概要
コーヒーや紅茶など、酒類を除く飲み物や、菓子、軽食を供する飲食店。喫茶店営業許可が必要。
お茶以外の飲み物をメインに扱っていても「喫茶店」と呼ぶ。
喫茶店でも、お酒を出す店も例外として存在する。お酒を絶対に出さない喫茶店は、「純喫茶」とも呼ばれる。
緑茶などの日本茶をメインに扱う店は、「和カフェ」、「茶屋」、「甘味処」などと言われることが多い。
「カフェ」は、飲食店営業許可が必要でお酒を提供することが可能。
日本では1960年代に喫茶店ブームが起こり、以降70年代から80年代後期にかけて学生たちの溜まり場として隆盛を誇った。その事もあり、この年代の漫画・テレビドラマ・ジュニア向け小説などでは登場人物が活動する定番の舞台としてさしたる理由付けもなく頻繁に登場した。
しかし、こうした「学生たちの溜まり場」としての喫茶店は、80年代後半になると不良(ヤンキー)の溜まり場として大人たちから危険視され、学校側の校則強化や法律の整備によってほぼ排除され、90年代以降はファーストフードやファミリーレストランに、2000年代以降はそれらにスタンドカフェ(オープンカフェ)が加わり、これら業種がその代替としてとって代わるようになった。結果として昭和時代の業態を継承する喫茶店は、むしろ大学生から上、主には社会人や主婦の小休憩所という向きが強くなった。
名古屋圏の喫茶店文化
名古屋市及びその周辺地域(主に愛知・岐阜・三重の東海地方)では、「喫茶と言えば名古屋、名古屋と言えば喫茶」と言うぐらい全国区で有名な独自の文化が構築されていることで有名。他の地域と異なり、「お茶やコーヒーを楽しむ場所」より、「食事をする場所」というイメージが非常に強い。
最大の特徴はモーニングというサービスだろう。要するに朝食なのだが、「朝食の時間帯にはコーヒーなどのドリンクを頼むだけで無料でパンやゆで卵、サラダなどが付いてくる」という非常に豪勢なサービスである。
店舗によってはさらに和食も用意されていたり、バイキング形式だったりと差別化のために苦心している。場合によっては、全日注文可という「モーニングとは何なのか?」と聞きたくなるようなサービス形態の店も……。
もはや、「モーニング」とは「ドリンクに低額で付随する食事サービス全般」を指す名詞と化している感がある。
他にもコーヒーにピーナッツ等つまみを添える、「鉄板焼スパゲティ」(ステーキやハンバーグに使う鉄板の上にナポリタンやミートソース、あんかけスパゲティ等をのせ、周りに溶き卵を流し込む。 )も名古屋圏の喫茶店が発祥である。
関連イラスト
関連タグ
関連業種
飲食店 カフェ 純喫茶 パーラー オープンカフェ カフェバー バール カフェテリア 茶屋 / 茶店
メニュー
モーニングサービス コーヒー 紅茶 クリームソーダ コーラフロート コーヒーフロート オレンジジュース サンドイッチ ケーキ パフェ ナポリタン
その他
自動販売機:飲料類の自販機は缶・ボトル入り飲料を売ってるだけでも喫茶店・飲食店の営業許可を要する。
各種営業形態
漫画喫茶 インターネット喫茶 猫カフェ メイド喫茶 執事喫茶 ジャズ喫茶
実在する喫茶店
喫茶室ルノアール 喫茶マウンテン コメダ珈琲店 マウカメドウズ
ドトールコーヒー 上島珈琲店 スターバックス タリーズコーヒー
関連企画
版権企画
喫茶店をメインの舞台としている作品
※()内は登場する喫茶店の屋号。
喫茶店を舞台の一つとしている作品
- あっちこっち
- タッチ(喫茶「南風」):ヒロインの家で、その幼馴染である主人公兄弟とその友人たちの溜まり場。
- Dr.スランプ(喫茶店「コーヒーポット」):登場人物の家で姉が経営。
- とらいあんぐるハート3/魔法少女リリカルなのは(喫茶「翠屋」):主人公の実家。両親が経営。
- 名探偵コナン(喫茶ポアロ):安室透と榎本梓が働いている。
- ハヤテのごとく(喫茶店「どんぐり」):加賀北斗が店長。桂ヒナギク・綾崎ハヤテ・三千院ナギ・西沢歩のバイト先。
- つなみティーブレイク(喫茶店「ドーバー亭」)
- 東京喰種(「あんていく」)
- ペルソナ5(純喫茶「ルブラン」)
- ヨコハマ買い出し紀行 : 経営する主人公自身が「ほぼコーヒー付き展望台」というほどお客は来ないが(3日に1~2人)、一応喫茶店である。