概要
2018年に発売されたカナダのMatt Makes Games製作・発売のインディーゲーム。
Steamのほか、PS4、Switchなどでダウンロード版・パッケージ版が販売されている。
不安障害を持つ主人公、Madeline(マデリン)がとある理由で「セレステ・マウンテン」と呼ばれる山に
登る事を通して、自身の内面と向き合い成長していくというストーリー。
ゲームジャンルはシンプルな2Dアクションで、操作はジャンプ・掴む・ダッシュの3ボタンのみ。
難易度は非常に高く、いわゆる死にゲーに分類されるが、失敗してから
リトライまでの時間が非常に短いこと、コンテニューポイントの多さ、
制限時間・残機数が存在しないため、挑戦し続ければいつかはクリアできる…と、システム面は非常に親切。
操作性・利便性の高さに加え、ストーリーテリングの巧妙さや演出の良さから
ゲーマーの間で非常に高い支持を受け、The Game Award 2018でベストインディーゲーム賞を
受賞したのを筆頭に多くの賞を受けている。
ファンゲーマーにてさまざまなグッズが販売されている。
システム
操作に使用するボタン自体は3つと非常に少ないが、各アクションを組み合わせる事で
複雑な動作をする事も可能になっている。
ダッシュは空中でも8方向に向けて使用する事ができ、一瞬重力を無視する+加速度を得る事ができるが、
一度使用すると地面に足が付くか、一部の使用回数を回復するギミックに触れるまでは
再使用する事ができなくなる（この状態になるとマデリンの髪は青くなる）。
特定のタイミングで特定の入力をする事で、通常よりも大きな加速度を得る、
通常では不可能なコース取りをするといった芸当も可能なため、上級者の間では
タイムアタック等の遊び方も盛んに行われている。
一方、アクションゲームが苦手な人に対してもアシストモードという形で
ストーリーを最後まで見られるようにサポートされており、空中ダッシュ回数が無限になる、
トゲなどの障害物に触れてもミスにならない無敵モードなどを利用できる。
余談
ゲーム名について
本作のとある場所にあるPCを調べるとレトロゲーム風の本作「PICO-8」を遊ぶ事が
できるようになるが、これは本作のプロトタイプをミニゲームとして再利用したものである。
当初のタイトルは世界最高峰「エベレスト」だったが、カナダのスタジオであることから、
カナダにあるセレステ山から名前を取って「Celeste」と改められた。
ただ、製作者は別に行ったことも見たこともないらしい。
コレクティブアイテムとして存在しているのがイチゴな理由はカナダでは非常に盛んに栽培されている為である。
しかし、カナダ国産イチゴの本当の旬は6月～8月頃で、他のシーズンだとスーパーでは
アメリカ産・メキシコ産のイチゴが適当に売られているという事も少なくないらしい。
Madelineについて
一見少女のように見えるが、冒頭で車で山にやってきた事について言及している、
飲酒は少しだけと発言する事から、成人していると見なされる事が多い
（カナダでは運転免許は16歳から取得できるが、飲酒は19歳から）。
日本語版では当初「マデレン」と訳されていたが、後に「マデリン」と修正されている。
そのため、日本語圏での言及では表記ゆれがある。
同スタジオの弓術対戦ゲーム『TowerFall Ascension』ではプレイアブルキャラの
1人としてゲスト出演している。こちらのゲームは元々対戦がメインだったが、
後に追加されたクエストモードは1人プレイでも楽しめるように拡張されている。
こちらのゲームでは本作には無い要素の弓を使う事ができるが、これに際して
公式からアーチェリーの練習をするMadelineのイラストが公開されている。
アップデート・スピンオフ
発売から約1年半後の2019年9月にアップデートが行われ、隠しチャプターが追加されている。
また、このアップデートに際して日本語版の翻訳担当が変更され、
日本語版のセリフ回しなどが一部変わっている。マデレンからマデリンになったのもこのタイミングである。
また、発売から3周年を迎える2021年1月には『Celeste Classic 2: Lani's Trek』という
スピンオフ作品が無料公開されている。こちらはCelesteの続編ではなく、
上述のPICO-8版の続編で、よりレトロな見た目になっている。
ストーリーの説明は無く、Laniというのが主人公の名前なのかすら判然としないが、
キャラクターは褐色の肌に黒髪、黄色いマフラーを巻いた出で立ちである
（名前であると仮定すると、ハワイ語で天・天国を指す言葉で女性名に使われる事が多い=ハワイ系女性と考えられる）。
こちらのゲームではフックショットを駆使して先に進む事になる。
