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東武1800系

とうぶせんはっぴゃっけい

かつて東武鉄道に在籍していた優等列車用車両。ここでは改造車300・350系についても解説。
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東武1800系

優等列車「りょうもう」用として東武鉄道に在籍していた車両。


有料の急行列車として使われていた5310系5700系が非冷房車であったことから、サービス向上を目的として1969年にデビューした。当初は4両編成6本(1811~1816編成)体制であったが、需要増加と輸送力増強に伴い1973年に4両編成2本(1817・1818編成)を追加増備、1979年には全編成に中間車2両を追加し6両固定編成化(同車以降は台車を変更)。1987年には、運用増につきマイナーチェンジ車となる最終1819編成が製造されて本系列の製造は終了した(合計6両編成9本・54両)。


メンテナンス低減のため、走行機器は同時期に製造された8000系と同一のものを使用し、105km/h運転ができるよう性能を引き上げた。また冷房装置についても1700・1720系「DRC」と同じ分散式クーラーを1両あたり6基搭載している(最終1819編成については通勤形車両と同じ集約分散式3基へ変更)。


1800系で運行されていた有料急行「りょうもう」であったが、運行ダイヤの関係で優等列車の110km/h運転化を計画。同列車の運用を200系・250系へ代替させることを決定し、1991年から1998年にかけて置き換えられた。

一方で、1819編成は製造してからまだ日が浅い事もあり、「りょうもう」が急行から特急へ格上げされた後も無改造のままで「りょうもう」の予備編成・代走運用のほか、団体・臨時列車、臨時快速列車の運用で2018年まで活躍した。



東武1800系通勤車化改造車

東武鉄道は1990年代から2000年代にかけて、館林地区で使われていたツリカケ駆動の5000系列の老朽化に伴い、伊勢崎線・日光線ら本線系統に30000系を新造投入することで捻出した8000系によって同ローカル線運用を代替させていた。が、東武鉄道自体2000年には株式配当を見送らざるを得ない程経営が悪化していたため、同様に30000系の新造投入を見送らざるを得ない状況にあった。

そこで館林地区のワンマン運転開始までの「つなぎ」として、休車となっていた1800系の1811・1812・1815編成を対象に通勤車への格下げ改造を行い、5000系列の置き換えがなされることになる。


これら3編成は登場時の4両編成へ編成短縮の上(残った中間車6両は廃車)、2001年より東武佐野線東武小泉線での運用を開始。塗装は8000系と同等にされた点が目立つが、あくまで「つなぎ」であるため、扉の増設は行われておらず車内もデッキや一部座席の撤去程度の簡易改造で済ませている。そのため、急行運用時代の面影が色濃く残っていた他、ドアの狭幅化や数の減少によって乗降に手間取って遅延が増えたという。

本来の8000系投入のめどが立った2006年にお役御免、翌2007年に廃車となった。


東武300・350系

東武日光線系統で使われていた有料の快速急行(日光線系統の「快速急行」は「無料の快速列車」用車両を用いた「有料の急行列車」の意味)のサービス向上・代替を目的として、余剰となった1800系を活用することになり、一部編成を対象として1991年までに改造工事が行われた。改造前は空気制動ブレーキしかなかった1800系であったが、走行ルートに勾配区間が含まれていたことから発電ブレーキ・抑速ブレーキを追加装備。塗装変更のほか、前面のライトケースも1819編成と同じ角型へ変更し方向幕も追加した。モーターも交換され、300系は電動車を3両から4両に増強している。

なお座席は全て、種車そのままのリクライニング機能がない回転クロスシートのままとされた。


  • 301編成:6両編成。1818編成からの改造。
  • 302編成:6両編成。1817編成からの改造。
  • 351編成:4両編成。1816編成の登場時の4両を改造。
  • 353編成:4両編成。1813編成の登場時の4両を改造。
  • 352編成:4両編成。1813・1816編成からの中間車2両ずつを改造(一部は先頭車化)。このため351・353編成とは台車形態・客室の窓割りが異なる。

老朽化のため6両の300系は2017年に運行終了し廃車、残る350系についても、(最後まで残っていた)土・休日運転の「きりふり」定期運用が2022年に設定終了。


使用列車

  • 急行「南会津」:350系使用。会津鉄道への直通列車として1991~2005年に運行。
  • 急行→特急「きりふり」:300・350系使用。日光方面への優等列車として1991年より運行を開始し、2006年に特急へ格上げ。2006年~2017年には春日部・南栗橋発着列車があったほか、2015年・2016年には東武野田線方面への臨時列車も設定された。
  • 急行→特急「ゆのさと」:300・350系使用。鬼怒川方面への優等列車として1991年より運行を開始し、2006年に特急へ格上げ。臨時列車。
  • 特急「しもつけ」:350系使用。東武宇都宮線への直通列車として2006~2020年に運行。
  • 急行→特急「尾瀬夜行」:夏季の臨時夜行列車。2002年シーズンより350系を使用、2018年シーズンに使用車両が500系へ変更された。
  • 急行→特急「スノーパル」:冬季の臨時夜行列車。2001年シーズンより350系を使用、2018年シーズンに使用車両が500系へ変更された。
  • 特急「日光夜行」:臨時夜行列車。2016年の1シーズンのみ300系が使われた。
  • その他団体・臨時列車


関連タグ

東武鉄道 1800系 300系

東武伊勢崎線 東武スカイツリーライン 東武日光線 東武鬼怒川線 野岩鉄道 会津鉄道

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