「その股ぐらにロケットパーンチ！」
CV：川津泰彦
人物
何らかの理由(一説ではディアナ暗殺を目論んだ反逆者を勝手に抹殺した罪らしい)で冷凍刑にさせられていた人物で、アグリッパの肝煎りで解凍されディアナ・カウンターに送り込まれた。
筋肉質な体型とオールバックの髪が特徴で、月の住民のはずだが何故だかべらんめえ口調で喋る。
青色のあざのようなものは冷凍刑によるコールドスリープで生じたものだと言われている。
ディアナ・ソレルに対する忠義は並々ならぬものがあるが、暴力的で何をやらかすか分からない危険人物として扱われていた。実際、本編でも初登場時では独断でミリシャのカプルを襲撃したり、その後はノックスの街全体を破壊している。
『ガンダム』に対して異常なまでの敵意と執着心を持っており、作品内で初めて『ガンダム』という用語を用いて∀を呼んだのも彼である。
最初の搭乗機・イーゲルを失った後は僧侶のような姿で流離い、以前とはうって変わった純朴な人柄を見せていた。しかし、村の祭りで∀のはりぼてを見て「ガンダムに襲われる」と騒動を起こす。ターンAに生身で攻撃するわギャロップを強奪するわで再びノックスの悲劇を巻き起こしそうになったが、ハリー・オードの機転ではりぼての∀を破壊させ満足させることで事態は収束した。
終盤では∀の月光蝶(不完全体)を目の当たりにし危険を察知し、ギンガナム艦隊討伐のためにディアナ・カウンターの仲間となる(月光蝶を見た影響なのか、この時点で「ガンダムを見ると発狂する」という発作反応は起きなくなっている)。一夜漬けでコレン専用カプルを完成させ最終決戦に赴く。
ターンタイプが交戦する戦場に向かう途中、ターンXの完全体となった月光蝶を目の当たりにしたことで当時戦ったとされるガンダムの姿がフラッシュバックし、完全に記憶を取り戻す。
最後のターンタイプ同士の戦闘でシステムの金縛りから解くためにロケットパンチを放つが、ナノマシンの余波でカプルは爆散し、かつては憎んでいたガンダムに未来の可能性を委ねつつその命を散らした。
ソシエとメシェーに残した最後のセリフが「じゃあ、嬢ちゃん達はお家に帰って飯の用意でもしていてくれ!(中略)戦士たる者の生き様を後世に伝えぃ！女達よぉ！！」となっており、一見すると時代遅れな価値観を持った人物に見えるが、彼女らを「素人」と呼ぶ辺り、次の世代を担う彼女らの命を無碍にしてはならないという彼の思いやりが窺える。
余談
名前は『これ、なんだ?』の捩りだと思われる。
裏設定
本編で語られていない設定として、実は「歴戦の勇者」とも言われた黒歴史時代の生き残りであり、その時の体験のせいでガンダムに対し強い憎しみを持っているというものがある(ただし、黒歴史時代の生き残りということ自体はメシェー・クンや劇場版のソシエ・ハイムの発言などから示唆されている」)。
当時は金髪の美男子だったという設定と、終盤に搭乗した機体が赤い角付きであったことから、その正体はシャア・アズナブルではないかとも言われている。
また、上述した完全体の月光蝶によってコレンの脳内でフラッシュバックしたガンダムの顔が「新機動戦記ガンダムW EndlessWaltz」に登場するウイングガンダムゼロ(EW版)であったため、ゼクス・マーキスと関連付ける考察もある。『スーパーロボット大戦α外伝』では、ヒイロ・ユイのウイングガンダムゼロ(EW版)と交戦すると「ひどい目に遭わされた」と発言する。
実際には、その場面の絵コンテに「何でもいいからガンダムの顔を描く」という指示書きがあり、それを受けたアニメーターが、たまたま手元にあったウイングゼロの資料を基に描いただけであるが、富野由悠季監督はコレン＝ゼクス説を気に入っているらしい。
ただしWの史実ではゼクスは根っからの悪人ではないため、最終決戦で主人公に敗北したことで改心した経緯を辿った珍しいタイプのラスボスであり、ウイングゼロには恨みを持っていない。さらに続編のEndless Waltzの時系列に至ってはそもそもゼクス側からはウイングゼロは味方陣営であるということは付け加えておく。
金髪の美男子が江戸っ子のような口調で喋っているのも不自然で、ますます謎が深まる人物である。
また、彼が処された冷凍刑とは『機動武闘伝Gガンダム』に存在する刑罰のことでライゾウ・カッシュ博士が国家反逆罪でこの刑に処されていた。
『ロストヒーローズ2』でのイーゲルの人格は彼寄りだが、ゾディアーツに雇われた敵という扱いであり、ヒーローらの仲間にはならない。
関連タグ
新機動戦記ガンダムW ゼクス・マーキス ウイングガンダムゼロ(EW版)
ガンダムアスクレプオス：コミックボンボン連載のコミカライズ版(画：ときた洸一)ではカプルでは無くこれに搭乗している。
