「その為に手に入れた卍解(ちから)だ!」
概要
彼の斬魄刀・斬月が卍型の鍔に柄頭に鎖の付いた漆黒の刀身に変化する。大きさは一般的な卍解に比べ非常に小型であるが、卍解としての戦力の全てをその小さな形に凝縮することで卍解最大戦力での超速戦闘を可能にしている。
同様に卍解の大きさや攻撃範囲などが始解よりも小さくなる斬魄刀は、山本元柳斎重國の『残火の太刀』や兵主部一兵衛の『しら筆一文字』、阿散井恋次の『双王蛇尾丸』のみ。(ただし、残火の太刀は長時間卍解を発動し続けると尸魂界全土が異常乾燥に見舞われる)
卍解時は一護の死覇装も変化するが、実はこの死覇装も天鎖斬月という卍解の一部であり、彼の霊圧のゲージの様な役割を果たしている。そのため、敵の攻撃によるダメージなどで一護自身の霊圧が減ると損傷するが、回復すると死覇装もそれに沿って再生する。
初披露は尸魂界篇の朽木白哉戦。一護は当初はスピードと剣術しか使っていなかったが、同戦で白一護が月牙を使ってからは月牙を使うようになった(本格的に使い出したのは破面篇のグリムジョー戦以降)。
白一護が天鎖斬月を投げるのを見ても、完全虚化一護がそれをやっても、それでも全く使わなかったが、最終章・千年血戦篇のユーハバッハ戦でその戦法も初使用した。
死神代行消失篇
一護が新たに死神の力を取り戻した際の卍解。
死覇装にX字の装飾が三つ付属し、X字をあしらった篭手が追加された。
刀は柄頭の鎖が伸びており、鍔の卍も鋭角になり刀身はより鋭利な形状へと変化した。
また、霊圧が飛躍的に上がったためか、完全虚化や最後の月牙天衝のように素手で敵の攻撃を防げるようになった。
戦闘力そのものも破面篇の完全虚化以上になった可能性があるが、描写が少ないため不明。
千年血戦篇
一護が真に死神となった際の卍解。
ユーハバッハが「恐るべき卍解」と称していたが、一度は彼の能力によって解放直後の見開きで折られてしまい、後に月島さんと井上織姫の手によって修復された。そうした経緯もあって詳細な能力は未だ不明ながら、その威力はユーハバッハを一刀のもとに斬り伏せるほど。
これまでの卍解の形態と比べ一番変化が大きく、バスターソードのような形状になり若干弓のような形にもなっている。
これは刀と鞘の関係にある二刀の斬月を一つに纏めた状態であり、この姿は鞘におさまった刀を表している。
そして、表層である鞘が砕けると以前の始解斬月を彷彿とさせる大刀が出現する、この姿こそが「真の斬月」である。
ちなみに、砕けた鞘であるが、これらは一護に体へと吸収されたようで、一護の意思次第で二刀の斬月にもできるとのこと(この点から、ユーハバッハに奪われた虚と滅却師の力は戻ってきたと思われる)。
卍解でありながら、鞘に刀身が収まっているという珍しい卍解とも言えるのかもしれない(通常は卍解した斬魄刀には鞘はない)。
具象化
CV:森久保祥太郎
天鎖斬月の具象化した姿であり、『最後の月牙天衝』を習得するために一護が卍解のまま精神世界に入ったために変化した。
斬月の時と違い、斬月のオッサンではなく漆黒のコートを纏った青年の姿をしている。
というか、斬月のオッサンと彼を足して二で割ったような姿である。
一護に最後の月牙天衝を教えることを頑なに拒み、彼から引きずり出した虚と一体化して刃を交える。
最終的に会得の鍵を見出した一護に『自分が守りたかったのは一護自身』だという思いを伝え、『最後の月牙天衝』を伝承した。
その正体は若き日のユーハバッハの化身である。
※ユーハバッハは聖別で力を奪えば奪うほど老ける性質があり、卍解に伴い一護に力を分け与えたため、若くなったという読者の考察がある。