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ナンバープレート

なんばーぷれーと

自動車に取り付けられている識別標識。ここでは主に日本のナンバープレートについて解説する。
目次 [非表示]

概要

通常は地名文字数字で成り立っており、大抵は金属製である。

どの国においても装着が義務付けられており、付けていない場合は罰金が科せられる。


自動車の種別(大型・小型・事業用等)の見分けや、車両の特定が主な用途。速度超過や犯罪に使用された場合に所有者の情報を割り出すために使用されることもある。


アメリカ合衆国カナダでは「license plate」と呼ばれるが、「number plate」はイギリス英語であり、和製英語ではない。ちなみにウィキペディア英語版の記事名は「vehicle registration plate」となっている。


日本のナンバープレート

日本においてナンバープレートの正式名称は自動車の区分によって異なり、登録車(普通車以上)では自動車登録番号標軽自動車自動二輪車(軽二輪車含む)では車両番号標原動機付自転車ミニカー、小型特殊自動車含む)では標識と呼ばれる。

通常は車体の前後に1枚ずつ装着(自動二輪や原付の場合は車体後部に1枚)し、登録車については後部のプレートに封印が施される。

地名については各運輸支局の所在する府県名、もしくは自動車登録検査事務所が所在する都市名が通常記載される。また近年ではそれ以外の都市名が記載されたご当地ナンバーも増えている。原付については発行した市区町村名が記載される。

形状とサイズ

北米などと同じく1:2(二輪車用は1:1.84)の縦横比を持つ長方形で、装着される自動車の大きさの順に3種類設定される。なお、大型車向けのプレートを設定しているのは日本だけである。

  • 大型番号票(大板) 縦220mm×横440mm 車両総重量8トン及び最大積載量5トン以上の貨物自動車、または定員30人以上の乗合自動車。
  • 中型番号票(中板) 縦165mm×横330mm 普通・小型自動車、4輪の軽自動車。
  • 小型番号票(小板) 縦125mm×横230mm 小型二輪自動車および軽二輪自動車、及び1974年以前の軽自動車。

配色

登録車と軽二輪車の自家用は白地に緑文字、事業用は緑地に白文字である。これに加えて小型二輪自動車は周囲に緑色の縁が付き、事業用は白色の縁が付く。

1975年以降登録の軽自動車は自家用は黄地に黒文字、事業用は黒字に黄文字である。

原付の標識については、50cc以下が白、51-90ccが黄、91-125ccがピンク、小型特殊自動車が緑、ミニカーが水色で、文字は主に紺色が使用される。


近年では図柄入ナンバープレートというのもあり、それを選ぶと事業用や自家用軽自動車でも白地になる。

分類番号

自動車登録番号票では地名の次に2桁もしくは3桁の数字が記載されているが、これは「分類番号」と呼ばれる。上1桁の数字により以下の区分となる。

登録車

国土交通省地方運輸局が管理する、道路運送車両法の規定による登録制度の対象となる自動車各種税は「都道府県税」(自動車税)及び「市区町村税」(大型特殊自動車の固定資産税)

1普通貨物自動車普通自動車(下記「4」の条件に該当しない車両)の内、貨物輸送に使用される車両。総重量8トン以上の車両には大板が装着される。
2普通乗合自動車普通自動車の内、乗車定員が運転手含め11人以上の車両。こちらも定員が30人以上の車両には大板が装着される。
3普通乗用車普通自動車の内、定員が10人以下の車両。所謂「3ナンバー」。かつては自動車税の高さもありステータスシンボルと見られる向きもあったが、下記の通り近年では5ナンバーとの差は少なくなっている。
4小型貨物自動車貨物自動車の内、全幅1,700mm、全長4,700mm、全高2,000mm、総排気量2,000cc(ガソリン車のみ)以内に収まる車両。
5小型乗用自動車・小型乗合自動車乗用車の内、上記4ナンバーの要件を満たした車両。所謂「5ナンバー」。近年ではコンパクトカーでも全幅が1,700mmを超える車種も増えており、5ナンバーと3ナンバーの差は曖昧なものになっている。登録件数はとても少ないが、5ナンバーサイズで定員11人以上の車も5ナンバーになる。
6小型貨物自動車かつては3輪の貨物自動車に分類されていた。
7小型乗用自動車・小型乗合自動車かつては3輪の乗用自動車に分類されていた他、番号が2桁だった時代に5ナンバーが埋まった運輸支局で発行されていたことがある。
8特種用途自動車法令に定められた特種用途に使用される車両(救急車パトカー消防車などの緊急車両、バキュームカーごみ収集車冷凍車キャンピングカーなど)。
9大型特殊自動車大型特殊自動車の内、下記「建設機械」に該当しない車両(トラクター雪上車など)。
0建設機械大型特殊自動車の内、「建設機械」に該当する車両(ホイールローダー油圧ショベルロードローラーなど)。

軽自動車

地方自治体が管理し三輪車・四輪車については検査等を軽自動車検査協会が実施するもの各種税は「市区町村税」(軽自動車税)

1自動二輪車中型(排気量126cc以上・400cc以下)と大型(401cc以上)、また検査対象外(250cc以下)と要検査(251cc以上)の区分があるが、車両番号では全て同じ区分となっている。ただし現在では、要検査の区分はナンバーが緑縁となっている。
2割当なし通常は割り当てていないが、「1」の割当が埋まってしまった一部の陸運局(陸運支局)管内で「1」と同義に使用されている。
3軽三輪自動車・主に牽引される軽自動車車両軽三輪自動車は、検査対象で、排気量660cc以下であるが、昭和51年の規格変更(550cc化)以降、新規の形式登録はない。牽引される自動車は、検査対象外で、「8」に該当しない車両。車両総重量750kg以下、牽引する自動車の運転手にはけん引免許を必要としない。
4軽四輪自動車の貨物車排気量660cc以下、定員大人4名以下でかつ最大積載量100kg以下もしくは定員大人2名以下でかつ最大積載量350kg以下。
5軽四輪自動車の乗用車排気量660cc以下、定員大人4名以下、最大積載量100kg以下。
6軽四輪自動車の貨物車分類番号3桁化以前、「4」が埋まってしまった軽自動車検査協会管轄区域内で、「4」に相当する車両に発行された。
7軽四輪自動車の貨物車分類番号3桁化以前、「5」が埋まってしまった軽自動車検査協会管轄区域内で、「5」に相当する車両に発行された。
8軽自動車の特殊用途車軽三輪・軽四輪自動車にあって、法令に定められた特種用途に使用される車両(ミニパト消防車血液輸送車などの緊急車両、バキュームカーごみ収集車冷凍車キャンピングカーなど)。
なし自動二輪車の特殊用途車自動二輪車にあって、法令に定められた特種用途に使用される車両(主に白バイ)。

「8」については、以前はミニパトと、山間部で高い悪路走破性の必要からジムニーをベース車とするもの以外は、ほとんどなかったのだが、バブル崩壊以降、景気の悪化を受けて、特に地方で多く見られるようになった。キャンピングカー(通称・軽キャンカー)については、昨今のアウトドアレジャーの高まりによりキャンピングカー自体の需要が上がったが、登録車でベース車両を貨物車とするものは毎年車検というネックがあり、貨物車・乗用車とも2年車検となっていることから、普及することになった。


日本で乗用車の普及(モータリゼーション)が本格的に始まった時期の登録車の中には、現在の軽自動車の規格内に収まってしまっている車両もある(三菱・初代コルト、ホンダN600など)が、これらの自動車は軽自動車として形式認定を受けていないため、軽自動車ととして登録する場合には、軽自動車検査協会にて試験を受けなければならず、特に排気ガス規制をクリアすることは絶望的なため、現実的ではない。


また1974年以前に登録された車両は自動二輪車と同じ小板が用いられ、種別は以下の通りとなっていた。

3もしくは33, 三輪の車両。

6もしくは66, 四輪の貨物車。

8もしくは88, 四輪の乗用車。

0もしくは00, 検査対象の特種車。


軽自動車のナンバーについてはWikipediaの記載が若干怪しい。分類番号「4」と「5」は、ナンバーが普通自動車と被らないよう、分類番号2桁時代は「47」「57」が使われていた……と書かれているのだが、少なくとも土浦軽自動車検査協会管内では「40」 「50」が使われていた。

また、軽自動車が検査対象となったのは1967年からなのだが、それ以前の時期についての言及はない。


自動車ナンバープレートに関する日本での諸事情

ナンバープレートと個人情報

近年では、テレビ新聞で個人所有の車両の写真を掲載する場合は、ナンバープレートにぼかしモザイク処理が施されることが多いが、実はナンバープレートそのものは個人情報ではない。ナンバープレートだけで所有者の名前や詳細な住所を知ることはできないからである。


実際に、1990年代初頭頃までは、メディアもナンバープレートを隠すことはあまりしなかった。この処置がとられるようになったのは、Webや携帯電話の普及の過程で、個人情報を利用した悪質な事件が相次ぎ、日本の個人情報取り扱いに対する意識が高まってきた20世紀末期頃からである。


かつてはナンバープレートの記載内容さえあれば陸運局や車検場で登録事項等証明書が発行できたが、個人情報保護法改正で現在はナンバープレートの記載内容に加えて車台番号が分からないと証明書が発行できなくなった。ぼかしやモザイク処理はその頃の名残である。


忌避番号

自動車のナンバープレートだけあって、縁起が悪いことから忌避している番号がある。特に有名なものは、先頭が「4」の番号で、日本語で「し」と読めることや、漢数字の「四」の字面が似ているなどで、「死」をイメージさせることから避けられている。特に「42-19」(死に行く)、「・・42」(死に)などは絶対的な忌避番号として、希望ナンバー制度以外では陸運局が発行することはまずない。


先頭「4」を使うこと自体が避けられてきたが、分類番号3ケタ制になる直前は、「品川」、「足立」などでナンバーに割り当てる数字がなくなってしまい、やむを得ず発行したナンバーがある。ただし、「4」の後「2」が来る番号は回避された。


もっとも、先頭「4」でも自動車のナンバーとして返って縁が担げる語呂合わせ番号も存在し、この番号は陸運局も普通に発行している。希望ナンバー制度の人気ナンバーでもある。

例:「47-71」「・471」(死なない)


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