CV:平野莉亜菜
「ピピッと響いた！」
概要
本作のゲストキャラの一人。
音楽（ファーレ）に満ちた美しい星【惑星ムシーカ】生まれの少女。
エメラルドグリーンが混じった白い髪を、三つ編みでおさげにしているという髪型が特徴的。
基本的に元気で活発な性格で、歌がとびきり上手い。
嬉しい時に「ピピッと響いた！」と言うのが口癖で、物語中で何度もその台詞を言っている。
物語前半で、のび太が川原でリコーダーの練習をしている時に、のび太のリコーダーの音色に誘われるように川原に現れ、彼と知り合う。
普段はファーレの殿堂と呼ばれる宇宙に浮かぶ人工衛星のような巨大建造物に、お世話係のチャペックと共に暮らしている。
ミッカとチャペックはこのファーレの殿堂を救うため、音楽の達人【ヴィルトゥオーゾ】を探しており、のび太達がその【ヴィルトゥオーゾ】であると思い、彼等にファーレの殿堂を復活させるための協力を仰いだ。
メインキャラとの関係
メインキャラクターのドラえもん、のび太、ジャイアン、しずかちゃん、スネ夫とは比較的早い段階で打ち解けている。
特に、のび太の事は、彼が奏でるリコーダーののんびりのん気な「の」の音を気に入っており、手をひいて殿堂内を走ったり、ある事実が判明した際には彼の服をぎゅっと掴んだりと、親しみを持っている描写がある。
地球に訪れている間は、のび太の家でお世話になっており（襖に貼られたかべ紙ハウスの中で一夜を過ごした）、ドラえもんの道具で夏休みの宿題をなんとか片付けていくのび太を、チャペックと共に応援したりしていた。
のび太に対する呼び方も、最初の方は「のほほんめがね」と呼んでいるが、中盤からは「のび太」と呼ぶようになり、エピローグでは「のび太お兄ちゃん」と変化していった。
のび太の方も、ミッカの事を「あの子」「ミッカちゃん」「ミッカ」と呼び方が変わっていき、元々苦手な音楽を嫌っていたのび太に「もうちょっとだけ吹けるようになりたいな」と気持ちの変化を起こさせる存在となった。
この先、映画本編のネタバレを多く含みます。
物語中盤以降で、故郷である惑星ムシーカが滅んでいた事が判明する。
ファーレの殿堂は惑星ムシーカが壊滅した際に、ムシーカ人達が脱出時に利用した救命ボートのひとつであり、後に避難民の中で一番若い夫婦の間にミッカが生まれた。
さらに物語の後半で、マエストロ・ヴェントーから、ミッカには双子の妹がいた事を告げられる。
長く苦しい旅の中で、ムシーカ人は人口を大幅に減らしていた。
種が途絶える事を危惧した避難民達が文明を築きつつある地球に希望を見出し、双子の妹を4万年前の地球に送り、姉であるミッカの方はコールドスリープで休眠させる処置を施した。
因みに、チャペックもミッカと共にコールドスリープをしていたようで、ミッカに何かあった際、チャペックは目覚めるようプログラムされていた。
※ノベライズでは、マエストロ・ヴェントーの機能停止がチャペックたちが目覚めた原因と推察されているため、彼のファーレで維持していた殿堂が機能停止しかけて、コールドスリープに影響が出たのかもしれない。
その後、ファーレの殿堂を完全に復活させるためには、ムシーカ人にしか使用できない「笛」が必要である事を告げられ、それを入手するために地球に赴く事となる。
その過程で、ミッカは地球に送られた妹が幸せな人生を歩んだ事や、彼女が血を受け継ぐ子孫を残していた事を知り、涙を流した。
エンドロールでは、ラスボスとの決戦後の展開が描かれており、野比家でのび太のリコーダーの練習に付き合うなど夏休みを共に楽しく過ごした後、地球を離れた模様。
5人とお別れする時には、のび太に抱きつく描写があった。
殿堂で、チャペックと2人きりだったミッカにとって、一緒に音楽を演奏できる仲間ができた事は、とても幸せな事だったのかもしれない。
余談
- ミッカの声優を務めた平野女史は、2022年の「東宝シンデレラ」オーディションのファイナリストで、今作がデビュー作である。
- 本作は【あらかじめ日記】やのび太の日記帳の記述から、物語中の日付が具体的に確定している。それによるとノイズとの最終決戦が「7月20日」（あらかじめ日記より）であり、のび太達の音楽発表会は「9月13日」（エンディングラストカットの日記より）との事。
- さらに、エンディングで流れたリコーダーの練習中の写真の中に「発表会まで16日」とある。ファーレの殿堂が地球を離れた具体的な日付は不明なものの、少なくとも7月末から8月末までの一ヶ月以上は、ミッカは地球でのび太達と交流した事になる。
- ミッカの口癖「ピピッと響いた！」は、ムシーカ語では恐らく「ふぁーのんピピ！」となる。
関連イラスト
