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円比呂

げてもの

マガジンポケットで連載中のサスペンス漫画「十字架のろくにん」に登場する外道の一人。
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概要

漫画「十字架のろくにん」に登場するキャラクター。

主人公漆間俊の復讐対象となった5人の〝パシリ〟担当。「ケヒャ」という笑い方が特徴。

至極京の腰巾着であり、彼の指示には絶対服従。完全にマインドコントロールされており、どれだけひどい扱いをされても離反することはない。

とにかく小物で、自分より上の者には従い、下の者は傲慢に接する。高校生でありながら子供相手にも容赦しない。

仲間たち4人と比べて能力的には劣るが、小物さとプライドの高さが相まって何をしでかすかわからない危険性を孕んでいる。

漆間に3人目の復讐相手として選ばれるが……。


過去

現在こそ卑劣漢そのものではあるが小学四年生の頃まではどこにでもいる普通の子供だった。

この頃から至極とは友人であるが、現在と違い普通の友人関係といえる間柄であった。

図工の粘土工作で至極に頼まれて一心不乱にヒーローのロボットの粘土細工を作るが、それを至極に目の前で叩き潰され、「怪獣が街を壊すのは人間達が作ったそれを壊すのが楽しくてたまらないから」「(ヒーローより壊す)怪獣の方が楽しい」と吹き込まれる(潰した粘土で作った悍ましい怪物のようなものも見せている)。


その言葉が頭から離れず下校していた途中、公園で遊んでいた漆間兄弟の作る砂の城を二人が離れた隙に徹底して壊したことで壊す楽しさに目覚めてしまい、それと同時に至極のことをと崇めるようになった。

そうして至極の忠実な僕となり、白川要や漆間俊へのいじめに加担していき今へと至るのだった。


至極の気色悪い思想に感化され、彼を崇拝するのは勝手だが、そのために他人を巻きこむなと言いたい。


暴走する小物、そして…

千光寺克美右代悠牙が漆間に殺害されたことで、先手を打って全員で漆間を襲撃しようと至極と久我に提案するものの、2人からは拒否され挙句久我からはビビりすぎと馬鹿にされ、その苛立ちを公園にいた少年に洗剤を飲まして晴らすと共に、自分一人で漆間を殺そうと開き直った。

そうして漆間の元に宣戦布告に行くものの、あまりの殺気に一転して恐怖し、そこに要もやってきたことで逃げるように退散した(なお、このせいで自分が3番目のターゲットに選ばれることとなった)。


そして明関高校文化祭当日、漆間に下剤ドリンクを飲ませて闇討ちする(自称ピーピーゲェゲェ作戦)べく校内に乗り込んだところ、要に見つかり企みを問い詰められる。

しかし自分の作戦を邪魔する気だと逆上して要を襲い、昔より美しくなった彼女に対して欲望を満たすべく最悪の凶行をぶ行う(ちなみにそれに満足したのか本来の作戦に関してはすっかり忘れてしまいそのまま帰った)。


そうして要の心と体に深い傷を植え付けるが、家族だけに飽き足らず、自身に恋心を抱く少女にまで手をかけた円に対する漆間の怒りと殺意は際限なく膨れ上がり……


漆間の復讐そして敵討ち

要を犯した後、自慰に耽るなどすっかり調子に乗っていたが、とうとうこの小物にも破滅の時が訪れる……。

漆間からの果たし状を受け小学校裏山の廃工場にやってくるものの、まともに戦う気などなく小細工をして漆間を闇討ちしようとする。

だが、そんな魂胆を見透かしていたか、そもそも円とまともに戦ってやる義理なんてない漆間によりアッサリと一撃でやられ捕まる。


拘束されてもなんとか冷静に取り繕うとするも、漆間から要を暴行した件について糾弾され「要は既に(犯した)自分のものだ」と逆上。その結果、どうしようもないと吐き捨てられ「親指締め(サムキン)」により両手の親指の爪を割って剥がされる。

おまけに走って逃げ出せないようにと事前に足の親指を切断されていたという念の入り様であった。


手足の親指を壊されてもなお、「自分は壊す側の人間だ」と身勝手にキレる円を有無を言わさず装置に固定する漆間。

その装置の名は「引き伸ばし台(ラック)」 。かつて中世ヨーロッパで使われていた拷問器具で、人の手足を拘束し2m以上も引き伸ばすという代物だった。

これから起こるだろうことへの恐怖で喚き叫ぶも液体をかけられて黙らされ、「親指締め」共々悪魔祓いとしても使われていた拷問で至極京という悪魔を徹底して祓おうという漆間により体が引き伸ばされていく。

やがて足や腕の関節が外れ始め絶叫する円。自分自身の現状が受け入れられず至極に助けを求めるが、


漆間「至極がお前のことなんてなんとも思ってないと本当は気づいてるんだろ」


と漆間にこれ以上ないほどに揺さぶされる。


狂信者の行末

ムキになって反論するも全身をさらに引き伸ばされ腱も千切れかけるが、叫びが通じたのかなんとそこに至極が漆間を殴り倒し助けに現れる。

まさに救いの神と言わんばかりにやってきた至極に助けを求める円。しかし至極はなんと、漆間の続きを手伝うかのように引き伸ばし台の滑車を回し始めた。

まさかの裏切りに困惑し、再開された拷問の激痛により至極に悲痛な叫びをあびせる円。それとは逆に顔を微動だにせずに無言で拷問を続けていく至極。

ついには骨折そして股関節まで外れて大出血を起こし、それと共に…


「しっ 信じていたのにぃぃ!!」


「どういうことだお前!!」



「至極テメェ゛!! 許さねぇからなぁ゛!!」


至極に裏切られた反動でそれまでの信奉が怒りと殺意に反転し怨嗟の声をぶち撒ける。

ようやく至極という悪魔から離れることができたものの、それと同時に両腕がついに千切れ飛び瀕死の状態に。その際円が見たものは、なんと怨敵のはずの至極を漆間が労うという異常な光景だった。


結末

走馬灯のように蘇る至極との思い出、だがそれらの中の至極は自分を相手にしなかったり、せっかく作った粘土細工を壊したり、崖から突き落としたりといったものばかりだった。

漆間の言っていた通り、至極が自分のことをなんとも思っていない事実を本当は分かっていたのだと告白する円。

死の間際になりようやく目を逸らしていた現実を受け入れたものの、言い終わると共に事切れて動かなくなった。


そんな円の死体を見下ろす漆間と至極……の面で変装していた彼の祖父であるおじいちゃん。

円にかけた液体は実は幻覚剤であり、拷問による恐怖と激痛も合わさって円には至極に見えていたのだ。

信じていたものに裏切られて壊されるという最大の絶望を与えて抹殺したものの、あまりに凄惨な光景にさすがのおじいちゃんも少しは驚いた様子。

しかし家族を奪われ、大切な友人も傷つけられた漆間からしたらこれでも足りないくらいであり、


漆間「被害者みたいな顔で死にやがって」


円の死体にそう冷酷に吐き捨てるのであった。


余談

読者からの蔑称は「ケヒャ」である。


円の死後、彼の母親が息子の行方を探すため張り紙を街中に張りだしていたが、マガポケのコメント欄にて読者から「ペットみたいな探され方をされているので、親からしても飾りみたいな存在で、本当の意味で円は誰からも愛されていなかったのではないか」となかなか鋭い指摘をされていた。


ある意味読者の間で人気があったため、キャラ人気投票では540票集めて4位であった。

至極(5位)よりも1つ上の順位なのもあり、ある意味彼にリベンジを果たすことに成功したといえるのかもしれない。


関連タグ

十字架のろくにん

至極京 右代悠牙 久我大地 千光寺克美


狂信者 パシリ 卑劣漢 だいたいこいつのせい


伊集院茂夫によるエクセター公の娘……彼が受けた拷問と同じものが登場する。

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