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概要

1:4:9(1、2、3を2乗した数)の比率の四角柱。これは自然に生成されたモノではなく、何者かによって作り出された物体という事を視覚的に感じさせる為のデザインである。

設定上は顕微鏡レベルでも1:4:9の寸法をしていて、2001年の地球人には実現不可能な精度であった。


これ自体には意思は無くて、未知の文明が地球や木星とその衛星に対して行った「進化の実験」のためのマルチツール/高性能コンピュータのような役割をもっている。

作中の台詞を借りれば「宇宙版スイスアーミーナイフ」。


TMA-1

月面のチコクレーター付近で発見された磁気異常の正体「チコ磁気異常(Tycho Magnetic Anomaly)」として、月の地下から発掘された物体。地層の分析によると、今から400万年前、地球人がまだ類人猿だった時代に、何者かによって埋められたらしい。明らかに地球外知的生命体(宇宙人)の実在を証明出来る発見であった為、発見当初は極秘扱いとなった。


地中から発掘された後、太陽光線を浴びて起動し(映画では皆で記念写真を撮っている時)、ある信号を木星圏に向けて発信した。

この信号が送信された木星圏には、異星人が待っているのか、400万年前の遺跡が残っているのか、調べに行くのが、数年前から準備されていた有人木星調査船ディスカバリー号の真の目的となった(小説版では木星探査から土星探査に変更される程の事態であった)。


徹底された秘密主義により、コールドスリープ状態の専門調査員を運ぶボーマン船長とプール副船長にも、真の目的が隠されていた。ところがHAL9000は真の目的を知っていた上で、「もし人間が死亡してもミッションを成功させろ」という命令を「人間が死んだ方が成功率が高くなる」と判断した為、大変な事になったのである。

(ボーマンは他の乗組員全員が死亡しても、たった一人でHAL9000の機能を停止させて、一人でミッションを成功させるという偉業を成し遂げている)


その目的は、地球人が宇宙船を建造して別の天体へ進出したという事を、何者かに伝える為の警報機だった。役目を終えた後は、国連本部ビル前に移送・展示されたらしい。


TMA-2

2001年宇宙の旅」終盤で登場する、ディスカバリー号のボーマン船長が木星圏で発見した物体。おそらくTMA-1の信号を中継して何者かに送信したと考えられる。


形状は似ているがTMA-1よりも大きい。便宜上TMA-2と名付けられたが、ボーマンは口語体で「ビッグブラザー(でっかいアニキ)」という愛称で呼んだ。

遠距離からの観察だけでは我慢出来なくなったボーマンは小型ポッドで接近するが、その時スターゲートが開き、ボーマンを宇宙の遥か彼方へと転送してしまった。

この木星圏での出来事は、映画では説明が全部省かれたので、何が起きたのか理解出来なかった人も多い。


「2010年宇宙の旅」に於いて、ボーマンは「スターチャイルド」としての能力を会得して帰還する。彼はエウロパの氷の下に発生した生物を進化させる為、(レオーノフ号の乗組員に警告した後)モノリスを道具として操作し、木星内部で核融合反応を起こして「太陽系第二の太陽・ルシファー」に変化させた。


グレート・ウォール

木星が恒星化した反応で吹き飛ばされたTMA-2はエウロパに落ちた後、エウロパで進化して海上に進出した両生類のコロニーを見守る、風除けのような壁になっていた。

内部にはボーマンの自我が残っていた。本来なら直立すべきなのだが転倒している為、機能の一部に障害が出ているらしい。


2061年、事故によってエウロパに降りたギャラクシー号のクルーによって直接目撃されている。エウロパの生物を進化させて、地球人の干渉を防いでいる存在でもあり、エウロパの両生類からも神体のように崇められていた。


TMA-0

2513年、地球・アフリカの奥地で発見された。これこそが「2001年宇宙の旅」冒頭シーン、月を見るものの目前に出現した物体で、類人猿に道具を使う事を教えて進化を促した存在である。

類人猿の痕跡から、本当に奉られていたことが判明した。


魁種族

3031年頃にようやく解明された、地球にモノリスを設置して地球人類を進化させた存在。小説「3001年終局への旅」の冒頭で少しだけ設定が語られるのみであって、本筋には殆ど関わらない。


ボーマンの解析によると、地球から500光年離れた場所から地球を観察していて、信号の往復に1000年かかったらしい。地球人を失敗作だと判断して、モノリスを遠隔操作して太陽系滅亡を企む。

しかし3031年の地球人は既に、モノリスを破壊出来る科学技術を保有していた。騒動の末、太陽系で発見されたモノリスは全て消滅する。


後への影響

初期案では正4面体だったが、ピラミッドを連想する形なのでボツになった。

1:4:9の直方体という、シンプルなデザインと不気味な存在感は、後の作品にも多くのオマージュ的ガジェットとして登場する。こんにゃくとか。


日本人とモノリス

日本人とモノリスの関係としてよく話題に上るのが、モノリス大明神である。

これは元々、日本SF大会の会場に飾られていたモノリスの前に、誰かが名刺を置いた事をきっかけに、いつの間にか願掛けの絵馬や銀色の風船で飾られ流ようになり、最終的には注連縄をかけられ賽銭箱が置かれた御神体として、数多くのSFファンに崇められるようになった。

この際、単なるモニュメントに過ぎなかったはずのモノリス「モノリス大明神」と呼ばれたという。

科学の祭典で「神」が誕生するという中々に興味深いこの現象は、今でも多くの人々の興味を引く出来事として語られている。


他の作品への出演?

ゲーム

シムアース : プレイヤー(惑星の神?)が生命や文明のいるマスに使用することにより、進化させたり、文明を進歩させたりすることができる。ただし失敗することもある。使うには大量のΩ(プレイヤーが惑星管理に使うエネルギーのようなもの)が必要。


関連タグ

SF 2001年宇宙の旅


モノリスソフト:社名の由来が本記事のモノリス。

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