概要
春場ねぎによるラブコメ漫画。週刊少年マガジン2017年8号にて同名の読み切りが掲載され、同年36・37合併号から登場人物のデザインを変更して連載開始、2020年12号にて完結した。単行本は全14巻。
マガジン本誌の他、マガポケでも配信されている。
単行本は全14巻。2022年3月時点で、単行本の発行部数が累計1600万部を突破している。
なお、2020年3月1日から2021年4月28日にかけて『マガポケ』にてフルカラー版が連載されている。
ストーリー
結婚式を迎えた上杉風太郎の過去の物語。
貧乏な家庭だが勉強ができる風太郎は、家の借金を返すために、それぞれ個性が強い一花・二乃・三玖・四葉・五月の五つ子の女の子の家庭教師のアルバイトをすることになった。
彼女達は勉強嫌いで落第寸前な問題児だった。
風太郎は果たして彼女達を無事卒業させる事が出来るのか?
登場人物
上杉家
借金を抱えており、貧乏で長屋態の家屋に住んでいる。父親以外は黒髪。
CV:松岡禎丞
主人公。テストで毎回満点を取れるほど勉強ができるが、人との関わりが少なく友達がいない。家が貧乏なので、学食では焼き肉定食焼き肉抜き(200円)をいつも食べている。
CV:高森奈津美
風太郎の妹で、作品開始時は小学6年生。男ばかりの一家ということもあって家事を一人で担っている。
CV:日野聡
上杉家の父。金髪で大雑把な性格。風太郎に家庭教師のアルバイトを紹介した張本人。
なお、妻(兄妹の母親)は既に他界している。
中野家
今作のヒロインである五つ子の姉妹とその家族。
詳細は中野家を参照。
CV:花澤香菜
CV:竹達彩奈
CV:伊藤美来
CV:佐倉綾音
CV:水瀬いのり
花嫁
風太郎と将来結ばれる花嫁。五つ子の中の誰かとされる。
両耳にピアスをしており、風太郎のことを「風太郎」と漢字の名前で呼ぶ。
同級生
CV:伊東隼人
ややガラの悪い少年。一花に告白しようとするも、諸事情から風太郎に阻まれたが、その後色々あって友人となる。
CV:斉藤壮馬
理事長の息子で、同級生からの信頼も厚いイケメン。
テストの成績で上を行く風太郎を一方的にライバル視している。
CV:京花優希
風太郎の小学6年時のクラスメイトの女子。美人で勉強ができ学級委員もしていたことから、当時の風太郎にとってはまさに高嶺の花であったが、幼馴染の男子・真田を常に構っており、恋愛面においては脈無しだった。
修学旅行後は真面目になった風太郎に頼まれて勉強を見ており、彼が変わるきっかけとなった「写真の子」の話も聞かされていた。
作中終盤、旭高校の文化祭を訪れ、風太郎と6年ぶりに再会するのだが、彼女がとったある行動は、五つ子たちの最後の勝負に大きな影響を与えることになる。
松井
CV:内田彩
風太郎たちの同級生の女生徒。林間学校のキャンプファイヤーで一緒にダンスをした縁で前田と交際する。演者の内田は下記の通り第1期シリーズのED曲「Sign」の歌唱者でもある。
椿
CV:佐伯伊織
風太郎たちの同級生の女生徒。栗色の髪のショートサイドテールの髪型。放送部員。
江場
CV:安齋由香里
陸上部部長の女生徒。浅黒い肌にポニーテールの容姿。2年生の2学期期末試験前に大会を前に助っ人入部した四葉の才能に惚れ、試験直前にもかかわらず合宿を組む程の無茶をするが、四葉に変装した二乃によって恫喝され、その後四葉本人によって大会までの協力で調整された。以後も四葉の能力に未練があり、3年生の文化祭の際には椿のインタビューに四葉へのメッセージを話したり、四葉が出演した演劇部の公演を録画しながら鑑賞したりしている。
その他
織田
CV:赤澤涼太
一花が所属する芸能プロダクション「織田芸能プロダクション」の社長。菊(CV:新井里美)という娘がいる。
店長
CV:鳥海浩輔
風太郎と二乃のアルバイト先となるケーキ店「REVIVAL」の店長。
CV:矢作紗友里
五月のアルバイト先となる学習塾「赤谷学院」の講師。
五等分の花嫁記念日
公式のツイッターで記念日が設けられており、365日を5等分して記念日にしようという企画である。
記念日は1/1、3/15、5/27、8/8、10/20である。
詳細は五等分の花嫁記念日を参照。
アニメ
2018年8月8日にアニメ化決定が発表された。それと共に公式サイトとTwitterが開設されている。
TVアニメ
尺の都合で所々台詞や場面がカットされているが基本的にシリーズ通して原作に忠実な展開である。
第1期は2019年1月から3月までTBS、BS-TBSのアニメリコ枠とサンテレビにて全12話が放送。アニメーション制作は手塚プロダクション。林間学校編まで(原作単行本の1巻から4巻まで)を描いた。
第2期は2019年5月5日によみうりホールにて開催されたアニメスペシャルイベントにおいて制作決定が発表された。『五等分の花嫁∬』のタイトルで2021年1月から3月までTBSのアニメリコ枠とBS11、サンテレビ、tvkで全12話が放送。アニメーション制作はバイブリーアニメーションスタジオに変更された。デザインも一新されて1期と印象が異なるものとなり(1期での出来事の回想も描き直されている)、以降のコラボやグッズ等でも基本的にこのデザインをベースとしている。修学旅行編まで(原作5巻から10巻まで)を描いた。
本来は2020年秋に放送予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けてに延期となった。それに伴い、2020年5月に開催する予定だった出演者登壇イベントも取りやめになった。
また、2シリーズともCBCをはじめとするTBS系列局の一部でも遅れネットされた。
劇場版
「∬」の第12話終了後に続編製作が発表された。2021年4月18日に中野サンプラザで開催されたファンイベントで映画化することが発表された(なお、実は続編製作を告知するキービジュアルの右端に「映画」としっかり書いてあったため、一部ではバレていた模様)。
『映画 五等分の花嫁』のタイトルで2022年5月20日公開。アニメの完結作という位置付けで、原作12巻から14巻までの内容を136分の長尺で描いている。ただ当初の計画では90分の予定だったが、プロデューサーが監督の「もうちょっと尺が欲しい」という要望を受け、関係各所に交渉した結果136分の上映時間が取れた、と劇場パンフレットのインタビューで監督が証言している。
上映当初の公開館数は108館と、規模的には抑えめの公開になったが、大ヒットを受けて7月29日からは「セカンドラン」として91館が追加されている。
舞台挨拶が2回開催されており(5月22日、7月16日)、7月16日の舞台挨拶で、「興行収入20億円突破、観客動員150万人突破」が発表されている。
TVスペシャル
2023年4月1日に横浜アリーナで行われたイベントにて、原作未映像化エピソード(リビングルームの告白、11巻)を用いた番外編アニメ『五等分の花嫁∽』の製作が発表された。
2023年7月14日から8月3日まで3週間限定で全国47都道府県のシネコンの一部で上映される(一部の映画館では期間延長あり)ほか、2023年9月にTBS、BS11でも放送。制作はシャフトに変更。
スタッフ
監督 | 桑原智(第1期)、かおり(∬)、神保昌登(映画)、宮本幸裕(∞) |
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シリーズ構成 | 大知慶一郎 |
キャラクターデザイン | 中村路之将(第1期)、勝又聖人(∬、映画、∞)、潮月一也(∞) |
音楽制作 | 日音 |
アニメーション制作 | 手塚プロダクション(第1期)、バイブリーアニメーションスタジオ(∬、映画)、シャフト(∞) |
主題歌
特記なき場合、歌唱は五つ子の担当声優である花澤香菜、竹達彩奈、伊藤美来、佐倉綾音、水瀬いのりからなるユニット「中野家の五つ子」。
第1期
「五等分の気持ち」
オープニングテーマ。作詞・作曲・編曲は斉藤信治。
「Sign」
内田彩によるエンディングテーマ。作詞は金子麻友美、作曲・編曲は松坂康司。
「ごぶんのいち」
第12話(第1期最終回)の特別エンディングテーマ。作詞・作曲・編曲は新田目駿。
第2期
「五等分のカタチ」
オープニングテーマ。作詞・作曲・編曲は武田将弥。
「はつこい」
エンディングテーマ。作詞は結城アイラ、作曲はArt Neco、編曲は三谷秀甫。
映画
「五等分の軌跡」
オープニングテーマ。作詞・作曲は斉藤信治、高木龍一、編曲は佐藤厚仁。
「五等分の花嫁〜ありがとうの花〜」
エンディングテーマ。作詞は結城アイラ、作曲・編曲は中村巴奈重。
TVスペシャル
「五等分の未来」
オープニングテーマ。作詞・作曲・編曲は武田将弥。
「たからもの」
エンディングテーマ。作詞は結城アイラ、作曲は中村巴奈重、編曲は兼松衆。
ノベライズ
アニメシリーズのノベライズという形で講談社KK文庫から出版されている。全5巻。作者は豊田美加。
1~4巻までがTVアニメ1期・2期、5巻が映画版のノベライズとなっている。
余談
読み切りに載る前、連載会議で「見た目の属性が被るヒロイン5人では厳しい」「既にマガジンにラブコメが飽和状態」という理由で2回落ちた過去がある。「読み切りで1回試そう」となった段階で、読み切り用に1話を直さずにそのまま行こうという編集のアドバイスがあり、そのまま連載が続きそうな読み切りとなっている。結果、先が読みたい読者から好評を集め連載に繋がった。この読み切りはアニメの特典として発売されている。
ライバル誌である『週刊少年ジャンプ』にも、同じような境遇の主人公がいる漫画が存在する。こちらは2017年の10号から連載。また、この作品もまたアニメ化されており、2019年春から放送。
2019年エイプリルフールには、この作品を元にした(?)架空の企画『魔法少女マジカルらいは』なるものが“発表”された。
らいはが魔法少女になっちゃうと言う設定で、五つ子たちはらいはをサポートする「五等分の魔女」、風太郎は使い魔の黒猫にされている。
TVアニメでのニコ生アニメアンケートでは、恐らく第1期第3話辺りから、何故か五つ子の人気投票に変化していた。
なお、担当声優は全てオーディションで決めたとのことであり、作者の春場ねぎ曰く、「佐倉綾音さんが五つ子の誰かを担当すること以外は何も決めていなかった」「(五つ子ちゃんの担当声優に有名声優が並んだのは)結果的にそうなった」とのこと。二乃役の竹達彩奈は満場一致での決定であったことも併せて述べている。なお、佐倉綾音はアニメ化決定以前の(2017年10月17日にアップの)YouTubeでの原作PR動画で五つ子の全員の声(一人五役)を務めている(関連動画を参照)。
ちなみに、登場人物の苗字は三玖の趣味でもある戦国武将もしくはその関係者に由来していると推測される。
上杉家の由来は、上杉謙信。
中野家の由来は、中野直之。
前田の由来は、前田利家。
武田祐輔の由来は、武田信玄。
織田社長の由来は、織田信長(その娘の菊については下記の菊姫がいる)。
竹林の由来は、竹林院。
真田の由来は、真田信繁。
また、風太郎の友人である前田と武田祐輔の苗字の由来となった前田家と武田家にはある共通点がある。それは、戦国時代において「最初は(上杉風太郎の苗字の由来となった)上杉家と敵対していたが、後に友好関係になった」ことである。
前田利家は織田家家臣として、上杉家に対して手取川の戦いや魚津城の戦いなどで争ったが、豊臣政権下では共に五大老を務める(利家の死後は嫡男・利長も務めている)。関ヶ原の戦いにおいて利長は再び上杉家と対立したが、前田慶次は上杉軍として参戦している。そして江戸時代では両家共に大名として存続した。
武田信玄は上杉謙信に対して川中島の戦いで五回争ったが、武田勝頼(信玄の後継者)は織田信長に対抗するために上杉謙信と和睦(甲越和与)する。そして謙信の死後は信長や北条氏政に対抗するために、勝頼と上杉景勝(謙信の後継者)は同盟(甲越同盟)を結び、菊姫(勝頼の異母妹)は景勝と結婚することで彼の正室になった。そして、その縁によって信玄の七男・武田信清及び彼の子孫は上杉家に仕えた。
エピソード投票
1回目は週刊少年マガジン誌上で行われた(開催告知は2019年27号、結果発表は同40号、対象エピソードは第88話まで)。
2回目はネット投票となり、全エピソードを対象に2020年5月27日から6月10日まで行われた。
総投票数89191票(詳細)。
関連動画
関連タグ
2019年冬アニメ 2021年冬アニメ 2023年秋アニメ TBS木曜深夜アニメ枠
愛知県東海市:作中で言及はされていないが、周辺の駅や建物がモデルの一つとなった街。2022年にはアニメに登場したシーンがARで再現されるイベントも行われた。また同市にある公立西知多総合病院が本作に登場する病院のモデルと言われていたが、TVスペシャルでは取材協力でクレジットされている(外部リンク)。
上杉夫婦:前述した通り、戦国時代に実在した上杉景勝と菊姫の夫婦。上杉景勝は上杉風太郎と同姓で、菊姫は中野三玖が一番好きな戦国武将・武田信玄の娘であるため、本作を作るにあたってのアイデアになった可能性が高い。
キワドい2人:2020年9月にTBS系列局で放送された小説原作の刑事ドラマであるが、主人公たちの上司のデスクが本作グッズでまみれていた。
時期的に考えてアニメ2期とのタイミングを計った(が延期でズレてしまった)コラボだったのかもしれない。
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(元作品五十音順)
ネタタグ
- 六等分の花嫁:本作の表題をもじって生まれた腹筋の比喩表現。作者も認知している。
- それが私よ残念だったわね
- 愛の暴走機関車
- 肉まんおばけ - ドメスティックバイオレンス肉まんおばけ
- 妖怪カレー喰い女
外国語表記
言語 | 表記 |
---|---|
英語 | the Quintessential Quintuplets |
中国語 | 五等分的新娘 |
韓国語 | 5등분의 신부 |
フランス語 | The Quintessential Quintuplets |
アラビア語 | التوأم الخماسي المتماثل |
外部リンク
キュートな五つ子♡「五等分の花嫁」のファンアート特集 - pixivision(2022年7月18日)