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5匹の猿の実験

ごひきのさるのじっけん

5匹の猿の実験とは、Gary Hamel とC. K. Prahalad 著の「Competing for the Future(未来の為の実験)」に記された実験……らしい。
目次 [非表示]

概要

部屋に5匹の猿を入れる。

部屋の中に梯子が設置されており、登ると梯子上のバナナを手に入れることが出来る。

しかし猿が梯子を登ると、登らなかった残りの猿に水が降り注ぐようになっている。


しばらくすると、猿達は水をかけられまいと、梯子を登る猿を攻撃するようになる。

すると、どの猿たちも段々と梯子を登ろうとしなくなった。

そして、元々いた5匹のうち1匹を新しい猿に置き換える。新しい猿は、梯子とバナナを発見する。

なぜ他の猿がバナナを取らないのか疑問に思うが、新しい猿は梯子を登ろうとする。

すると他の猿達は新しいの猿を攻撃する。

新しい猿はなぜ攻撃されたのか理解できないが、攻撃されない為に梯子を登ることを諦める。

同様に、さらにもう1匹新しい猿に置き換える。新参者の猿は梯子を登ろうとして攻撃される。

前に攻撃された新しい猿も、他の猿がやっているため今回の猿を攻撃する。

だが何故梯子に登ろうとする猿を攻撃するのか理由を理解していない。

このように5匹の猿を置き換えていき、5回目に元いた猿は全員部屋からいなくなる。

部屋に居る猿は水を浴びせられたことはないが、梯子に登ろうとする猿もいない。

全ての猿は何故こんなことをしているか分からないまま、梯子に登ろうとする猿が現われると攻撃する。

そして残るは「梯子に登ったら攻撃する/梯子を登ったら攻撃される」という、規則が生まれた理由も、規則を守る理由も分からぬまま守られ続ける形骸化した規則である。


人間の規則

この記事を見ている貴方も一度は疑問に思ったことはないだろうか。

  1. なぜ室内では帽子を脱ぐのが規則なのか
  2. なぜノックの回数が規則になっているのか
  3. なぜ履歴書は手書きが規則なのか
  4. なぜ順番待ち中は座っていけないのか
  5. なぜ掲示板等では名無しが推奨され、コテハンが忌避されるのか
  6. なぜ5ちゃんではsageが推奨され、ageると叩かれるのか

上記以外にも世間では規則とされているが、なぜその規則が守られているのか釈然としない規則は数多くある。

もちろん聞いたり調べれば出てくるものであればいいが、中には理由が残っておらず何の意味があるのかわからない規則もある。

この実験はそんな人間の規則が生まれる理由と、理由が忘れられていく事を表したものである。


実験?

さて、さんざん実験と記載してきたが、この実験が行われたというソースは存在しない疑似科学との事。

海外の記事(外部リンク)によれば、別の書籍で似たような実験は行われたが、この実験ではなく、結果も違ったものであったらしい。

とはいえ、人間の形骸化した規則にあてはまる話ではある。

だが猿とは違い、人間には文字や言葉という後世に情報を伝えることができる種族のはずである。

理由が消え去った規則を消すのか、理由を発掘し広めるのか、それとも次代に合わせて改良していくのか、形骸化した規則を今一度見つめ直す必要があるだろう。


猿を用いた心理学的実験

アメリカの心理学者「ハリー・ハーロウ」はアカゲザルの子猿を用いて様々な心理学実験を実際に行っていた。

有名なものでは「布(タオル)の胴体の母と針金(金網)の胴体の母」という実験がある。

ただし、このハーロウの行った数々の子猿を用いた実験は先の「布の母と針金の母」を始めとして全て子猿はやがて精神的に異常をきたしたうえに最終的には成長できず死んでしまったという倫理的に問題があるという事で数々の実験そのものに批判された。

おそらくはハーロウの実験もこの疑似科学の話の根源の一つである可能性がある。


関連タグ

疑似科学  規則 マナー 哲学

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