元静岡県知事の石川嘉延に「富国有徳」との県のスローガンを提案するなどブレーンとして活動した。意外なことに最初は知事になる気は無く、立候補の可能性を否定していた。長年前知事に教授時代から関わっていたことにより、二転三転しつつ、地元の京都府ではなく静岡県で最終的に民主党、社会民主党、国民新党の推薦で同選挙への立候補を表明した。(当初は自民党も推薦していたが離脱)

愛知県の大村秀章と伏せて誹謗中傷ヘイトに強い知事として有名であるが、大村は中央新幹線の工事を許可しない件で他の沿線の知事同様に良い感情を持っているとは言えない。県庁所在地の市長と仲が悪いのも似ている。(静岡の方は現在は異なる)

また大村も辞職を求められる事件にあっているが両者とも本人達が必ずしも悪いとは言いがたい。そして選挙に強い。

県議会では｢ふじのくに県民クラブ｣に支持されている。

2009年7月7日、静岡県選挙管理委員会の告示を経て、静岡県知事に就任。そこから4期(4期目は途中で辞任。)最初の当選では約1万票差であったが、それ以降の三期はいずれも大差で当選している。

2024年5月9日、知事を退任し記者会見をし県庁を後にした。

失言で有名だが、その分議案の穴を指摘するのにも優れている。

政策

静岡空港

前知事の石川嘉延から引き続き。空港駅案も前知事の発案で川勝自身はそこまでこだわっておらず、JR東海が空港駅を造る事と引き換えに中央新幹線を許可すると誤解されがちだがそんなことはない。

しかし山梨県知事の長崎幸太郎は空港駅を造る案を出すと川勝は好意的に受けとった。

中央新幹線

リニア中央新幹線の工事を巡って、大井川の水量減少対策が示されていないとして、着工の許可を認めなかった。これもよく誤解されがちだが、川勝自身は反対も妨害もしていない。

その上で工期の遅れやトラブル、開業が延期したのもだいたいこいつのせい並や果てに全ての元凶言わんばかりに川勝が悪いように誘導されていてニュースサイトは事実とデマが入り混じってカオス状態。特にヤフコメ欄は川勝が過激に批判されているととても盛り上がる。リニアの進捗やトラブルを知りたい際は一度川勝や静岡から離れてリニア沿線各地の情報を集める事をオススメする。

中韓外交

2010年1月の中国訪問に際し、前知事石川に同行。川勝と石川の両名が副主席の習近平らと会談することになった。

2013年4月30日、韓国・忠清南道と友好協定を締結した。

2014年3月22日、同年6月の朝鮮通信使を顕彰する記念式典に韓国の朴槿恵大統領の出席を要請する招待状を送付していたことが明らかとなり、県内外から電子メールや電話など180件の苦情が寄せられた。

以上の事からリニア妨害は中国から陰謀説を信じる人が一定数いるが、これは誹謗中傷に該当するので注意。

富国有徳

富国有徳論を自著で唱えている。また同書においてこの考え方はSDGsの考えと合致するとも述べている。

色々あるが主に注目を集めているものをあげている。

炎上・トラブル

発言は悪意のある切り取り繋ぎ合わせも存在するので注意。

リニア関連

リニアの遅れは神奈川県のせい

神奈川県の用地取得が進んでいないことを受けての発言。

山梨県の水は静岡県の水

過去ジャイアニズムとされて炎上した発言であるが、実際は山梨と静岡の水源が繋がっていることへの危惧の発言で、その後｢山梨の水静岡の水｣発言はしないとしている。ボーリング調査妨害と誤解されているが、現静岡市長の難波喬司は県境まで水平ボーリング調査してもよい説を唱え、川勝は県境300m地点まで許可し、実際はマシンの故障で300ｍまで達して無いので妨害してない。

その他

コシヒカリ発言

2021年10月23日、参議院静岡県選挙区補欠選挙に出馬した山﨑真之輔（浜松市中区出身）への応援演説を浜松市で行った際、対抗候補の若林洋平が前御殿場市長であることから、御殿場市と浜松市とを比較して下記の発言をした。

｢こちら、食材の数でも439ある静岡県の食材のうち3分の2以上がここにある。あちらはコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている。｣⇒演説全文アーカイブ

その後「御殿場に対して何か批判めいたことを言ったというようにお受け取りになったのは、それは誤解であるということを明確に申し上げる」と主張し謝罪はしなかった。このため、苦情が殺到するなど炎上。ただ御殿場産コシヒカリが注目を集めた。

ヤクザ・ゴロツキ発言

｢県議会にはヤクザもいる、ゴロツキもいる。そういうゴロツキと一線を画してバンバンやってほしい。｣など、自民党県議団に質問され後に謝罪している。

中山真珠問題

先述の｢ふじのくに県民クラブ｣の支持を受けて、川勝の不信任案が否決されたその後、メンバーの中山真珠元県議が無免許で事故を起こし、県議会や県内外で辞職の声があがる中、川勝は「きわめて残念」としながらも、「中山県議は志の高い方。非常に苦労されて今の仕事をされていると承知している」と県議を続ける事を容認するような擁護をし、｢自身の不信任案に反対票を入れた議員だから庇うよね。｣などと炎上する。

きれいに見えない

｢めちゃくちゃ顔のきれいな子はあまり賢いことを言わないとですね、なんとなく、もうきれいになる。(略｣　知事選中の集会で、静岡文化芸術大の学長時代のエピソードを言い、発言から半年後に女性蔑視だと批判される。

2022年の漢字は｢水｣

リニア問題への対応や台風15号の被害を例に挙げ、その後｢送迎バス児童置き去り事件｣と絡め、「牧之原市の幼稚園で、いたいけな子どもさんが熱気の中である意味水分を全部、体内から吸収されてお亡くなりになった、それもある意味で…広い意味で『水』と関係していると思う」と言い。不謹慎だと批判される。

台風15号

2022年9月23日から24日にかけて台風15号の影響で静岡県が記録的な豪雨被害に見舞われた際、県による自衛隊の災害派遣の要請が遅かったとの批判が起きた、原因の一つとして、県と静岡市の連携不足や首長の不仲が取り沙汰された。当時の前静岡市長の田辺信宏は｢知事の電話番号を知らない｣と言い川勝に責任を押し付け、川勝が｢市からの要請を待っていた｣と返す。

その後、知事に連絡できなくともなんとでもなっただろうと市民から猛反発が田辺に向かい、前静岡市長が任期満了で引退する原因になった事件である。川勝も炎上しているがこの田辺という人物も全国紙に載らないだけで炎上やトラブルを負けじと起こしている。

職業差別

2024年4月2日、静岡県庁で新規採用職員向けの訓示を行った際、｢実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね｣と語り、物議を醸すだろうと危惧をし、読売新聞はそれを報じた。他メディアも職業差別だと批判し、4日までは1400件以上の苦情が県庁に殺到した。

川勝は読売新聞に悪意の切り取りをされたとしているが、6月の議会を以って辞職を明らかにした。(実際には4月で辞職し、5月に静岡知事選挙である)