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概要

CV:新井良平


月が導く異世界道中』の登場人物。作中世界では「トモキ・イワハシ」の名を名乗っている。

本来、勇者として選ばれたはずであった主人公《深澄真》の代理勇者の一人として女神によって召喚され、グリトニア帝国の勇者として活躍する事になる。


曰く「傀儡を作る帝国の勇者」。

召喚の際、女神からは強力な魔力、男女問わず人を虜にする「魅了」のスキルを持った魔眼、強力だがそれぞれ適性が必要な魔法武器をなんでも扱える力、「月夜」という限定的な状況のみにおいて不死性を自分に付与する能力、空を飛び疲れを癒す事の出来る銀靴(ぎんか)を与えられている。

また、元々はやや小柄で細身の女性に見舞う美貌をした美少年で、召喚される際に女神に頼み、美形ながら男らしい姿に変えてもらっているが、現在の容姿は銀髪にオッドアイと、いかにも中二病設定丸出しな外見となっており、元の世界の日本人とは程遠い物となっている。


人物

元の世界では、引き籠りとなっていた中学3年生。15歳。雑誌のモデルをやっていた程の美少年で、成績面に関しても努力せず中の上を維持出来た等、それなりに優れた才能の持ち主であった。

しかし、当の本人に自らの才能に対する自覚は全く無く、真面目に努力すればちゃんと出来るにも拘らず面倒臭いのを理由にやろうとしない等、精神的に幼くヘタレな面が目立っており、またかなりの世間知らずでもある。

加えて女性にモテる事をやっかんだ男子生徒達に目を付けられ、数少ない友人の男子とも、自らの不用意な行動が原因で仲違いになってしまっており、それが原因で引き篭もりとなっていた。


作中世界に召喚後は、グリトニア帝国の勇者として戦う事になるも、智樹自身の精神面は、「引きこもりの中二病中学生」のままでしかない為、国の存亡の掛かった異世界での魔族との戦いも殆どゲーム感覚で行っている幼稚ぶりを露呈させている。

自分の頭で考えようとはせず、母を救ってくれなかったのを機に女神を憎む様になったグリトニアの皇女リリに言われるがまま動いている。

それどころか、寿命を削るのと引き換えに自身の身体を強化する薬品を混入させた食事を提供され続けている等、自身が女神に復讐する為の道具として利用されている事実には全く気付かないまま、魅了の能力で自らの敵を殲滅する傀儡に変貌させている。

当然、勇者としての使命感や責任感等は皆無であり、自らの命を張って戦う覚悟においては微塵も持ち合わせていないその本質は意気地無しそのものである為、「月夜」という限定下ながら決して死ぬ事の無い折角の「不死身」体質が死に設定も同然となっている。


召喚される前までは気弱ながらも最低限の良識を持ち合わせていたのだが、いじめに近い仕打ちを受けて引きこもりになっていた反動からか、ステラ要塞攻略戦の時期には、常に自分が上にいない時が済まない俺様敵気質な性質となっており、同じく女神に召喚された音無響に対しては、会食で「無礼講」と称しながらレベルの差を理由にいきなりマウントを取ろうとするだけでなく、レベルが上である以上「さん」付けで呼ぶよう要求するという傍若無人ぶりを見せており、心底呆れていた彼女からは内心「『無礼講』ではなく『無礼祭』」と皮肉られてしまっている。

だが、そんな自己中丸出しぶりに反し、並外れたレベルや最高の装備、優秀なメンバーを備えていながらも、自らが「勇者」として周囲から称賛される事しか頭に無い為に、戦闘では基本的に自分が傷付く事の無い遠距離からの攻撃しか行わず、ちょっとでも不利になれば怯えて戦意を無くす情けなさを晒している。

リミア王国との共同戦線の戦いでは、戦況は不利であってもパーティーメンバーも全く戦意を失っておらず、響のパーティーとも共闘しているという状況であったにもかかわらず、「リリの身に危険を感じたから」と言い訳をして勝手にパーティーメンバーを連れて戦線離脱してしまったのだから、ダメさ加減が伺われる。


人間関係の構築に関しては魅了の能力を用いた洗脳でしか行おうとせず、特に女性に関しては自身の性欲を満たす為の対象としか見なしていない節さえもあるが、召喚されたばかりの際、最初に魅了した騎士ギネビア錬金術師ユキナツドラゴンサマナーモーラの三人こそ、自分の意志に関係無く魅了で落としてしまった自責もあってか比較的良好な関係を築いている。

しかし、それ以降自らの意志で魅了によって落とした女性達の事は「自分が完璧な勇者になれば些細な問題にしかならない」という正に身勝手極まりない居直りからハーレムとして囲っており、自分の欲望の捌け口に利用するだけでなく、「特定の男達から協力を得る為の道具」としてあてがったりする等、勇者でありながらもはや女神に与えられた勇者の力と所属する国家で得た国家権力、そして肉欲に溺れきった結果、完全に性根が腐ってしまうまでに至っている。

魅了によって人から好かれる事に慣れきってしまった反動なのか、少しでも自分を否定・批判する者は絶対に許さず、逆上して即座に殺しに掛かろうとするヒステリック振りを見せる等、同じ日本人であった真や響が少なからず残している人としての最低限の道徳観念も失ってしまっている。


上記の有様の為、内心では魔族だけでなく女神への復讐も望んでいたリリ皇女からも、元から自身の甘ったれな考えを嫌悪されていた。

自身の能力に関しても、ほぼ最初から把握されて魅了された振りをされているだけで、内心「女神のくれた玩具」、「卑怯で臆病な勇者」、「」と完全に軽蔑されており、「自分の元へつなぎとめる為だけの手段」として肉体関係を持っている。

異世界から召喚された響・真の存在を知ってからは乗り換える事も検討されていたのだが、直接対面した事で強固な信念を持つこの二人が絶対に自分の言いなりにならないとリリが確信した結果、自身の方が最も扱いやすく、最良の手駒と認識させるに至っている。

なお、帝国は亡き科学者の研究成果により皇族は『魅了の無力化』できる処置を施してあるが、智樹のリリに対する依存心が強まっていく事で彼女への「魅了」による強制力は強まる一方となっている為、対策を施してもいずれは完全に「魅了」に溺れてしまう可能性が出ているのだが、それも「その時が来るまでに何もかも手遅れにしてしまえば良い」という結論に至っている。


自身の「魅了」に掛からなかった真の従者である巴やリミア王国の勇者の響、そのパーティに加わったローレルの巫女・チヤからの印象も非常に悪い。

特に巴からは、初対面で魔眼の効果を見抜かれた上で「気持ち悪い視線」、「仮にも勇者が下らん眼に頼った人形遊びなど、あまり良い趣味とは言えんな」と指摘されている。また、魔眼に頼らなければ眼を合わせる事も出来ない矮小さに加え、魔力は若である真どころか今の自分にも及ばず、身のこなしはライムやトアにも劣っていた事実から、「与えられた力と権力に溺れ、己の欲しか見えておらず、期待外れもいいとこじゃ」と完全に呆れられていた。更に直後、自らの魔眼の支配から解放されたライムの言葉に逆上して、彼に瀕死の重傷を負わせた結果、「救いようの無い屑」とまで唾棄されている。

上位竜のルトからも、「英雄である自分に酔っていて、それを守る為に自分も含めて容易く犠牲を払うから、長生きは出来ない」と酷評されている(逆に響の方は、「やがてヒューマンの王となり、行く末によっては種族を越えた王国も作り兼ねない」と高評価されている)。

後に対面する事になる真からも、勇者とは程遠い暴君同然な横暴さに加えて、かつてドラゴンであった美女である巴を「最高ランクのレアキャラ」と評して邪な劣情を抱き身体を狙っている事実等から、もはや女神かそれ以上の嫌悪感しか抱かれなくなり、主義主張は相容れなくとも勇者としての使命を全うすべく邁進している響とは、評価が雲泥の差になっている。

またその後の響の調査によって「既に帝国の多数の女性貴族達が魅了で落とされた上で寝取られてしまった上に、その中には妊娠してしまった者も数知れず」という事実も判明しており、彼女からは「女として許せない存在」と完全に嫌悪の対象となり、今後の彼女との協力関係はもはや絶望的となった。


後にその魅了の能力は、魅了された相手から更に別の標的が『智樹魅了香水』によって魅了されるという、ネズミ算式に増えていく物へと強化されてしまい、その脅威は麻薬的な『女神の呪術』そのものに近く、暴走に拍車がかかっている。

仮に魅了が解けたとしても魅了された者は魅了されていた時の行動を覚えている為、取り返しの付かない行動をした者は、精神的に耐えられず次々と自害するケースが多い。

真率いる亜空陣営や他各国の対策は実質『魅了の治療』が精一杯で、帝国そのものよりも魅了能力を最も警戒されている。

この為、他者の尊厳を平然と奪い欲望のままに行動する智樹の存在は魔王以上の脅威となっており、「世界を救う勇者どころ」か「世界に破滅しかもたらさない災厄」としての印象が強くなっている。


劇中の様相

自分の思い通りにならない学園生活から引きこもりになっていた所を女神によって「勇者」に選抜され、「魅了」を始めとする様々な力を与えられた上で異世界のグリトニア帝国へと召喚される。

その能力と甘ったれな本質を直ぐに見抜かれたリリ皇女によって、聞こえの良い言葉に乗せられるまま彼女と肉体関係を持ち、ギネビア、ユキナツ、モーラの三人も「魅了」の力で無自覚なまま堕としていき、パーティーを結成。その後もリリに唆されるまま、勇者である自身の能力を強化させていき、「魅了」によって誰もが自身に対し好意的に接し諫めようとしなかった結果、元の性格から掛け離れる形でどんどん増長していく。


しかしその後、リミア王国に召喚された響のパーティーと同盟を組む形でステラ要塞の奪還作戦に挑むのだが、その時にはもはや取り返しのつかないレベルと言える形で傲慢な人格を形成しており、同じ勇者であるはずの響に対して、レベルが上というだけでマウントをとる態度を見せている。

当然、響のパーティとはまともに連携を取ろうとせず、スタンドプレーに走る形で魔将のイオに仕掛けるという同盟を組んだ意味の無い行動に走るが、女神の『加護』の対策をずっと考案してきた魔族側が開発した『加護の無効化』の能力によって加護を失った結果、死への恐怖からあっさりと撤退。響のパーティーや自軍の兵士達も見捨ててリリの元へ逃げ帰った結果、響のパーティーではナバールが自爆特攻によって戦死してしまう事態となった。

帰還後、リリから優しく慰めの言葉を受けた事で、今後は加護に頼らず強くなると宣言するも、全く信用ならない口約束でしか無かった為か、内心彼女からは愛想を尽かされつつあった。


その後、真と識の二人がロッツガルドへと向かっている中、リリやモーラと共に新たに立ち寄った場所で偶然にも真の従者である巴やライムと遭遇。巴に興味を持ち、「魅了」して手に入れようとするが、彼女にはすぐ様「魅了」の能力を見破られ拒絶されてしまい、内心魔力では真や契約する前の自身以下、身のこなしはライムやトアにも劣るとまで酷評される。そして彼女の威圧によって「魅了」から正気を取り戻したライムに「こんな奴」呼ばわりされた結果、逆上して彼に神槍で重傷を負わせるも、それに怒った巴によって「救いようの無い屑」とまで唾棄される。

その後、巴とライムには幻術によって逃げられてしまう(正確には「見逃される」)も、巴と彼女の持つ刀への執着を見せ、特に巴の事は「最高ランクのレアキャラ」と評する等、「玩具を欲しがる子供」と変わらない様子を見せていた。


ロッツガルドでの変異体騒動後、グリトニア帝国の本国から呼ばれていたライドウ(真)と遂に対面する事になるのだが、彼がヒューマンに相応しない顔をしていた事からすぐに彼がこの世界の住人では無いと看破する。

そして、必要最低限の人間のみを残して部屋を退出させた後、響との対面時以上に傲慢さや横柄さを全開にした態度を真に見せ、あまりの酷さから彼を絶句させている。極めつけは「巴をくれよ」と恥ずかしげもなく自身の要求を突き付け、それに対し自身の見繕った女性達を引き渡すと言い出すが、もはや「人間のクズ」と言っても差し支えない傍若無人ぶりに、余計ないざこざを起こしたくなかった真の堪忍袋の緒が切れる形で拒絶される。それが気に食わなかった事で真を威圧しようとするも、逆に挑発的な言葉をぶつけられた事で見繕った女達に刃物で脅させようとした結果、彼の正当防衛を成立させてしまう事態となる。

本気を出した真によって容赦なく攻撃される中、自らの反撃は全く通用せず、もはや女神と同類とみなされるも同然で、死なない様に手加減されつつも半殺しになるまでぶちのめされる。去り際に、彼から治癒の処置は施された後、「二度と巴を…いや、クズノハの全てを欲するな。事故だろうと故意だろうと、次は許さない」と釘刺される顛末となった。

その後、徹底的にぶちのめされたショックから、異世界に召喚される以前に戻ったかの様に引き籠り状態に戻ってしまうが、尚も巴への執着を捨てようとしなかった結果、形振り構わない形で力を得ようとリリに懇願。結果的に真への完膚無きまでの敗北が、更なる暴走の拍車を掛ける事になった。


関連タグ

月が導く異世界道中 人間のクズ 俺様 卑劣漢 悪徳勇者

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