ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

概要

日本を代表するアクションスターである名優・千葉真一が、週刊誌『週刊女性』のニュースサイト版である『週刊女性PRIME』において語った言葉である。


詳細

2021年7月23日における週刊女性PRIMEにおいて、千葉氏は実写映画版・るろうに剣心の第4作『最終章 The Final』に出演した長男の新田真剣佑について語っており、彼は息子の演技について、


「日本であんなに動ける役者はいないと思った。いい動きだった。あれならお金を取れる」

「自分なりに考えて勉強してるんだなと伝わってきましたね」

「今の真剣佑の動きにはついていけない。初めて、『俺を越えたな』と思える役者が出てきた」


と高く評価し、自身の子供たちの成長を喜んでいた。

しかし、その一方で現在の日本映画界に対しては、強い危機感を覚えていることを話し、るろうに剣心についても息子のアクション演技は評価しつつも、内容自体は「ゲームの世界にしか見えなかった」と苦笑いで語っており、


「日本の時代劇が連綿と受け継いできた殺陣の力強さや美しさ、侍の魂が感じられるような所作があまりに少ない」

「たしかに動きは派手かもしれないが、重さやリアルさが足りないんです」


と辛口の厳しい評価を下している。

日本を代表するアクション俳優の養成機関『JAC(ジャパン・アクション・クラブ)』の創設者であり、数々のアクション俳優とスタントマンを育て上げ、自身のアクションへのこだわりを次世代にも繋いできた千葉氏だからこそ解ることだと言える。


同時に本作はもちろん昨今の日本映画全体に言えることとして「脚本が少ない」と感じているとのことで、


「脚本は、映画の心臓部。アメリカは脚本にお金も時間もかけますが、日本はそうではない」


と昔の日本映画や海外映画と比べ、昨今の日本映画は脚本作りが酷く杜撰であることを指摘している。

そうした点を踏まえ、彼は世界を知るからこそ「日本映画がハリウッドを超えること」を夢見ていた面もあり、


「日本映画をハリウッドで作らなければいけないと思います」

「そして、日本では時代劇を復活させなければいけない

「毎日がディスカバリー。それを求めて今も生きていますね。何か新しいことはないかなって、そう思いながら生きていますよね」


とここで本記事の言葉を口にしている。

昨今の日本では時代劇が放送されなくなって久しく、製作技術などの伝統的な日本文化が失われることを危惧する声も多くある。

それに呼応するかのように、近年では上述した実写版るろうに剣心をはじめ、人気を得る時代劇作品が見られるようになり、アニメ映画『鬼滅の刃 無限列車編』は日本の映画史を塗り変え、社会現象になるほどの大ヒットを記録している。


このコメントの直後、千葉氏はワクチン接種を拒んでいたことから新型コロナウイルスに感染し、病院で治療を受けるも82歳と高齢だったこともあり肺炎を併発、一度は回復の兆しを見せるも容体が急変して意識を失いそのまま息を引き取り、世界中のファンや関係者たちからその存在を惜しまれ哀悼の意を送られた。


彼の遺言とも言えそうなこの言葉は、時代劇の危機を救うための一石を投じたものとなるかもしれない。


逸話

コメントの中で、千葉氏はそのリアルなアクションに対する並々ならないこだわりについても語っている。


「殺陣(たて)師とアクション・ディレクターは違うんですね。殺陣師というのは、殺陣を作って、動き方をレクチャーする人」

「いっぽう、アクション・ディレクターというのは、脚本の役どころの立場や力量を考慮し、実際にどの程度の動きならリアリティーがあるかを見極め、殺陣師と役者の間に入る人です」

「例えば、『下っ端の同心だったらそんな殺陣は不自然だよね』という具合に、キャラクターや物語の前後の文脈を加味しながらアクションを提案する」

「ハリウッドのアクションというのは、こういったことが徹底されているんですね」


ここでは殺陣に関するこだわりを語り、その後は弟子の一人である志穂美悦子との撮影において、リアルさの追求のために竹光ではなく本物の真剣を用いた逸話を語り、


「竹光で同じことをすると、きれいにさばくことができるんだけど、本身でやると、さすがの悦子も恐怖心から受けるのがやっとなわけです」

「受け止める際に、自然に首が動いてしまう。でも、それがリアルなんです」

「この違いがわかっているかどうかなんですよ、演技というのは」


というように無意識にでてしまう微細な動きまで再現するほどにリアルアクションへのこだわりを語っている。


上述した詳細でも、彼は昨今の日本映画のアクションのリアルさの欠如について語っており、実際に日本刀は剣の中でも軽量な方だが、それでもやはり鉄の塊であるため重さがある。

また、本来の刀は二、三度相手を斬れば血で刃が駄目になって斬れなくなってしまう。

昔の時代劇俳優は、刀を扱ったシーンの際にその重さを再現するように扱ったり、斬れ味の劣化に伴って血を拭き取ったり刀を替えるなど、繊細な演技に長けた面があり、『るろうに剣心』では(コンプライアンス故に安全性が重視されていたとはいえ)そうした部分が足りなかったのかもしれない。


関連タグ

千葉真一 俳優

アクション 時代劇

名言


外部リンク

千葉真一、長男・新田真剣佑が出演する『るろうに剣心』を見て「俺を越えたな」 - 週刊女性PRIME:2021年7月23日

関連記事

親記事

千葉真一 ちばしんいち

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 135

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました