演:和田理沙
概要
リキと共に、6億年前の世界より現れた少女。「パク」というトカゲに似た生物をペットとして付き従えている。
三浦参謀長が史料とともに語るところによれば、ドリンは人間と姿形こそ同じだが異なる存在・種族であり、超古代の人々はドリンたちを神の使いとしてとても大切にしていたが、人間とマシン獣の間で繰り広げられた戦争の過程でドリンたちも次々に殺されていったという。
この戦争は最終的に人間側の勝利に終わるも、後の世にマシン獣が復活するであろうことを予見した超古代の人々は、生き残った数少ないドリンたちの中から選んだ一人と、超古代の勇者であるリキをキングピラミッダーに乗せ、6億年後に地球へ戻るようセットした上で時間の停止した異次元宇宙へと送り出したと伝わっている。
外見同様に性格も幼いが、リキがバラノイアに拉致されマシン獣に改造されたと知っても、なお何処かで生きていると確信した様子を示すなど、芯の強い一面を持ち合わせてもいる。また責任感も強く、(バラハンターに口止めされたためとはいえ)オーレンジャーがバラノイアの手に落ちた際にはそれが自らのせいだと思い悩み、封印されていた「禁断の力」を行使しようとしたこともある。
その際のリキからの言葉からも分かるように、ドリンはあくまでも「決して戦うことのない存在」であり、同時に「決して戦わない者の祈り」が全てに打ち勝つことができると、その行動を通して後世の人々に教えるのが役目の一つであるとされている。
この他にも花や動物などと心を通わせることが可能で、彼女の存在そのものが自然を活性化させる性質を備えていることが、作中の描写の端々から窺い知れる。
物語最終盤でも、その「祈り」によって「超力の故郷」からクリスタルを呼び出し、オーレンジャーやキングレンジャーを無力化したマシン獣・バラミクロンを消滅させるが、直後にマルチーワの放った矢が致命傷となり、リキやミキオに見守られながら消滅。彼女が地球上から消えたことで連動して自然の力も失われたことは、即ち自然の力に由来する超力の消失をも意味するものであった。
しかし地球上から消滅したとはいえ、完全に死んだ訳ではなかったようで、その後も超力の故郷において自らの身体を癒やしつつ、オーレンジャーを自らの元へと導き、彼らが心を一つにすることで超力が戻ることを伝えている。この時、前述の伝承の通り同じ容姿をした複数のドリンが彼らを出迎えており、彼女達が地球だけでなく全宇宙にある数多の星を守っていることが語られてもいる。
そしてバラノイアとの長きに渡る戦いに終止符が打たれた後、ドリンも再び地球へと帰還を果たし、リキと再会。失われていた地球の自然も甦るであろうことが示唆されている。