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ゴミ箱分類群

ごみばこぶんるいぐん

生物の分類における用語。本来は別の系統に属する雑多な生物が押し込まれた分類群を指す。
目次 [非表示]

概要

生物分類学において「とりあえず似たような見た目だから」あるいは「既存の分類に入らないから」と、表面上だけ似たような生物たちを適当にまとめたものである。いろんな系統のいろんな生物が適当に詰め込まれた、まさにゴミ箱状態になったグループである。


DNAなどによる分類手法が進歩すると、多くの生物の系統が正確に把握できるようになり、現生の生物に関してはほぼ解体されている。


代表例


文化

分類困難な概念や本来は全く別物の文化現象などが混同されて雑に同じ名前でくくられるようになり、カオスになっているものがゴミ箱分類群呼ばわりされることがある。

  • カレーインド料理のサンバール、サグ、コルマ、ダールなど香辛料を使った煮込み料理をごっちゃにしたもの。キーマ、サブジなど煮込みではないものもしばしばカレーと呼ばれ、「インド料理にカレーは無い」とよく言われる。果てはタイ料理ゲーンミャンマー料理のヒンなどもタイカレーとかミャンマーカレーなどと呼ばれたりするが、これらは一部を除きインド料理とは直接の関係はない料理である。
  • カーストヒンドゥー教における身分制度である「ヴァルナ」と、インド社会の共同体の単位である「ジャーティ」をごっちゃにしたもの。ただし、植民地時代にインド社会にカーストの概念が逆導入され、ヴァルナとジャーティが密接に結びついた。こうしたインド社会の身分制度は専門的には「ヴァルナ・ジャーティ制」と言い換えられる。また、インド以外の身分制度などもしばしば「カースト」と呼ばれる。
  • 日本語副詞…通称「品詞のゴミ箱」。ほとんど「その他の品詞」と同義になっている。
  • 現代アート…もちろん真っ当な作品を創る人がほとんどだが、近年は誰かが突然その辺の壁に描いたただの落書きだの、美術館の天井にピクルスを貼り付けただけのものだの、「アート」と呼べるかも怪しい意味不明なものまで「現代アート」と呼ばれるようになってきている。一応後述する。

ゴミ箱分類群ではないもの

門外漢にはカオスにしか見えないが、専門的にはきちんとした理由があってくくられているもの。

  • 恐竜首長竜魚竜翼竜、果ては単弓類といった恐竜ではない生物としばしば混同される。逆に一見すると恐竜ではないように見える鳥類は分岐分類学的には恐竜に含まれる。
  • 鯨偶蹄目…牛や羊は、馬より鯨に近い。というよりは、むしろ鯨の方が偶蹄類から分かれた生物である。
  • ペガサス野獣類…名称がカオス。
  • 現代アート…前述のような例ばかりが目立つせいか、「素人目線では」しばしばわけのわからないものの代名詞になっているが、現代アートは作品(表現)そのものよりもコンセプトがキモである。…らしい。明確なコンセプトさえあればゴミにしか見えないもの…というか、ゴミそのものでもアートになりえる。やっぱりただのゴミ箱分類群じゃねえか!

関連タグ

生物学

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