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遠山景元

とおやまかげもと

江戸時代の旗本で、天保年間に江戸北町奉行、大目付、南町奉行等を歴任した人物。時代劇『遠山の金さん』及び『江戸を斬る』の主人公としての「遠山金四郎」についても併せて解説する。
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概要

寛政5年8月23日(新暦では1793年9月27日)、後の長崎奉行・遠山景晋と、榊原忠寛の娘(名は不明)の間に生まれる。幼名は通之進。


代名詞でもある北町奉行に就任したのは四十路に突入後の天保11年3月2日(1840年4月4日)。

…ところが、この時の在任は意外にも3年程で終わっており、大目付や朝鮮通信使を経て弘化2年3月15日(新暦では1845年4月21日)に就任した南町奉行としてのキャリアの方が実は長い(7年)。


人物

史実上では小説やテレビで見られるような暴れっぷりこそ伝えられていないものの反骨気質の人ではあったようで、天保の改革の実施に際しては「町人達の分不相応の贅沢の禁止」「風俗取締り」といった一部の引き締め策を推進する一方で、町人の生活や利益を極端に脅かす法令には反対、南町奉行の矢部定謙とのタッグで、推進派の老中水野忠邦や目付の鳥居耀蔵と対立する。

水野の進言を受けた鳥居が芝居小屋の廃止に乗り出した際、これに反対した景元は浅草猿若町への移転だけに留めた。これに感謝した小屋関係者達は景元を賞賛する意味で、「遠山=正義、鳥居=悪逆」という構図の元に『遠山の金さん』ものを上演したのであった。


なお、Wikipediaでも記述されているように、トレードマークの刺青については絵柄や範囲について諸説あるのだが、見た目や職業柄を考慮し桜吹雪に落ち着いた模様。


呼称について

一般的に知られる名「金四郎」は実は景元個人を表すものではなく、遠山家の家督継承者が代々名乗る通称である。景元は主に青年期に名乗っており、物語の主人公として活躍する頃にはそれほど使用していなかった、とも。

またもう一つ、お白洲への登場シーンでの呼ばれ方として「遠山左衛門尉(さえもんのじょう)」というものあるが、こちらは官職名でありやはり特定の個人を示す名ではない。

もちろん、江戸時代の礼法では本名で呼ぶのは大変失礼なこととされていたので、相手の身分を問わず名を「景元」と呼ばれることはない。その意味では、無位無官の町人になりすますなら「金さん(金四郎のこと)」と通称で呼ばせ、お奉行として呼ばれる時に「遠山左衛門尉様」と呼ばれるのはまあ有りだろう。


主な登場作品

テレビドラマ

タイトル主演放送時期話数制作放送局備考
金四郎江戸桜坂東好太郎1957年~1958年29???日本テレビ日20前
遠山の金さん捕物帳夏目俊二196012宝塚映画製作所フジテレビ火18後※1
遠山の金さん坂東鶴之助1962年4NHKNHK土20前
遠山の金さん市川新之助1967年6月~10月11???日本テレビ木20
江戸を斬るII西郷輝彦1975年11月~1976年5月28C.A.L.TBS月20※2
江戸を斬るIII1977年1月~7月26
江戸を斬るIV1979年2月~8月26
江戸を斬るV1980年2月~8月26
江戸を斬るVI1981年2月~8月28
江戸を斬るVII里見浩太朗1987年1月~8月30
江戸を斬るVIII1994年1月~7月26

※いずれも主人公としての登場作品。

東映制作・テレビ朝日放送のシリーズについては別記事を参照。

※1:タイトルに「遠山の金さん」が冠された最初の作品。但し、北町奉行就任以前を描いた「エピソード1」的な位置付けとなる。

※2:第1シリーズは登場人物も異なる完全なオリジナル作品であったが、この第2シリーズから遠山金四郎ものとなる。


漫画

みなもと太郎風雲児たち

「刺青師があきれるほど痛がった」、「鼠小僧次郎吉と同時代」という点が踏まえられ、時代劇で見られるよりは桜吹雪が少ないタトゥー姿の金さんが登場、水野忠邦の御政道へのリアクションとして有名な歌舞伎座を「江戸を離れて江戸の中、田圃ばかりの歓楽地」である吉原田んぼの真ん中即ち浅草へ引っ越しさせる、地震には江戸城の米蔵を開け放って、災害復興に努める、等の概ね史実通りの活躍が描かれる。


アニメ

大江戸ロケット

ドラマ版同様「奉行である身分を隠して『遊び人の金さん』として街を徘徊」しているが、こちらでは「街のみんなは遠山様だと知っている」という設定で登場、アクション政治家として活躍した。なお「いろいろあって慌てた果てに街へ「元のまま(町人には許されない)の髷で」来てしまってそれを指摘されて困る」というネタがある。


小説

荒俣宏帝都幻談

実写映画の他OVA・漫画(作画:藤原カムイ)化もされた『帝都物語』の前日譚。平田篤胤との双頭主人公として登場する。北町奉行として幕府と町民との板挟みとなり苦悩しつつも、平田と協力して蝦夷の怨霊と対決する役回り。


余談

南町奉行時代の住居は、かつて鬼平が住んでいた屋敷であり、都営新宿線の菊川駅付近に記念碑が建っている。


関連タグ

遠山の金さん 時代劇 奉行 桜吹雪

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