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概要

漫画『寄生獣』に登場するキャラクター。日本政府は「パラサイト」と呼称している。

ある日突然地球上のどこかで発生し、人口の多い都市部などに飛来することになる。

寄生した人間の脳を奪って、体を乗っ取ってしまう謎の生命体である。

パラサイトが肉体を奪うことに成功した際に沸き起こる本能(田村玲子曰く「命令」)は、

この種を食い殺せ」(人間を捕食せよ)だという。

その本能に従うパラサイトにより、残虐な殺人事件が世界中で起こることとなる。


毬栗か毬藻に見える卵のようなものから産まれた先端がドリル状になっているミミズに似た生物で、宿主となる生物を見つけるとその生物の耳穴か鼻孔から対象の体内に侵入する(そこからの寄生が困難な場合は対象の皮膚を直接突き破って体内への侵入を試みることがある)。


パラサイトの特殊能力は、「寄生した生物の体組織を意のままに操る」というものである。パラサイトは寄生した生物の脳を中心に肉体を支配するため、主に頭部の体組織を自在に変身させることが可能となる。

細胞一つ一つが生きている状態であるため、粘土細工のように肉体を変形させることで瞬時に人間を捕食することが可能であり、金属を切り裂くほどの強度を持った爪や牙を精製することも出来る。

一方で寄生生物の宿命には抗えず、宿主から切り離されてしまうと短時間のうちに死んでしまう。逆を言えば切り離されても即死する訳ではなく、その間に新たな宿主に取り付くことが出来れば命を繋げる。原作はあくまで最後の手段だったが、後述の韓国ドラマ版ラスボスは次々と新しい宿主に乗り換え、最終的には人間組織の頭に寄生することを目指す。

また、細胞単位で独立しているという性質が仇となる場合もあり、たとえば毒物などを浴びると細胞同士の連携が上手くいかなくなって混乱してしまう。


先述のように自らの組織を変形させる事で攻撃行動を行うが、そのパワーは凄まじいもので、人一人を持ち上げて振り回す程度は造作もなく、作品によっては(二体がかりだが)車を持ち上げて投げ飛ばすというとんでもない事までしている。

斬撃や刺突の速度も普通の人間はおろか精鋭の特殊部隊員でさえ反応できない領域にあり、殆どの人間にとってはパラサイトに先手を許すことは死を意味する。また、これは運動にも応用され、ワイヤーアクションじみた曲芸で逃走したり敵の意表を突く動きをしたりする。

苦痛にも非常に鈍麻で、腕を切り落としたり腹を刺されたりしても痛がる様子はなく、宿主の身体能力を限界まで発揮させることもできる(ただし、無理をさせれば当然骨折や脱臼などを起こす。また、生命の危機を感じる事自体はできる模様)。

こうした性質に由来する高い戦闘能力から、人間が飛び道具もなくパラサイトと戦う事は自殺行為に等しい。しかし一方で、宿主の身体を借りている都合から心臓などもそのまま弱点として引き継いでしまっており、原作中ではこの点を突いた"散弾による面攻撃で確実に心臓を破壊する"という戦術が自衛隊により実行され、これによって多数の個体が葬られている。また、原作との世界観共有が示唆されているNetflixの韓国ドラマ版でも、対パラサイト特殊部隊「ザ・グレイ」が同様の(かつより発展した)戦術で多くのパラサイトを殲滅している。


何より厄介なのは、パラサイトには人間並かそれ以上の知性があるという点である。寄生直後は生物としての本能に突き動かされるだけだが、やがて周囲の状況や人間の生態を”学習”し、より高度なやり方で人間を捕食するようになるのだ。


何らかのテレパシーのような能力を持っているようで、その"信号"によって擬態した同族を認知できるだけでなく、近くに同族がいるかどうかも認識可能。

稀にパラサイトの信号を感知できる人間もいるが、それが何なのか初めから正しく認識している訳ではないため、かえってパラサイトに遭遇してしまったり、食事中のパラサイトに出会してしまったりする危険性が高くなる。劇中では加奈という人物がそれが元で命を落としてしまっている。

また、韓国ドラマ版ではこの性質を利用し、生け取りにしたパラサイトを探知機として利用するという戦術も編み出されている。


作中に登場する代表的なパラサイトに「ミギー」「田村玲子」「後藤」「島田秀雄」などがいる。

いずれも自己中心的で冷酷であり、人間の感情をあまり理解することができない(名前の必要性がわからない、味覚への頓着が乏しいなど)。

長期間生存した個体ならある程度人間らしい振る舞いや感情表現が出来るが、あくまで知識を基に真似したものでしかない為人間から見てどこか不自然なものとなる。

また自己の生存本能が強く、自分の個体を守るためなら同族であっても殺す事をためらわない。同族意識も希薄であり、パラサイト同士が仲間になったり徒党を組むことはあまりない。

ただ、パラサイトの中には、人間とは物事の受け取め方や経緯はズレているものの、知識欲や生存本能の延長で人間の感情を自分なりに汲む者や、それなりの協調性などを覗かせる者もいる。

また、作中ではパラサイト達も時間が経つにつれて段々と人間的な情緒を獲得していっている事が示唆されており、知能が高く人間との交流が多かった田村玲子とミギーに至っては、自己犠牲すら厭わない母性愛や友愛といった非常に人間臭い感情を発露している。


一方で、パラサイトには生命にはもっとも重要なはずの“繁殖能力が見られない”という、生物としては致命的な欠陥を抱えている。

この手の寄生生物を題材にした作品では、よく“寄生体が宿主の体を媒体に幼体を多数生み落としてさらにその数を増やしていく”という展開が定石だが、本作におけるパラサイトにはそんなケースは一切無く、劇中に登場したものはミギーをはじめとする最初に誕生した世代のみである。


玲子という女性の体を乗っ取ったパラサイトは同じパラサイト化した男性との間に子供を儲けているが、母体の生殖機能は全くパラサイトの影響を受けておらず、その子供は生物的には普通の人間であり、どうやってパラサイトが繁殖するのか、そもそも繁殖できるのかといった部分は何一つ明らかにされることはなかった。

加えて上記の玲子の件も別に自分たちの繁殖のためだからではなく、あくまで“人間という生物の生殖に興味があったから試しただけ”に過ぎないとし、パラサイト自体は個体レベルでの生存本能こそ高いものの、自種族全体の拡散および繁栄という概念に対しては最後まで無頓着なままであった。


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