概要
北と西はカザフスタン、東はキルギスとタジキスタン、南はトルクメニスタンとアフガニスタンと国境を接している。
1991年にソビエト連邦から独立。CIS加盟国。海へ出るのに最低2回の国境を超える必要のある二重内陸国の一つである(他にリヒテンシュタイン)。
主に12の州と1つの自治共和国であるカラカルパクスタン、そして1つの特別市タシュケントからなる。
地理
おおむね大陸内陸部の乾燥したステップ・砂漠が占めるが、東の山岳地帯から流れ下る諸河川、特にアムダリアが流域に水資源を提供し、上流部のサマルカンドなどを中心とした地域や、中流部のヒヴァ・ウルゲンチといったオアシス都市・農耕地域が発達した。ただし、アムダリアの水が流域の灌漑に過剰に用いられた結果、アムダリアが注ぎ込んでいた アラル海が大幅に縮小し、周辺地域に塩害などの深刻な被害を招いている。
歴史
シルクロードの重要な中継地として、古くから栄えた一帯である。アムダリアはオクサス川の名でも知られ、イランでは古くから草原地域(トゥーラーン)とイランとを分かつ境界と見なされてきた。河川沿いにはサマルカンドをはじめ多くの町々が栄えており、中国唐代に「康国」と称された土地はサマルカンド、引いてはこの地一帯を指すソグディアナ地方だともいわれている。ソグディアナとは「ソグド人の土地」という意味で、その商業活動は当時の東西交易に大をなした。
その後、草原のトルコ系とオアシスのイラン系が混ざり合う土地としてしられたこの地は、チンギス・ハーンの征服において主要都市の多くが破壊される被害を被る。しかし、地の利は大きく、モンゴル帝国の崩壊後に発達したティムール帝国はサマルカンドを本拠地とし、中央アジア~中東地域に大をなした。
しかし、これ以後は複数の小国に分裂。内陸商業がかつてほどの隆盛を持たなくなる中、この地方にはロシアが北から進出。南のアフガニスタンやイランともども、19世紀には南のインドからのイギリスとロシアの対立、通称「グレート・ゲーム」の角逐の場のひとつとなる。ウズベキスタン一帯はロシアの保護国となり、やがてソビエト連邦の成立とともに、民族として「識別」されたウズベキスタン共和国となった。
ソ連崩壊に伴い独立し、現在は中央アジアの主要国のひとつとして知られる。
余談
2021年8月7日、東京オリンピックの新体操でウズベキスタン代表チームが「セーラームーン」モチーフの衣装で登場。「ムーンライト伝説」などの楽曲で好演した。
チームは惜しくも予選敗退となったが、SNSなどで国内外から熱い声援が送られた。