンで入手できるのが利点。特性も基本的にはどちらでも良い。
大まかな立ち回りはノココッチと同様で、「あまえる」で攻撃を下げた後、「とける」と「めいそう」を積んでから「アシストパワー」を連打するのが基本戦術。
ただし、そのままでは相手の回避率アップを打ち消すことができず終盤に外しまくって負けるパターンも多いため、「あまえる」の代わりに「くろいきり」を採用して開幕の「かげぶんしん」は打ち消す立ち回りも考案されている。「ねがいごと」を覚えさせておけば回復しながら粘ることも可能。
テラスタイプもみずやノーマルのままでも十分攻略可能。ノココッチと比べて素の特攻が高いため無理にエスパーにする必要はない。
総じて育成コストはノココッチよりもだいぶ安いので、金欠やアイテム不足の場合には最もおすすめできる。
前回に引き続き活躍。つじぎりがあるのでヤドランの方がおすすめできる。
ノココッチやシャワーズ同様バフ解除が来るまで何もせずに放置し、そこからエースバーンと同じように「てっぺき」×3→「わるだくみ」×3→「いけいけドンドン」の応援→「アシストパワー」連打が基本戦術となる。適宜「なまける」で回復しておこう。
ただし、AIが学習して「つじぎり」しか使ってこないことがある上に、いくら「てっぺき」で防御を固めても「つじぎり」が急所に当たれば沈んでしまう。そのため、上記のシャワーズと比べるとやや安定性には欠ける。
当然マルチで選出しようものなら弾かれても文句は言えないので注意。
なお、参考までにヤドランに「つじぎり」が急所に当たった際のダメージは、B252H4振りの場合41.5〜49.3%、防御が上がりやすい性格の場合は37.9〜45.1%になる。このためHP半分以上をキープすると安定する(「なまける」や「いやしのエール」などの回復手段は必須だが)。
毎度お馴染み。
全ての技を等倍に抑えられる。
等倍ではあるが、特性「でんきにかえる」からの「パラボラチャージ」により安定した攻略が可能。
「ひやみず」や「アシッドボム」、「どろかけ」、「かいでんぱ」、「あまごい」とデバフ技も豊富である。
持ち物はとつげきチョッキで特防を上げておきたい。
だが相手のかげぶんしんを対策できる技がないためソロではなかなか厳しい。安定攻略にはマルチで味方に回避率をリセットしてもらう必要があるため、上記2匹と比べると優先度は低め。
特性よびみずでハイドロポンプを無効化でき、ダストシュートも半減できる。
バフ消しは序盤の1回だけであるため、よびみずを無効にされてもハイドロポンプが痛手になることは少ない。「じこさいせい」で回復もできる。
「たくわえる」や「とける」で防御を固め、「のろい」で攻撃を上げてじしんを連打。
「クリアスモッグ」を覚えるため、ノココッチ同様運ゲーを回避可能。
「ひやみず」や「どろかけ」でデバフもかけられるため、アタッカーサポーター両面で優秀である。
西の姿と東の姿で色分けされているので、一方をソロ用、もう一方をマルチのサポート用に育てると、いざというときに判別しやすいのも利点。
鋼なのでダストシュートを無効化し、つじぎりやれいとうビームも半減できる。
ハイドロポンプもHD振りにすれば2発持ち堪えることができる。
バークアウトで特攻を下げたのちに「つるぎのまい」を3回積み、必中技の「ドゲザン」を連打していくのが基本戦術。
積み技を使う回数が少ないため、相対的に急所運ゲーも大きく抑えることができる。
テラスタイプも鋼で問題ない。火力重視で悪にすると各技に対する耐性が失われるため安定感が落ちる。
サポート枠
耐久面における種族値が高いことに加え、とけるやたくわえる、または「ほおばる」のような耐久バフを覚える。
アシッドボムに加えてクリアスモッグも覚えられるのでサポーターとして活躍できる。
残りの枠は「てだすけ」などを入れるといいだろう。欠点としては実用的な回復手段が「のみこむ」しかないのが少し辛いか(しかも、のみこむはたくわえるで上昇したステータスが戻ってしまう)。
またマルノーム系統はバイオレット版限定ポケモンであるため、スカーレット版をプレイしているプレイヤーにはやや敷居が高いのが難点。
いかくやひやみずで攻撃デバフ、アシッドボムで耐久デバフが可能で、味方に「つぼをつく」を使うことでアシストパワーの威力を上げることができる。
たまにそのポケモンが使う積み技と上げる能力が被り「もう上がらない!」で1ターン無駄にすることがあるのはご愛嬌。
回復手段には乏しいが、「ちいさくなる」でこちらからも運ゲーを仕掛けることができる。
味方が積み技を積み切ったら応援連打が基本になるか。
アシッドボムやひやみずの両方を揃え、じこさいせいで粘れるので、安心してサポートを行える。
ドオーについては「れいとうビーム」の導入で非推奨と思われていたが、HDベースにした上で、「ドわすれ」や「たくわえる」などで強化していけば、HPの高さも相まって「れいとうビーム」に数発は耐えられることが判明している(「じこさいせい」も覚えるので、回復手段もある)。テラスタルでどくタイプになれば弱点では無くなるのでより安定する。
鋼複合なのでフェアリータイプなのにどくびしやダストシュートが効かない上に、こおり・あく技に耐性があるため、唯一の脅威はハイドロポンプのみという高耐性が魅力。しかも特防の種族値が高い。
うそなきやはいよるいちげきなどのデバフ技、や両壁、てだすけなどのサポート技も充実している。
おすすめのテラスタルも鋼一択。フェアリー側はせっかくのどく耐性を消してしまうため非推奨。欠点としては回復手段に乏しいことか(「ドレインキッス」もどく相手では回復量に期待できない)。
非推奨のポケモン
こおり技が紛れ込んでいるため、今回もコライドン・ミライドンを始めとしたドラゴン全般は足手まといにしかならないので注意。
お馴染み野良レイドの嫌われ者である四災も非推奨で、唯一パオジアンだけが弱点を突かれないが、メイン火力になれず、特性わざわいのつるぎのせいで「つじぎり」と「ダストシュート」に沈みやすいので、やはりおすすめしにくい。
一応、「くろいきり」で相手の回避力とこちらの防御力をリセットすることができるのだが、それならばパオジアンでなくても「くろいきり」が使える別のポケモンを出せば済む話である。
上述にもあるが、鋼複合でないフェアリーはどく技で押されるため、もちろん非推奨。
当然、今回の報酬である最強のゲッコウガ自身も、そのままでは活躍できない。
報酬
初回のみどくテラスタイプのゲッコウガを入手可能の他、とくせいパッチ1つとわざマシン091「どくびし」を確定入手。
個体値は6V確定、特性はへんげんじざいで、性格はなまいき(とくぼう上昇、すばやさ下降)固定。残念ながら今回はそのままではガチの戦闘に向いているとは言い難い性格となっており、どうしても実戦で使いたい場合は、ミントによる補正が必要となる。
そして、最強のゲッコウガにはリボン「さいきょうのあかし」を所持している。
また、クリアの度にインドメタシンを数個ドロップする。
ピックアップレイドについて
最強レイドの配信時には、同時に何かしらのポケモンがピックアップされ、レイドの出現率が上がるのがお約束となっているが、今回公式が同時配信したイベントレイドはドータクンとルカリオ。
普段からそこそこの確率でレイドが出現するドータクンはともかく、ルカリオは普段レイドには一切登場しないため、事実上のイベント限定のレイドとなっている。
また、ルカリオ系統のドロップアイテムである「リオルのけ」はわざマシンの「インファイト」作成に必要な素材であり、一方のドータクン系統のドロップアイテムである「ドーミラーのかけら」もカルボウをグレンアルマへ進化させるのに必要な「イワイノヨロイ」の交換アイテムであるため、ルカリオやドータクンそのものに用はなくとも、素材目当てに周回するのもありだろう。
一方で、ゲッコウガへの対策として有用かと言われると微妙なところ。
言わずもがなドータクンはエスパー複合であるがゆえに「つじぎり」が怖い上に、ルカリオも火力の面はともかく、相手の技をすべて等倍以下に抑え込めるとはいえ肝心の耐久面に難があるためおすすめしにくいのだ。
ただ、ルカリオに関しては、相手の「ハイドロポンプ」の威力を削ぐことのできる「にほんばれ」、回復技である「いのちのしずく」「いやしのはどう」といったサポート技を覚えられるので、あくまでサポートに特化して行動するのであればそこそこ有用という声も聞かれる。難点である耐久面もHD特化すればある程度はカバーが可能。
メタ的に、「はがね持ちがおすすめ」という公式からのメッセージである可能性もあり、事実ゲッコウガの技にはがねの弱点を突けるものはなく、「ダストシュート」を無効化できる。
まったくの余談だが、ゲッコウガとルカリオには
- どちらもスマブラにファイターとして参戦している。
- 『ポケモンユナイト』にも揃ってプレイアブル参戦
- アニメ版で主人公:サトシのエースとして活躍
- 2020年に行われた人気投票「ポケモン・オブ・ザ・イヤー」でワンツーフィニッシュを飾る(ゲッコウガが1位、ルカリオが2位)
といった具合に色々と接点が多い。
あえてルカリオがピックアップ対象として抜擢されたのは、こうした事情もあったのかもしれない。
一方のドータクンは一見何の関係が無いように見えるが、両者雨に関係している(ゲッコウガは蛙→雨の連想、ドータクンは別世界から雨を呼び寄せ降らせる能力を持つ)、神通力を操ることが出来るという共通点がある。
余談
実は、ゲッコウガ参戦の伏線自体は張られており、ネモの自宅にゲッコウガを描いたと思われる抽象画「しのび しのぶ」が飾られている。
テラスタイプがどく、忍者モチーフのポケモンということもあり、プレイヤーの間では、スター団のボスの1人であるシュウメイにこれ以上ないくらいぴったりのポケモンという意見が多い。
ただ、スター団は諸事情によりポケモンのテラスタル化に必要なテラスタルオーブが使えないため、仮にシュウメイがこのゲッコウガを手に入れることができたとしても、残念ながらどくポケモンとしての運用は難しいのではないかと思われる…。
そして、ゲッコウガを手に入れたプレイヤーの中には早速シュウメイの元に赴いてゲッコウガを見せびらかしてきたという者も。果たしてシュウメイの心境やいかに。
また、今回のゲッコウガの内定に伴い、カロス時代のサトシの旅パを『SV』で再現することが可能となった。
なお2023年の5月にポケモンホームとの連動が解禁され、特性がきずなへんげのゲッコウガを『SV』に連れてこれるようになったが……詳細はサトシゲッコウガの記事を参照。