概要
1998年7月25日、和歌山県和歌山市某所で開催された夏祭りで、住民が作ったカレーライスを食べた者が相次いで急性食中毒の症状を訴えた。カレーライスには人為的にヒ素が混入されており、死者4名、重軽傷者63名の惨事となった。
その後
女は殺人・殺人未遂・詐欺の容疑で起訴されたが、無罪を主張し審判は難航。紆余曲折の末、10年以上経った2009年に死刑が確定した。
類似の事件
名張ぶどう酒事件
三重県名張市と奈良県山添村にまたがる山間の集落で、農薬を混入したワインが振る舞われたことにより、死傷者を出した事件。戦後の混乱が尾を引いていた、高度経済成長期前の科学捜査能力が劣る時代に発生した事件であり、本事件以上に冤罪の可能性が示唆されているが、容疑者は複数回の再審の末、死刑執行が見送られたまま獄死。未解決事件となった。
給食カレー漂白剤混入事件
2022年9月15日、埼玉県ふじみ野市の水谷東小学校において、給食のカレーから異臭が確認された事件。調査の結果、カレーには人為的に塩素系漂白剤が混入させられていた。同一の給食センターから配送された他の学校や、同じ水谷東小学校の他クラスで消費されたカレーからは異臭は確認されず、内部犯による犯行として調査が行われた結果、同校に勤務する20代の女性教員が故意に漂白剤を混入させたことを自供し、逮捕された。当該教員は事なかれ主義で保護者からの評判が悪く、同年4月に前年度担当していた被害クラスの担任から外されたことに不満を抱いて犯行を行ったと供述している。