「ルークさん 逃げてェェッッッッッ‼︎」
人物
奴隷商人『グレシャム』の部下で、真面目な性格の男。出身国でのハイパーインフレによる貧困で生活が苦しい少年時代に、グレシャムに拾われ彼に付き従っており、暴走しがちな彼のお目付役でもある。後にレジャットに対抗したいルークと、贋札で儲けたいグレシャムの利害が一致し、彼と共にルーク陣営についた。元々はグレシャム側に立っていたが、ルークの戦いに感化されてグレシャムに反抗、以降はルーク達を助けるために奮闘している。
家事全般から戦闘まで何でもこなす器用さを持ち、自分に向けられた銃を分解して無力化するというとんでもない技まで持っている。外見も相まって商人の助手というより執事のような印象を受ける。上司のグレシャムに対してすら物怖じせず辛辣な発言も多いが、誰に対しても敬語を崩さない誠実な人柄で仲間からの信頼も篤い。グレシャムにとっても特別な存在らしく、ルークのために自分を裏切ったにもかかわらず、それを咎めるどころか称賛していたり、その後もお互いに離反することなく関係が続いている辺り、強固な信頼関係で結ばれていることがわかる。
元々敵だったルークの自決を阻止したり、人型の猛獣として扱われていたダウーがルークへの恋心を自覚した際には的確なアドバイスを送っており、差別や偏見などを見せることもない。作中で最も良識的でお人好しな善人でありながら、作中最も悪辣で守銭奴な奴隷商人の部下であり続けているという意味では、他の登場人物同様のクセの強さを持つともいえる。
ルークの出す金が偽札ではないかと勘づいたり、商談の立会人になったりとそこそこ頭がキレる。但し、グレシャムと比較すればまだ未熟だが、一定の知識がありつつ何でも知っているわけではないため、読者の代弁者として丁度良い立ち位置にいる。