正式名称はHyperText Markup LanguageでHTMLはその頭文字を取ったもの。Webページの文書を構成するためのマークアップ言語である。
マークアップ言語は文書の構造(段落など)や見栄え(フォントサイズなど)の情報を文章とともにテキストファイルとして記述し、文書ファイルを作成するための言語であり、コンピュータに命令を与えて演算処理をさせるための言語であるプログラミング言語(JavascriptやC言語など)とは異なる。
初期のウェブサイトではHTMLとそこに埋め込む画像ファイルのみで構成されていたが、現在はHTMLでは文書の論理構造を記述し、ウェブページのレイアウトなどの見栄えはスタイルシート(CSS)に定義することが推奨されている。CSSは通常別文書として記述しHTMLから呼び出すが、HTMLファイル内にCSSの記述を埋め込むことも可能である。
バージョン
現在勧告されている最新の規格はhtml5.2である。
HTML - 1993年6月発表。「Webの父」ティム・バーナーズ=リーがまとめた仕様書をもとに、初めて公式に発表されたHTML仕様。バージョンナンバーが付いていないが通常HTML1.0と呼ぶ。
HTML 2.0 - 1995年11月IETFにより勧告。テーブルや国際化対応などを追加し、初めて日本語を扱えるHTMLとなった。
HTML 3.2 - 1997年1月W3Cにより勧告。当時はNetscape NavigatorとInternetExplorerの間で仁義なきブラウザ戦争が展開された時代であり、両者は独自タグの追加を繰り返したためHTML 3.0は策定作業が頓挫。とりあえずの合意仕様として3.2が定義された(HTML 3.1は?)。
HTML 4.0 - 各ブラウザに独自実装された機能を標準化し、スタイルシートやスクリプトが使えるようになった。これに細かい修正を加えて1999年12月に勧告されたHTML 4.01はXML文書としてより厳格な記述を求めるXHTML 1.0として定義されたほか、ISO規格化もされ、その後長くWebの標準仕様として扱われた。
HTML 5.0- 2014年10月に勧告。詳細はHTML5を参照。XHTML版(XHTML5)も定義されている。