概要
本作においては地球上に蔓延したシグマウィルス対策のために、パーツカプセルではパーツ一つずつのプログラムデータだけを受け取って、四部位のデータが全て揃ったら安全なハンターベースで実機を組み立てて使用可能になる、という方式になっている。
メタいことを言ってしまうと、本作からアーマーを複数使い分けできるシステムになったので、パーツを一個ずつ自由に着せ替えできるようなことにしてしまうと膨大な量のグラフィックパターンが必要になるため、こういう措置を取らざるを得なかったのかもしれない。
X5での活躍
X5のエニグマのパーツのあるステージで4つのパーツを入手することで完成する。
機動力に特化しており、一定時間空中を飛行する能力を持つ。
過去作随一の機動力を誇っていたサードアーマー(フットチップ装備)以上の機動力を誇るが、特殊武器のチャージは出来ず、前作から続投のフォースアーマー(レプリカ)と比べ、機動力は勝るが火力で劣る。
X6での活躍
地球復興作業時、突如再発生したイレギュラーと戦うため、エイリアがバックアップデータを用いて再現したレプリカ。
本作の開始時点ではゼロが不在のため、OPステージはこのアーマーを初期装備としたエックスで始めることとなる。
なお、ゲーム開始時にエイリアはこのアーマーについて、「いそいで復活させたからダッシュとかが不完全なの」と説明しており、特徴でもあったフリームーブなど大半の機能が削減されているが、一方で特殊武器のチャージが可能になった。
因みにエリア選択時のキャラクターセレクトでは初期カーソルがファルコンアーマーエックス(前作ではフォースアーマーが健在であっても初期カーソルはノーマルエックス)であり、X6ではファルコンアーマーがエックスの基本形態となっている。
これに関しては今作の事情と裏技を使わない場合、攻撃性能は低いが防御力が高いエックスと防御性能は低いが攻撃性能が高いゼロと対称的な設定になっているためだろう。
相違点については下記パワーアップパーツ参照。
パワーアップパーツ
上記の通り、パーツのデータを全て集めることで使用可能になる。
X6では既に完成しているため、パーツを集める必要は無い。
ヘッドパーツ
X5・X6
特殊武器のエネルギー消費量を軽減する。
前作のヘッドパーツの性能と比較すれば見劣りするが、性能自体は優秀であり、この性能の真価を発揮するのはチャージショットが弱体化してしまうX6だろう。
フットパーツ
X5
一定時間、空中を自由に飛行できる「フリームーブ」が使用可能になる。
飛行中は自身の周囲にバリアを展開し、一部攻撃やトラップを無効化する他、威力こそバスターに大きく劣るものの体当たりで敵にダメージを与えることが出来る。
フリームーブ(移動)なためか、速度強化のパワーアップパーツはハイパーダッシュ(ダッシュ速度強化)ではなくスピードムーブ(移動速度強化)が有効。
なおフリームーブの存在から特に必要がないためか、エアダッシュ機能は搭載されていない。
X6
フリームーブのバリア機能が装備されたエアダッシュが使用可能。
エアダッシュに+αがついた性能ではあるが挙動に独特のクセがある。
エアダッシュはジャンプボタンとダッシュボタンの両方で使用でき、ダッシュボタンは通常エアダッシュと同じ距離、ジャンプボタンは短距離エアダッシュとなる。
問題は従来のエアダッシュと異なり、ボタン押しの長さによって飛距離を調節できないこと。
Xシリーズに慣れている人ほどこの点で違和感を持つことが多いが、進行方向とは逆の方向キーを押すことで中断させることは出来る。
このエアダッシュの利点は一度使えばダメージを受けない限りは最後まで発動することであり、従来のエアダッシュではボタンミスで誤って中断してしまうことがあるので最後までエアダッシュを使うと言う面ではこちらが優れている。
ジャンプボタンでの短距離エアダッシュは壁蹴り時などで誤入力しやすく、想定していた動きができず被弾する原因になりやすいが、ボタンを押すタイミングを壁の着地に合わせれば防げる。
なお、このエアダッシュはわずかに発動が遅いため、滞空時間がアルティメットアーマーのエアダッシュより一瞬長い。
また、一定時間無敵の体当たり機能はあるがほぼ一瞬で威力も低いため(ガードシェルバグの恩恵は受けられるが)、これで敵を撃破しようとすると大抵しっぺ返しを喰うので忘れたほうがよい。
ボディパーツ
X5・X6
被ダメージを軽減し、「ギガアタック」が使用可能になる。
ファルコンのギガアタックは周囲にスピアチャージショット同様の光の矢を上下から放ち、地形を貫通して命中対象全員にダメージを与えるもの。
画面全体攻撃だが放たれる矢の位置はランダムなためダメージにムラがあるのが難点。
被ダメージ時にギガアタックのエネルギーをチャージし、使用すると空になる。
なおX6のギガアタックはボスにほとんどダメージを与える事ができない。
それでも序盤では貴重な全体攻撃であり、厄介な中ボスであるナイトメアスネークに大ダメージを与える、セントラルミュージアムのトーテムポールを速やかに破壊するなど効果的に使える場面がある。
ちなみに第2形態シグマには命中すればダメージを与えられる。
X5、X6ともにギガアタックが命中するかはランダムで一発も当たらない時がある。そうなるとボス戦では逆に隙を作ってしまうので、このことからボス戦よりもステージ攻略中に用いたほうが良いだろう(特にX6の雑魚は物量で攻めてくることが多い)。
アームパーツ
X5
地形や敵、敵のガードを貫通する「スピアチャージショット」が使用可能になる。
仕様変更でバスターが地形を貫通しなくなった中、作中で唯一地形を貫通するバスターである。
大型の雑魚敵には多段ヒットして大ダメージを与えられるが、ボスにはダメージ後の無敵時間で他のアーマーと大差ない攻撃力となる。
プラズマチャージと比べて弾が小さく当てにくい。
また、フリームーブにエネルギーの大半を回しているため、特殊武器のチャージは不可能。
X6
スピアチャージショットの威力がノーマルチャージショット(およびプラズマチャージショット)と同等になっており、特殊武器のチャージが可能。
見た目より高い威力を持っているが、X5と異なり地形貫通および敵貫通効果を失っており、通常弾の強化版のような性能になっている。
この貫通性能の低さのためチャージショット性能はノーマルエックスに劣る。
幸いセミチャージの敵貫通効果は残っているので、フルチャージ・セミチャージ・通常弾連射・ゼットセイバーを状況に応じて使い分けるとよい。
ファルコンアーマーのデータがあるステージ
X5
ヘッド:ボルト・クラーケンステージ
フット:クレッセント・グリズリーステージ
ボディ:タイダル・マッコイーンステージ(要ジェルシェイバー。ゼロでは取れない)
アーム:シャイニング・ホタルニクスステージ(要クレッセントショット、三日月斬)
X6
最初から使用可能。
隼を司る鎧の真価とは何か?
火力面を犠牲に、他のアーマーとは一線を画す程の機動性を手に入れたアーマー。
文字通り、エックスに翼を授けるアーマーと言っても過言ではない。
フリームーブにより困難な局面も飛行して回避し、トゲ地帯も難なく突破可能。
しかもフリームーブ中は至近距離にダメージ判定を発生させるため実弾防御や雑魚散らしも兼ねる優れものであり、パワーアップパーツで【スピードムーブ】を装備すればすいすいと移動できるようになるため、道中のスムーズさは突出している。
ムラはあるがギガアタックにより周囲を一掃することもできる。
またスピアチャージショットは大型の敵に対しては貫通性能により多段ヒットするため、当たれば意外と火力を出してくれることもある。
チャージこそできないが特殊武器は使用可能なので、低い火力を補うこともできなくはない。
……というのはX5での仕様で、X6では仕様が異なる。
機動力特化のファルコンアーマーを汎用アーマーにした結果フリームーブと貫通性能が取り払われてしまったが、その代わりに特殊武器のチャージ機能とバリア付きエアダッシュを得ている。
エアダッシュとバスターの攻撃力はあるため、ボス戦ではチャージショットとチャージ特殊武器を駆使して戦うことができる。
また、ノーマルとシャドーでは詰みかねない場所もエアダッシュで突破できる(なお、これに関してはエアダッシュ無しだと詰みかねないステージ構成に問題があるともいえる)。
セイバーによる攻撃はノーマルエックスとアルティメットアーマー同様一切強化されないのでラスボス相手へのダメージ効率は悪い。
このアーマーで問題となるのはゲイト研究所中間ボスであるハイマックスであり、チャージショットの貫通性能がないせいでどれほど距離を詰めようがガーディアンに阻まれてしまう。
そのためダメージを与えるにはガーディアン発射後か、痛み分け、わざと発狂状態にさせるかの3択であり、エックスの全形態中でもっともハイマックス戦の難易度が高いといえるだろう。
バスター強化パーツ
- 【アルティメットバスター】
- バスターのチャージ無しでチャージショットが使える。
X5のファルコンアーマーは貫通性能の高いスピアチャージをチャージ無しで放てるため、低い火力を補える上にチャージ特殊武器が使えないのでメリットしかない。
ただし、X6ではスピアチャージの貫通性能が削除されているので通常弾とセミチャージ、通常特殊武器が使えなくなるので恩恵は次のパーツに劣る。
- 【ハイパーチャージ】
- バスターのチャージ時間を半分にする。
X5でもかなりのメリットがあったが、X6ではスピアチャージの貫通性能の削除により、通常弾とセミチャージの価値が向上しているのでこちらの方がX6ファルコンアーマーの場合は戦いやすいかもしれない。
- 【マスターウェポン】
- 特殊武器の攻撃力を強化する。
ファルコンアーマーの攻撃性能の低さを補うことが出来る。
- 【エナジーセーバー】
- 特殊武器使用時のエネルギー消費量を半分にする。
- 【バスタープラス】
- バスターの攻撃力を上げることが出来る。 X5でもX6でもファルコンアーマーの火力補強に使える。
- 【ラピッド5】
- バスターの通常弾の同時発射数を3→5に増やす
- 【スピードショット】
- バスターの弾速を強化する。
身体強化パーツ
- 【スピードムーブ】
- 通常移動時の速度を強化。
X5ではフリームーブに適用されて速度が大幅に向上するが、X6のエアダッシュには適用されない。
- 【ハイパーダッシュ】
- ダッシュ移動時の速度を強化。
X6ではフリームーブが削除されたのでダッシュジャンプの飛距離を伸ばせるのはありがたいが、エアダッシュの飛距離が縮むのが難点か。
- 【ダブルバリア】
- 敵からダメージを受けた時の無敵時間の強化する。
隙が大きいチャージ特殊武器を積極的に使うなら。
- 【ハイジャンプ】
- ジャンプ力を強化する。
X5とX6ではスピアチャージの攻撃範囲の狭さを若干補うことも出来るが、X6では縦方向の移動能力がないのでこれがないと回避が難しく、突破出来ない場所も存在する。
- 【チェンジエナジー】
- 敵から受けたダメージを特殊武器エネルギーに変換する。
初期アーマーとして
X5初期のフォースアーマーは隠しアーマーを除いて唯一特殊武器チャージが可能なアーマーで、プラズマチャージショットやホバリングも強力であった。
他のアーマーがエックス従来のアクションが出来ない特化型なこともあり使い勝手が良く、はっきり言って初期のアーマーとしては完成されすぎていた。
それに比べるとX6ファルコンアーマーは使いづらいものであるといえる。
スピアチャージショットは判定が狭く、貫通力はノーマルチャージやセミチャージ未満。
おまけにエアダッシュは通常のものに比べて出が遅く距離の調節も効かないときている。
とはいえアーマー由来の防御力は健在であり、ステージ攻略中敵の熾烈極まる攻撃を受けても早々に落ちることはない。
アーマーの防御力と特殊武器チャージ機能によって最低限の性能は保持している。
特にX6はチャージ版特殊武器に強力なものが揃っており、攻略の手助けとなる。
総じてX6のファルコンアーマーは、目立ち過ぎず、慎ましやかで、初期アーマーとして妥当な性能だといえるだろう。
ロックマンXDiVE
2021年4月14日のメンテナンス後にガチャで実装。
二つのスキルがどちらも壁貫通が可能で通信対戦において有効に見られがちだが火力が低いので注意が必要。
また、スキル1のアローバスターのEXスキルで原作のフリームーブを再現することができ、原作にあった一部を除いた無敵状態や体当たりダメージがなく、最高高度も発動地点より一定以上の高さまで上がれなくなっているが通常のダメージでは怯まずにフリームーブが中断されず今まで取得が非常に難しかったディープエレメントを回収したりステージを楽に突破することができると言った利点がある。
後に固有DNAと専用ダイヴカードが追加され機動力特化型アーマーとしての本領を発揮。
ギガアタックかロックオン状態付与で加速バフ・スピアチャージ命中でギガエネルギー回復が可能となり、上手く構成すれば常時40%以上の加速状態を維持したままステージを駆け抜けられるようになった。もちろんフリームーブにも活かされるため、タイムアタック要員候補に名を連ねる程となった。
余談
- X6では、前作と比べてあまりにも弱体化したことで一部のプレイヤーから不評だったがこれは前作のフォースアーマーがあまりに使い勝手が良かったことと肝心の性能をオミットし過ぎたことが原因である。
- フリームーブとスピアチャージショットは癖はあるものの場合によっては他のアーマーの存在価値を失わせる性能を秘めているため、これらを没収するのはやむを得なかったのだろう。
- 前作にはなかった特殊武器のチャージ攻撃、ギガアタック所持の継続、バリア付きエアダッシュなど最低限の性能は保持しているため、プレイスキル次第では終盤まで戦える性能を持っている。
- ロックマンXアニバーサリーコレクション2にも収録されている開発途中の画面を使用したPVではまだフリームーブを使用していた。もし残したままだったら難しいX6のステージ構成もあっさりクリアされてしまっていたかもしれない…
- X5ではゲームスタート・クリア時の転送演出効果音がなぜかゼロと共通になっている。ガイアも同様。
- X6でバスターの攻撃力を求めるならノーマルエックスを選択することを勧められることがあるが、X6は敵の攻撃が激しいために機動力と防御力が低いノーマルエックスを使う利点はほとんどない。X6特殊武器は通常・チャージで有用な物が揃っており、特殊武器チャージやエアダッシュが使えないノーマルエックスよりもファルコンアーマーの方が総合的な火力は高い。
- 2018年に発売された「ロックマンX&ロックマンXメガミッション セレクションボックス」では、特典として岩本佳浩先生が描いたファルコンアーマーのイラストカードが収録されている。
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