概要
この行為はスタッフなどのサービスの運営に関わる人々が不都合な人物や行為に対する処罰の一つであり、運営の独断で行われる強権の一つである。
具体的には規約違反や迷惑行為などを行うユーザーに対して行われる。ネットスラングや同人、オタクの用語ではこの行為を「垢BAN」、「垢バン」。アカウントを垢と略し、さらにその字を抜いて「BAN」(ただしこの場合アカウント停止だけではなくIPによるアクセス禁止処置、略称はアク禁なども指す)などと表現する事がある。
この他の処置に関しては「強制退会」、「各種の制限」など、様々な行為が存在するがpixivにおいては主にこれが用いられる。
またpixivIDを用いるピクシブ百科事典においてはpixivへの通報だとこちら、ピクシブ百科事典への通報においては編集権限の停止が用いられる模様。
携帯電話キャリア独自のファイアウォール(キャリアのサーバー、基地局の本部側からブラックリストなるアク禁リストに制限端末が登録される仕組み)を用いたSIM機能の一部でもある「ネットワーク利用制限」やクレジットカードなども含まれる。また、たとえ利用規約違反をしなくとも場合によっては運営がそれをセキュアにユーザーの個人情報を保護するためなどの理由により運営のAIがユーザーの長期間に渡る未使用扱いとなるログインしていない日数を確認し、所定の条件を満たすと自動的にアカウ停止を判断される経緯で停止される場合や自らの意思でアカウントを自主停止する場合もあるが、それは全くの別扱いでこの場合で停止されたアカウントの場合は処罰の停止とは違い復帰が可能になっている。
説明
サービス利用の全てあるいは一部利用に際し、有料ないし無料の会員登録が必要なサービスにおいて、登録した人物が運営、あるいは他のユーザーや第三者に対し、誹謗中傷や規約違反、あるいは犯罪に相当する事等、望まない行為を行っている場合、運営もしくは管理者はサイトやサービスを守るため、その行為に対する対策をとる必要が発生する。その手法としては複数存在し、「システムの変更」「特定ユーザーの権利制限」「アク禁」なども含まれる。
この行為は当人のアカウントを使用できないようにしてその行為をやめさせるために行われる。
ちなみにイラストや写真専門のコミュニティも同じくアカウント停止もある。
pixivにおけるアカウント停止
pixivにおいては、特に利用規約やガイドラインなどに違反した場合、他のユーザー複数に通報された場合、または運営やサービス利用中の通報者が気に食わないと思った人物に対して行われるようだが、詳細は公表されていないため不明である。なお、以下に載っている以外の事でも規約違反を繰り返せば問答無用で運営からのアカウントの停止処罰を受けることになるし、pixivの関連サービス全体のアカウントにも影響を必ず受けるので注意。
どういう状況になる?
アカウント停止状態になるとどうなるかと言うと、情報を総合すると以下の通り。
- 作品およびプロフィールを表示すると「ユーザーが見つかりませんでした」と表示される。実例(2022年以前は「該当ユーザーのアカウントは停止されています。」表示であったが、仕様変更により現在のバージョンとなった。なお参考までに、退会済みユーザーとの表示比較はこちら)
- 上記によりpixiv上で停止された人物の作品を見ることができなくなる(データ自体は残存しているので、「シェア」により貼り付けられたイラストおよび他者のブックマークには表示される模様)。
- 停止された当事者は自分の作品の管理および他者の作品の閲覧は可能。ただし、新たな作品の投稿、コメント、ブックマーク、評価、メッセージの送信、お気に入りの追加、スタックフィードでの発言などができなくなる。
- 最終的にはpixivのFANBOX、pixivコミックなどpixivサービス全体のアカウントの利用した機能が利用不可になる。
- ピクシブ百科事典の編集も不可能になる(後述のBOOTHもそうであるが、そもそもログインができない)。
- BOOTHでアイテムの売り買いが出来なくなる。
- FANBOXでの支援や支援の募集ができなくなる。(違反後の支援金の行方については不明)
- 何らの騒動に伴いpixiv百科事典内の記事の(経緯にもよるが、「現代アート」や「編集合戦」などにあった不適切なタグ利用騒動の実例があるのようにpixiv百科事典のタグとして利用していた記事が運営の判断により封印処置が行われる)
要するにできる事は「他者作品の鑑賞」、「作品の管理、ただし基本削除のみ」、「pixivからの退会」に限定される。
また、退会と異なり、ピクシブ百科事典のコメントやグループでの発言などはそのまま残り、編集履歴も普通のユーザーと同様に記録されたままになる。
アカウントが停止された原因によっては、この処置は解除される場合が存在する模様(togetter:星乃だーつ(@darts)氏のpixiv騒動漫画でアカ停止になった際のTwitterのログなどが有名だが、あくまでも例外。運営仕事しろ)。
アカウント停止の事例
各種理由が存在する。たとえば、「他者運営を誹謗中傷した」、「現代アートタグを作品につけた」(クソコラに関連するため)、「許諾を得ていない他者の作品をアップロードした」、「写真を無加工でアップロードした」→「著作権の同一性維持権を無視したクソコラ作品を発信した」、「性的な目的で他のアカウントにコンタクトした」、「pixivで複数アカウントを使い同一行為(評価等の操作や粘着迷惑行為等など)を行った、あるいはピクシブ百科事典で複数アカウントで活動(悪行的)した」、「FANBOXなどのクラファンの支援金募集でただお金を得るためだけに企画した実態のない虚偽の支援活動」や「販売に関する規約」(所定の禁止事項を破った場合)など。
また、pixivを退会すると退会処理のため2週間はアカウントが停止状態になり、2週間以上経つと正式に退会と表示される。退会処理中であって規約違反による停止とは別扱いのため注意。
ピクシブ百科事典におけるアカウント停止
このピクシブ百科事典の場合、こちらも明らかな規約違反行為に当たる記事の執筆および編集、あるいは理由もなく白紙化などの荒らし行為やその記事を恣意的で不要な情報を含んだ内容に書き換えるなど他の閲覧者にとって迷惑と取られた編集を行ったユーザー(絵師か否かは問わず)も、他のユーザーからの申立によってアカウント停止処分の対象になりうる。
pixivおけるアカウント停止に関しては“制限がかかっています。処理を続行することが出来ません。”の記事も参照。
ついでに
以下のような行為は法律で禁止された処罰対象であり、アカウント停止のみならず訴訟及び逮捕の対象ともなり得るので絶対にやってはならない。
- 犯罪及びそれを助長・普及・美化する及びそれらを支持や支援をしたりする行為。(※フィクション作品のピカレスクロマンとは区別される)
- 無修正の性器など、過激な性的描写など。刑法におけるわいせつ物頒布等の罪に該当する。ただ、この法律には「基準が曖昧だ」「被害者がいない(被害者なき犯罪)」「表現の自由(ピカレスクロマンなど)、または定められた憲法を侵害している」など様々な意見があるため、画一的に「絶対尊守すべき」と言い切れない側面もある。自分でどこまでならOKとするか、法律をあえて度外視するか否か、その判断は、表現者自身の判断に委ねられる。
- 販売行為としてBOOTHやヤフオク!などフリマの規約にある販売に関する禁止事項。(国内外の法律によって定められている販売禁止物)
- 募りものとして禁止されているもの。MAKUAKEやFANBOXなどのクラウドファンディングにて特に商品の開発がされたり発売されたりもするわけでもなく、「その実体はお金を得るためだけに企画した」(実態なき活動)など支持者らを騙す行為。
- 特定人物および団体、集団等に対する誹謗中傷などの侮辱表現。及びそれを助長する行為。刑法の名誉毀損罪および侮辱罪に該当し、民事裁判でも訴追可能。
- 無断転載、無断トレス、無断加工などの他人の著作物の盗用。著作権や肖像権の侵害であり、故意でなくても民事訴訟があり、故意の場合刑事訴訟に発展することがある。
これらもpixivに限らず他のサイトの一例だが、ビリビリ動画やYouTube、ニコニコ動画、Twitter(X)等でも同じ規約が存在する。
Pixiv以外では
家庭用ゲーム機においてネットワーク接続ができるようになり、ネットワーク対戦や協力プレイで迷惑行為(チートを用いたプレーなど)に属する違反を繰り返すとアカウント停止の処分が下されるシステムが導入されている。
特にメーカー側も悪質なユーザーが出てきた場合を想定しており、あまりにも酷い迷惑行為と判断されるとそのゲーム機本体固有のMACアドレス(※部分的に初期化不可)を利用したゲームサーバーへのアクセスを禁止・拒否する処置を下すものがある(括BAN+本体BAN)。
実例としては特に酷かったものを挙げると、ニンテンドー3DSのすれ違い交換日記やWiiUの場合はMiiverseというゲーム機独自のSNS及びSMSのコミュニティサービス内での迷惑行為問題において運営による制裁で本体BANになったユーザーは少なくはない。この様に現在のSwitchでもその対策はされている。
ちなみにその制裁が下された場合は解除は原則不可能(おそらく修理依頼でも扱われないと思われる)。
つまり、アカウント再登録を繰り返して迷惑行為ができないという事であり本体を買い直さなければいけなくなるというわけであるため、仮に本体初期化を実行しても公式のヘルプによればMACアドレスは新品時と同じままとの事なのでもちろんこちらの方法も完全にアウト。例えば再び迷惑行為を行おうと買い直す事自体がどの道最終的には金銭の負担ががかってしまうのである。
ここで注意しなければならないのが、本体を中古で購入した際にそれが本体BANされたMACアドレスを持つゲーム機本体だったとしたら何も知らない購入者が泣きを見る羽目になる事にもなる。
ちなみに、スマホでも未払いで発生するネットワーク制限(データ通信)と言うものが同様にあるが、こちらのBAN(SIMカードの赤ロムなら「ネットワーク制限あり」や記号の「✕」と表示)の件の場合とは違い、どの本体がBANされたのはどれなのかは判断できないのでご留意である。つまり、中古の値札に✕『こちらの本体はBANされています。』)の様なご丁寧な表記はされていないので注意である。当然ながら、この場合は新品を購入が推奨となる。
そもそも中立的に言えば「ユーザー正規プレイしろ」の一言に集約すれば誰でも素直に理解できるだろう。
以下は一例でアカウント停止と連動するものを挙げる。
- マイニンテンドー(任天堂)ニンテンドースイッチ(有機EL、Lite)
- PSN(SIEI)PlayStation5など。
- [[]](XboxのネットワークアカウントとMicrosoftアカウント
- Steamアカウント(Valve)SteamDecx。
Webサービス
YouTube
主に利用規約違反アカウント停止条件は違反内容にもよるが幾つか挙げておく。
・著作権侵害の申し立て(権利者本人或いは企業からの通報)三回連続で行われた。その他、肖像侵害も含まれる。
・コミュニティガイドラインを無視した内容の動画が投稿された場合、発見次第に削除され連続して違反すると停止される。(アカウント停止ではなく視聴年齢の設定変更の場合あり)
・反社会活動への貢献となりうる問題やYouTuberや一般的の視聴者からの複数の通報があると運営側の判断により、違反となる動画の削除が複数回にわたり行われた場合もアカウント停止となる。(詳細はYouTubeの利用規約を参照のこと)
・正規ゲーム作品のゲーム映像であってもガイドライン(SEGAやスパイク・チュンソフトなど)違反やゲームユーザーに対するネタバレに伴うゲームの楽しみを損なう事などしていれば削除される。実例としてはネタバレが公式として勘弁して欲しいとされるダンガンロンパシリーズやSEECのゲームアプリ等。YouTube等の投げ銭(Thanks)機能を許可したゲーム動画の場合は何らかの禁止事項を指定される作品のみに該当する。
・二次創作ゲームのゲーム映像でも削除される事がある。収益化を行ったのびハザ等。
ニコニコ動画
上記の抜けてYouTubeと同様の処分がある。
また、ニコニコ大百科にてpixiv百科事典と同じく違反してもアカウント停止となる。
RPGアツマールもアカウント停止になる。のびハザの著作権侵害の申し立て事例の様に収益を得るサービスとしても存在するため、のびハザの様な作品アカウント停止を受ける。その上、投稿が異なるニコニコの関連サービスを全て利用する事が出来なくなる。
ミルダム
・投稿禁止となっている該当するゲーム作品(任天堂やCygames)のライブ配信をした場合、運営側の規約に乗っ取ってアカウントが停止となる。ゲームとは無関係な投稿や各種の権利侵害も同じく対象。なお、理由の詳細については該当の記事リンクへ。
Wikipedia
pixiv百科事典より比べて非常に複雑になっている。違反アカウントとなる利用者のIPアドレスはWikipedia内の掲示板にて悪質利用者への対処を依頼することができ、管理者権限の利用者によって会議の結果に従って無期限及び短期に渡る投稿ブロックを受ける。(詳しいことは上記の記事リンクへどうぞ)
なお、投稿ブロックの裁量にもよるが反省していれば、アカウント停止から復帰できる場合もある。(ポケモンwikiもほぼ同じ裁量である)この他にも停止理由もあるがここでは載せきれないので詳しい事はWikipediaのヘルプで確認して頂きたい。pixiv百科事典ではpixivの運営がこれらの役割を業務として担っている。
その他動画サイト
基本的にYouTubeと同じ。
SNS
基本的にpixivと同じ。
アプリゲーム及びPCゲーム・コンシューマー
オンラインゲームなどではチートツールを用いたゲームプレーがサーバー内で確認されると永久停止(いわゆる永久追放)となる。
公式サイトの利用規約にある「不正行為の禁止」はちゃんと読んで守ろう。
携帯電話(スマートフォンなど)
携帯電話利用料金未払いや窃盗された端末は携帯電話会社によって完全にネットワーク利用制限(移動体通信)が掛かりその端末は赤ROMと呼ばれ使えなくする。
利用規約違反以外でのアカウント停止
実は以下の場合は、上記で述べたアカウント停止とは異なる。
Googleではアカウントをユーザーの任意の日時に自動でアカウント停止を設定すれば自らの操作で自動的にアカウンのト停止ができる。(いわゆる追伸アカウントに分類される)
Twitterではアクティブ(ログイン)ではなくなったアカウントを停止させる方針になっている。
関連項目
運営仕事しろ 規約違反 迷惑行為 アカウント 利用規約 サイバー犯罪
捨て垢:これを使って悪質行為を行う者はアカウント停止されても、新しいメールアドレスを用意してまた捨て垢を作成すれば今まで通り悪質行為ができるので、根本的な解決にならない。